長崎県本土~五島列島の間を結ぶ航路を運航する事業者の一つ「五島産業汽船」が昨日、突然全航路の運休を予告し全便欠航、HPへのアクセスもできない事態になっています。
ネット上でもこの件に関して取り上げたニュース記事が幾つも見受けられる状況ですが、公共交通としては極めて重大かつ異例とも言える事態で、諸事情による休航などは止むを得ないにしても、前日夕方に突然翌日から全航路欠航を発表するのはあんまり…と言う気もします。
ちなみにMAKIKYUは同社航路が運航している五島列島自体、現住地(首都圏)からはかなり遠い所と言う事もあり、足を運んだのは一度のみです。
その際も五島産業汽船の航路は利用しておらず、九州本土~五島列島間では他社航路を利用していますが、長崎港に停泊している同社高速船(長崎港~鯛ノ浦港(新上五島町・中通島)間を運航)の姿を見た事があり、写真はその際に撮影したものです。
最近の相次ぐ事業拡張なども、今回の事態に至る一因になったのか否かも気になる所ですが、突然の休航ともなれば利用者への影響なども相当なものになると思われ、決して至便とは言い難い離島への交通手段がきちんと確保され、今後この様な事態が再発しない事を願うばかりです。
また現在九州本土~五島列島間の定期航路を運航する他事業者のHPは以下の通りです。
五島産業汽船への乗船を予定していた方で、代替航路を利用して九州本土~五島列島間を移動したい方は参考にして下さい。
・九州商船(長崎~奈良尾~福江・佐世保~有川などでフェリー・高速船を運航)
http://www.kyusho.co.jp/
・野母商船(博多~青方~福江間のフェリーを運航)
http://www.nomo.co.jp/
※有川・青方・奈良尾はいずれも新上五島町(中通島)にある港です。
先日「MAKIKYUのページ」では、島根県隠岐・島前(Dozen)の西ノ島の観光船と定期観光バス営業を行っている隠岐観光に関して取り上げましたが、同社はこの他に島前各島(西ノ島[西ノ島町]・中ノ島[海士(Ama)町]・知夫里(Chiburi)島[知夫村])の3町村間を結ぶ定期航路も運航しています。
3島は本州本土や島後(西郷)との間を結ぶ隠岐汽船の定期航路も存在するものの、島前地区内での移動は域内のみを運航する内航船がメインとなっており、現在この内航船では2隻の船が活躍しています。
MAKIKYUは6月に隠岐へ足を運んだ際には、2隻の内航船双方に一度ずつ乗船していますが、一つはフェリーどうぜんと呼ばれる車両航走可能なフェリーで、こちらは主に西ノ島(別府港)~中ノ島(菱浦港)間で運航しています。
乗船時間が短い事もあってか、客室設備などは簡素な印象で、瀬戸内海の島々を結ぶ短距離フェリーなどによく似た雰囲気の船と感じたものでした。
もう1隻は高速船いそかぜと呼ばれる船で、名前の通りフェリーどうぜんよりは高速航行が可能な小型船ですが、車両航走には対応しておらず旅客と小荷物輸送対応のみとなっています。
座席は足元が狭いクロスシートだけでなく、出入口付近にロングシートも設定され、好みの座席が選べる「セミクロスシート」になっているのも大きな特徴です。
高速船いそかぜは小型船だけあって特有の揺れがあるものの、フェリーどうぜんに比べると俊足ながら同運賃、船内も綺麗で座席も上級と感じたものでした。
個人的には高速船いそかぜの方が乗り得な船と感じたものでしたが、知夫里島(来居(Kurii)港)を発着する内航船は大半がこちらでの運航となっており、車両航走予定のある方は要注意です。
島前各島では人口数百人程度、人間よりも家畜の数が多いのでは…と感じる知夫里島(知夫村)内は路線バスなどの公共交通機関が皆無の状況ですが、人口や島の大きさなどを考えると各島間の移動はかなり至便で健闘している部類と感じたものでした。
西ノ島と中ノ島の島内バスも、土地柄の割には比較的健闘していると感じたものですが、一方で島後の公共交通機関は便が悪く、観光で訪問した旅行客が貸切車両やレンタカーなしで観光する際にも、もう少し便利にならないだろうか…とも感じたものでした。
先月「MAKIKYUのページ」では隠岐汽船で活躍する大型フェリー「フェリーしらしま」を取り上げましたが、MAKIKYUが6月に隠岐へ足を運んだ際には、本土(境港)→島後→島前→本土(境港)の行程で移動し、本土→島後がジェットフォイル(レインボージェット)、島前→本土がフェリーしらしま乗船でした。
その間に挟まる隠岐の島後(Dogo)~島前(Dozen)間の移動では、「フェリーおき」という現在大型フェリーに乗船、この船は現在3隻が活躍する大型フェリーの中で最も新しい船です。
設備的にはフェリーしらしまと大差ないと感じたもので、乗船時間の関係もあってか食堂などの類もなく、軽食や飲料などは売店や自販機などでの対応となります。
ただフェリーではよくある給湯設備が見受けられず、カップ麺を持ち込んで船内で…という事が出来ないのは少々難点と感じたものでした。
MAKIKYUが隠岐へ足を運んだ際には、本土~隠岐(島後・島前どちらでも可)間で往復各1回の乗船と、島前の観光船か周遊バスの1回利用がセットで割引された乗船券を利用していますが、この乗船券に島前~島後間の移動は含まれていませんので、フェリーおき乗船時は別途乗船券を購入したものでした。
隠岐汽船のフェリー乗船券は鉄道乗車券と異なり、記念に持ち帰る事が出来ないタイプ(半券を持ち帰れる航路もありますが…)ですので、下船時に回収され撮影しただけというのは残念ですが、西郷港で購入した乗船券は、今日でも地方私鉄などで散見する硬券となっており、運賃が割安な島前内の乗船券などであれば、使わずにコレクションとして購入する愛好家がいても不思議ではないと感じるものでした。
また本州本土~隠岐各島間を結ぶフェリーは、MAKIKYUが乗船した2隻の他に「フェリーくにが」が活躍しており、こちらは島後→島前へ向けてフェリーおきに乗船中、到着前にすれ違う姿を見る事が出来ました。
隠岐の定期航路は、隠岐汽船が運航する航路以外にも、島前地区内の島同士を結ぶ航路なども存在しており、これも乗船機会がありましたので、こちらも別記事で追って取り上げたいと思います。
先日「MAKIKYUのページ」では、JR境線で運行中の「妖怪列車」に関して取り上げましたが、鬼太郎で町興しをしている境港市は至る所で鬼太郎の姿が見受けられる状況です。
本州本土と隠岐を結ぶ隠岐汽船も、先日取り上げた高速船「レインボージェット」以外に3隻の大型フェリーを運航しています。
その内の1隻が「フェリーしらしま」で、このフェリーは主に境港発着航路に充当される事もあり、近年では鬼太郎のキャラクターなどをデザインした「鬼太郎フェリー」として運航しています。
MAKIKYUが6月に隠岐へ足を運んだ際には、本州本土へ戻る際にこの「鬼太郎フェリー」に乗船していますが、船内もゲゲゲの鬼太郎に登場するキャラクターの姿が見受けられ、船内売店が「武良屋」と名乗っているのも注目と感じたものでした。
また本土との間を結ぶフェリーだけでなく、寄港地の隠岐各島でも鬼太郎関連のペイントなどが幾つも見受けられ、境港だけに留まらず隠岐でも鬼太郎の勢力はかなり…と感じたものでした。
MAKIKYUが6月に山陰方面へ出向いた際には、米子・松江周辺へ久々に足を運んだだけでなく、離島の隠岐(Oki)にも初めて足を運ぶ機会がありました。
最近はブログ記事作成がなかなか進まない状況である事に加え、その後出かけた関西方面の話題などを幾つも取り上げている事もあり、訪問から約3か月を経てようやく記事公開開始という有様ですが、他の記事と併せて今後山陰関連に関しても順次記事公開できれば…と思っています。
隠岐は現在隠岐の島町1町に統合された島後(Dogo)と、西ノ島町・海士(Ama)町・知夫(Chibu)村の2町1村で構成される島前(Dozen)の2地区に分かれており、本土との移動は勿論、両地区間を移動するのも結構な手間がかかります。
本州本土から隠岐への航路も、境港か七類からの出航ですので、首都圏在住ともなれば出航港までアクセスするだけでも結構厄介です。
まとまった時間を確保できないとなかなか行き難い所で、距離的には九州などよりもずっと近くても、「近くて遠い島」という印象があります。
本土~隠岐間の航路もフェリーと高速船の2種類が存在、前者だと所要時間も長く尚更隠岐が遠く感じる状況ですが、MAKIKYUが6月に隠岐へ足を運んだ際には、両者を乗り比べたものでした。
その際最初に乗船したのが「レインボージェット」と呼ばれる高速船で、以前就航していた高速船「レインボー」の老朽化に伴い、代替で昨年導入されたばかりのジェットフォイルです。
新顔と言っても建造は1991年、以前は鹿児島~種子島・屋久島航路で就航していた「トッピー5」を中古導入した船で、ジェットフォイルは1事業者に留まっている船の方が少ない状況になっていますが、同航路は2社共同運航化→種子屋久高速船発足後に運行本数削減、隠岐汽船以外に東海汽船へ売船されたジェットフォイルも存在しています。
ちなみに種子屋久高速船は現在、塗装や内装が大きく異なる元コスモライン(ロケット・市丸グループ)と元鹿児島商船(トッピー・いわさきグループ)の高速船が混用されている状況ですが、昨年MAKIKYUは両者双方に乗船しています。
ジェットフォイルの中には、JR九州高速船「ビートル」の様に船内大改装を行った船や、東海汽船の様に2階前方出入口増設を行う事業者も存在していますが、レインボージェット船内の内装は昨年乗船した「トッピー7」とほぼ同等と感じたものです。
塗装は隠岐汽船独自の装いに改めたものの、船内に関しては鹿児島商船時代と大差ないのでは…と感じたもので、1階前方席から前方が見渡せるのも「トッピー7」と同様です。
(昨年MAKIKYUが乗船した「トッピー7」に関する記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)
ジェットフォイル自体がフェリーなど他の船に比べて個性が出難く、早く移動するための手段という印象が強い船ですので、ゆっくりと船旅を楽しむ向きには不適かもしれませんが、本州本土から1時間強で隠岐へ到達できるのは便利で、移動選択肢の一つとしては非常に有用と感じたものでした。
またMAKIKYUが6月に隠岐を訪問した際には、隠岐汽船の本土~島前~島後~本土間(逆周りでも可)と、島前地区の観光船か観光バスがセットで割引された企画乗車船券を利用しており、この企画乗車船券を利用する場合でも、フェリーとの差額料金券を購入する事で、レインボージェットを利用する事が出来ます。
写真は企画乗車船券と差額料金券(画像は一部加工しています)で、島前地区の観光船か観光バスを利用するなら、それぞれの乗船券などを別々で購入するよりも割安になりますが、有効期間が少々短いのが難点と感じたものでした。
山陰関連以外にも公開したい記事は多数ありますので、当分山陰関連もスローペースでの記事公開になりそうですが、順次記事作成・公開したいと思っていますので、興味のある方はご覧頂けると幸いです。
現在も活発な火山活動が続き、全島避難が続く鹿児島県・口永良部島は、全島避難完了後にも新たな噴火のニュースも報じられ、事態収拾までは長い時間を要しそうな気もしますが、火山活動が沈静化し、早く島民の方々が噴火前の生活に戻れる日が来る事を願いたいものです。
この口永良部島は屋久島町の町域に含まれており、今月「MAKIKYUのページ」で種子屋久高速船「ロケット」に関して取り上げた際にも、同島に関して多少言及していますが、本土~屋久島間を結ぶ重要な足となっている種子屋久高速船では、先日取り上げた「ロケット」と共に、「トッピー」と呼ばれる高速船も就航しています。
鹿児島~種子島・屋久島間の高速船は、日本国内で最も多くのジェットフォイルが就航する航路で、以前はいわさきグループに属する鹿児島商船の「トッピー」と、市丸グループに属するコスモラインの「ロケット」2社が競合していました。
両グループの高速船部門を統合した合弁会社が現在の種子屋久高速船で、旅客案内も「トッピー&ロケット」として案内していますが、使用船舶も両グループで使用していた高速船を名前や装いなどもそのままの状態で運航しています。
前身の2社が用いていた高速船は共にジェットフォイル(ボーイング929)ですので、使用船舶のスペックなどはほぼ同等ですが、塗装や内装などは大きく異なる状況で、両者が混用されているのも異色と言えます。
「ロケット」に比べて「トッピー」の就航船数が多かった事もあってか、「トッピー」の中には種子屋久高速船発足後に運航離脱、他社へ売却された船も存在し、こちらは現在東海汽船と隠岐汽船に活躍舞台を移し、新たな地で活躍しています。
鹿児島~種子島・屋久島航路に残存した高速船は、MAKIKYUも昨年末に屋久島と種子島を訪問した際に乗船する機会があり、その際に充当された船は「トッピー7」でした。
設備的には「ロケット」と大差なく、国内航路のジェットフォイルでは珍しくリクライニング機構が装備された座席なども、ロケットと同様ですが、内装の雰囲気などはロケットとは随分異なっており、好みが分かれる所だと思います。
1階最前部は前方を見渡せる様になっている辺りもロケットと同様で、外観や内装などが異なっても、それ以外の面では両者の設備格差が殆どないと感じる辺りは、同一運賃で混用して運航する状況では重要な事かと思います。
ただ乗船した「トッピー7」の1階最前部にプレミアムシート(上級席)は設置されておらず、「ロケット」と共通で配船される現状では、今後設備統一(「トッピー」への上級席設置か、「ロケット」のモノクラス化)も検討余地ありと感じたものでした。
また昨年MAKIKYUが乗船した「トッピー」は「トッピー7」だけだったものの、他に「トッピー2」の姿を見る機会もありました。
こちらは塗り分けこそ「トッピー7」と同様ながらも、装いは大きく異なっており、3船の塗装がほぼ同様でマストなどの装いが異なる程度の「ロケット」各船に比べ、外観は船毎の差異が大きいと感じたものでした。
「トッピー」と「ロケット」の配船は流動的で、一応数日前になれば凡その配船は確定、予約の際にも電話で問い合わせれば配船見込みを教えてもらう事も可能ですが、HPなどで発表されないのは少々残念と感じます。
スペック的には類似した高速船でも、「トッピー」と「ロケット」の両者は」色々差異が見受けられ、日頃種子屋久高速船をよく利用する鹿児島県内在住者はともかく、余所から滅多に訪問機会がない屋久島や種子島を訪問するともなれば、できる事なら両者を乗り比べたいと思う向きも少なくないと思いますので…
先月末に「MAKIKYUのページ」では、屋久島町の屋久島~口永良部島間を結ぶ町営フェリー(フェリー太陽)に関して取り上げましたが、MAKIKYUが昨年末に屋久島(と種子島)を初訪問した際には、鹿児島港から出航する種子屋久高速船を利用したものでした。
(先月末に火山噴火→全島避難となった口永良部島は屋久島から眺めただけで未訪、今後屋久島すら再訪機会があるのかどうか…という状況ですので、MAKIKYUは今後も訪問する可能性は極めて低いと思っています)
種子屋久高速船は以前鹿児島~種子島・屋久島航路を運航し、競合関係にあったいわさきグループ(鹿児島商船)と市丸グループ(コスモライン)の高速船部門が経営統合して設立された会社です。
前者は「トッピー」・後者は「ロケット」という名称のジェットフォイルを運航しており、統合後は両者の船舶を混用する事から、現在では「トッピー&ロケット」として案内され、どの便にどちらの船が配船されるかは、HPなどでも公式には発表されていない状況です。
MAKIKYUが種子屋久高速船を利用した際には、鹿児島→屋久島→種子島→鹿児島の周遊ルートで移動し、途中荒天の影響などでスケジュール変更も行ったため、結局ロケットに2回、トッピーに1回乗船する事になったものでした。
その中でも前者は種子屋久高速船に統合後も、コスモラインで就航していた3隻全てが稼動しており、船体塗装は3隻(ロケット1・ロケット2・ロケット3)同一ですが、各船でマストの色が異なっているのが、外観上の大きな特徴となっています。
船内に足を踏み入れると、ブルーを基調としたモケットの座席など、内装は落ち着いた雰囲気、座席は日本国内航路で就航するジェットフォイルの中では珍しく、角度は僅かながらもリクライニング機構が備えられているのも大きな特徴です。
(国際航路のビートル/コビーは、どちらもリクライニング機構ありです)
船によって設置席数は異なるのですが、「ロケット」では1階前方に上級席(プレミアムシート)が装備されているのも特徴で、やや大柄のシートは通常運賃+1000円となっています。
これも国際航路のビートル(JR九州高速船)には同種サービス(グリーン席:+3000円)が設定されているものの、国内航路のジェットフォイルでは異色の設備と言え、ロケットでは1階前方席の窓が塞がれていませんので、最前部からの展望が堪能できるのもウリと言えます。
種子屋久高速船発足後は、トッピーとロケットの双方が共通で用いられる事もあり、乗船券も双方の船写真を用いたモノとなっており、座席番号は乗船券発券時に手書きで記されるのも大きな特徴です。
乗船券のデザインも好感が持てるもので、航路毎にデザインを変える拘りぶりですが、国内航路の乗船券は下船時に回収する会社も多数存在するものの、種子屋久高速船では半券を切り離して乗船記念に持ち帰る事ができるのも嬉しい限りです。
船内放送も「種子屋久高速船 トッピーロケットを…」という案内が流れていましたが、近年屋久島を訪問する外国人なども決して少なくない事も影響してか、日本語と英語に加え、一部内容は韓国語と中国語も合わせた4ヶ国語放送となっているのも特徴的と感じたものでした。
またMAKIKYUが屋久島と種子島を訪問した際には、ロケットと共に種子屋久高速船で就航しているジェットフォイル「トッピー」にも乗船機会がありましたが、こちらは基本的な船体構造などは同様ながら、外観塗装や船内内装などはロケットとは大きく異なっており、この「トッピー」に関しても近日中に追って別記事で取り上げたいと思います。
昨日鹿児島県の口永良部(Kuchinoerabu)島で大規模な火山爆発が発生し、島内全域に当該への緊急避難命令が発令された事は、ネット上のニュース記事などでも盛んに報じられていますので、ご存知の方も多いと思います。
鹿児島県の離島で「永良部(エラブ)」と聞くと、沖永良部島を思い浮かべる方も多いと思いますし、知名度の高さもこちらの方が断然高いと思います。
沖永良部島と口永良部島は、同一県内の離島で名前は似ているものの、場所は大きく異なっており、沖永良部島は奄美大島と沖縄本島のほぼ中間と言う、鹿児島県本土から非常に遠い所に位置しているのに対し、口沖永良部島は屋久島の北西に位置しており、本土からの距離はさほど遠くない島です。
現在は全域が屋久島と同じ「屋久島町」の町域となっており、島へ向かう足は屋久島町営フェリー「太陽」が唯一の公共交通機関、昨日緊急避難の際にもこのフェリーが用いられています。
屋久島町営フェリー「太陽」は、通常は口永良部島~屋久島(宮之浦港)~種子島(島間港)間を結ぶ定期航路で1日1往復の運航、宮之浦港を起点に運航しており、口永良部島と種子島のどちらか一方を午前中、他方を午後に運航するダイヤとなっています。
口永良部島は人口130人程度と言う、離島の中でもかなり人の少ない島ですので、余程の事がない限りは1日1往復の運航でも差し支えない気もしますが、屋久島と言う離島からの足が唯一と言う状況では「離島の離島」と言っても過言ではなく、その上この運航本数では、非常に行き難い島と言っても過言ではないと思います。
(鹿児島県は十島村に属する各島など、更に足を運び難い離島も多数存在しているのですが…)
MAKIKYUもこの口永良部島へは足を運んだ事がなく、それどころか種子島の発着港も南種子町の市街地から離れた所に位置し、公共交通機関も僅かな便数のコミュニティバスが発着するだけという不便な島間港を発着していますので、「太陽」に乗船した事すら…という状況です。
ただ半年程前の昨年冬にMAKIKYUは屋久島へ足を運ぶ機会があり、その際には宮之浦港に停泊中の姿を見る事ができると共に、写真もその際に撮影したものです。
写真を撮影した日は悪天候で欠航、本来なら出航して宮之浦港にはいないはずの時間に撮影したもので、欠航となる事もしばしばの様
です。
MAKIKYUがこの写真を撮影した日は、MAKIKYUが乗船予定だった種子島~鹿児島行の別航路こそ出航したものの、時化で大きく揺れる状況だった上に、その後翌日にかけて欠航便が相次ぐ状況で、冬の離島訪問は…と感じたものでした。
また口永良部島は屋久島からさほど距離が離れていない事もあり、天候が良い時は島内の一部地域から容易に見渡す事もでき、左側の写真は永田いなか浜、右側の写真は大川の滝近くから望む口永良部島を撮影したものです。
半年程前の屋久島訪問時は、他に近くの種子島も訪問しており、なかなか記事作成が追いつかず、これらの島に関する記事公開ができていない状況ですが、これらの離島に関しても取り上げたい事が多数ありますので、機会があれば追って別記事で取り上げたいと思います。
ニュースでは負傷者発生も報じられていますが、犠牲者が発生する事態に至らなかった事は不幸中の幸いで、口永良部島の火山活動も沈静化し、全島避難解除となる事を願いたいものです。
(こればかりは自然活動ですのでどうにもならない事ですが…)
先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた東海汽船・橘丸ですが、今日はその続編で船内の様子に関して取り上げたいと思います。
橘丸は就航からまもない新造船という事もあり、船内が非常に綺麗なのは当然としても、それ以外にデザインに関与した人物のサインや展示物などが船内に多数展示されている事や、木目を多用した船室内部など、外観やメカニズム以外にも様々な特徴が見受けられ、船内も個性の強い客船と感じたものでした。
最も割安で一般的な客室とも言えるカーペット敷きの2等船室も、竹芝発では夜行運航となる事もあってか、最近他社長距離フェリーの一部でも取り入れられている「頭部分の仕切り」が設けられ、区画境が色分けされて各自の区分が明確化されているのが大きな特徴となっています。
船室自体も何十人もの乗客が相席となる「大部屋」ではなく、10数人程度の「中部屋」といった雰囲気の船室が幾つも設けられた形態となり、100円リターン式ロッカーが各自に用意されるなど、既存の「さるびあ丸」のカーペット室(2等和室)とは随分様相が変化しています。
船室の色彩も3通り存在し、カーペットや壁面の色彩に差異が見受けられるのも大きな特徴で、インフォメーション近くにはバリアフリー船室も存在しています。
バリアフリー船室は通常閉鎖されているのですが、MAKIKYUの乗船時には船員の方の好意で見学する事もでき、こちらは大人数で相部屋となる事が少ない事に加え、船室の性質も影響してか、頭部分の仕切りや100円リターン式ロッカーなどが設けられていないのも大きな特徴です。
しかしカーペット室の設備向上が図られた反面、既存大型客船のさるびあ丸に設けられていた2等の椅子席(JR特急グリーン車並みのリクライニングシート)は、片道夜行となる航路の性質上、余り評判が芳しくなかった様で、カーペット室の需要が高い事もあってか、廃止されていますので、この点は評価が分かれる所かと思います。
(個人的には昼行で海況が穏やかな状況であれば、リクライニングシートも悪くないと感じていますので、選択肢が一つ減ってしまったのは少々残念な気もするのですが…)
また橘丸は既存大型客船のさるびあ丸と同様に、2等室以外にも幾つもの上級客室が存在しており、MAKIKYUが乗船した際には、夜行となる往路は少々奮発して「特2等」を利用したのですが、こちらは2段ベッドがズラリと並んでおり、夜を越す航海で空席があれば個人的には是非…と感じたものです。
ただ東海汽船の八丈島航路では、竹芝~八丈島の片道でも2等運賃に加え、特2等へのランクアップでも4000円以上の追加出費を要します。
これでもJR寝台列車などに比べればまだ割安とは言えども、このレベルの設備へランクアップした場合に+2000円程度の航路が多い国内他社に比べると、やや割高感を感じたのも事実で、多客が見込まれる夏季シーズンは別としても、それ以外の時期には割引料金設定があっても…と感じたものでした。
(東海汽船の場合は人口の少ない離島へ向かう事に加え、他社に比べて割引制度が多く、実質価格が若干下がる事も影響しているかもしれませんが…)
船室以外の共用スペースに関しては、乗船時間の関係もあってか、長距離フェリー程充実したレベルではなく、比較的小規模なラウンジや食堂が設けられている程度ですが、ラウンジの椅子は特徴的な船体塗装と同色になっており、壁面には先代橘丸にまつわるエピソードが記されているのも一見の価値ありと感じたものです。
食堂も40席程度とさほど大きなものではなく、軽食コーナーと言った趣きで、営業時間も限られたものになっていますが、近年では長距離フェリーでも食堂営業なし・自動販売機対応(それでも近年続々と廃止されたJRブルトレに比べれば遥かに上等ですが…)に比べれば、これでも食堂営業があるだけ…と感じます。
離島航路の船内という制約故に、メニューも比較的限られたもの(MAKIKYUの利用時には、決して多くないメニューの中でも、食券販売機には売り切れランプ点灯が幾つもありました)になっており、市価に比べると割高感が否めない状況で、就航地ならではのグルメが見受けられないのも少々残念と感じたものですが、乗船記念も兼ねて一度利用したものでした。
(他社船のご当地グルメとしては、佐渡汽船(おおさど丸・現在は退役)船内のタレカツ丼や、マリックスライン(クイーンコーラル8)の鶏飯などを注文した事があり、うどん・そばを明日葉入りにするなどの特色を打ち出しても良さそうな気がします)
ちなみにMAKIKYUが注文したのは「骨付きインドカリー」で、骨付き肉が添えられているだけでなく、カレー自体もインドカレーらしい酸味が感じられ、骨付き肉は骨まで食べられるなど、味の方はまずまずと感じたものでした。
今月初乗船となった「橘丸」は、独創的な装いだけに留まらず、船自体の快適性も既存大型客船の「さるびあ丸」に比べて大幅に向上した感があり、両者を乗り比べてみるのも面白いかと思いますが、航路の性質も影響してか様々な価格がやや高めと感じるのと、MAKIKYUの乗船時は海況が芳しくなく、大時化で船体が大きく揺れる航海となったのは惜しいと感じたものでした。
今月初訪問となった八丈島では、町営バスも運行しており、島内で乗車する機会がありましたので、こちらも近日中に追って取り上げたいと思います。
今月MAKIKYUは東京都八丈町(八丈島)を初訪問する機会があり、日頃首都圏に居る身でありながらも、ようやく晴れて都内全区市町訪問達成となりました。
(東京の「村」は非常に足を運びにくい所が幾つもあり、これも含めた全自治体訪問ともなれば、国内各都道府県の中でも5本の指に入る程厄介なのですが…)←もし「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中で、東京都の全区市町村訪問を達成されている方が居られましたら、是非その感想等をコメント頂けると幸いです。
八丈町は一応東京都内ながらも、本土とは300km近くも離れた「離島」で、「村」を除く東京の各自治体の中では、本土在住者にとっては最も足を運び難い所です。
MAKIKYUが八丈町へ足を運ぶ際には、浜松町駅近くの竹芝桟橋から出航し、三宅島・御蔵島を経由して八丈島へ至る東海汽船の大型客船を利用したのですが、都内本土と八丈島間の足としては最もありふれた存在かと思います。
この航路では主に6月に導入されたばかりの新造船「橘丸」が配船され、時折既存の大型客船「さるびあ丸」が配船される事もある状況ですが、MAKIKYUが八丈島発着の大型客船に乗船した際には、往復共に新鋭の橘丸配船でした。
さるびあ丸は以前乗船し、「MAKIKYUのページ」でも取り上げた事がありますが、橘丸は6月に運航開始したばかりの新造船だけあって、MAKIKYUは今月が初乗船でした。
(以前公開したさるびあ丸に関する記事をご覧になりたい方は、以下の記事名部分をクリックして下さい)
東海汽船のフラッグシップ「さるびあ丸」(1)~フェリーではない貨客船だけあって…(2012年7月5日公開)
東海汽船のフラッグシップ「さるびあ丸」(2)~多様な船内設備(2012年7月7日公開)
橘丸の外観は黄色を主体とした装いが非常に独創的で、見た目のインパクトが非常に強いと感じたものでしたが、今まで東海汽船が導入してきた大型客船と同様に、フェリーではない「貨客船」となっている辺りは、東海汽船の船らしいと感じるものです。
(国内を就航している東海汽船系列以外の大型客船は、大半が自動車を船内へ自走させて積載する事が可能な「フェリー」となっており、東海汽船系でも来月神新汽船で就航する新造船は、自動車積載可能な「フェリーあぜりあ」です)
スーパーエコシップと大々的に告知しているだけあり、メカ的にも1エンジン+電動駆動プロペラによるハイブリッド方式を採用しているのが大きな特徴で、大きな騒音や振動の源となるエンジン数が減少した事も影響してか、静かで振動の少ない客船と感じたものでした。
また八丈島航路は、竹芝発は夜行運航となり、時間を有効に使える反面、今の時期だと途中寄港地の島々などを眺めるのは厳しく、一方八丈島発だと景色を堪能するには絶好の運航時間帯に就航している反面、昼間の明るい時間を丸々費やす状況ですので、どちらも一長一短と言った所です。
ちなみにMAKIKYUが八丈島からの復路で乗船した日には、空模様は決して悪くなく、底土港(八丈島)出航時には八丈富士も綺麗に見渡せたものの、風が強い上に波が高く、うねりもあって海上は時化模様でしたので、外洋航海中は少々辛い船旅と感じたものでした。
(八丈島到着時は、海況はそこそこだったものの、曇り空で八丈富士には雲がかかる状況でしたので、八丈富士が綺麗に見渡せるか否かは運次第です)
底土港出航直後から船体は大きく揺れ、出航前にも「本日は大きく揺れる航海となる事が予想されます。船旅に自信のない方は早めに船室でお休みになられる事をおススメします」と案内放送が流れる程で、八丈島の島影から外れたら相当な揺れが…という有様でした。
出航時には途中寄港地の御蔵島・三宅島の2島共に「条件付」での運航となっており、条件付ではない方が珍しいと感じる御蔵島はともかく、三宅島の条件付は珍しいと感じたものでした。
出航から1時間程度で「本日の御蔵島行きは港内状況が悪く、欠航となりました」と案内放送が流れ、欠航が頻発する御蔵島だけに「やっぱり」と感じたものでした。
船室で暫くゴロゴロしていて揺れが弱まったと思ったら、程なく東海汽船ではお馴染みの「我は海の子」のメロディと共に、三宅島・三池港入港の案内放送が流れる状況でした。
(写真は三宅島・三池港入港時に船内から撮影した御蔵島です)
三宅島から乗り込み、八丈島航路を時折利用するという島出身者の方も、台風などを除くと、この時期(11月)でこれだけ揺れるのは珍しく、波が高く荒れた海の状況を見て驚く程でした。
MAKIKYUが以前三宅島へジェット船試験就航→復路欠航でさるびあ丸に乗船した際も、新島沖などは結構な揺れと感じたものでしたが、先日の橘丸はそれ以上の揺れ方で、東海汽船の関係者からも「完全に冬型の気圧配置」「欠航ギリギリ」という話を伺ったものでした。
三宅島の島影が途絶えた後も、大島の沖合い辺りまで結構な揺れが続きましたが、その後は内海に入るため揺れも大分収まり、船上から眺める夕暮れ時の富士山などは絶景と感じたものでした。
日没後も、竹芝桟橋到着前のレインボーブリッジ下を通過する際の夜景などは注目で、レインボーブリッジ通過前にはわざわざ船内放送まで流れる程でした。
船自体は新鋭だけあって比較的快適ながらも、大時化で揺れる外洋航海中は「人間地に足が着いているのが一番」と感じてしまう状況だったのは少々残念と感じ、もう少し海況が穏やかで御蔵島入港を見届けられる航海だったら…と感じたものでした。
(八丈島~東京都心間の移動であれば、一応他の交通手段も存在しますが、余程の急用などで止むを得ない事由がある場合を除けば、東京都内を移動する程度でこちらを利用する気にはなれず、大時化で船体が大きく揺れる航海となり、移動時間が少々長くなっても、個人的には東海汽船利用の方が断然と感じています)
船内の様子に関しては、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。
今日東海汽船HPの運航状況を見たら、下田~新島・神津島方面を運行している系列の神新汽船で就航している「あぜりあ丸」が最後の航海である旨の案内を見かけたものでした。
あぜりあ丸は下田~新島・神津島方面のローカル航路で25年以上活躍してきた貨客船で、MAKIKYUも以前神津島へ足を運んだ際には、帰還の足として乗船を計画した事もありました。
しかしながら下田~新島・神津島方面の航路は、新島など伊豆諸島各島では港湾設備が脆弱な所が多く、気象条件が悪いと入港着岸が困難な状況となり、止む無く欠航する事も珍しくない状況です。
(伊豆諸島各島でも、伊豆大島の岡田港などは比較的就航率が高く、逆に人口3桁台で島内に港が1箇所しかない島では、条件付ではない就航確定の方が珍しい所も存在しますので、一概に各港が脆弱とは言えないのですが…)
あぜりあ丸自体も外洋を公開する客船にしては、比較的小柄な事も災いしてか、MAKIKYUが一度乗船を計画した際にも残念ながら欠航→購入した乗船券は無手数料払戻&当日運航している他航路への乗船となる有様で、姿は見た事があるものの乗船機会のないまま終焉を迎えてしまったのは少々惜しいものです。
あぜりあ丸退役後、来月には伊豆諸島方面への旅客航路では初のフェリーとなる「フェリーあぜりあ」が就航し、機会があればこのフェリーにも乗船してみたいものですが、MAKIKYUの現住地(横浜市内某所)からはさほど遠くない所とは言えども、決して足を運び易い所ではない上に、欠航率も比較的高い航路ですので、乗船機会はあるのかどうか…と感じるものです。
またフェリーあぜりあは来月18日から就航となり、あぜりあ丸退役から約1月間は、神新汽船の旅客船が存在しない状況になってしまいますが、この間は伊豆諸島方面各航路の代船として知られ、神出鬼没の存在と言われる「ゆり丸」が下田~新島・神津島方面航路に就航します。
そのため休航日(毎週水曜日)と気象条件が芳しくない時を除けば、下田~新島・神津島方面航路自体は通常通り運航となりますが、MAKIKYUは「ゆり丸」に関しては乗船はおろか、実際に姿を見た事もありませんので、こちらも機会があれば何処かで遭遇できれば…と感じます。
ただ伊豆諸島近海の外洋は、気象条件が芳しくない時は客船就航が可能な場合でも、かなりの大揺れに見舞われ、相当な船酔いを覚悟しなくてはならない至難の航海になってしまいます。
MAKIKYUは今月に入ってからも、下田~新島・神津島方面航路ではないのですが、伊豆諸島方面への貨客船に乗船する機会があり、その際には天候こそ晴れていたものの、強風や時化で船体が大揺れし、出航時には条件付となっていた一部の途中寄港地欠航が発生する有様でした。
乗船中の船員の方からも、「運航か欠航かギリギリの状況」と伺い、時折乗船するという島の方も、これだけ酷いのは滅多に…と話していましたので、船の旅は気象条件が穏やかな時に…と感じたものです。
行楽で乗船するならば、外洋上の気象条件が悪化して大荒れとなる事も多く、欠航も多発する冬場以外と感じるもので、それ以外の時期でも気象条件が穏やかな時が有難いと感じるものですが、今月乗船機会があった伊豆諸島方面への貨客船に関しても、近日中に追って取り上げられれば…と思います。
以前「MAKIKYUのページ」では、MAKIKYUが韓国へ足を運ぶ際には愛用しているJR九州高速船「BEETLE」の高速船(ジェットフォイル)1隻が、東海汽船に売却された事に関して取り上げた事がありますが、東海汽船での新船名が今日公式HPで正式発表され、来年1月から伊豆諸島方面への航路で就航となります。
東海汽船のジェットフォイルは、「セブンアイランド」という共通名称に加え、各船毎に「愛」「夢」「虹」「友」と異なる名称が付けられ、各船それぞれが派手な装いを纏っている事は、ご存知の方も少なくないかと思います。
今までのジェットフォイルは、各船毎の名称が漢字1文字でしたので、今度就航する新船も恐らく1文字だろうと推測していましたが、MAKIKYUの予想を覆した「大漁」となりました。
公式HPのイラスト(写真)を見ると、東海汽船のジェットフォイルは、各港で大型客船用の高い岸壁で上下船する事もあってか、「BEETLE」各船には存在しない2階出入口が追設されている様で、旅客定員も254名と「BEETLE」より多くなっています。
そのため出入口追設だけでなく、座席の増設やモノクラス化(BEETLEは1階前方にグリーン席設定あり)などが行われるかと思いますが、某デザイナーが手がけた特徴的な内装など、「BEETLE」の面影を感じさせる部分がどれだけ残るのかも気になる所です。
ちなみにMAKIKYUは以前にも「セブンアイランド 大漁」になる前の「BEETLEⅤ世」や、JR九州高速船就航当初の「ジェビ2」時代には何度か乗船しており、写真は異国(釜山)で撮影したものですが、海外旅行で乗船した船に都内を移動する可能性も…と思うと、随分な転身ぶりと感じます。
また東海汽船のジェットフォイルは「大漁」で5隻目になりますが、「大漁」登場を前に1隻が活躍を終えています。
ネット上では最も古い「愛」が…などという推測見解も見た事がありますが、退役したのは「愛」ではなく「夢」で、MAKIKYUが東海汽船のジェットフォイルを初めて利用した際、乗船した船もこの「セブンアイランド 夢」でした。
写真は土休日などに一部便が寄港する久里浜港周辺で撮影した「セブンアイランド 夢」ですが、東海汽船のジェットフォイルは「愛」や「虹」も船齢は古い部類に入りますので、今後代替の動きがあるのか否かも気になる所です。
MAKIKYUが3月に五島列島へ足を運ぶ際、博多から中通島(通称上五島)の青方へ向かう際に乗船した野母商船のフェリー「太古」は、今日から新船による運航に変更となります。
新船は九州郵船や九州商船が最近、本土~長崎県離島へ向かう航路に導入したフェリーと同様に、長崎県の助成を得て導入しています。
この事もあってか、先に県の助成を得て新船を導入した2社と同様に、新船運航と共に運賃値下げも実施されるなど、博多~福江間の運航時間も新船への代替によって短縮されますが、その一方で若松島・若松港は抜港となります。
若松港利用者は、若松大橋によって若松島~中通島は実質的に陸続きになっているとはいえども、中通島の青方港との間を別途移動しなければならないという問題も生じますので、この方面からは異論も出るかもしれません。
MAKIKYUが6月に韓国へ足を運んだ際にも、高速船「BEETLE」で博多港に帰還した際、引退間近の「太古」が国際ターミナルとは湾を挟んだ対岸に位置する国内航路ターミナルに入港する姿も目撃しており、この時も「そろそろ引退か…」と感じたものでした。
本土~五島方面ではかなり古びた印象のフェリーも活躍する中で、決して新しい船ではなく、船体も航行距離などの割には決して大柄ではないものの、小奇麗な船と言う印象を受けたものでした。
3月に乗船した際の船内も、比較的綺麗に整備されている印象があり、「太古」の終点・福江島もまだ足を運んでいない所が幾つも…という状況ですので、機会があれば「太古」新船にも是非一度乗船し、福江島を再訪する機会があれば…と感じています。
(以下は「太古」とは話が脱線しますので、興味のある方のみお付き合い下さい)
MAKIKYUが先月韓国から帰国した後には、国際ターミナルで「太古」の入港を目撃した後、西鉄バスで博多駅へ移動→郵便局夜間窓口へ出向き、海外土産や重たい荷物を積め込んだダンボール1箱をゆうパックで自宅へ別送したものでした。
(博多駅やその周辺は一応日本国内ながらも、MAKIKYUの自宅(横浜市内某所)よりも韓国の方が遥かに近い状況です)
ダンボール1箱の別送を済ませた後は、当日中に博多からJR特急列車に乗車し、五島方面ではないものの長崎県内へ向かったもので、最近の韓国旅行では帰国後の後泊地として、博多から100km圏へ足を運ぶ事もしばしばです。
九州はJRと高速バスが、主要都市間において熾烈なサービス合戦を繰り広げている事もあってか、車両のサービスレベルも全般的に高く、割引乗車券の設定なども充実している事は、九州在住者や九州へよく足を運ぶ方は勿論、それ以外でもご存知の方は多いかと思います。
MAKIKYUが先月JR特急列車を利用した際にも、バラ売りの割引乗車券(当然チケットショップでの発売)を利用したもので、特急乗車時間は2時間弱に及びますが、それでも実質価格はダンボール1箱の送料と同程度でした。
韓国から帰国してこのJR特急列車などに乗車すると、韓国も良いものの日本も悪くないな…と感じるものです。
韓国から帰国してすぐに乗車するのが特急列車ではなく、特別料金不要な列車の場合でも、最低限この程度の座席(これも余り長時間乗車には適しておらず、好みが大きく分かれる様です)は…と感じる所です。
日本の鉄道車両も多様ですので、良いものばかりとは限らず、仮に帰国早々異様に軟らかく、座面が不安定でブカブカした感触の座席を装備した貧相感が否めない電車(どんな車両か気になる方は、こちらをクリックして頂ければ、該当車両画像にリンクします)にでも乗車するとなれば…とも感じ、韓国への出国・或いは韓国からの帰国する際、この車両がすぐ近くを走る所を利用するのも勘弁願いたいものです。
(ちなみにリンク画像は該当車両のイメージで、「この車両がすぐ近くを走る所」の中には、通常は運用区間制約の少ない特定編成のみが乗り入れる区間も含みます)
ちなみにこの光景は当り前過ぎるという方も居られるかもしれませんが、本州在住の余所者にとっては意外と機会が…と感じるもので、上手く時間が合わないとなかなか見る事ができず、MAKIKYUが写真の車両で表示駅を通ったのは、先月が初めてでした。
(この記事へのコメントは「太古」に限らず、脱線部分のみに関連した話でも構いませんが、話の脱線部分で触れた異様に軟らかく、座面が不安定でブカブカした感触の座席を装備した貧相感が否めない電車への乗車や、この車両がすぐ近くを走る所を韓国への出国・或いは韓国からの帰国する際に利用する事をMAKIKYUに対して推奨するコメントはご遠慮下さい)
3月にMAKIKYUが長崎県の五島列島を訪問した際には、行きは福岡(博多)からの野母商船「太古」を利用して青方(中通島)へ向かい、帰りは福江から長崎へ九州商船のジェットフォイル「ぺがさす」を利用したものでした。
「MAKIKYUのページ」でもこの2つの船に関しては、既に取り上げていますが、MAKIKYUが3月に五島列島へ足を運んだ際には、この2つの船以外に上五島(新五島町)~下五島(五島市)間を結ぶ旅客航路にも乗船しています。
五島列島各島のアクセスは、新上五島町に属する中通島と若松島の間に若松大橋が架かり、両島間を自家用車や路線バスなどで移動可能な他は、専ら船での移動となり、新上五島町~五島市間を移動するとなると、ほぼ確実に何らかの船に乗船する事になります。
(中にはヘリコプター利用と言う事例も稀にあるかもしれませんが、少なくとも公共交通機関利用となれば、定期航路が唯一の足となります)
両市間の移動では、青方・若松~奈留・福江間で「太古」に乗船したり、奈良尾~福江間で「ぺがさす」に乗船して移動する事や、「ぺがさす」と同じ九州商船が運航するフェリーで奈良尾~福江間などを移動する事も勿論可能ですが、これ以外にも若松・土井ノ浦~奈留~福江間を運航する五島列島内のみのローカル航路も存在しています。
このローカル航路は「五島旅客船」という事業者が運航しており、同社はHPも存在しない上に、五島列島内のみのローカル航路を運航する事業者と言う事もあり、九州商船などに比べると知名度は劣りますが、新上五島町~五島市間の定期航路は各船合わせても便数は決して多いとは言い難い状況ですので、利用時間などによっては非常に重宝する存在です。
この五島旅客船が運航する航路で就航している船の一つに、「ニューたいよう」と呼ばれる高速船があり、MAKIKYUはこの船を利用して若松島・土井ノ浦~福江間を移動したものでした。
MAKIKYUが「ニューたいよう」に乗船した際には、途中で寄港する奈留島で一旦下船し、島内を廻った後再び「ニューたいよう」に乗船したのですが、写真は土井ノ浦~奈留間で「ニューたいよう」に乗船した際の乗船券で、短距離航路と言う事もあってか、乗船券(乗下船時に回収されてしまいますので、手元には残らず画像だけです)も割合シンプルな印象を受けたものでした。
「ニューたいよう」が寄港する奈留島は、辛うじて本土と直結するフェリーの運航も存在するものの、ジェットフォイルなどの就航はなく、「離島の離島」と言っても過言ではない程足を運び難い島になっており、若松島も一応若松大橋によって中通島と繋がっているものの、こちらも「離島の離島」と言っても良い位の状況です。
そのためかなりのローカル航路とも言えるのですが、「ニューたいよう」は2000年就航と決して新しいとは言い難い船ながらも、船内も比較的綺麗と感じたものです。
船内客室は高速船だけあり、座席主体となっているものの、前方にはカーペット敷き区画も設けられています。
航海中に客室からデッキへ出る事も可能であるなど、ジェットフォイルに比べるとゆとりを感じたもので、デッキには郵便輸送用のボックスも設置され、これも離島間航路らしい光景と感じたものでした。
船体の関係もあって、「ニューたいよう」では自動車航走こそ出来ませんが、高速船ならではの俊足(ジェットフォイル程ではありませんが…)と共に、離島間の足としては比較的ハイレベルなサービスを提供している部類と感じ、海況が穏やかであれば、この船で本土~五島間を乗船しても良いのでは…と感じる程でした。
また五島旅客船では「ニューたいよう」と共に、「オーシャン」という名称のフェリーも若松~奈留~福江間で運航しており、こちらは各島間の所要時間こそ「ニューたいよう」より長くなるものの、フェリーだけあって自家用車の航走も可能となっています。
MAKIKYUはダイヤの関係で「オーシャン」に乗船する機会はなく、若松や奈留へ足を運ぶ機会自体もそう滅多にないと思いますので、今後も乗船機会はなさそうな気がしますが、もしまた奈留などへ足を運ぶ機会があれば、「ニューたいよう」と乗り比べるのも…と感じたものでした。
MAKIKYUが3月に「太古」で五島列島入りし、各島を廻った際には、往路は博多~五島列島へ向かう野母商船のフェリー「太古」に乗船し、既に「MAKIKYUのページ」でも取り上げていますが、本土へ帰還する際には、九州郵船のジェットフォイル・ぺがさすを利用したものでした。
九州郵船は長崎~福江間をはじめ、佐世保~有川(中通島)間などにもフェリーや高速船を運航しており、本土~五島列島間を移動する場合、同社の航路利用が最もメジャーな方法となります。
その中でもジェットフォイル・ぺがさすは花形的存在と言っても過言ではなく、長崎~福江間を移動する際には、最速で移動できる交通手段となっています。
(長崎空港~五島福江空港間に小型機による定期航空便もありますが、長崎空港の立地が市内から離れている事も考慮すると、他航空便との乗継利用や大村市周辺~福江間の移動はともかく、長崎市内中心部~福江間の移動であれば、ジェットフォイル利用の方が早く移動できる事が多いです)
運賃も長崎~五島航路はフェリーが近年長崎県の補助による新船就航→運賃値下げが行われた事もあり、これと比べると倍額以上(6000円弱)になりますので、離島航路のジェットフォイル故に決して安いとは言い難いかもしれませんが、それでも国内ジェットフォイルの元祖・佐渡汽船の新潟~両津航路は、長崎~福江間の半分強の距離ながらも6000円超、距離的には長崎~福江間と似た様なレベルの東海汽船・東京(竹芝)~伊豆大島間が7000円超といった事を踏まえると、健闘している部類かと感じます。
(中通島の奈良尾寄港便だと、長崎~奈良尾間では長崎~福江間と同額では少々割高な印象がありますが、こちらは同島の中心となっている青方・有川までの高速船利用者専用シャトルバス運行もあり、奈良尾~青方・有川間のバス運賃が4桁に達する事も考慮すると、シャトルバス利用も含めればそこそこの運賃設定かと思います)
この長崎~福江航路で就航するジェットフォイル・ぺがさすは「ぺがさす」と「ぺがさす2」の2隻が就航しており、両者共に白と緑を基調とした装いに赤いラインが入る装いとなっています。
ただ「ぺがさす」の前面が赤く塗られている部分が、「ぺがさす2」では緑色に塗られ、後部の斜めライン塗り分けも異なるなど、似た様な印象の船ながらも良く見ると船名だけでなく、外観に差異が見受けられるのも興味深いものです。
ちなみにMAKIKYUが乗船したのは「ぺがさす2」の方で、福江→長崎の奈良尾経由便に乗船したものでしたが、ぺがさすは両者共にボーイング製ではなく川崎重工にライセンス移管されてから竣工した事もあってか、側面後部には「KAWASAKI JETOFOIL」の標記が見受けられるのも特徴です。
船内へ足を踏み入れると、座席はリクライニング機能のない比較的簡素なもので、シートピッチも観光バス並みであるなど、余り長時間乗船を想定したものではなく、本土と離島間を速達する事に特化した船と言う印象を受けたもので、設備的には国内航路ジェットフォイルの標準レベルといった所かと思います。
高速航行で本土~離島間を速達する事に特化した船だけに、フェリーの様な充実した飲食や物販などには程遠いものの、船内では菓子類や飲料などの販売も行っていました。
この物販では売店ブースなどは設けておらず、1階出入口近くに冷蔵庫と棚のみが設けられ、係員がこの近くの空席に待機して対応と言うスタイルとなっていたのは特徴的と感じたものでした。
1階からの乗下船となる辺りも、ジェットフォイルでは一般的なもので、ぺがさすでは2階は出入口扉(オプション設定)も存在していないのですが、オプションで出入口扉が設定されることもある2階前部には、向かい合わせとなる座席も設けられており、この区画は大人数でのグループ利用や、空いていて複数席を利用できる時には良いものの、満席に近い状況で相席となり、逆向きで座る事になるのは…と感じたものでした。
またジェットフォイルでは1階前部座席から前方展望を楽しめる船と、この部分の窓が塞がれている船の双方が存在しているのですが、ぺがさすでは1階前部座席からの前方展望を楽しむ事も可能な構造となっています。
MAKIKYUがぺがさすの乗船券を購入した際には、2階座席が指定されていたのですが、乗務員の方に断りを入れた上で、1階前方の空席を利用したもので、1階前方座席から前面展望が楽しめるジェットフォイルに乗船し、この区画の座席に座れると嬉しいと感じたものでした。
五島へのアクセスはジェットフォイル以外にも複数の手段があり、まだ足を運んでいない所も多数と言う状況ですので、機会があれば再び五島列島へ足を運び、その際には長崎~福江間のフェリーや、佐世保~中通島間を運航する航路などに乗船するのも…と感じたものでした。