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新潟交通・高速バス「新潟~池袋線」~割安運賃ながらも3列シート車充当の3社共同運行路線

2015-12-10 | バス[甲信越]

先月MAKIKYUが新潟県内へ足を運んだ際には、帰路で日頃よく利用するJR(鉄道)ではなく、新潟~池袋間を運行する高速乗合バスを利用したものでした。

この路線は新潟県大手2社(新潟交通・越後交通)と首都圏側西武バスの3社が共同運行、新潟方2社と西武が半々の比率で運行、新潟方2社も両者で半分ずつの便を受け持つ運行体制となっています。


高速バスの中では結構な歴史を誇る路線ですが、近年では高速乗合バスの一部路線で導入されている「幅運賃」が導入されており、最も安い日時・時間帯の便だと池袋~新潟間を3100円で乗車可能となっています。

MAKIKYUが利用したい時間帯の便が丁度この最安価格で運行する便だった事もあり、大手3社の3列席車による運行でこの価格なら試しに利用する価値は充分あると感じ、初めて乗車したものでした。
(幾ら首都圏~新潟間が3000円程度でも、以前問題になった千葉県印西市の某社バスなどなら願い下げですが…)


MAKIKYUが乗車した便は新潟交通担当、同社は一般路線・高速共にいすず車の印象が強くUD車も散見、県内路線などでは通称「セレガーラ」と呼ばれるJバス新型車両をはじめ、古参車両も結構よく見かける状況です。


しかしながら池袋線に充当される車両は、現在は基本的に三菱新鋭車(エアロエース)で、最近導入された車両の座席は独立3列仕様、座席モケットにはローマ字で「NIIGATA KOTSU」と表記されているのも大きな特徴です。


エアロエースの昼行3列席車は、以前大分バス(とよのくに・スーパーノンストップ)でも乗車した事がありますが、こちらは2+1列配置でトイレは車両中央部に設けられているのに対し、こちらはトイレも最後部設置でしたので、昼行便のエアロエース3列席車と言っても随分雰囲気が異なると感じたものでした。


約5時間という比較的長距離の運行ながらもワンマン乗務員交代なしという事もあり、途中休憩を2回挟む運行形態となっており、越後川口と上里の両SAで休憩時間が確保されています。


前者は新潟~池袋線運行会社の一つ・越後交通が運営するレストランや売店なども設けられているのですが、休憩で立ち寄った時間帯には焼きたてパンのタイムセール(1個100円)も実施されており、大きなリンゴの切り身が入ったアップルパイなどは定価だと結構な値段がするものの、これが割引価格で100円はかなりお得と感じたものでした。

またこの路線は新潟~池袋間を直結するだけではなく、高速道路上などに多数の停留所が設けはられており、途中停留所での乗降が結構見られたのも大きな特徴で、これは新幹線などと競合するのではなく、棲み分けを図り細かな流動需要に応えるという点でも、有用と感じたものでした。

乗車便は3100円と言う距離の割にはかなり割安感を感じる価格設定だけあって、湯沢出発時の空席は指の数も…という状況で、かなり盛況と感じたものでした。

高速バスの性質上定時性の見劣りは否めず、若干座席下の足元が狭い気もしましたが、3100円~と言う運賃設定と基本的に3列シート車での運行である事を考慮すれば、時間的余裕がある時は利用価値の大きい路線と感じたものでした。

もう少し上ランクの運賃設定で運行している便でも車両設備などを考慮すると、機会があればまた利用しても…と思いますが、先月は3社共同運行の中でも新潟交通便乗車でしたので、今度乗車するなら出来れば越後交通か西武バスの運行便に乗車し、両者を乗り比べたいと感じたものでした。


(お断り)新潟~池袋線の高速バス運行区間は甲信越・北関東・首都圏の各地域に跨っていますが、新潟交通運行便に乗車した事も考慮し、「甲信越」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。


新潟市内で見かけた新潟交通の路線車(三菱・UD車編)

2015-12-07 | バス[甲信越]

先日「MAKIKYUのページ」では、新潟交通の路線車に関する記事を取り上げましたが、新潟市内を走る路線車はいすず車が過半数を占める状況ながらも、三菱やUD(旧日産ディーゼル)の車両も結構な数が稼働しています。

こちらもいすずと同様に旧年式車が前後扉、その後前中扉となり最近は低床車の導入も…という状況です。

少し前の記事で取り上げたエアロスターKなどは結構な古参車ですので、廃車や地方転出が進んでおり、新潟市内で見かける機会も随分減って来た気がしますが、新潟駅前でも時々姿を見る機会がありました。


車体長も長尺と短尺が混在するなど、似た様な見た目でもバリエーションが存在する事や、死角確認窓が塞がれたタイプになっている事なども特徴ですが、旧年式車故に何時大量代替が行われても不思議ではない気がしますので、興味のある方は早めに乗車・撮影をしておいた方が…と思います。



エアロスターMに関しても、少し前まで導入されていたエアロスター(通称ニューエアロスター)までの過渡期に導入された車両だけあり、稼働数や比率は余り高くないですが、郊外だけでなく新潟駅前まで乗り入れる路線で活躍する姿も目撃しており、こちらも結構注目の存在では…と感じています。


その後のエアロスターは、旧年式車に比べると標準的な仕様で落ち着いた気がしますが、いすず車に比べると脇役的存在という感が否めず、探せばそれなりには走っているものの、嫌でも次々と…という程ではない印象を受けたものでした。


UD
車も新発田から足を延ばす路線などで古参車が稼働しており、機会があれば今後この車両で新潟~新発田を乗り通すのも…と感じたものでしたが、車齢などを考慮すると活躍はそう長くないのではという印象も受けたものでした。


こちらもやや年式が新しくなると前中扉車となりますが、これでも富士7Eボディだと大都市圏では淘汰が進む年式の車両ですので、前後扉車などに比べると注目度は下がるものの、こちらも注目の存在と感じたものでした。


その後は西日本車体工業(西工)製ボディの車両も導入され、96MCもそこそこの数が走っていますが、今後中古車導入などで数を増やすのかも気になる所です。
(数が少なく見かけただけで撮影できていませんが、関西から流入した58MC+三菱ふそうの前後扉車の姿も見かけていますので…)



また比較的新しい車両の中には、現在は廃止されたりゅーとリンク用に導入された西工ボディのノンステップ車(以前乗車した際はふそうマークのOEM車でした)も多数稼動しており、この車両は既存車両とは大きく異なる装いで目立つ存在ですが、現在では他車両と混用している状況で、何のための特別塗装なのか…と感じる状況になっています。


最新型ではないものの比較的新しい部類の車両で、バリアフリー対応車ですので、数台程度をBRT「萬代橋ライン」の一般車運用向けに転属させて使っても悪くないのでは…と感じたものですが、特に他車両と塗装面で識別する必然性が薄い現状において、今のままの塗装で走り続けるのかも気になったものです。

新潟交通の路線車に関しては、一般路線車以外に高速バスも利用する機会があり、こちらに関しても近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


新潟市内で見かけた新潟交通の路線車(いすず車編)

2015-12-02 | バス[甲信越]

先日「MAKIKYUのページ」では、新潟市内で9月に運行開始したBRT「萬代橋ライン」と、同路線に接続する路線の乗換地点になっている青山を発着する新潟交通路線バスの一般路線車に関して取り上げましたが、先月MAKIKYUが新潟へ足を運んだ際には、それ以外にも新潟交通の一般路線に乗車する機会がありました。

新潟交通の路線バスは、過半数をいすず車が占めており、新潟交通の一般路線車というと個人的にはまずいすず車が思い浮かぶ程です。

その中でも大型路線車・キュービック前後扉車は以前発売・通用していた磁気バスカードの絵柄にも用いられており、今日では排ガス規制区域の大都市圏では姿を見る機会のない車両ながらも、今でもかなりの数が稼働しており、至る所で姿を見る事が出来ます。


特にV8エンジン搭載車よりも前の世代の車両は、車齢20年超えとなりますので、比較的古参車も多い新潟交通グループの中でも古い部類に入り、子会社(新潟交通観光)が管轄する営業所に配転された車両も数多く存在しますが、一部は新潟市内の本体管轄営業所でも活躍しており、MAKIKYUが今月新潟市内へ足を運んだ際には、両者で乗車機会がありました。


V8エンジン搭載(1995年以降)のキュービックは、前後扉車→前中扉車への移行時期の導入という事もあり、車両総数に占める比率は決して高くないものの、様々なバリエーションが存在するのが特徴です。


V8エンジン搭載車初期のキュービック前後扉車も、側面窓割がそれ以前の車両と異なりますので、比較的容易に見分ける事が出来ます。

キュービックも末期になると、ワンステップ車で導入されており、こちらは窓形状などが異なっていますので、雰囲気が随分異なるものとなっており、それ以前の車両に比べると、見栄えは格段に良くなったと感じます。


新潟駅前でこの車両を撮影した際には、丁度方向幕を回転させている最中だった事もあり、朝ラッシュ時に数本程度運行しているだけの系統表示も見られたものでしたが、「モーニングライナー」という名称を見ると、何処かの大手私鉄を連想してしまったものでした。
(地元の方はまずこんな事は考えないと思いますが…)


いすず車を継続的に大量導入している事もあり、大型路線車はエルガも多数活躍しており、今日の新潟市内ではキュービックよりもこちらを見かける機会の方が多い位ですが、これも大都市圏では除籍が進行している初期のV8エンジン搭載車から、最新型に至るまで各年式が存在しています。


ワンステップ車の比率が高いですが、ノンステップ車もそれなりに走っており、ノンステップ車の一部は、BRT「萬代橋ライン」の一部便でも活躍している姿を見たものでした。
(写真の車両はBRTには充当されず、BRT充当車両は前面窓下にBRT表示の看板(裏は社紋)が掲げられています)

また今日でもキュービックが多数活躍するなど、古参車も多い状況と言う事もあってか、エルガの中には少数ながら大都市圏から移籍した車両も流入しており、今後は同県内を走る越後交通の様に、かなりの数の中古車が流入するのかも気になったものでした。

この他に中型車(エルガミオ)が稼働している姿も僅かに目撃したものでしたが、こちらは今回撮影する事はできず、いすず車が多い割には数が少ないと感じたものでした。

最多勢力となっているいすず車以外の一般路線車に関しては近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


新潟交通・青山を発着する一般路線車

2015-11-28 | バス[甲信越]

先日「MAKIKYUのページ」では、9月から新潟交通で運行開始したBRT「萬代橋ライン」(新潟駅~万代シティ~古町~市役所前~青山)で活躍する2両連接バス「ツインくる」に関して取り上げ、この車両は異色の存在だけあって注目を集めていますが、今日はそれ以外の青山を発着する一般路線車に関して取り上げたいと思います。

まず注目を集めているBRTですが、こちらも快速運転を行う一部便を除くと、一般路線車による運行となっており、「ツインくる」運行便に関しても、一般車代走による快速運転を行う事もしばしばという状況ですが、郊外から直通運行するダイレクト便を除くBRT充当の一般車でMAKIKYUが見かけたのは、年式の新しいエアロスターやエルガのノンステップ車ばかりという状況でした。


この車両は前面窓下中央部に「
BRT」と記したオレンジ色の看板を掲出しているのが特徴で、LED行先表示器に表示される「BRT」表示を見なくても、車両を見ただけで識別できる様になっています。


BRT充当の一般車両は、新潟交通一般路線塗装の車両が大半を占めていますが、中には写真の様なラッピング車による運行も見受けられたものでした。
(写真の集団は個人的には特に興味のあるグループではありませんが、好きと言う方も結構居られるかと思います)


この車両はBRT以外の路線にも充当され、その際は「BRT」と記した看板を裏返しにした上で、社紋を記した紺色の看板を掲げて運行しており、こちらの姿も何度か見かけたものでした。

青山で系統分断され、青山発着となった郊外線系統は、市内西部へ向かう系統と南部へ向かう系統が存在しており、前者は内野営業所、後者は潟東営業所が主管しています。

MAKIKYU
BRTの「ツインくる」で青山に到着した後は、市内西部の内野方面へ向かう大堀線に乗り継いだものでしたが、比較的新しい車両が多い内野営業所でも、青山で分断された車両は古参車両の充当率が高い様に感じたものでした。


個人的には前後扉の古参
2段ステップ車は好みですので、「ツインくる」などのBRT充当車両とは大きく趣の異なる車両に乗車できるのは歓迎ですが、新潟交通の一時代を築き、今でもかなりの数が活躍しているいすずキュービックに混じり、内野営業所では少数派の三菱エアロスターKも活躍しており、こちらにも乗車したものでした。

エアロスターKやキュービックの前後扉車など、古参車両は行先表示が字幕式ですが、BRT運行開始に伴う系統再編と新系統番号付与が行われても、これに合わせて行先表示のLED化は行っておらず、自幕式のまま新たな幕を新調しているのも大きな特徴と感じたものでした。

青山で大堀線のバスを待っている際には、かつての新潟交通電車線の代替路線にもなっている味方線(青山~月潟など)など、市内南部へ向かう路線を主管している潟東営業所の車両が回送車として通り過ぎる姿も目撃しています。
 

潟東営業所は新潟交通の新潟市内各営業所の中では古参車比率が高く、エアロスター
K程古くはないものの、これも大都市圏では見る機会のないエアロスターM2台続けて走る姿なども目撃しており、この様な旧年式車と「ツインくる」が共に活躍する姿などは、バスファンにとっては注目かと思います。


また比較的運行距離の長い郊外路線の系統分断路線以外に、青山地区内を循環運行する「青山環状線」も新設され、こちらは新潟交通では少数派の日野車でもあるマイクロバス「ポンチョ」が稼働していたものでした。


MAKIKYU
が今月新潟へ足を運んだ際には、青山発着路線以外でも新潟交通の路線バスに乗車機会があり、乗車した車両以外にも多数の車両を撮影していますので、こちらに関しても近日中に追って取り上げたいと思います。


新潟交通「ツインくる」~新設BRT路線で運行開始した2両連接車

2015-11-24 | バス[甲信越]

今月MAKIKYUは新潟県内に足を運ぶ機会があり、その際には9月に路線大改変が行われた新潟市内を走る路線バス(新潟交通)に乗車する機会もありました。

9月の改編では新潟駅~市内西部・南部へ向かう路線の一部(大堀線や味方線など)で、大半の便を青山で系統分断、中心部を走る路線はBRT「萬代橋ライン」として運行し、その一部に2両連接車を導入、また乗継利用でも従来の通し運賃と同額になる乗継割引制度「まち割60」の設定など、今までとは大きく変わった点が幾つも存在しています。

路線改変当初はICカードシステムの不具合なども発生、全国でニュース報道される事態に至り、大波乱の新体系スタートになってしまいましたが、改編から2か月を経た今月の訪問時にはもう地元でも新体系が周知され、MAKIKYUが乗車した限りでは大きな混乱などは見受けられない状況でした。

MAKIKYUが今月新潟市内の路線バスに乗車した際には、新体制の目玉とも言えるBRTにも乗車し、その際には一部便で運用されている2両連接バスに乗車しています。


2両連結バスは「ツインくる」という名称が付けられ、この車両は連接バスを運行するオーストラリア・ボルグレン製車体+スウェーデン・スカニア製下回りの組み合わせとなっていますが、この組み合わせのバスは日本中を探しても今の所は新潟で活躍する連接バス4台のみですので、日本国内では非常に希少な存在となっています。

デザイン的にも日本の国産各メーカー車種や、他の輸入車種と異なっており、個人的には近年中国で活躍している路線バスを連想する様な外観と感じたものでした。


特徴的なスタイルは好みが大きく分かれそうとも感じ、車両運転席側に装備されたミラーがかなり前方へ出っ張っている事で、車両撮影がし難いとも感じたものでした。
(他車両と同じ感覚で撮影すると、右ミラーが画面上から切れた状態になる事もあり要注意です)

 
最後尾に窓が設けられていない事や、後部非常扉が設置されておらず、代わりに非常脱出時に窓ガラスを割るためのハンマーが備えられている辺りも、国産路線バスとは大きく異なる特殊車両ならではと感じさせられます。


車内に足を踏み入れると、座席や天井などの構造が国産バスとは大きく異なり、他社で活躍する輸入車と同様に、如何にも舶来品と言った雰囲気、座席は薄く硬めと感じたものでした。


座席配置はドア付近などでロングシート配置となっている箇所も多く、市内中心部の短距離で大量輸送を行うバスならではと感じ、つり革も少なくとも国内では殆ど見かけない独特な形状のモノを装備、これも特徴的と感じたものでした。

運行距離や所要時間が短く、専ら市内中心部のみを運行する現行BRTでの充当ならさほど問題にならないと思いますが、今回の改編ではBRT化や系統分断の対象にはならなかったものの、比較的運行距離や乗車時間が長く、運行本数や利用客も多い郊外路線の西小針線(新潟駅~西小針~内野営業所など)などで通し運行となると、設備面を改める必要が生じるかもしれません。

またBRT「萬代橋ライン」でも「ツインくる」は現在快速便として運行しており、それ以外の全便は一般車両による運行、「ツインくる」充当便でも一般車代走となる事もある他、夜間の運行は一般車運行に置き換えられるなどの変化もあり、路線改編後も短期間の間で運用変更が何度も生じている状況ですが、現行体制のまま暫く運行を続けるのか、それとも更なる運行体制の変化が生じるのかも気になる所です。

今月の新潟訪問時、BRT乗車後は郊外路線への乗継ポイントとなっている青山から新たに導入された乗継制度「まち割60」が適用される郊外路線に乗継、新潟市郊外の一般路線にも乗車したものでしたが、こちらに関しても近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


富士急行・高速バスで活躍する「トーマスランドエクスプレス」

2015-07-17 | バス[甲信越]

5月にMAKIKYUが富士五湖方面へ足を運んだ際には、お座席列車「お座敷芝桜号」や、小田急20000形RSEを改造した「フジサン特急」の新鋭・8000系に乗車機会があり、これらは既に「MAKIKYUのページ」でも取り上げています。

富士五湖方面へ足を運んだ際には、これら以外の列車やバスへの乗車や撮影の機会もあり、今月姪っ子の居る家へ訪問機会があった際には、姪っ子にもこれらの写真を多数見せる機会があったのですが、その際に最も大きな反響があったのは「トーマスランドエクスプレス」でした。

富士急行は「富士急ハイランド」を運営している事でも有名で、園内にはちびっ子に大人気の「きかんしゃトーマス」に関連したアトラクションなども多数存在しています。

その足を担う富士急行自体でも、電車・高速バス双方で「きかんしゃトーマス」をデザインした車両を運行しており、ハイランドへ向かう道程から既にトーマスワールドが…という状況になっています。

MAKIKYUも5年程前、1編成しか存在しない希少な自社発注車・5000形を改装した電車に乗車した事はあるのですが、富士五湖方面へ足を運ぶ際は専ら鉄道か路線バス利用しており、高速バスを利用する機会は…という状況です。
(富士急行5000系「トーマスランド号」に関する記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)

そのため高速バスで活躍するトーマスデザインの車両「トーマスランドエクスプレス」は当然ながら未乗車ですが、河口湖駅前で乗車する「フジサン特急」の発車前には多数の路線・高速バスが発着、これらを撮影していたらあっという間に乗車時間が…という状況でした。

様々なバスが発着する中でも、「トーマスランドエクスプレス」の存在感は際立っており、新宿~富士五湖方面ではデザイン違いで2台の通称「セレガーラ」が活躍、運行時刻こそ基本的に決まっているものの、2種デザインのどちらが充当されるかは、その時のお楽しみという状況になっています。


MAKIKYUが遭遇した「セレガーラ」の「トーマスランドエクスプレス」は、「ブロック柄」と呼ばれる方のデザインで、もう1タイプは「ガヤガヤ柄」と呼ばれています。


ブロック柄の「トーマスランドエクスプレス」は、主人公のトーマスをはじめ、様々な登場キャラがデザインされており、公式側と非公式側(車両左側と右側)で異なるキャラクターを配する拘り(一部重複あり)も見られますが、姪っ子がこのバスの写真を見たら、キャラクターの名前を次々と言い当て、MAKIKYUはとてもついていけない…と感じたものでした。

ただ公式側前輪上に描かれたキャラクターは「知らない」との事で、妹も「何この「ばくだん岩」(ドラクエに登場するモンスター名)みたいなやつ?」と言っていた程でしたが、これは後で調べたら「いわのボルダー」という、本当に線路をゴロゴロと転がるばくだん岩さながらのキャラクターでした。

 
「セレガーラ」以外にも、先代セレガの「トーマスランドエクスプレス」が、河口湖~三島間の便に充当されている姿も目撃したものでしたが、こちらは現在都内へ乗り入れる路線には基本的に充当されず、登録ナンバーも「沼津」ナンバーでしたので、静岡県~山梨県に跨る路線を中心に活躍しています。

また姪っ子に「トーマスランドエクスプレス」の写真を見せた日には、その後帰り道で写真のセレガーラ(ブロック柄)をデザインしたトミカを見つけてしまい、値段も比較的手頃(ワンコインでお釣りが出るレベル)でしたので、こちらも1台購入したものでした。


このトミカもキャラクターに関しては、シールながらもきちんと再現されているのは大したものと感じ、前面や最後尾、天井などに配されたキャラクターデザインを再現するために、別途シールが付属しているのも特徴的で、姪っ子のトーマス好きを見たら、今度会う時に土産として持参しても…と感じたものでした。


新潟交通佐渡・支線等で活躍する中・小型車

2012-12-08 | バス[甲信越]

先日「MAKIKYUのページ」では、新潟交通佐渡で活躍する路線車の中で、主に本線で活躍する大型路線車に関して取り上げましたが、今日はその続編として、専ら本線以外の支線で活躍する中・小型車に関して取り上げたいと思います。

佐渡島の路線バスは、離島の路線バスにしては健闘している部類に入り、1日10往復以上の便が設定され、両津~佐和田間を畑野・真野経由で運行している「南線」が本線に次ぐ路線といえ、南線も本線と同様にフェリー接続で両津発22時台の便もあります。

南線に次ぐ路線と言えるのが、1日10往復程度の便が設定され、佐和田~真野~小木間を結ぶ「小木線」で、南線と小木線の運行区間の大半をつなぎ合わせ、両津~真野~小木間を直通運行し、一部区間で急行運転(南線の一部区間で一部停留所のみ停車)する「小南線」と呼ばれる路線もあります。

この南線や小木線は亜幹線とも言える存在で、主に中型車が充当されています。


MAKIKYUが小木線に乗車した際には、日産ディーゼル製の前後扉車に当たり、この車両は大型車の三菱エアロスターKと並び、新潟交通佐渡を代表する路線車と言えます。

小木線以外にも南線や東海岸線などで活躍する姿も目撃しており、フリー乗車券を利用して佐渡島を周遊し、何度も路線バスに乗車するともなれば、かなりの高確率で当たる車両です。

 
導入年次に幅がある事もあってか、似た様な外見でも後部ウインカー形状などに差異が見受けられるのも特徴です。

中型車は日産ディーゼル製が主流を占めており、大型車で三菱ふそう車が主力となっているのとは対照的ですが、三菱ふそう製中型車(エアロミディ)も活躍しています。

こちらは平成10年式と、大都市圏の排ガス規制区域では既にお払い箱になってしまう年式とは言えども、佐渡島の路線車にしては新しい部類に入り、前中扉ワンステップ車となっています。

 
活躍している車両数は決して多くなく、3営業所に各1台が配置されているだけの様ですが、MAKIKYUは南線と内海府線に乗車した際にこのタイプに当たり、前者は羽茂営業所(写真は別系統に充当されている際に撮影したものです)、後者は両津営業所に所属する車両でした。


このタイプの車両はどの車両もラッピングが施され、同デザインながらも色彩が異なるのも大きな特徴で、乗車こそしていないものの、本社営業所(佐和田)を訪問した際にも、車庫内にこのタイプの車両が停車している姿を目撃しています。

新潟交通佐渡では中型車より更にサイズが小さい小型車も活躍しており、MAKIKYUは佐和田~真野~赤泊~小木間を運行している「赤泊線」で小型車に乗車したものでした。

赤泊線は始発・終点こそ小木線と同様ですが、真野~小木間は川茂峠を越える山道や、本土を望む南岸の海沿いルートを経由する大回りで、運行本数も僅少です。


小型車の主力は三菱ふそう製の前中扉2段ステップ車で、赤泊線だけでなく岩首線(佐和田~柿野浦)などでも活躍している様ですが、MAKIKYUが赤泊線に乗車した際には、乗客は最も多い区間でも指の数に満たない状況で輸送力過剰、マイクロバスで運行しても不思議ではない印象を受けたものでした。


他にも稼動している姿は目撃していないものの、埼玉県内の中小事業者から移籍したと見受けられる小型ノンステップ車の姿を、両津営業所内で目撃しており、赤泊線などはこの車両が充当されても輸送力的には…と感じたものでした。

佐渡島で活躍する新潟交通佐渡の路線車は、大型・中型・小型各サイズ共に、大都市圏の排ガス規制区域で使用できる年式の車両は…という状況で、何時置き換え対象になっても不思議ではない年式の古い車両が多数活躍しています。

今後新車導入や、本土側の新潟交通本体などからの車両転属、もしくは大都市圏中古車の導入などが何時行われても不思議ではない気がします。

再び佐渡島を訪れる機会があれば、その際には先月訪問した際には見かけなかった車両が…という可能性が高く、大型車では新潟交通本体で多数派を占めるいすゞ車の本土からの転属車が活躍している状況を踏まえると、中小型車でも今後佐渡島でいすゞ車の活躍が見られる様になるのかも気になる所です。

また新潟交通佐渡が運行する佐渡島内の一般路線バスは、MAKIKYUが先月佐渡島を訪問した際には、本線・小木線と赤泊線・南線(両津~小木間を移動するのに、往復で異なるルートを通る路線を選べます)、内海府線と海府線(2路線乗り継ぎで佐渡島北部の海岸線を半周する事が出来ますが、内海府線の真更川~岩谷口間は運行本数が僅少で、その上運行日が限られています)の6路線に乗車したものでした。

佐渡島は離島の中では、首都圏に身を置くMAKIKYUにとっては比較的訪問しやすい部類に入り、路線バスも充実している感がありますので、機会があれば再訪し、先月の訪問で乗車していない路線にも…と感じたものでした。


新潟交通佐渡・本線で活躍する大型車

2012-12-04 | バス[甲信越]

先月MAKIKYUが新潟県の佐渡島へ出向いた際には、新潟交通の子会社・新潟交通佐渡の路線バスフリー乗車券を利用し、島内各地を移動する際には、同社の路線バスを利用したものでした。

新潟交通佐渡の路線バスは、新潟航路が発着し、佐渡島の玄関口にもなっている両津から、本社営業所のある佐和田を経由して相川へ至る「本線」と呼ばれる路線が一番のメイン路線となっています。

この路線は昼間毎時1~2本、運行総本数は20往復を超えており、早朝・深夜のフェリー接続に関係して4時台の相川発や、22時台の両津発便も設定されるなど、非架橋離島の路線バスにしてはかなり至便な路線と言え、使用車両も基本的には大型車を充当しています。

大型車の中でも主力として活躍している車両は、新潟交通本体から移って来た三菱エアロスターKで、この車両だけで佐渡島を走る大型路線車の過半数を占めています。


新しくても平成4年頃という車両(MAKIKYUが乗車した車両は、平成2・3・4年式でした)ですので、大都市圏の排ガス規制区域では最近姿を見かける機会がまずなく、新潟交通本体でも姿を見かける機会は随分減っている車両です。

個人的にはエアロスターKはお気に入り車両の一つ、その上加速仕様ならではの走行音(2・3速)や、背もたれがやや大きめで市内バスにしては少々豪華な印象の座席など、なかなか好感が持てる車両で、佐渡島を訪れたら是非乗りたいと思っていたもので、実際に先月本線を利用した際には何度もこのタイプの車両に当たったものでした。

エアロスターKに次ぐ勢力を誇っているのは、富士重工7E車体を載せた日産ディーゼル車で、新潟交通佐渡の路線車は、三菱ふそうと日産ディーゼルが2台勢力を占めています。


銀色に紺帯の装い、屋根が赤くなっていない車両が複数活躍しており、この姿は新潟交通本体から移ってきた車ではなく、最初から佐渡島に配置されたバスと言う証とも言えます。

新潟交通子会社(現在は新潟交通佐渡と新潟交通観光バスの2社)が自社で新車として導入する車両は、大半が中型車以下のサイズになりますので、屋根が銀色の大型路線車は少々違和感を感じます。


また乗車機会は無かったのですが、新潟交通グループの路線バスというとまず真っ先に思い浮かぶいすゞキュービックの姿も目撃しており、佐渡島ではまだ少数派ですが、今後本体から移ってくる車両が増えるのか気になります。

これらは全て2段ステップの前後扉車で、新潟交通本体ではワンステップやノンステップ車などのバリアフリー車が主力を占め、大都市圏と大差ない状況の営業所が幾つもあるのとは対照的です。

とはいえ1台だけながらも新潟交通本体から移ってきた三菱製ノンステップ車も活躍しており、本線で活躍する車両の中では最も新しい車両になっています。

このタイプの車両も、大都市圏では退役車も出てきており、佐渡島の対岸でも、大都市圏から移籍してきた同タイプ車が活躍している程(越後交通グループ)ですが、佐渡島では数少ないバリアフリー対応車にもなっています。


MAKIKYUはこの車両にも一度当たり、大都市圏のノンステップ車には嫌と言うほど乗車機会がある身としては、エアロスターKの方が…とも感じてしまいますが、新潟交通本体での導入時から、一般車両とは異なるオレンジ基調の派手な装いとなっており、佐渡へ移ってもこの装いを堅持しているため、非常に目立つ存在の車両と言えます。

新潟交通佐渡の一般路線は、道路条件の関係で中型車以下に限られる路線も存在し、旅客需要も本線を除くと廃止代替バスという事もあり、さほど旺盛とは言い難い状況です。

その事もあってか、MAKIKYUが佐渡島を訪問した際には、本線以外で大型車に当たったのは海府線(佐和田~相川~岩谷口)程度、こちらは中型車程度でも充分なのでは…と感じる状況でした。

一応羽茂営業所内でもエアロスターKの姿を目撃しており、この2路線以外で大型車が充当される事もゼロではない様ですが、充当路線の関係もあってか、大型車は殆どが本社(佐和田)・両津いずれかの営業所に所属しており、特にいすゞ車とノンステップ車は本社のみに在籍している様です。

中型車以下の車両に関しては、近日中に別記事で取り上げたいと思います。


南越後観光バス・小出~大白川線で活躍するブルーリボンシティ

2012-05-19 | バス[甲信越]

先日「MAKIKYUのページ」では、JR只見線の新潟県内区間で活躍するキハ47形に関して取り上げましたが、日頃時刻表によく目を通されている方の中には、1~2時間程度の時間で同区間へ立ち寄るのは…と感じた方も居られるかと思います。

現に小出方が分断された只見線現行ダイヤでは、一編成の列車が小出~大白川間を往復ピストン運行するだけのダイヤになっている上に、大白川では1~2時間程度の折り返し時間が発生する有様です。

おまけに列車は1日4往復しか走らない上に、大白川発初列車と小出発最終列車は…という状況ですので、時刻表だけを頼りに、列車だけ利用する事を考えると、非常に足を運び難いのが現状ですが、只見線の新潟県内区間は並行して路線バスの運行もあります。

この並行路線バスが、越後交通分社の南越後観光バスが運行する小出~穴沢~大白川線などで、小出~大白川間を直通運転する便は1日3往復だけですが、それだけでもJR只見線の運転本数が僅少ですので、交通手段の幅が広がるという点では、時間が合えば大いに利用価値があります。

また大白川まで足を伸ばす便は3往復だけながらも、穴沢までの区間便や、途中で分岐して貫木へ向かう便などを合わせると、上条までは8往復(他に片道だけ土休日運休便もあり)のバス便が確保され、平日なら広瀬駅角(越後広瀬駅から徒歩2~3分程度)までは他路線もあるなど、土地柄の割には結構な本数があります。

そのためMAKIKYUが先月JR只見線に乗車した際も、片道は並行する小出~大白川間の南越後観光バスを利用したのですが、越後交通グループの運賃は地方路線バスにしては割安に設定されており、MAKIKYUが乗車した広瀬駅角までは、小出駅から15分程の乗車で220円でした。

その先も須原駅角まで290円・上条駅前まで390円・大白川本村終点まで570円(大白川駅前だと少し安くなると思います)となっており、おまけに越後交通グループの回数券は一部券種の割引率が高く設定されています(100円と150円の券は、普通回数券でも10枚分の値段で12枚綴りです)ので、地方のJR線と並行する路線バスは、運賃面でJRと格差を感じる路線が多い中、この路線の普通運賃はJR線と大差ない程健闘しています。
(ちなみにJR只見線小出からの普通運賃は、越後広瀬180円・越後須原230円・上条320円・大白川480円となります)

この様に比較的値頃感がある事も影響してか、MAKIKYUが広瀬駅角までこのバスに乗車した際は、恐らく登校時にJRを利用したと思われる地元の学生が、バスを下車した後に越後広瀬駅へ向かい、駅前に駐車していた自転車に乗って…という姿も目撃した程で、小出から只見線沿線へ向かう際に、丁度良い時間の列車が…という時には、この路線バスはかなり利用価値大です。

また車両面でも、土地柄を考えると中型車などでも…と感じてしまう所ですが、MAKIKYUが乗車した際には南越後観光バス独自塗装を纏った日野ブルーリボンシティが充当され、広瀬駅角でバスを下車した後に小出方向に向かうバスを目撃した際にも、同型車が走っていました。


当然古参車ではなく自社発注、それも平成14年式と小出周辺ではそこそこ新しい部類に入る車両にも関わらず、ブルーリボンシティでは少数派の2段ステップ車で、おまけにシフトレバーもFFシフトではなくロッド式を採用するなど、かなり特徴的な車両です。


その上前面の行先表示幕もわざわざ小型を採用している辺りは、この車両の存在を更に際立つものとしていますが、これに加えて車内運賃表示器も今や見かける機会も…という、越後交通グループ以外では滅多に見かけない独特なモノを採用しており、趣味的にも非常に注目のバスと言えます。

ちなみに小出周辺では以前、ブルーリボンシティだけでなく、三菱ニューエアロスターでも南越後観光バスの独自塗装を採用した前中扉車で、シフトレバーがロッド式の2段ステップ車を目撃した事もあります。

南越後観光バスでは越後交通本体からの移籍車や、都市部からの中古車といった古参車以外でも、かなり特徴的な車両が活躍しているのも注目で、車種や年式も多様ですので、MAKIKYUは南越後観光バスには何度か乗車した事がある程度ですが、小出に限らず、機会があれば各地の路線を訪問するのも…と感じたものでした。


月潟周辺を走る新潟交通観光バス~旧月潟駅訪問の際は是非利用を…

2012-05-06 | バス[甲信越]

MAKIKYUが先月月潟を訪問した際には、新潟交通電車線が廃線となった後、沿線の公共輸送を行っている新潟交通グループの路線バスを利用したのですが、現在旧電車線沿線の路線バスは、新潟交通観光バス潟東営業所が大半を担っています。

新潟市内中心部から月潟へ向かう際には、旧電車線末期残存区間の代替路線とも言える味方線(新潟駅~月潟・他に月潟へ向かわずに末端で分岐し、潟東営業所へ向かう便などもあります)を利用して訪問したものでした。


味方線の路線バスは新潟駅や古町から乗り換えなしの直通で月潟まで行ける上に、およそ1時間10分と結構な時間の乗車になるにも関わらず、上限運賃が630円となっている為に、かつての電車線末期における東関屋~月潟間の片道運賃(700円)よりも安くなっており、当然ながら冷暖房を完備した車両が用いられています。

おまけにバスカード(買物カードの設定もあり)等を利用すれば、実質価格は更に安くなりますので、鉄道からバスへ代替になると、運賃面の上昇などで利便性が低下する事例が多い中、道路混雑時における定時性確保が難しくなる事を除けば、交通機関としての利便性は向上している事は評価できる事です。

ちなみにMAKIKYUが味方線で乗車したバスは、新潟交通バスカードの標準絵柄にも使用され、新潟交通では一世代前の典型的な車両とも言え、平成4年式のいすゞキュービックの前後扉車(U-LV324L)で、もう既に大都市圏の排ガス規制区域では乗車が叶わなくなっている古参車でした。


新潟交通グループの路線車としても、新潟市内中心部では首都圏などに引けを取らない新型車両がゴロゴロ走っており、AT標準装備となった三菱ふそう製のニューエアロスター最新モデルも散見する程ですので、古参キュービックの前後扉車がやって来るのを期待していましたので、期待通りの車両に当たったのは喜ばしい限りでした。
(写真は新潟市内の別路線で運行している、新潟交通本体の類似車両です)

潟東営業所管内は新潟交通観光バス管轄と言う事も影響してか、新潟市内に乗り入れる路線を持たない営業所程ではないものの、新潟市内中心部にある営業所に比べると、比較的古参車の稼動が多い様で、新潟市内中心部で古参車を狙う際にも注目と言えます。

ただ中には車内にLCDモニターによる運賃表示器を装備した、新しいエルガなども混入しており、すれ違うバスの中にはエルガも散見する状況で、味方線では特に低床スロープ板付きバス限定ダイヤもなさそうですので、どんなバスに当たるかはその時の運次第といった所です。

味方線のバスは始発の新潟駅から乗車すると、新潟のシンボルとも言える万代橋を通り、中心部の市街地から郊外の住宅地、そして途中で狭い道に入って田園風景が広がる区間も走るなど、車窓は変化に富んでおり、現在は市町村合併で同一市内(旧月潟村が新潟市南区と言うのは、個人的には少々違和感があるのですが…)のみを走る路線ながらも、1時間以上の乗車でも飽きないと感じたものです。

終点の月潟は旧月潟駅から徒歩で2~3分程の所にあり、月潟図書館駐車場の一角に到着するのですが、ここでバスを下車して旧月潟駅と、その保存車両を見学(興味のある方は、前回記事をご覧下さい)した後は、そのまま新潟市内中心部へ引き返すのも…という事で、電車線が全線健在だった頃のルートを辿り、路線バスで燕を目指したものでしたが、燕方面へは白根(健生病院)~燕駅間で新潟交通グループによる路線バスが運行しており、こちらも潟東営業所管轄となっています。

新潟交通の後を追うように廃線となった同じ新潟県内の蒲原鉄道では、代替で走らせた路線バスすら廃止→コミュニティバス化、それも
区間によっては運行時間帯がかなり限られてしまい、登録制の乗合デマンドタクシーで補う有様で、こうなると余所者が公共交通機関
を利用して廃線後の面影を求めるのはお手上げ状態になっています。

これに比べ新潟交通電車線の廃線区間は、路線バスが運行しているだけまだ良いとも言えるのですが、白根~燕間で月潟を経由する路線(これも月潟停留所には入らず、月潟中という少し離れた停留所を利用する事になります)は1日2往復しか運行しておらず、おまけに休日全面運休という、「幻の路線バス」と言っても過言ではない状況になっています。

MAKIKYUが月潟を訪問した際にも、この路線は丁度良い時間の便がなく、利用したくても…という状況でしたが、白根~燕間ではこの路線の他にも茨曽根(Ibarasone)経由の系統(茨曽根線)も存在しています。

新潟交通の電車線は、月潟付近で中之口川の西岸を走っており、月潟中を経由して白根~燕間を結ぶバスも中之口川の西岸を運行しているのですが、茨曽根線はこの中之口川の東岸を運行しており、月潟付近では旧電車線と川を挟んだ対岸を運行する格好になります。

茨曽根線も本数は少ないとはいえ、1日4往復(半数は休日運休)と月潟経由のバスに比べると運行本数は多く、丁度良い時間にも便がありましたので、この路線を利用して燕へ抜けたものでした。

 
旧月潟駅を訪問した後に茨曽根線に乗車する場合、中之口川沿いの電車線跡を整備したサイクリングロードを下流(白根・新潟市内中心部方向)に歩き、暫く進んだ所に萱場橋という小さな橋があります。


この橋を渡った対岸の道路に出ると、下流方向すぐの所に萱場(Kayaba)バス停が存在し、ここから茨曽根線の路線バスに乗車する事が出来ますが、このアクセス方法は月潟駅周辺などでも特に告知案内などは見当たらず、新潟に縁のない余所者がいきなり…というのは少々厳しい感があります。

MAKIKYUも新潟交通側にメールで問い合わせ、潟東営業所の方から返答を頂いたのですが、萱場バス停は白根方向にしかポールがなく、燕方向へ向かう際にはポールの反対側からの乗車(停留所ポールにも案内あり)となる上に、周囲も閑散としていて、如何にも田舎のバス停といった雰囲気です。

旧月潟駅~萱場バス停間はMAKIKYUの足で7~8分、少し余裕を見て10分程度といった所で、道も単純でまず迷う事はないかと思いますが、バスの本数は先述の通りかなり限られていますので、絶対に乗り遅れない様にするためには、萱場バス停のバス発車時刻15分前位に旧月潟駅を出発すると良いのでは…と感じたものでした。
(逆に燕方面から萱場バス停までバスに乗車し、その後旧月潟駅へ向かう場合は、到着間際に中之口川対岸に保存車両などの姿が見え、萱場橋からも可視可能な状況ですので、こちらもまず道に迷う事はないと思います)

 
そして萱場バス停でやって来たバスはいすゞ製の中型車、味方線で乗車したバスよりはやや新しい平成8年式でしたが、こちらも2段ステップの前後扉車で、このスタイルのバスは最近大都市圏では余り見かけなくなって来ていますし、近年の閑散路線ではマイクロバスで運転する路線・系統も数多くある事を踏まえると、この車両も個人的には充分当たりと感じたものでした。

乗り込んだバスは萱場バス停到着時点では無人状態、萱場ではMAKIKYUの他にもう一人の乗客が乗り込んだだけで、白根~燕間は2系統合わせても6往復しかないにも関わらず、かつて鉄道が走っていた政令指定都市の平野部でこの有様は…と感じてしまいましたが、その後途中の幾つかのバス停で少しずつ乗客を拾い、終着一つ手前の燕高校前では学生が大挙して乗り込み満席
になるなど、燕方の利用状況はまずまずと感じたものでした。
(燕~新飯田間は区間便も運行しているのが頷けるのですが、ダイヤ表を見ると新飯田~潟東営業所間を延々と回送する時間もあり、月潟周辺のバス運行本数が極めて少ない状況である事も踏まえると、これは全区間を実車で走らせて欲しいと感じたものです)

またこのバスは今時珍しく車内放送に音声合成装置ではなく、8トラックのテープを使用していたのも印象的で、MAKIKYUが今年乗車したバスでテープによる放送を行っているバスに当たったのは初めてでしたが、こんなバスでもバスカードに対応している辺りは、一応新潟都市圏のバスらしいと感じたものでした。
(新潟交通観光バスの地方にある営業所ではバスカードに対応していない営業所が大半で、当然ながら佐渡島を走る新潟交通佐渡もバスカード利用は不可です)

ちなみに萱場~燕間は約30分の乗車で520円でしたので、地方の路線バスではまあまあといった運賃設定ですが、新潟駅~月潟間の630円に比べるとやや割高感があり、また近年導入されたICカード「りゅーと」には対応していませんので要注意です。
(新潟駅~月潟間などの味方線は、新潟交通観光バス運行ながらも「りゅーと」で乗車する事も可能です)

月潟は現在は新潟市南区となり、自治体名だけを聞くと結構都会の様な印象を受ける割には、唯一の公共交通機関となっている路線バスの運行本数が限られ、特に月潟行き始発便が遅く、月潟発最終便が早いなど、余所者が公共交通で訪問するのは少々不便なエリアですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方が旧月潟駅訪問などで月潟へ足を伸ばす機会がありましたら、是非この記事で取り上げた味方線や茨曽根線などの新潟交通観光バス利用を検討されては如何でしょうか?


JR西日本・大糸線の列車代行バス~代行輸送でも利便性は…

2012-04-06 | バス[甲信越]

数日前MAKIKYUは青春18きっぷを利用し、新潟県内へ足を運ぶ機会があったのですが、その際には長野県と新潟県に跨り、松本~信濃大町~南小谷(Minami-Otari)~糸魚川間を結ぶJR大糸線にも乗車したものでした。

大糸線は県境近くの南小谷駅を境に、北側がJR西日本が運行する非電化区間、南側がJR東日本が運行する電化区間となっている事は、ご存知の方も多いかと思います。

南小谷駅構内では一応線路こそ繋がっており、過去には気動車列車などがJR東日本区間に直通運転を行っていた事もありますが、今日では南小谷駅を境に全く別の路線と言っても良い状況になっており、輸送量も桁違いと言う有様です。

大糸線のJR西日本管轄区間は一部で大糸北線とも呼ばれ、特に県境を跨ぐ区間は険しい山が迫る山間部で、人口も希薄な地域だけあって列車本数が僅少ですので、なかなか乗り難い路線の一つで、同区間は先月末にJR東日本が岩泉線廃止に関する資料をリリースした際にも、利用人員の少ない路線として名前が挙がっていた程でした。

また1995年に大規模災害に見舞われ、長期不通となった際には、一部では復旧せずに路線廃止になってしまうのではないか…と懸念された程ですが、この時には2年以上もの長期に渡る不通期間を経た後、復旧して今日に至っています。

ただ一時期運行されたシュプール号などの臨時列車設定も近年はなく、基本的に1両のワンマン列車が走るだけになっていますが、それでも近年まで古参のキハ52形気動車が健闘していたこの区間も、車両の老朽化進行に伴う代替で、昨年春に岡山地区から転属したステンレス製気動車に置き換えられるなどの動きがあります。

とはいえ過去に災害によって長期不通になった事がある急峻な山岳部では、2月から雪崩の恐れがあるためとして列車の運休が続き、列車代行バスによる運行となっており、MAKIKYUがこの区間を利用した際にもステンレス製気動車ではなく、列車代行バスに乗車したものでした。

MAKIKYUが今年になってから列車代行バスを利用するのは、先月復旧した身延線に続いて2回目、またJR西日本の列車代行バス利用も、随分前に芸備線備後落合~備後西城間で乗車したのに続いて2回目となります。

個人的には鉄道だけでなくバスも好きで、代行バスとなると狙ってもなかなか乗れない代物、大糸北線自体も過去にキハ52形で2回程利用した事がありますので、代行バスに乗るのも鉄路を走る列車とはまた異なった楽しみもあります。

JRの列車代行バスは、グループのJRバス各社が運行を担う事もありますが、至近にJRバスの営業所等がない場合や、運行台数が多くJRバスで賄えない場合などは、地場の民間事業者などのバスを動員する事も多く、状況次第で一般路線車から貸切車両まで様々な車両が充当されますので、どんな車両がやってくるかは乗る時のお楽しみといった状況です。

大糸線代行バスでは、MAKIKYUが乗車した際には新潟県上越地方に広く路線を持つ頚城自動車(マルケー)グループで、糸魚川に拠点を持ち大糸線の一部区間に並行路線バスも運行する糸魚川バスの一般路線車が充当され、ネット上で大糸線代行バスに関する記事などを見ても、大抵糸魚川バスの一般路線車が充当されている様です。


乗車した車両はラッシュ時間帯の積み残しなどを懸念してか、マルケーグループでは数多く活躍する大型ショート車(車体長約9m:一昔前の大型2種試験車サイズ)ではなく、収容力の大きい大型路線車が動員され、途中ですれ違った車両も同型の車両でした。


大都市圏では最近見かける機会が少なくなった前後扉の2段ステップ車ながらも、平成10年式のいすゞV8エンジンを搭載した車両でしたので、新潟県内では中堅格の部類に入り、さほど古い車両ではありませんが、2+1人がけの座席は、2人がけの座席形状が少々特徴的に感じたものです。

日頃旧年式車に乗りたくても至近のバスは新しい車両ばかり…と言う状況のMAKIKYUとしては、割安な青春18きっぷで大都市圏では退役が続出する年式の車両に約1時間も乗車できる上に、糸魚川バスへの初乗車(その後市内循環線のバスにも乗車したのですが…)も果たせたのは大収穫と感じたものです。

またこのバスはJRグループではない地場の事業者に所属し、行先表示も字幕式であるにも関わらず、方向幕は臨時や貸切、社名表示などではなく「JR代行バス」としっかり表示され、運賃箱も硬貨投入口を塞ぐ形状の乗車券回収箱が設置されるなど、代行バス運行の常態化を見越している雰囲気も感じられたものでした。

MAKIKYUが乗車した大糸線代行バスは、南小谷駅を出発すると各駅に停車して糸魚川を目指しますが、急峻な地形で有名な黒部峡谷とも数十km程度しか離れていない土地だけあり、険しい山中を駆け抜けて行き、バスが進む道路や並行する大糸線の鉄路の至る所にスノーシェッドが見受けられるのは、雪崩多発地帯でもある事を実感させられます。


所々で幹線道路から離れて余所者が通る機会はまずない道や、通常であれば列車で駆け抜ける鉄路を眺めながら並行道路を走るのも、趣味的には代行バスならではの注目点ですが、乗車したバスは途中駅での乗降0、南小谷~糸魚川の全区間を乗り通す乗客が11名だけで、それも旅行者と見受けられる割安な青春18きっぷ利用者が大半を占めており、大糸北線における昼間時間帯の流動が極めて少ない事を実感させられたものでした。

また代行バスは基本的に列車ダイヤで運行するため、バス故に多少の時分変動(遅れ)が発生するとはいえ、大糸線の線路規格やJR西日本名物とも言える徐行運転などが影響してか、列車の運行速度が非常に遅く、途中駅での乗降がない事もあってか、ほぼ定刻と言っても良い状況で運行し、大糸北線では唯一の交換駅になっている根知駅では、2分の時間調整を行う有様でした。


時間調整を行っている間には駅舎併設のトイレに出向きながら、通常の鉄道利用では通り過ぎるだけの根知駅(駅舎外だけですが…)に立ち寄れたのも貴重な機会で、除雪用と見られるディーゼル機関車がホームに停車しているのも目撃でき、代行バスから眺める大糸線の鉄路も除雪が行き届いている雰囲気でしたので、安全が確保できればいつでも運行再開を…という印象を受けたものでした。

根知駅で時間調整を行った代行バスは、その後も糸魚川の一つ手前にある姫川駅を定時で出発し、終点の糸魚川駅にも定刻より指の数以内の遅れ(分)で到着しましたので、MAKIKYUが乗車した限りでは代行バスでも鉄道と利便性に大差なく、それどころか朝の平岩→糸魚川間代行バスでは糸魚川駅から更に糸魚川市役所方面への延長運行を行う告知まで見かけた程でしたので、状況次第では代行バスの方が便利なのかも…と感じてしまった程でした。

またJR側が「雪崩の恐れ」があるためと案内し、代行輸送が続いていた大糸北線は、明日から通常の列車運行に戻る見込みですが、現状ではスノーシェッドの増設や除雪の手間を掛けて列車運行を行うよりも、バスによる代行輸送を行った方が費用面で優位な上に、代行輸送でも利便性はさほど低下しないために、長期に渡る代行輸送を行っているのでは…と感じてしまったものです。
(JR西日本では中国山地の陰陽連絡路線でも、近年冬季運休&代行輸送が常態化している線区が存在し、こちらは代行輸送実施の案内で「タクシーなどによる代行輸送」と告知していますので、大糸線のバス代行はこの路線・区間に比べれば、はるかにマシな状況ですが…)

これでは北陸新幹線延伸&北陸本線並行区間の経営分離後に、存続が議論されるのも無理はない気がしますが、JR大糸線はJR東日本管轄区間でハイブリッド気動車による観光列車も走り、沿線に幾つもの観光地などを抱えています。

現在大糸線の観光列車で運行する際には、電化区間のみを走るハイブリッド気動車も、物理的にはJR西日本区間乗り入れが可能な様ですので、この車両を用いた観光列車運行による活性化策などで、生活流動の少ない大糸北線も、現在のインフラを新幹線開業後にも積極的に活用する方向に動く事を期待したいものです。


最近の山梨交通路線車~異色の移籍車両も…

2011-10-20 | バス[甲信越]

先日「MAKIKYUのページ」では、山梨交通の古参路線車に関して取り上げましたが、山梨交通グループは国際興業系列と言う事もあってか、一般路線車は殆どいすゞ車ばかりで占められています。

そのため複数メーカーの車種を導入する傾向の事業者に比べると、どうしても車種のバラエティは見劣りしてしまうのですが、それでも年式に幅があるために結構な種類が存在しており、古参車ばかりではなく最新型も存在しています。

最新車種は専らいすゞ車を導入しているためにERGA(大型)とERGAMIO(中型)になり、国際興業塗装で導入している事もあってか、会社名表記を除けば池袋や浦和の駅前でゴロゴロしているバスと雰囲気は余り変わりなく、首都圏在住の身としてはやや面白みに欠けると感じてしまいます。


そのためバリアフリー対応などの機能点では優れているものの、MAKIKYUが個人的に乗車するならば、古参車の方が…というのが現状ですが、新しい車両は山梨県の補助施策が功を奏して天然ガス車の比率が高く、低床の天然ガス車は天井に大きなガスタンクを装備しているのが大きな特徴となっています。
(ちなみに写真のERGAは、山梨交通グループの路線車では新しい部類に入るものの、V8エンジンを装備するERGAでは初期車の部類で、大都市圏のバスでは中堅レベルの車両です)

また古参車や新車以外にも、地方のバスでは典型とも言える大都市圏からの移籍車も多数が活躍しており、親会社の国際興業から移籍した路線車もポピュラーな存在です。

国際興業からの移籍車は甲府市内だけでなく、山間部の身延などにも存在し、それどころか山梨交通グループの飛び地路線で、沼津ナンバーの山交タウンコーチ静岡営業所管内(富士宮駅~富士川駅~蒲原病院)にも在籍しています。


MAKIKYUが甲府から身延線と列車代行バスで富士宮市内へ抜けた後、静岡県内の路線で充当されている国際興業移籍車両にも乗車したものですが、個人的には古参車と共にこちらも是非乗車したい車両の一つです。
(写真は身延線列車代行バスの記事で掲載した、山交タウンコーチ身延営業所所属車両画像の再掲です)

他事業者からの移籍車は、親会社の国際興業以外からも存在しており、事業規模がさほど大きくない事もあってか、岩手の国際興業系事業者の様にゴロゴロ(おまけに東日本大震災の影響による沿岸部車両不足→復興支援の無償譲渡車などもありますので尚更です)とは行きませんが、こちらは自社発注車や国際興業移籍車とは異なり、いすゞ車ながらも純正車体以外の富士重工や西日本車体工業製も混在しています。

 
MAKIKYUも先日甲府駅前では、西日本車体工業製の中型車を1台目撃しており、この車両は前後扉でやや短い上に、少々豪華な仕様が異彩を放つ特徴的な車両で、京阪間の公営事業者から移籍した車両の様です。

この車両は大手スーパーのラッピング車両となっており、甲府駅前からこのスーパーの郊外型大型店舗へ向かう直行路線に専属で用いられている様でしたが、山梨交通グループでは決して古い車両ではないものの、なかなか興味深い車両です。

この路線は距離や所要時間、運賃面でも比較的手頃ですので、今度甲府を訪問する際には試乗するのも…と感じたものでした。


山梨交通の古参路線車~豪華な座席を装備した車両も…

2011-10-19 | バス[甲信越]

先日MAKIKYUが鉄道の日記念きっぷを利用し、山梨県内へ足を運んだ際には、甲府市内で山梨交通グループの路線バスにも乗車する機会がありました。

MAKIKYUが甲府駅前で何台かの路線バスを視察していた際に、中央本線の南側を走り甲府駅の西隣にある竜王駅を経由してから、山梨交通の運行拠点ともいえる敷島営業所(甲府駅からの路線は様々な経由が存在し、各系統を合わせると結構な本数になります)へ向かう便がやって来た際には、比較的古参の大型路線車がやって来たものでした。


MAKIKYUは以前にも何度か山梨交通グループのバスを利用した事があるのですが、当たった車両は主力の中型車ばかりと言う状況で、距離や所要時間的にも手頃な路線と言う事で、隣の竜王駅まで乗車したものでした。
(それでも所要20分弱の竜王駅まで330円を要しますので、JRに比べると割高なのは致し方ないのですが…)

乗車した車両は今流行の車体ラッピングが施されていた点は、車両撮影の点でやや難ありとも感じたものでしたが、いすゞキュービックの前後扉車自体が、今では大都市圏ではあまり見ない存在となっており、地域によって差異はあるものの、地方でも徐々に数を減らしています。

おまけに平成2年式という20年以上活躍している車両(P-LV314K?)でしたので、日頃新しいバスばかりに当たる大都市圏(12年以上経過した車両は、大都市圏特定地域では車検が通りません)に居る身としては、この様な車両に当たるだけでも御の字で、最近MAKIKYUが地方各地を廻って路線バスに乗る際には、古い車両を選んで乗る事がしばしばです。


ちなみにこの車両は年式が古いだけではなく、座席が2人がけのハイバックシートがズラリと並ぶ豪華な仕様となっていたのも嬉しい限りで、しかもギア比が加速型仕様になっているのか、首都圏周辺では余り聞かない走行音を奏でていたのも注目点と感じたものでした。
(首都圏やその周辺では、三菱ふそうや日野の加速型仕様は結構活躍しており、三菱車は大型路線車だけでも1000台以上使用している事業者が存在する程ですが、いすゞとなると結構少数派です)

また甲府駅前を発着する山梨交通グループの路線バスは、この車両以外にもラッピング車両が目立ち、最近では国際興業グループの路線バス塗装統一施策の一環で、国際興業塗装のバスも目立っているのが現状です。

そのため山梨らしさを存分に感じるアイボリーとぶどうを連想させる色彩のバスも減少し、一昔前は嫌と言う程見られた塗装のバスも少数派となっており、甲府市内を走る路線バスの殆どが経由する甲府駅前で暫くバスを視察していた際にも、数台見かける程度でした。


この如何にも山梨交通グループといった雰囲気のバスは、側面に山梨の特産品とも言えるぶどうのイラストが描かれている点も好印象ですが、最近の国際興業塗装のバスでも、MAKIKYUとしてはこのイラスト位は…と感じてしまうものです。


JR身延線・列車代行バスの様子~主に観光タイプの車両が用いられるものの…

2011-10-12 | バス[甲信越]

現在JRでは、青春18きっぷの秋版と言っても過言ではない「鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ」が発売され、もうまもなく販売・利用期間共に終了となりますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にも、この乗車券を利用された方が居られるかと思います。

MAKIKYUもこの乗車券を購入し、泊りがけの旅行で2回分を利用しており、この旅行の関係で今月上旬は「MAKIKYUのページ」更新もやや滞りがちになったのですが、残る1回分も消化を兼ね、昨日利用して3回分を使い切ったものでした。

昨日の旅行は急遽思い立って実行したもので、山梨方面へ日帰りで足を運んだのですが、その際にはJR身延線を利用する機会もありました。

JR身延線は先月の巨大台風襲来時に、台風の中心が富士川沿いに北上し、沿線で土砂災害等が発生したほか、身延線自体も身延以南を中心に大きな被害を受け、県境を跨ぐ西富士宮~身延間は、未だに列車の運行が不可能な状況となっています。

このため現在特急「ふじかわ」号の全列車と、一部の普通列車が運休となっているほか、西富士宮~身延間では概ね身延での甲府方面普通列車に接続する形態で、2時間に1本程度の割合で代行バス輸送が実施されています。

MAKIKYUが身延線を利用した際には、甲府から静岡県内へ向かう行程を取った事もあり、現在不通となり代行バス輸送が実施されている区間にも乗車したものでしたが、今日はこの代行バスに関して取り上げたいと思います。

身延線の代行バスは主にJR東海バスが担っており、同社は現在一般路線の運行からは撤退して高速・貸切専業状態になっている事もあってか、同社の代行バスでは、高速や貸切で用いられる観光バスタイプの車両が活躍していました。


MAKIKYUが乗車した便では、三菱ふそうエアロバスに当り、この車両は運賃箱や降車ブザーなどが設置されていない貸切用の車両で、トイレの設置も無い一般的な観光バスといった雰囲気の車両でした。


ただ途中で目撃し、逆方向の便に充当されていた日野セレガは、運賃箱や降車ブザーを装備し、トイレも設置されている東名ハイウェイバス用の高速車でしたが、こちらはトイレが使用可能なのか否かも気になる所です。
(余談ながら現在身延線では、身延以北の山梨県内を走る列車では各車両共にトイレが使用中止となっていますので、乗車の際は要注意です)

代行バスは基本的に1便に付き1台運行の様でしたが、学生の通学などでバス1台で捌けない事態を想定してか、身延駅では途中の内船(Utsubuna)までの区間便用に一般路線車を用いた2号車を待機させていました。


こちらは地元身延の駅前に拠点を構える山梨交通の子会社・山交タウンコーチ身延営業所が担当しており、この2号車は輸送力確保を目論んでなのか、それともたまたま空いていた車なのかは分かりませんが、親会社の国際興業から移籍した古参の大型車が用いられていました。

このバスは途中の内船までの運行と言うだけでなく、1号車だけで足りてしまう際には運行せず、1台だけでは輸送力が確保できない時だけ運行している様でした。

そのため残念ながら乗車機会には恵まれませんでしたが、バスは観光タイプよりも路線車の方が好みなMAKIKYUとしては、このバスで身延~西富士宮間を通して乗車できたら…と感じてしまったものでしたが、代行バスの運行経路は幹線道路から外れ、所々で狭い箇所もあるだけに、長尺の観光バス車両では乗客としては乗り応えはあるとはいえ、大型2種免許持ちのMAKIKYUが見ても、運転の負担は相当と感じたものでした。

ちなみにJR代行バスは現在本州旅客3社全てで運行が行われ、この様を見ると今年は災害が余りに多い年である事を実感させられますが、今年は東日本大震災関連のJR東日本代行バスにも乗車しています。

 
この身延線の代行バスは、復旧に向けて動くこともままならない東日本大震災関連の代行バス運行区間に比べると、長期化しないと見込んでいる事も影響しているのか、バス停や停留所の案内、行先表示などもJR東日本の代行バスに比べると簡素な印象に感じたものでした。


また身延線代行バスに乗車した際には、途中身延町と南部町の境界地点で、大規模に山肌が崩壊して軌道が損壊した箇所がバスからも眺められ、その後線路上を走る復旧工事のトラック(仮設の車輪を装備)も目撃していますが、被災規模は結構大きく、鉄路の復旧までどの程度の期間を要するのかも気になる所です。


JR小海線・小海駅を発着する路線バス~3事業者のバスが発着するにも関わらず…

2011-09-15 | バス[甲信越]

先日少し様相が変わったJR小海線を走るシリーズ式ハイブリッド気動車・キハE200形をはじめとした記事を取り上げましたが、MAKIKYUが先月末に小海線に乗車した際には、途中の小海駅などで途中下車する機会もありました。

小海線は小海駅を境に列車本数も大きく変わり、時刻表を見ると非常に目立つ存在の基幹駅ですが、時刻表をパッと見ると小淵沢寄りの印象を受けるものの、小諸方の佐久盆地内は駅間が短い事もあり、距離的には小諸の方が近くなります。
(小海線の中間地点は、小海から小淵沢方に3駅進んだ佐久海ノ口駅付近で、同駅は小諸・小淵沢双方からの営業距離がほぼ同等です)


この小海駅では、駅前を発着するバス事業者も3者存在し、駅前には3つのポールが立っているとなると、この話を聞いただけでは基幹駅ならでは…と感じる方も居られるかと思いますが、3事業者全てが白ナンバーの自治体バスで、民間事業者や交通局などの路線バスではない辺りは、地方における公共交通を取り巻く環境の厳しさを示していると言えます。

3つの自治体バスの内、一つは小海駅のある小海町が運行するバスで、このバスが小海駅での発着本数も最も多くなっています。

小海町営バスは主に町内交通を担うと共に、鉄道のフィーダー的存在も果たしていますが、小海では少し時間に余裕がありましたので、MAKIKYUは比較的本数の多い松原湖線に少しだけ乗車したものでした。

松原湖線は小海町内を起点に、松原湖駅入口を経由して松原湖方面へ向かう路線で、松原湖駅入口バス停はJR松原湖駅から徒歩5分程度と比較的至近にあります。
(松原湖駅にはバス停までの道程を示した標識もあり、こちらには徒歩3分とありましたが、駅からは上り坂になり、案内よりはやや余計にかかる気がします)

時間帯によっては、小海線小淵沢方面の列車がない時間にバス便が…という事もある程で、小海線と上手く組み合わせれば、小海駅~松原湖駅入口間での乗車は比較的容易で、MAKIKYUもこの区間で乗車したものでした。

運賃は区間毎に定められた運賃を、降車時に支払う方式となっており、初乗り100円、小海駅~松原湖駅入口間では200円と、長野県内の一般路線バスに比べて割安に設定されています。


MAKIKYUが乗車した三菱製中型車(AEROMIDI)は自家用仕様のトップドア車で、バス前面の字幕には行先を表示しているものの、側面は行先ではなく路線名を表示しているのはユニークです。

トップドア車ですので、当然ながら前ドアからバスに乗り込む事になりますが、車内に整理券発行機が見当たらない事から、先払いかと思い乗務員に訪ねたら後払いとの事で、後払いでは少数派の信用方式を採用しているのも大きな特徴です。
(後払い信用方式のバスは、以前岩国市内を走る自治体バスに乗車した事がある他、大手事業者の一般路線では、京成バスや奈良交通の一部路線に存在します)

また区間制運賃を採用する運賃後払いの路線バスでは、整理券発行機と共に、運賃表示器も定番のアイテムと言えますが、小海町営バスでは車内に運賃表示器も設置されておらず、代わりに運転席背後に設置された三角表で確認する方式となっていました。
(大手事業者でも、東北地方の一部などでは今でも運賃表示器を導入せず、三角表を用いている事業者が存在しています)

これに加えて日本国内のワンマンバスでは、殆どのバスで装備されている音声による案内もなく、いつ何処のバス停を通過したかも…という状況でした。

車内には自動両替装置付運賃箱の装備こそあるものの、路線バスとしては最小限度に近い質素な装備で運行しているという印象を受けたもので、乗客数が僅少で民間事業者が撤退し、自治体が最小限の経費で路線バスの運営を維持するための方策とも感じたものでした。
(MAKIKYUの近所では運賃前払い路線しか走らないにも関わらず、整理券発行機や運賃表示器を装備したバスがゴロゴロ走っており、これが3桁の台数になりますので、不要な装備にどれだけの費用を要しているのかも気になります)

あと小海駅前では乗車機会こそ無かったものの、北相木村の村営バスも目撃しており、こちらは小海町内と北相木村を結ぶ1本の路線が存在するだけですが、大都市圏のバスを連想させるいすゞ製中型ワンステップの最新型(ERGAMIO)で、行先もLED表示を採用するなど、随分斬新な印象を受けたものでした。


長野県内では民間事業者でも、一般路線車は大都市圏中古車の導入が相次ぐ状況を踏まえると、村営バスにしては随分意外な印象を受けたもので、車両自体は比較的標準的な最近のバスといった雰囲気ですが、この様なバスが白ナンバーの自治体バスで活躍する事自体が稀ですので、逆に強烈な印象を受けたものでした。

この他に小海駅では南相木村の村営バスも発着しており、今回は時間が遭わずに姿を見る事も叶わなかったのは残念ですが、機会があればその姿を見届けると共に、なかなか乗り難いバス路線ですが、乗車もできれば…と感じたものでした。