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MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
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八丈島を走る町営バス(1)~一般路線専用車編

2014-11-30 | バス[首都圏]

今月MAKIKYUは東京都八丈町を初訪問し、晴れて東京都の全区市町訪問を達成、竹芝桟橋(港区)からこの八丈町(八丈島)へ向かう東海汽船の大型客船「橘丸」に関しても先日取り上げましたが、この八丈島の島内では路線バスも運行されています。


本土からは遠く離れた離島と言う土地柄もあり、民営バスの運行こそないのですが、八丈町が町営バスを運行しており、旧八丈町役場の一角に営業所(車庫)を構えています。

路線は島内の中でも人口が集中する三根(Mitsune)・大賀郷(Ookago)地区内を循環する路線と、これらの地区から島南部へ向かう路線の2路線があります。

通常は前者が1台・後者が2台のバスを運用、運賃は区間制ながらも申告制前払い(信用方式)となっており、八丈島訪問時は通常運用される3台の路線専用車全てに乗車機会がありました。

東京都内とは言えども都心からは300km程度離れた離島だけあり、PASMOなどの交通系ICカード類などは通用せず、自動両替装置付運賃箱も比較的シンプルなものです。
(余談ながら八丈町には全国チェーンのコンビニなどもなく、全国交通系ICカードとは無縁の地域と感じる方も居ると思いますが、MAKIKYUは八丈町役場などからも近いスーパー(スーパーあさぬま)で手持ちのKiPs ICOCAを利用したものでした)←さすがに八丈町ではKiPs ICOCAの存在は殆ど知られていないのか、ICOCA(交通系ICカード)である事を説明する事になりましたが…

ただ島外からの観光客向けには1000円で2日間乗り放題+島内の温泉施設入浴も可能な乗車券(BU・S・PA)を車内発売していますので、この乗車券を利用するとお得で便利です。

また伊豆諸島では三宅村営バスなど、車内放送自体が存在しない事業者も存在する中、比較的小規模な離島の路線バスながらも、音声合成装置を用いた車内放送(音声は関東鉄道や茨城交通など、各地のバスでよく聞くタイプ)も装備されているのですが、利用客の大半が地元客で利用区間も決まっている事もあってか、乗客数が少ないと車内放送を使用しない事もあります。

三根・大賀郷地区を循環運行する路線は、旧町役場を基点に八丈島空港を経由し、三根地区をラケット状に循環運行して来た道を戻るルートとなっており、八重根港周辺を経由する大回りルートと、八丈島高校経由の2ルートが存在します。


この循環線では専ら東京都交通局(都営バス)から移籍したいすずキュービックが用いられており、前面のマークが銀杏マークから八丈町の町賞に取り替えられ、事業者標記が改められた他はほぼ都営バスそのままの状態となっています。


このバスの車内は前事業者の局紋がデザインされた座席モケットなどもそのまま(八丈町も東京都の1自治体ですので、東京都の都章がデザインされた座席モケットでも不思議ではないのですが…)で、23区内で路線バスをよく利用する方などは、親近感を感じる方も多いかと思います。

バスファンの集まりでこの車両を貸切利用した事もある様で、11月時点では1台のみが活躍(都営バスからは同型車がもう1台移籍していますが、こちらは既に退役済)しており、八丈町営バスの注目車両とも言える存在です。

しかしながら離島と言う条件下で運用で痛みも激しい上に、町営バス関係者から伺った話では、大型V8エンジン車故の燃費も芳しくなく、空調の利き具合も良くない事も災いしてか、まもなく新車導入のマイクロバスに代替されるとの事でした。
(循環路線は乗客数もさほど多くなく、MAKIKYUが乗車した際はガラガラ、中型以下の車両でも輸送力的には大きな差支えはない様です)

そのため大時化の海況で帰りの船が大揺れとなる難点はあったものの、丁度良い時期に八丈島を訪問したと感じたものでした。

もう一つの路線、三根地区(神湊)~(旧)町役場~末吉(~洞輪沢)は、現在の八丈町営バスでは主力路線とも言える存在で、主にこちらは島の観光名所などのラッピングが施された中型ノンステップ車2台が充当されます。

この路線も神湊周辺は往復でルートが異なるラケット状の循環運行となっており、(旧)町役場から神湊へ向かう途中にある東畑(Tohata)というバス停が、東海汽船の大型客船が発着する底土(Sokodo)港の最寄停留場になります。
(底土港~東畑間は港から内陸へ向かう道をまっすぐ歩いて10分程度、港から一つ目の信号(この交差点角には商店もあります)を右に曲がってすぐの所で、夏季シーズンのみ町営バスが底土にも乗り入れます)


MAKIKYUは最初に町営バスに乗車する際には、この東畑バス停から神湊(Kaminato)~(旧)町役場~末吉へ向かうバスに乗車したのですが、その時に乗車した車両は西工ボディの日産ディーゼル車で、その後もBU・S・PAでこの路線を利用した際には何度か当たったものでした。

 
もう1台の車両も中型ノンステップバスながら、こちらは三菱ふそう車で、少ない車両が何往復もするダイヤだけあって、こちらにも何度か当たったものでしたが、この車両は車内前方にLED式次停留所名表示装置が取り付けられているのも大きな特徴です。
(LED式次停留所名表示は故障中で使用できないとの事です)

八丈町営バスは通常3台で一般路線を運行し、一般路線専用車は3台しか存在しない状況ですので、3台の内いずれかの車両が点検や故障等で運用できない時には、貸切兼用車を路線充当しているのですが、この貸切兼用車をはじめとする貸切車両に関しては、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


「ふるさと納税」制度を初利用~本日寄付金領収証紙が手元に…

2014-11-29 | Weblog

今月MAKIKYUは「ふるさと納税」制度を初めて利用し、現住地(横浜市某区)とは異なる自治体への寄付を行ったものでした。

ふるさと納税制度は、「納税」という名が付いているものの、実質的には自身が希望する自治体へ任意の金額を寄付し、寄付金額から2000円を除いた金額が、一定額までは全額が寄付金控除として翌年の所得税・個人住民税の課税額から減税される制度です。
(「一定額」は収入や世帯構成などによって異なり、一般的には年収が多く扶養者数が少ない程金額が大きくなり、平均年収程度の単身会社員なら1万数千円~2万数千円程度です)

この制度を利用する事で、所得税や現住地の自治体へ納付する住民税等の一部金額を、自身が希望する別自治体に寄付と言う形で廻す事ができ、大都市圏に出てきた地方出身者が、自身の郷里がある自治体に貢献したいと思ったり、災害に見舞われた自治体を援助したいと思った際に、該当自治体に貢献したりする事も出来ます。

自治体によっては寄付した寄付金の用途を、幾つかのメニューから指定する事が出来たり、ネット上にふるさと納税に関するHPを開設し、web上からクレジットカード決済で支払いを行う事が可能な所も多くなっています。

また「寄贈金額から2000円を除いた金額が、一定額まで寄付金控除として翌年の課税額から減税される」事から、2000円は寄付者の自己負担となりますが、自治体によっては寄付者の自己負担分を補填する形で、地域産品などの返礼品が送付される所も多くなっています。
(中には地域産品ではなく、Tポイント2000ポイント付与→寄贈者の自己負担分を実質相殺といった自治体もあります)

ちなみにMAKIKYUが今年初めてふるさと納税制度を利用し、寄付を行ったのは、東京都心から電車(東武東上線)で1時間弱、関越自動車道も通る「埼玉県鶴ヶ島市」で、「未来を担う子どもたちを応援する事業」に用途を指定して寄付させて頂きました。

寄付した金額は小額ですが、これからの将来を担う世代のために有効に活用して頂ければと思います。

ちなみにMAKIKYUが鶴ヶ島市に寄付を行ったのは今月11日で、その際には同市のふるさと納税サイトにアクセスし、納税(寄付)もweb上でクレジットカード決済、返礼品と寄付金領収証紙は寄付から約1ヵ月後と案内されていましたが、返礼品は数日前に送付されてきました。


鶴ヶ島市役所から郵送される寄付金領収証紙は、本日同封された挨拶文と共にMAKIKYUの手元に届きましたので、思ったよりも早いと感じたものでした。
(返礼品は鶴ヶ島市役所からの発送ではなく、返礼品の製造元から直接送付されるため、手元に届く郵送物は2つに分かれ、到着日も同一とは限りません)

鶴ヶ島市では市外からの「ふるさと納税」制度を利用した寄付者に対して、鶴ヶ島の魅力をPRする事も兼ねて、多数の地域産品を返礼品として用意しており、その中から任意の返礼品を選択する事が出来るのですが、MAKIKYUはその中でも鶴ヶ島市内に工場を構える「関水金属」という会社の製品を返礼品として選択したものでした。


返礼品が送付された際には、案内されていた品と挨拶文に加え、関水金属製品のカタログも同封されており、これは予想外でしたが、既にMAKIKYUの手元にも2014年版の同社カタログが1冊ありますので、このカタログを持っていない知人にでも寄贈しようと思います。


挨拶文には「MADE IN TSURUGASHIMAの製品であります」という文言も見受けられ、この文言は市外からの寄付者に対して、鶴ヶ島の魅力をPRするための返礼品ならではと感じたものでした。

ふるさと納税に関しては、大都市圏の自治体よりも地方自治体の方が、力を入れている所が多いと感じますが、鶴ヶ島市以外でも大都市圏でふるさと納税制度による寄付を積極的に募っている自治体は幾つかあり、ネット上で各自治体の取り組みを比較すると、自治体による温度差がかなり大きいと感じたものです。
(MAKIKYUが現在居住する神奈川県だと、三浦市がふるさと納税に関して比較的積極的と感じますが、どちらかと言うとふるさと納税に関して力を入れている自治体は少なく、他県自治体への寄付が圧倒的に多くなっていると思います)

MAKIKYUが「ふるさと納税」制度を利用したのは今回が初めてですが、非常に興味深い制度ですので、来年以降も機会があればこの制度を利用して行きたいと感じたものです。


東海汽船・大型客船「橘丸」(2)~船内の様子

2014-11-27 | 船舶[日本国内]


先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた東海汽船・橘丸ですが、今日はその続編で船内の様子に関して取り上げたいと思います。

 
橘丸は就航からまもない新造船という事もあり、船内が非常に綺麗なのは当然としても、それ以外にデザインに関与した人物のサインや展示物などが船内に多数展示されている事や、木目を多用した船室内部など、外観やメカニズム以外にも様々な特徴が見受けられ、船内も個性の強い客船と感じたものでした。


最も割安で一般的な客室とも言えるカーペット敷きの2等船室も、竹芝発では夜行運航となる事もあってか、最近他社長距離フェリーの一部でも取り入れられている「頭部分の仕切り」が設けられ、区画境が色分けされて各自の区分が明確化されているのが大きな特徴となっています。

船室自体も何十人もの乗客が相席となる「大部屋」ではなく、10数人程度の「中部屋」といった雰囲気の船室が幾つも設けられた形態となり、100円リターン式ロッカーが各自に用意されるなど、既存の「さるびあ丸」のカーペット室(2等和室)とは随分様相が変化しています。

 
船室の色彩も3通り存在し、カーペットや壁面の色彩に差異が見受けられるのも大きな特徴で、インフォメーション近くにはバリアフリー船室も存在しています。

 
バリアフリー船室は通常閉鎖されているのですが、MAKIKYUの乗船時には船員の方の好意で見学する事もでき、こちらは大人数で相部屋となる事が少ない事に加え、船室の性質も影響してか、頭部分の仕切りや100円リターン式ロッカーなどが設けられていないのも大きな特徴です。

しかしカーペット室の設備向上が図られた反面、既存大型客船のさるびあ丸に設けられていた2等の椅子席(JR特急グリーン車並みのリクライニングシート)は、片道夜行となる航路の性質上、余り評判が芳しくなかった様で、カーペット室の需要が高い事もあってか、廃止されていますので、この点は評価が分かれる所かと思います。
(個人的には昼行で海況が穏やかな状況であれば、リクライニングシートも悪くないと感じていますので、選択肢が一つ減ってしまったのは少々残念な気もするのですが…)


また橘丸は既存大型客船のさるびあ丸と同様に、2等室以外にも幾つもの上級客室が存在しており、MAKIKYUが乗船した際には、夜行となる往路は少々奮発して「特2等」を利用したのですが、こちらは2段ベッドがズラリと並んでおり、夜を越す航海で空席があれば個人的には是非…と感じたものです。

ただ東海汽船の八丈島航路では、竹芝~八丈島の片道でも2等運賃に加え、特2等へのランクアップでも4000円以上の追加出費を要します。

これでもJR寝台列車などに比べればまだ割安とは言えども、このレベルの設備へランクアップした場合に+2000円程度の航路が多い国内他社に比べると、やや割高感を感じたのも事実で、多客が見込まれる夏季シーズンは別としても、それ以外の時期には割引料金設定があっても…と感じたものでした。
(東海汽船の場合は人口の少ない離島へ向かう事に加え、他社に比べて割引制度が多く、実質価格が若干下がる事も影響しているかもしれませんが…)

 
船室以外の共用スペースに関しては、乗船時間の関係もあってか、長距離フェリー程充実したレベルではなく、比較的小規模なラウンジや食堂が設けられている程度ですが、ラウンジの椅子は特徴的な船体塗装と同色になっており、壁面には先代橘丸にまつわるエピソードが記されているのも一見の価値ありと感じたものです。


食堂も40席程度とさほど大きなものではなく、軽食コーナーと言った趣きで、営業時間も限られたものになっていますが、近年では長距離フェリーでも食堂営業なし・自動販売機対応(それでも近年続々と廃止されたJRブルトレに比べれば遥かに上等ですが…)に比べれば、これでも食堂営業があるだけ…と感じます。

離島航路の船内という制約故に、メニューも比較的限られたもの(MAKIKYUの利用時には、決して多くないメニューの中でも、食券販売機には売り切れランプ点灯が幾つもありました)になっており、市価に比べると割高感が否めない状況で、就航地ならではのグルメが見受けられないのも少々残念と感じたものですが、乗船記念も兼ねて一度利用したものでした。
(他社船のご当地グルメとしては、佐渡汽船(おおさど丸・現在は退役)船内のタレカツ丼や、マリックスライン(クイーンコーラル8)の鶏飯などを注文した事があり、うどん・そばを明日葉入りにするなどの特色を打ち出しても良さそうな気がします)


ちなみにMAKIKYUが注文したのは「骨付きインドカリー」で、骨付き肉が添えられているだけでなく、カレー自体もインドカレーらしい酸味が感じられ、骨付き肉は骨まで食べられるなど、味の方はまずまずと感じたものでした。

今月初乗船となった「橘丸」は、独創的な装いだけに留まらず、船自体の快適性も既存大型客船の「さるびあ丸」に比べて大幅に向上した感があり、両者を乗り比べてみるのも面白いかと思いますが、航路の性質も影響してか様々な価格がやや高めと感じるのと、MAKIKYUの乗船時は海況が芳しくなく、大時化で船体が大きく揺れる航海となったのは惜しいと感じたものでした。

今月初訪問となった八丈島では、町営バスも運行しており、島内で乗車する機会がありましたので、こちらも近日中に追って取り上げたいと思います。


東海汽船・大型客船「橘丸」(1)~6月に運航開始した新造貨客船

2014-11-24 | 船舶[日本国内]

今月MAKIKYUは東京都八丈町(八丈島)を初訪問する機会があり、日頃首都圏に居る身でありながらも、ようやく晴れて都内全区市町訪問達成となりました。
(東京の「村」は非常に足を運びにくい所が幾つもあり、これも含めた全自治体訪問ともなれば、国内各都道府県の中でも5本の指に入る程厄介なのですが…)←もし「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中で、東京都の全区市町村訪問を達成されている方が居られましたら、是非その感想等をコメント頂けると幸いです。

八丈町は一応東京都内ながらも、本土とは300km近くも離れた「離島」で、「村」を除く東京の各自治体の中では、本土在住者にとっては最も足を運び難い所です。

MAKIKYUが八丈町へ足を運ぶ際には、浜松町駅近くの竹芝桟橋から出航し、三宅島・御蔵島を経由して八丈島へ至る東海汽船の大型客船を利用したのですが、都内本土と八丈島間の足としては最もありふれた存在かと思います。


この航路では主に6月に導入されたばかりの新造船「橘丸」が配船され、時折既存の大型客船「さるびあ丸」が配船される事もある状況ですが、MAKIKYUが八丈島発着の大型客船に乗船した際には、往復共に新鋭の橘丸配船でした。

さるびあ丸は以前乗船し、「MAKIKYUのページ」でも取り上げた事がありますが、橘丸は6月に運航開始したばかりの新造船だけあって、MAKIKYUは今月が初乗船でした。
(以前公開したさるびあ丸に関する記事をご覧になりたい方は、以下の記事名部分をクリックして下さい)
東海汽船のフラッグシップ「さるびあ丸」(1)~フェリーではない貨客船だけあって…(2012年7月5日公開)
東海汽船のフラッグシップ「さるびあ丸」(2)~多様な船内設備(2012年7月7日公開)


橘丸の外観は黄色を主体とした装いが非常に独創的で、見た目のインパクトが非常に強いと感じたものでしたが、今まで東海汽船が導入してきた大型客船と同様に、フェリーではない「貨客船」となっている辺りは、東海汽船の船らしいと感じるものです。
(国内を就航している東海汽船系列以外の大型客船は、大半が自動車を船内へ自走させて積載する事が可能な「フェリー」となっており、東海汽船系でも来月神新汽船で就航する新造船は、自動車積載可能な「フェリーあぜりあ」です)

スーパーエコシップと大々的に告知しているだけあり、メカ的にも1エンジン+電動駆動プロペラによるハイブリッド方式を採用しているのが大きな特徴で、大きな騒音や振動の源となるエンジン数が減少した事も影響してか、静かで振動の少ない客船と感じたものでした。

また八丈島航路は、竹芝発は夜行運航となり、時間を有効に使える反面、今の時期だと途中寄港地の島々などを眺めるのは厳しく、一方八丈島発だと景色を堪能するには絶好の運航時間帯に就航している反面、昼間の明るい時間を丸々費やす状況ですので、どちらも一長一短と言った所です。


ちなみにMAKIKYUが八丈島からの復路で乗船した日には、空模様は決して悪くなく、底土港(八丈島)出航時には八丈富士も綺麗に見渡せたものの、風が強い上に波が高く、うねりもあって海上は時化模様でしたので、外洋航海中は少々辛い船旅と感じたものでした。
(八丈島到着時は、海況はそこそこだったものの、曇り空で八丈富士には雲がかかる状況でしたので、八丈富士が綺麗に見渡せるか否かは運次第です)

底土港出航直後から船体は大きく揺れ、出航前にも「本日は大きく揺れる航海となる事が予想されます。船旅に自信のない方は早めに船室でお休みになられる事をおススメします」と案内放送が流れる程で、八丈島の島影から外れたら相当な揺れが…という有様でした。

出航時には途中寄港地の御蔵島・三宅島の2島共に「条件付」での運航となっており、条件付ではない方が珍しいと感じる御蔵島はともかく、三宅島の条件付は珍しいと感じたものでした。

出航から1時間程度で「本日の御蔵島行きは港内状況が悪く、欠航となりました」と案内放送が流れ、欠航が頻発する御蔵島だけに「やっぱり」と感じたものでした。


船室で暫くゴロゴロしていて揺れが弱まったと思ったら、程なく東海汽船ではお馴染みの「我は海の子」のメロディと共に、三宅島・三池港入港の案内放送が流れる状況でした。
(写真は三宅島・三池港入港時に船内から撮影した御蔵島です)

三宅島から乗り込み、八丈島航路を時折利用するという島出身者の方も、台風などを除くと、この時期(11月)でこれだけ揺れるのは珍しく、波が高く荒れた海の状況を見て驚く程でした。

MAKIKYUが以前三宅島へジェット船試験就航→復路欠航でさるびあ丸に乗船した際も、新島沖などは結構な揺れと感じたものでしたが、先日の橘丸はそれ以上の揺れ方で、東海汽船の関係者からも「完全に冬型の気圧配置」「欠航ギリギリ」という話を伺ったものでした。


三宅島の島影が途絶えた後も、大島の沖合い辺りまで結構な揺れが続きましたが、その後は内海に入るため揺れも大分収まり、船上から眺める夕暮れ時の富士山などは絶景と感じたものでした。


日没後も、竹芝桟橋到着前のレインボーブリッジ下を通過する際の夜景などは注目で、レインボーブリッジ通過前にはわざわざ船内放送まで流れる程でした。

船自体は新鋭だけあって比較的快適ながらも、大時化で揺れる外洋航海中は「人間地に足が着いているのが一番」と感じてしまう状況だったのは少々残念と感じ、もう少し海況が穏やかで御蔵島入港を見届けられる航海だったら…と感じたものでした。
(八丈島~東京都心間の移動であれば、一応他の交通手段も存在しますが、余程の急用などで止むを得ない事由がある場合を除けば、東京都内を移動する程度でこちらを利用する気にはなれず、大時化で船体が大きく揺れる航海となり、移動時間が少々長くなっても、個人的には東海汽船利用の方が断然と感じています)

船内の様子に関しては、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


済州島城山・民泊の様子と城山日出峯

2014-11-22 | 海外その他

先日「MAKIKYUのページ」では、韓国全羅南道・長興(Jangheung)~済州島・城山(Songsan)間を結ぶJHフェリー「オレンジ1号」に関して取り上げましたが、城山は世界遺産にも指定された「城山日出峯(Songsan-Ilchulbong)」がある事でも知られています。

ただ韓国本土~済州島間を結ぶ旅客航路は、大半が済州島最大の都市・済州市にある済州港を発着しており、MAKIKYUは不要不急の旅行ではとても利用する気にはなれないのですが、航空利用者が利用する済州国際空港も、済州市内に位置しています。
(済州国際空港は韓国内だけでなく、日本や中国などと済州を直結する航空便もあり、本土の韓国人が済州島を訪問する際にも、フェリーや高速船ではなく、わざわざ済州国際空港を発着する航空機を利用する事も結構ある様です)

そのため旅客航路(船)と航空便(飛行機)のどちらを利用するとしても、韓国本土から済州へ足を運ぶ場合、大抵まず済州市に足を踏み入れる事になります。

外国人旅行者が済州を初訪問する際、最初に城山に入るという事例は余りない様ですが、MAKIKYUが済州島に初上陸した初日は、城山に宿泊しましたので、済州市初訪問は上陸翌日と言う状況でした。

城山も港と著名な観光地「城山日出峯」、街の中心部はそれぞれ車で5~10分程度の距離があり、城山港を発着する路線バス(済州行市外バス)も、運行本数は毎時1~2本と限られていますので、公共交通の便は余り芳しいとは言い難いのが現状です。

おまけに城山港を発着する市外バスは、サイズもやや小さめの車両を充当している事もあってか、フェリー到着後すぐの便は始発の時点で乗客が乗りきれない程でした。

10分程歩いた所にある「城山港入口」バス停まで移動すれば、島内の海岸線付近を1周する道路の東半分を半周し、済州~西帰浦(Seogwipo)間を運行する市外バスが、概ね20分間隔程度で走っていますので、これを利用すれば日出峯入口などへ容易に移動する事ができ、この路線もJHフェリー発着時刻に近い便は港に入れば…と感じたものでした。


城山の宿泊施設は、有名な観光地「城山日出峯」付近に多数あり、MAKIKYUが「日出峯入口」で市外バスを降りてから日出峯の方に歩いていると、こちらから探すまでもなく民泊の客引きに声をかけられる程でした。


訪韓回数2桁に達したMAKIKYUも、民泊の利用は初めてでしたが、25000Wの言い値に対して割引を求めたら20000Wで交渉が成立、部屋内にトイレ・シャワーがない事などを踏まえると、値段的にはこの程度なのでは…と感じる所です。
(ただシャワー個室はきちんと暖かいお湯も使え、部屋の広さや綺麗さなども考慮すると、旅人宿などよりはずっと快適で、設備的にはMAKIKYUが韓国旅行で良く使う旅館やモーテルと大差なしと言った所でした)


宿泊場所を確保して重い荷物を部屋に置いた後は、有名な城山日出峯へ足を運び、19時過ぎながらもまだ明るい事もあり、2000Wの入場料を払って登ったものでした。


入口の電光案内では韓国語だけでなく、「Welcome」「ようこそ」「歓迎光臨」などの表示も出ている辺りは、世界遺産に認定される程の観光地ならではと感じます。


入口付近にも「城山日出峯」の石碑と共に、世界遺産認定のプレートなども見受けられ、バックに日出峯も映る事から、記念撮影ポイントにもなっていますが、昼間に比べれば観光客の数は少ないとは言えども、結構な数の入場者が見受けられたものでした。
(翌日午前中に入口付近を通った際には、中国人団体などが多数押し寄せてかなりの混雑ぶりでした)


日出峯の登頂は頂上まで30分程、高さは190m程度ながらも、頂上に近付くほど道程は険しくなり、日頃余り運動していないMAKIKYUとしては「意外とハード」に感じたものでした。


ただ登頂途中や下山中に眺める城山の街並みをはじめ、頂上から眺める日出峯の景観なども絶景ですが、できれば暑い夏の昼間と悪天候時はなるべく控えた方が…とも感じたものでした。

 
ちなみに手持ちのカメラでは、日出峯頂上から全景を綺麗に撮影する事は…という状況でしたが、入場券は空中から眺めた城山日出峯の全景写真入りとなっており、この画像を見ると城山日出峯の独特な雰囲気を実感できるかと思います。


空を飛ぶのがダメなMAKIKYUとしては、さすがにヘリコプターや気球などで空中を漂ってまで、この写真の景観を眺めたいとは思いませんが、日出峯はすぐ近くだけでなく、少し離れた所から眺める姿(写真は市外バス車中より撮影)も結構な存在感があると感じたものでした。

済州島訪問の計画当初は、城山日出峯は行くかどうか迷っていた状況でしたが、城山で実際に姿を見ると惹き付けられる雰囲気があり、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も城山まで足を運ぶ機会がありましたら、是非一度は…とも感じたものでした。


神新汽船・あぜりあ丸が引退~乗船機会はなかったのですが…

2014-11-18 | 船舶[日本国内]

今日東海汽船HPの運航状況を見たら、下田~新島・神津島方面を運行している系列の神新汽船で就航している「あぜりあ丸」が最後の航海である旨の案内を見かけたものでした。

あぜりあ丸は下田~新島・神津島方面のローカル航路で25年以上活躍してきた貨客船で、MAKIKYUも以前神津島へ足を運んだ際には、帰還の足として乗船を計画した事もありました。

しかしながら下田~新島・神津島方面の航路は、新島など伊豆諸島各島では港湾設備が脆弱な所が多く、気象条件が悪いと入港着岸が困難な状況となり、止む無く欠航する事も珍しくない状況です。
(伊豆諸島各島でも、伊豆大島の岡田港などは比較的就航率が高く、逆に人口3桁台で島内に港が1箇所しかない島では、条件付ではない就航確定の方が珍しい所も存在しますので、一概に各港が脆弱とは言えないのですが…)


あぜりあ丸自体も外洋を公開する客船にしては、比較的小柄な事も災いしてか、MAKIKYUが一度乗船を計画した際にも残念ながら欠航→購入した乗船券は無手数料払戻&当日運航している他航路への乗船となる有様で、姿は見た事があるものの乗船機会のないまま終焉を迎えてしまったのは少々惜しいものです。

あぜりあ丸退役後、来月には伊豆諸島方面への旅客航路では初のフェリーとなる「フェリーあぜりあ」が就航し、機会があればこのフェリーにも乗船してみたいものですが、MAKIKYUの現住地(横浜市内某所)からはさほど遠くない所とは言えども、決して足を運び易い所ではない上に、欠航率も比較的高い航路ですので、乗船機会はあるのかどうか…と感じるものです。

またフェリーあぜりあは来月18日から就航となり、あぜりあ丸退役から約1月間は、神新汽船の旅客船が存在しない状況になってしまいますが、この間は伊豆諸島方面各航路の代船として知られ、神出鬼没の存在と言われる「ゆり丸」が下田~新島・神津島方面航路に就航します。

そのため休航日(毎週水曜日)と気象条件が芳しくない時を除けば、下田~新島・神津島方面航路自体は通常通り運航となりますが、MAKIKYUは「ゆり丸」に関しては乗船はおろか、実際に姿を見た事もありませんので、こちらも機会があれば何処かで遭遇できれば…と感じます。

ただ伊豆諸島近海の外洋は、気象条件が芳しくない時は客船就航が可能な場合でも、かなりの大揺れに見舞われ、相当な船酔いを覚悟しなくてはならない至難の航海になってしまいます。

MAKIKYUは今月に入ってからも、下田~新島・神津島方面航路ではないのですが、伊豆諸島方面への貨客船に乗船する機会があり、その際には天候こそ晴れていたものの、強風や時化で船体が大揺れし、出航時には条件付となっていた一部の途中寄港地欠航が発生する有様でした。

乗船中の船員の方からも、「運航か欠航かギリギリの状況」と伺い、時折乗船するという島の方も、これだけ酷いのは滅多に…と話していましたので、船の旅は気象条件が穏やかな時に…と感じたものです。

行楽で乗船するならば、外洋上の気象条件が悪化して大荒れとなる事も多く、欠航も多発する冬場以外と感じるもので、それ以外の時期でも気象条件が穏やかな時が有難いと感じるものですが、今月乗船機会があった伊豆諸島方面への貨客船に関しても、近日中に追って取り上げられれば…と思います。


富山地方鉄道7022号「レトロ電車」~市内電車100周年記念で登場した改装車両

2014-11-17 | 鉄道[北陸]

先日「MAKIKYUのページ」では、万葉線で活躍する「ドラえもんトラム」に関して取り上げましたが、富山県内の路面電車は近年話題になる車両が多数登場しており、「鉄軌道王国とやま」と名乗るだけあると感じます。

話題になる注目車両は、どちらかと言うと新鋭車両の方が多いのですが、既存車両の改装車でも注目を浴びる車両があり、その一つが富山地方鉄道(地鉄)の「レトロ電車」です。


地鉄市内電車は2013年に開業100周年を迎え、この事を記念して主力の旧型車両・デ7000形の1両(7022号車)を改装したもので、この改装ではJR九州や両備グループなどの車両デザインを手がけている某有名デザイナーが関与しています。

この某デザイナーは英文字やロゴなどを多用し、他ではまずありえない独特なデザインの車両を続々と登場させており、交通機関では余り考えられないものを次々と取り入れるなど、非常に個性が強いモノが多くなっています。

「レトロ電車」でも、この某デザイナーが関与した車両以外ではまず考えられないと言っても過言ではない特徴が多数見受けられ、好みが大きく分かれる所かと思いますが、個人的には1両程度なら同形式の他車両とは雰囲気が異なる独特な車両が走るのも…と感じます。


車内に足を踏み入れると、某デザイナーが近年手がけた車両のデザイン傾向が強く感じられ、木をふんだんに用いた内装はこのデザイナー絡み以外では…と感じる仕上がりと言っても過言ではないと思います。


1席毎に区分された座席モケットは、1席毎にモケットの柄が異なり、その違いを見比べるだけでも…と感じる状況ですが、イベント用に設置された木製テーブルは、混雑時などには厄介かと思いますので、ダイヤ限定での運行は妥当な運用と感じます。

座席の背もたれにはクッションがなく、木が剥き出しとなっている辺りは好みが割れる所で、JR九州で最近続々と登場しており、一部では「板切れ」などとも呼ばれている一般車両の座席を連想させられます。

しかしながら硬いながらも合板の薄さ故に背もたれが安定しない「板切れ」とは異なり、背もたれの安定感はありますので、長時間乗車を考慮するなら少々厳しいかもしれませんが、専ら短時間乗車となる路面電車の座席としては、個人的には問題なしなのでは…と感じたものです。
(個人的には「板切れ」は少々問題ありですが、首都圏の標準軌某大手私鉄が近年続々と導入している「ブカブカした感触の座席」など
に比べれば…と感じています)


また普通なら余り気にしない天井の照明カバーにも、レトロ電車のロゴなどと共に「TOYAMA REGIONAL RAILWAY」という社名の英文字標記が記されており、この様な所までデザインする辺りは、某デザイナーならではの拘りを感じたものでした。

地鉄では路面電車だけでなく、鉄道線でも某デザイナーが関与した観光列車を走らせており、9月にはこちらも乗車機会がありましたので、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


JHフェリー・オレンジ1号(2)~高速フェリー船内の様子

2014-11-14 | 船舶[海外関連]

先日「MAKIKYUのページ」では、韓国全羅南道・長興(Jangheung)郡にある老力(Noryeok)港と、済州(Jeju)島の城山(Seongsan)港の間を結ぶJHフェリー「オレンジ1号」に関して取り上げましたが、今日はその続編で船内の様子に関して取り上げたいと思います。

オレンジ1号は時速50km/hを超える高速航行を行い、韓国本土と済州島の間を比較的短時間で結ぶ船ながらも、ジェットフォイルなどの小型高速船とは異なり、全長81m・全幅26mという比較的大柄の船体が特徴で、外観も一般的なフェリーと双胴型高速船を足して2で割ったと言っても過言ではない、比較的整ったスタイルが特徴です。

オーストラリアのIncat社が建造した双胴型の高速フェリーは、オレンジ1号やナッチャンRera/Worldなど、世界各地で就航している各船を合わせると、就航船数はジェットフォイルを凌ぐ程ですので、世界各地を探せば結構あるのですが、日本や韓国など東アジアに限れば、導入事業者や乗船可能な航路は限られたものになっています。

全長81m程度の「オレンジ1号」は、Incat社製双胴型高速フェリーの中では、小柄な部類に入るのですが、それでも総トン数は4000tを超えており、大型車両積載も可能なフェリーですので、空間的なゆとりは200tクラスの高速船などとは比べ物になりません。


ただ乗船時間が2時間20分と、韓国本土から離島の済州島へ向かう航路にしてはさほど長くない事もあってか、客席はフェリーでは一般的なカーペット区画が設けられておらず、進行方向向きで固定されたリクライニングシートのみとなっているのが特徴です。

この座席は韓国では高速バスなどでもお馴染みと言えるビニール張りとなっており、一般席と5000W増しの優等席で異なるものとなっています。


MAKIKYUは一般席の方を利用し、乗船時間などを考えるとこれでも充分と感じるレベルですが、座席グレードは一般席で一般高速バスとほぼ同レベル、リクライニング角度もまずまずと感じるものです。


優等席で優等高速バスとほぼ同レベルと言っても良く、見るからに差別化が図られた座席と言う雰囲気ですが、またJHフェリーを利用する機会があるならば、今度は優等席を試してみるのも…と感じたものでした。


船内の付帯設備なども、比較的乗船時間が短い高速フェリーという事もあり、充実しているとまでは言い難いものの、オレンジマートと称した売店コーナーに加え、DUNKIN' DONUTSも営業しており、ドーナツは韓国の物価を考えると高めの気もしますが、船内でちょっとおやつやカフェタイムを…と思った時には、利用するのも悪くないかと思います。


また船内には「オレンジ1号 運航情報システム」と称した現在航行位置などを表示するモニターも設置されているのですが、出航して暫くの間船内の様子などを視察し、少しだけ座席で昼寝をしている内に海域表示が「全南海域」(写真)から、6月に初訪問となった「済州海域」に変わっている有様で、高速フェリーならではの速さを実感させられたものでした。


オレンジ1号は高速フェリーだけあり、一般的なフェリーに比べると運賃はやや割高感があり、航海中はデッキに出て外の空気に触れる事ができず、老力港を出港してから暫くの間見られる多島海(Dadohae)の小島が拡がる姿なども、ガラス越しにしか眺められないのは少々残念な気もしましたが、建造からは結構な年数を経ている割には、スマートな外観だけでなく、船内も比較的綺麗な印象を受けたものでした。

航海中に多少の揺れは感じたものの、片道2時間20分の航海はあっという間で、ローカルバスなどと組み合わせて済州島へ足を運ぶ旅行を検討している方には、絶好の航路なのでは…とも感じたものでした。

ただ中国(大陸本土)籍旅行者が、現在韓国では済州島内のみビザなし渡航可能になっている事などもあってか、済州島発着航路の乗船券購入や乗船時には、身分証(外国人の場合はパスポート)の確認を行っており、乗船券購入窓口では外国人の乗船券購入者名簿も作成している様でしたが、JAPANの人物は余り利用していない様な雰囲気でした。

済州島は日本での知名度もそこそこあり、観光で足を運ぶ日本人旅行者も決して少なくない割には、日本ではJHフェリーの存在が余り知られていない様で、発着港のアクセスが余り良いとは言い難い難点もあるとは言えども、日本でも済州島へのアクセスとしてJHフェリーがもっと注目されても…と感じたものでした。


またJHフェリーの乗船券半券は、下船後も回収されずに手元に残るのですが、乗船後1週間以内に済州島内や長興郡内の一部観光施設・飲食店などでこの半券を提示すると、割引などの特典も受けられますので、JHフェリーを利用して済州島観光を検討している方は、この事も知っていると便利かと思います。

ちなみにMAKIKYUが6月に済州島を訪問した際には、済州から韓国本土へ戻る際に別航路を利用しているのですが、こちらに関しても近日中に追って取り上げたいと思います。


JHフェリー・オレンジ1号(1)~済州島へ向かう高速フェリー

2014-11-11 | 船舶[海外関連]

先日「MAKIKYUのページ」では、長興(Jangheung)郡の老力(Noryeok)港へ向かう郡内バスに関して取り上げましたが、MAKIKYUが6月にこの郡内バスに乗車して老力港へ到着した後は、ここから発着するフェリーに乗船したものでした。


老力港は全羅南道の田舎町・長興郡の中でも、中心部から郡内バスで1時間強を要する街外れですので、周囲は海とフェリーのターミナルを除くと、何もないと言っても過言ではない所です。

そのため地元の人間を除くと、非常に足を運び難い所で、観光で訪問する外国人の単独行動ともなれば尚更です。

フェリーターミナル内は充実しているという程ではないものの、乗船券売場以外に売店や軽食コーナーなどもありますので、郡内バスや無料シャトルバスと、フェリーの乗継時間に腹を満たす程度の事は可能です。


ちなみにこの老力港を発着する旅客航路は、JHフェリーという事業者が運行する「オレンジ1号」というフェリーで、済州(Jeju)島の城山(Seongsan)港へ向けて運航しています。

「オレンジ1号」と言う名称や、オレンジを連想させる装いは、韓国の中では温暖な気候を生かし、オレンジの生産で有名な済州島へ向かう船らしいと感じます。


車両航走も行っているものの、航行速度は最高で50km/hを超える高速航行を行っていますので、スタイルも一般的なフェリーとは随分異なり、車両積載対応の超大型双胴高速船とも言えます。

日本で現在就航している高速フェリーは、熊本~島原間を結ぶ熊本フェリーがあり、MAKIKYUはこの航路にも一度だけ乗船した事がありますが、見た目は何となくこのフェリーにも似ている様に感じたものでした。

ただJHフェリーの「オレンジ1号」はオーストラリアのIncat製で、熊本フェリーで使用している高速フェリーとは別タイプ、以前大きな話題になったものの、燃費の高さなどが災いして海外売却されてしまった青函航路の「ナッチャンrera」や、その姉妹船の「ナッチャンworld」などと同種のフェリーです。

「ナッチャンworld」などに比べると、「オレンジ1号」の方が船体はやや小さいものの、それでも4000t以上・全長80m超を誇り、来年佐渡汽船が導入を発表している直江津~小木航路向けの高速フェリー新船も、オレンジ1号と似た様な外観・大きさの船となります。

韓国ではシーワールド高速フェリーが、海南(Haenam)から済州へ向かう航路で使用している高速フェリーとは別タイプですが、韓一高速フェリーが莞島~済州間で使用している高速フェリーも同種で、他にも世界各地で同種の高速フェリーが多数就航しています。
(Incat社HPでも、世界各地の船会社で活躍する同社製高速フェリーを紹介しており、興味のある方はこちらをクリックして下さい)

この「オレンジ1号」は高速フェリーならではの高速航行を行い、長興・老力港~済州島・城山間を2時間20分で結んでおり、運賃は日本円相当額で片道4000円弱、一般のフェリーよりもやや高めに設定された運賃は、韓国の物価を考えると少々高めな気もします。

また高速フェリー故に所要時間が短い事もあり、訪問前は遠い離島と感じた済州島も、韓国本土からは意外に近いと感じたものでした。

しかし本土側が辺鄙な老力港発着と言うだけでなく、済州側の発着港も済州市中心部から自家用車や市外バスを利用し、1時間はかかる城山港ですので、少々マイナーなルートと言っても過言ではありません。

そのため済州市中心部に用がある場合などには、やや使い難い航路ですが、城山には済州島内にある観光地の中でも、特に有名なスポットの一つとなっている「城山日出峯(Seongsan-Ilchulbong)」などもありますので、城山を絡めた済州島周遊旅行の足としても、JHフェリーの利用価値は大きいと感じたものでした。

このJHフェリーに関しては、近日中に船内の様子などを取り上げた続編記事も公開したいと思います。


万葉線を走る「ドラえもんトラム」~キャラクター列車はJRだけでなく…

2014-11-10 | 鉄道[北陸]

先日「MAKIKYUのページ」では、JR氷見・城端線を走る「ハットリくん列車」に関して取り上げましたが、高岡周辺ではJRだけでなく万葉線でもキャラクター列車が走っており、9月上旬にはこちらも乗車機会がありました。

万葉線は一時廃線も検討された加越能鉄道の軌道部門を引き継いで再出発した第3セクター鉄道で、JR富山港線を移管・再生して大注目を浴びた富山ライトレールなとと共に、「鉄軌道王国とやま」を象徴する存在の一つと言っても過言ではありません。

設備面などはまだ改善余地もあると感じますが、万葉線発足後には「アイトラム」という名称を持つMLRV1000形新型低床車も多数導入され、現在では主力車両になっています。


このアイトラムの一編成が2012年秋に改装されており、この改装車両が「ドラえもんトラム」です。

アイトラムは真っ赤な装いの標準塗装でもかなり際立つ存在ですが、これとは異なる水色に改められた「ドラえもんトラム」は更に際立つ存在で、当然ながら外観だけでなく車内も特別仕様となっています。


既存車両の内装には大きく手を加えず、キャラクターのステッカーなどを多数貼り付けたJR氷見・城端線の「ハットリくん列車」とは異なり、天井や側面化粧板をはじめ、運賃箱までが鮮やかな水色に改められています。


そのため車内に足を踏み入れた時のインパクトは相当なモノですが、座席モケットはそのままで、少し浮いている様にも感じたものでした。

キャラクター列車らしく車内随所にキャラクターの姿が…というのは当り前過ぎる話ですが、「ハットリくん列車」はハットリくん以外のキャラクターも多数描かれているのに対し、「ドラえもんトラム」はあくまでもドラえもんに登場するキャラのみの登場となっているのも大きな特徴です。


ガラスにもキャラクターが描かれていたり、運転席脇には人形も置かれているなど、かなり凝ったキャラクター列車と言えるのですが、個人的には中華人民共和国の鉄道小児運賃適用ラインを示す標記を連想させる、車両連接部の「ドラえもんの高さ 129.3センチ」という標記が傑作と感じたものです。
(中華人民共和国の小児運賃適用ラインに比べると、ドラえもんの背の高さの方がやや小柄なのですが…)

また万葉線は今年に入ってから、今まで高岡駅前の1面1線だけだった簡素な電停が廃止され、若干延伸されてJR駅ビル内に2面2線の新たな電停が開業、MAKIKYUは9月に「ドラえもんトラム」に乗車した際、初めてこの新電停を利用したものでした。


この新電停入口付近には「ドラえもんポスト」も設置されており、高岡がキャラクターで街を盛り上げていこうという雰囲気を強く感じたもので、「ドラえもんトラム」も記念撮影に興じる乗客の姿を幾人も見かけるなど、相当な人気ぶりと感じたものでした。

富山県内ではこの「ドラえもんトラム」以外にも、富山市内で比較的最近になって運行開始した路面電車に乗車する機会があり、話題が絶えないと感じるのは「鉄軌道王国とやま」として大々的にPRしているだけあると感じますが、富山市内で比較的最近走り始め、9月時初乗車した路面電車に関しても、近日中に別記事で追って取り上げたいと思います。


JR九州高速船「B-スペ」・「BBB2014-15」発売記念キャンペーンに当選

2014-11-08 | Weblog


MAKIKYUが海外旅行(大韓民国)へ足を運ぶ際には、最もよく利用する交通機関でもあるJR九州高速船「BEETLE」、「MAKIKYUのページ」でも既に関連記事を幾つか取り上げていますので、ご存知の方も多いかと思いますし、実際に乗船された事がある方も少なくないかと思います。
(MAKIKYUの周囲では、残念ながらBEETLE人気は今一つで、韓国へ足を運んだ話というを聞いても、他交通機関利用の方が圧倒的に多いのですが…)

このJR九州高速船「BEETLE」では、先月20日からインターネット限定のおトクな新運賃「B-スペ」と、最新版のBEETLEオリジナル釜山ガイドブック「BBB2014-15」の発売を開始、先月末までこの2つの発売記念キャンペーン(現在は終了)も実施していました。

「B-スペ」・「BBB2014-15」発売記念キャンペーンは、応募者の氏名・住所・電話番号を記したメールを、BEETLEのキャンペーン応募専用アドレスに送信すると、先着500名様に「BBB2014-15」と「ビートルオリジナルクリアファイル」が郵送されるというものでした。


MAKIKYUが今日未明に仕事先から自宅へ帰還したら、ドアポストにゆうメールの封筒(住所などが記された部分は画像修正しています)が投函されており、BEETLEの封筒だったため、恐らくこのキャンペーンに当選したのだろうと思い、この封筒を開けたら予想通り、クリアファイルと「BBB2014-15」、そして時刻表と挨拶文が添えられたものでした。


クリアファイルは以前JR九州高速船「BEETLE」宛に年賀状を投函し、抽選で懸賞が当たるお年玉キャンペーンに応募した際に、応募のお礼として進呈されたクリアファイルの一つと同じ図柄で、クリアファイル内にはインターネット限定のおトクな新運賃「B-スペ」の案内チラシ入りという状況でした。

「BBB2014-15」はページ数50ページ、定価100円(消費税込み)の小冊子で、物凄く詳細なガイドブックとは言い難いものの、値段やページ数などを考慮すればまずまず、釜山初訪問の旅行者などを対象にしたガイドとしては悪くないのでは…と感じたものでした。

MAKIKYUがJR九州高速船「BEETLE」を利用して釜山へ足を運ぶ際には、釜山市内滞在ではなく、釜山を拠点に韓国内各地を動き回る旅行スタイルという事もあり、主に釜山滞在型旅行者をターゲットにした内容の「BBB2014-15」は、個人的に活用できる情報は限られてしまうのですが、周囲では韓国へ足を運んだ事がない人物も多数居ますので、この様な人物宛に韓国の状況や魅力を伝えるツールとしても活用できそうと感じたものです。

 
韓国は来年以降も湖南高速鉄道や仁川空港周辺の磁気浮上鉄道、大邸市内のモノレールなど、鉄道新路線の開業予定が目白押しと言う状況、車両面でも新形式や改造車両などが続々と登場しています。

 
またバス大国だけあり未乗バス路線も無数に存在、車両面でも様々な車両が活躍するなど、日本国内とは異なった魅力のある公共交通を手頃に堪能できます。
(列車とバスの写真は、既公開記事でも使用した画像の再掲です)


公共交通以外にも、韓国料理食べ歩きなどの楽しみも盛り沢山ですので、機会があればまたJR九州高速船「BEETLE」で足を運べればと感じており、その際には可能であれば先月新発売となったインターネット限定の新運賃「B-スペ」なども利用できれば…と思っています。

JR九州高速船「BEETLE」と共同運航の未来高速「KOBEE」以外にも、MAKIKYUが一度だけ利用した事がある関釜フェリーをはじめ、日韓間には幾つもの国際航路が就航しており、旅程次第ではこれらも悪くないとは感じているのですが…
(さすがに幾ら値段が安いとは言えども、好みが大きく分かれる「ブカブカした感触の座席」を装備した電車が出没する、首都圏の標準軌某大手私鉄が発着する所からの出国・帰国は、個人的には勘弁願いたいと感じています)


長興郡を走る郡内バス(2)~外国人はおろか…

2014-11-06 | バス[大韓民国]

先日「MAKIKYUのページ」では、韓国全羅南道・長興郡を走る郡内バスに関して取り上げましたが、今日はその続編としてMAKIKYUが長興(Jangheung)ターミナルから乗車した郡内バスを取り上げたいと思います。

MAKIKYUが乗車した郡内バスは、長興ターミナルを基点に、長興郡の中でも街外れに位置する老力(Noryeok)港へ向けて南下する便でした。

途中までは他系統なども重複するため、地方の郡内バスにしてはそこそこの利便性が確保されていますが、老力港まで向かう郡内バスは、老力港を発着するフェリーに接続する便と+α程度、指の数に満たない本数しかありません。

 
MAKIKYUは老力港を発着するフェリーに乗船するために、その接続交通機関として長興郡の郡内バスを利用し、フェリー会社HPにもこの郡内バスに関する案内もあるのですが、この他にフェリー会社自体が光州(Gwangju)と順天(Suncheon)を結ぶ無料シャトルバスを運行しています。
(光州発着は大型観光車、順天発着はマイクロバスを充当している様です)

長興郡自体が大都市から離れ、交通の便も芳しくない田舎町である上に、無料シャトルバス運行まであるとなると、長興ターミナルからの郡内バスを利用するフェリー利用客はどれだけ居るのか…と言わざるを得ないのが実情です。


郡内バス車内には運賃箱も装備されており、直接現金払いでも大丈夫かと思いますが、長興のターミナルから乗車する乗客は皆ターミナル窓口で発売している乗車券を購入して乗車していましたので、MAKIKYUもこの乗車券を購入して乗車したものでした。
(この乗車券は左側の半券が回収となります)

郡内バスで終点まで5000Wという運賃は、韓国の物価を考慮するとかなり割高で、日本の地方路線バス並みと感じ、MAKIKYUが韓国の郡内バスでこれだけの運賃を支払ったのは初めてでした。

 
充当車両は大宇製の大型ショート車の中でも、比較的古参の部類に属する車両で、設備的にも市内バスの典型と言った車両ですので、宝城~長興間で乗車した3列席の豪華な市外バスとは大違いです。


途中までは地元住民の利用も見受けられたものの、老力港は田舎町の街外れと言う事もあり、外国人はおろか韓国人乗客の姿もなく、終点近くでは30分近くにわたりMAKIKYUの貸切状態という有様でした。

貸切状態になってからは、技師様(乗務員)の方から、フェリーに乗船するのか?と尋ねられ、MAKIKYUが韓国語を殆ど話せない事から、外国人である事が分かると「日本?」、そして居住地や職業(最初は学生に見えた様で、「学生?」と聞かれる状況でした)などを聞かれる状況でした。


貸切状態になってから暫くすると、大徳(Daeteok)ターミナルで数分の停車時間があり、この閑散としたターミナルの雰囲気も田舎バスならでは…と感じたもので、デジカメのメモリーに記録していた、MAKIKYUの近所を走る某民営事業者路線バスの画像を見せると、「(写真のバスは)良いバスだ」「このバス(技師様が運転している車両)はダメだ」と言った話も出てきたものでした。


大徳を出て暫くすると橋を渡り、暫く海沿いを走って実質的には陸続きであるものの、一応「島」に位置する終点の老力港に到着となります。

全線通しての乗車時間は1時間強、華やかで豪華な旅とは程遠い雰囲気ながら、土地の日常に触れる田舎バスならではの鄙びた雰囲気を堪能するのも面白いものでした。

老力港を発着するフェリー接続の無料バスが走っている事もあり、韓国人でも地元住民を除くと余り利用しない路線の様ですので、観光目的で韓国を訪問し、この郡内バスに乗車する外国人は余り多くないと思います。

この路線以外にも、韓国内には無数の郡内バスが各地を走っており、その殆どが未乗ですので、他路線も機会があれば…と思いますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も、この記事を見て興味を持たれた方は、是非一度乗車を…と思います。

また老力港からは、韓国本土とは橋の架かっていない離島へ向かうフェリーに乗船したのですが、このフェリーに関しても近日中に別記事で取り上げたいと思います。


JR西日本「忍者ハットリくん列車」~キャラクターのラッピングに加え…

2014-11-03 | 鉄道[北陸]

9月上旬MAKIKYUが青春18きっぷを利用し、北陸~関西方面へ足を運んだ際には、富山県内でJR氷見線を利用する機会がありました。

非電化単線の典型的なローカル線の一つである氷見線は、基本的に国鉄時代から活躍しているキハ40系列の気動車が運用され、大半の列車はワンマン運転を実施、利用時間帯がデータイムという事もあり、MAKIKYUが乗車した列車もキハ40形1両のワンマン列車でした。

JR西日本では近年車両の単色化が進み、気動車は各地域毎の独自塗装から、国鉄時代を連想させるタラコ色一色への塗装変更が進行しており、趣味的な面白さと言う点では頂けない状況になりつつあります。

しかしながら一部線区では、沿線にちなんだ特別な装いの車両を走らせており、MAKIKYUは以前鳥取県の境線を利用した際、ゲゲゲの鬼太郎(作者が境港市出身)に登場するキャラクターのラッピングを施した車両に乗車した事があります。
(以前当該車両に関して取り上げた記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)←現在はラッピングデザインが変更され、記事で取り上げた姿を見る事は出来ません

また氷見は忍者ハットリくんなどの作者出身地という事もあり、高岡を起点に氷見へ向かう氷見線でも、境線と似た様な列車が走っており、同じく高岡を起点として、氷見線と車両基地や充当車両を共用している城端線でも、この列車が運行されています。

 
このキャラクター列車が「忍者ハットリくん列車」で、MAKIKYUがたまたま乗車する列車にこの車両が充当されたものでした。

 
外観に忍者ハットリくんなどのキャラクターがデザインされているだけでなく、車内も座席カバーや天井など至る所にキャラクターがデザインされています。

車両も境線でキャラクター列車に乗車した時と同じキハ40系更新車ですので、以前境線に乗車した時を思い出させる一面があり、忍者ハットリくん以外にも、この作者やコンビを組んでいた作者(こちらも高岡出身)の絡むキャラクターが車両内外に多数描かれているのも特徴です。


ちなみに乗車車両の番号は「キハ40 2090」ですが、1番違いの「2089」は暖地形キハ40系の北限を走っており、MAKIKYUはこちらも
何度か乗車した事があります。

元々同仕様として製造された車両も、国鉄分割民営化で別会社に所属する事になり、その後20年以上もの月日が流れて幾種もの改造を
施されているため、同形式ながらも両者の現在の姿は大きく異なるものになっています。

描かれているキャラクターも、その一部は絶大な人気を誇りながらも、第1弾が僅か1ヶ月程度で諸事情によって運行中止になってしまった小田急のラッピング電車とも重なりますので、路線や使用車両に関しては対極ながらも、一時小田急線で運行していたキャラクター電車を思い出す一面もあると感じたものでした。
(以前小田急線で運行していたキャラクター電車に関する記事をご覧になりたい方は、以下の記事名をクリックすると該当記事へリンクします)

小田急3000形「F-Train」(外観編)
小田急3000形「F-Train」(車内編)

ワンマン車内放送でも、通常の音声合成に続いて忍者ハットリくんの声で沿線案内や次駅放送(次は 越中中川でござる、など)が流れていたのも特徴的でしたが、この放送は一部列車でしか流れない様ですので、キャラクター列車に乗車できただけでなく、キャラクター放送も聴けたというのは希少な機会と感じたものでした。


またMAKIKYUが北陸本線の普通列車で高岡に到着した際には、乗車する氷見線列車はまだ入線しておらず、別ホームに氷見線より先発の城端線普通列車が停車していましたが、こちらもデザイン違いながら「忍者ハットリくん列車」で、1両だけでなくデザイン違いで複数両が稼動しています。


この他にも氷見・城端線では「忍者ハットリくん列車」以外にも、沿線自治体をPRするラッピング車両が活躍しており、それ以外の車両も塗装変更中で新旧両色が入り乱れるなど、稼動車両数は決して多いとは言い難く、車種も少ない割には彩り豊かな状況です。

そのためレールファンでなくても、氷見・城端線は車両面で意外と楽しめる路線の一つかと思いますが、他地区も含めJR西日本の一般型気動車は、タラコ色への塗装変更から時期を経過した車両で色褪せが著しい車両が多いと感じ、同一塗装の退色によるカラーバリエーションの多様化だけは…と感じたものでした。