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沼津市内で実証運行中のEVバス

2018-10-27 | バス[東海]

少し前の事になりますが、今月MAKIKYUは私用で沼津市内へ足を運ぶ機会があり、その際には現在実証運行中のEVバスに乗車機会がありました。

 
このEVバスは沼津駅~沼津港間を約1か月間実証運行、充当車両は日頃群馬県桐生市内で用いているEVバスを1台借用して運行しており、沼津駅~沼津港間で路線バスを運行する2社が数日毎に交代で運転を行っています。
(運行ダイヤや運行区間などは沼津市HP(こちらをクリック)内に記載があります)

 
充当車両は富士重工業(スバル)の元技術者が設立、富士重工のお膝元・群馬県太田市に隣接している桐生市にあるシンクトゥギャザーが主体となって開発した「e-COM8」と呼ばれる車両で、走行輪が片側4個(両側合計で8個)存在するのが大きな特徴となっています。


EVバスと名乗っているものの車両サイズは車体長4405㎜・車体幅1900㎜・車高2450㎜と非常に小柄、乗車定員も運転者1名を含めて10名しかなく、車両には最高速度19㎞/hである事を示すステッカーも掲出されています。


車両側面にはガラスもなく、座席も横向き(ロングシート配置)となった木のベンチにクッションを設置しただけですので、日本国内を走るバスの中では車内設備はかなり簡素な部類に入ります。

一応約8時間の充電で40㎞程度の走行が可能と案内されており、片道2㎞程度で平坦な沼津駅~沼津港間程度なら、実証運行の便数を考慮すると1充電で何とかなりそうな気もしますが、運行本数が増える土休日だとバッテリー容量が不足し、途中でバッテリー交換を余儀なくされる事もある様です。

乗務員の方から伺った話だとバッテリー重量は約40㎏程度あり、交換となると2人でも結構大変で、また「走行性能も最高時速19㎞/hだと大型特殊車両並なのでは?」と尋ねたら「19㎞/hも出ない」「フォークリフト(ナンバープレート付車両で公道上を走行する場合は大型特殊免許が必要)の方がまだ走る」との事。

その上車両価格も1台1500万円程度と結構高く、大都市圏排気ガス規制区域外なら中古バスを何台も購入して整備できる程の価格です。


電動車が大型バスからバイクに至るまでかなり普及している中国などに比べると、このEVバスはまだまだ…と言う感があり、実用性と言う点ではまだまだ課題山積、中国で用いられている電動車(写真)を輸入して走らせても良いのでは…とも感じたものです。


ちなみにこのEVバスは11月4日まで運行、実証運行と言う事もあり乗車時にはアンケート記入を求められます。

また定員が少なく先着順となるため、特に沼津港周辺を訪問する観光客が増える土休日だと積み残しとなる事も少なくない様ですが、実証運行と言う事もあり無料で乗車する事が出来ますので、運行期間中に沼津駅や沼津港の周辺へ足を運ぶ機会がありましたら、一度試乗してみては如何でしょうか?


小田急ファミリー鉄道展2018(+α)

2018-10-20 | 小田急グループ

今日(20)と明日(21)2日間、小田急電鉄では毎秋恒例の海老名車両基地公開イベント「小田急ファミリー鉄道展」を開催、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中で足を運ばれた方も居られるかと思います。


MAKIKYU
も今日会場へ足を運んだ一員ですが、今年(2018)の車両基地公開では、7月に定期運行を終了した特急ロマンスカー・7000LSEのフル編成最終公開が目玉となっており、ファミリー鉄道展の告知広告(写真)と同様、前面の愛称表示は「さがみ」となっていました。

   
先頭車前面は立入できない様に多少空間を空けてあり、比較的撮影し易い状況だったのは評価できると感じたもので、側面はLAST RUNロゴ付のままでの展示でした。


また毎年車両基地内から留置車両を撮影でき、裏展示と言っても過言ではない状況が展開されますが、こちらは箱根登山線内運転用の赤い10004両編成が割合撮影し易い状況で留置されていました。

車両基地内での展示はLSEという大目玉のラストと言う事もあり、それ以外は保守用車の展示・実演、あとは各種物販でこの辺りは例年と大差ない状況と感じたものでした。

小田急は今後海老名に建設予定のロマンスカーミュージアム収蔵が発表されている特急車だけでなく、一般車の保存車両も複数両非公開保存していますので、今後これらを年替わりで公開展示する事は出来ないのだろうか…とも感じたものでした。

またファミリー鉄道展とは直接関係ありませんが、今日は江ノ島線の終点・片瀬江ノ島駅周辺で花火大会が開催、これに伴う臨時列車も複数設定されており、その中には6両で運行の江ノ島線内臨時快速急行も一本設定、大和駅でその姿を見る事もできました。


充当車両は6両編成運用では最もありふれた存在の3000形防音カバー試験車以降の行先表示3LED編成、他列車に比べて混雑率が高い様に見受けられたものでした。

 
大和駅の案内表示と放送は「快速急行(Rapid Express)」ではなく「臨時快速急行(Extra Rapid Express)」として案内されていたのも印象的で、日頃定期運用では見る機会のない6両快速急行の姿を一目見ようとする人物も数名見受けられたものの、この列車はファミリー鉄道展の陰に隠れ余り目立たない存在の様にも感じられたものでした。


京王ライナー・ようやく乗車

2018-10-10 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

今年2月に京王電鉄では座席指定制の有料列車「京王ライナー」が運行開始、この列車の運行に併せて導入された新型車両・5000系は既にMAKIKYUも昨年の運行開始直後に乗車、また「MAKIKYUのページ」でも記事として取り上げています。
(約1年前に公開した京王5000系に関する記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)


しかしながら新型車両・5000系を用いた有料列車は、今後高尾山口→新宿間での臨時列車運行予定もあるものの、現段階の定期有料列車「京王ライナー」は夜の下り方向のみの運行となっています。

日頃京王線より数㎞南側を走る小田急線を頻用するMAKIKYUは、わざわざ乗りに行こうとしない限り、まず乗る機会のない列車と言っても過言ではなく、それどころか京王ライナー運行時間帯・方向の京王線に中長距離で乗車する事自体が年に数回程度と言う状況です。

また昨夜は日頃MAKIKYUが利用している小田急線で人身事故が発生、この影響でダイヤが大きく乱れており、振替輸送で京王線(+JR)を利用したものでした。

ちなみに今日は昼間に京王堀之内駅近くで電気施設火災が発生、京王相模原線京王多摩センター以西が長時間運休になりましたが、昨晩の振替輸送利用時には電気施設火災のあった京王堀之内駅も通過したものでした。

この京王堀之内駅を通過する際に乗車した列車は、記事タイトルにもなっている「京王ライナー」で、始発駅の新宿から乗車する際は座席指定券の事前購入が必須、それ以外の駅から乗車する際は料金不要で空席に着席できる制度となっています。
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乗車後に車内発券の場合は追加料金が課され、結構な金額になります)

「京王ライナー」は一度試乗してみたいものの、座席指定券を購入してまで…という事もあり、「京王ライナー」が新宿を出発して最初に停車する駅・京王永山までは一般列車(料金不要)に乗車、そして京王永山から終点橋本まで「京王ライナー」に乗車したものでした。

京王ライナーは日頃新宿駅での空席状況案内を見ていると、大抵「○」(空席あり)となっており、特に昨日は連休明けと言う事もあってか、京王永山到着時点で乗車率は67割程度の様に見受けられ、京王永山での下車客も結構居ましたので、2人掛けのクロスシートを1人で使える状況でした。


京王永山駅入線時の「京王ライナー」は、ロゴ入りの京王ライナー種別と橋本の行先表示の他に、「指定券無しでご乗車できます」と表示が出ており、きめ細かいLED表示を得意とする京王らしいとも感じたものですが、行先表示を漢字とローマ字の交互表記にするよりは、行先の漢字表示を固定表示にした上で、行先のローマ字表記と「指定券無しでご乗車できます」の文言を交互表示にした方が良いのでは…とも感じたものでした。


そして「京王ライナー」に乗り込むと、以前5000系に乗車した際との差異としては、座席の向き(ロング/クロス)をはじめ、車内照明色が異なりコンセント使用可能ランプが点灯、また自動放送冒頭で京王ライナーオリジナルのチャイムが流れるなど、有料列車としての差別化を図っている面が幾つか見受けられたものでした。


ただモードチェンジで座席がクロスモード、また確実に着席できるとは言えども、足元も決して広いとは言い難く、またリクライニング機能もない座席ですので、一般列車(ロングシート)に比べれば少々上等と言ったレベル。


新宿からの乗車ではリクライニングシートを装備した小田急ロマンスカーの同距離特急料金(新宿~町田・相模大野:大人410)より10円安いだけ、それどころか小児料金設定もない座席指定券料金を要するとなると、割高感が否めないとも感じたものでした。
(
ちなみに写真の座席指定券は、MAKIKYUが着席した座席に置いてあったものです)

また新宿では京王線も何本か待てば始発列車で座れる環境にある事も考慮すると、都心方の乗車駅が新宿限定と言う現状では、空席状況案内が「○」のオンパレード状態になるのも無理はないと感じたものでした。

首都圏有料列車も、平日夜の小田急ロマンスカーや西武レッドアローなどでは、発車時刻直前だと満席表示を見る事も日常茶飯事と言う事を考慮すると、京王でも需要はそれなりにあると思いますので、まだ運行開始以後ダイヤ改正を実施しておらず、様子見状態とは言えども、今後テコ入れは必須なのでは…と感じたものです。

地下鉄直通対応と言う車両特性を生かし、都営新宿線内発着とした運行するか、もしくは途中乗車で着席はほぼ絶望的、渋谷などから井の頭線を利用して京王線に乗り継ぐ乗客も多い明大前に停車させ、途中駅から確実に座れる事をウリにすれば、少なくとも現状よりは利用増につながる気もしますが、今後利用喚起策などが講じられるのか否かも気になる所です。


五島産業汽船、突然休航に

2018-10-02 | 船舶[日本国内]

長崎県本土~五島列島の間を結ぶ航路を運航する事業者の一つ「五島産業汽船」が昨日、突然全航路の運休を予告し全便欠航、HPへのアクセスもできない事態になっています。

ネット上でもこの件に関して取り上げたニュース記事が幾つも見受けられる状況ですが、公共交通としては極めて重大かつ異例とも言える事態で、諸事情による休航などは止むを得ないにしても、前日夕方に突然翌日から全航路欠航を発表するのはあんまり…と言う気もします。

ちなみにMAKIKYUは同社航路が運航している五島列島自体、現住地(首都圏)からはかなり遠い所と言う事もあり、足を運んだのは一度のみです。


その際も五島産業汽船の航路は利用しておらず、九州本土~五島列島間では他社航路を利用していますが、長崎港に停泊している同社高速船(長崎港~鯛ノ浦港(新上五島町・中通島)間を運航)の姿を見た事があり、写真はその際に撮影したものです。

最近の相次ぐ事業拡張なども、今回の事態に至る一因になったのか否かも気になる所ですが、突然の休航ともなれば利用者への影響なども相当なものになると思われ、決して至便とは言い難い離島への交通手段がきちんと確保され、今後この様な事態が再発しない事を願うばかりです。

また現在九州本土~五島列島間の定期航路を運航する他事業者のHPは以下の通りです。

五島産業汽船への乗船を予定していた方で、代替航路を利用して九州本土~五島列島間を移動したい方は参考にして下さい。

・九州商船(長崎~奈良尾~福江・佐世保~有川などでフェリー・高速船を運航)
http://www.kyusho.co.jp/

・野母商船(博多~青方~福江間のフェリーを運航)
http://www.nomo.co.jp/

※有川・青方・奈良尾はいずれも新上五島町(中通島)にある港です。