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羽田空港・国際線ターミナルを発着するターミナル間連絡バス~連絡バスは2系統に

2010-10-30 | バス[首都圏]

 
先日新国際線ターミナルが運用開始となり、MAKIKYUも先日足を運んだ羽田空港ですが、この羽田空港は日本国内では屈指の規模を誇る空港だけにターミナルも複数存在し、各ターミナルを移動して乗り継ぐ航空旅客や、空港内を移動する空港内従業者の移動の便を図るために、ターミナル間を循環する無料連絡バスが運行されています。

羽田空港内を運行するターミナル間連絡バスは、新国際線ターミナル運用開始前から空港側が地元のバス事業者・羽田京急バスに委託して運行を行っており、高価格もネックとなってまだまだ数が少ないシリーズ式ハイブリッドバス・三菱AEROSTAR ECO HYBRIDが複数台活躍する事でも知られており、この車両に関しては以前「MAKIKYUのページ」で取り上げた事もあります。
(該当記事はこちらをクリック)

この羽田空港内を循環運行するターミナル間連絡バスは、新国際線ターミナル運用開始前は国内線の第1・第2両ターミナルと旧国際線ターミナル(仮設ターミナルといった雰囲気で、利用者数の割には貧相で手狭な印象が否めない所でした)などを循環運行していました。

新国際線ターミナル運用開始後は、新国際線ターミナルが既存国内線ターミナルなどとは離れた場所に立地している事もあってか、同ターミナルと国内線第1・第2両ターミナル間を循環運行する路線と、国内線第1・第2両ターミナル間のみを循環運行する路線の2系統に再編
されています。

空を飛ぶのがダメなMAKIKYUでも、空港内を運行するターミナル間連絡バスは羽田以外に成田や福岡、それに金浦(Gimpo)や仁川(Incheon)空港でも乗車した事がありますが、どれもターミナル間連絡バスはさすがに1系統のみで、ターミナル間連絡バスが複数系統存在する羽田の現状は異例と言えます。

特に羽田空港の場合は、新国際線ターミナル運用開始によって国際線航空便が大幅に増便され、海外から日本を初めて訪問する旅客などが空港内で増加する事にもなりますので、ターミナル間連絡バスの誤乗防止策も必須となります。

新国際線ターミナル運用開始に伴う、ターミナル間連絡バスの運行系統再編では、新国際線ターミナルを発着する系統は薄緑色のバスを充当し、国内線第1・第2ターミナル間のみを循環運行する系統は、既存の白に水色帯の車両を充当する事で、案内表示などを見なくても一目で識別可能となっているのが特徴的です。

しかしながらMAKIKYUが訪問した際には、新国際線ターミナルが運用開始して間もない事もあってか、羽田空港の国際線発着便数は決して多いとは言えないものの、MAKIKYUの様に空港見物のために羽田空港を訪れたり、国内線利用の序に新国際線ターミナル見物へ出向く旅客の数が多く、この状況は暫く続くかと思います。

これに対応する為には国際線ターミナル発着系統用の連絡バス専用車だけでは対応できず、京急の一般路線車も応援に駆けつけており、空港内各ターミナルの連絡バス乗り場では係員が案内も兼ねて誘導に当たっているのが印象的でした。

ちなみに新国際線ターミナルを発着するターミナル間連絡バスの専用車としては、従来からターミナル間連絡バスで使用していた三菱AEROSTAR ECO HYBRIDと日野BLUE RIBBON CITY HYBRIDの一部が塗り替えられており、全く外観の異なる2車種が混在する点も興味深い所ですが、これらのバスは羽田空港を訪れれば無料で乗車できるだけに、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も新国際線ターミナルへ出向かれる機会がありましたら、是非一度ターミナル間連絡バスにも乗車してみては如何でしょうか?

写真は新国際線ターミナルを発着するターミナル間連絡バスに用いられる、三菱AEROSTAR ECO HYBRIDと日野BLUE RIBBON CITY HYBRIDです。


羽田京急バスのシャトル路線~新型専用車で運行する直達新路線

2010-10-28 | バス[首都圏]

数日前羽田空港では新国際線ターミナルが利用開始となり、この事は様々な所で報じられていますので、ご存知の方も多いかと思います。

この新国際線ターミナル利用開始自体は、首都圏からの海外アクセスが便利になるなどと言われていますが、空を飛ぶのが大嫌いなMAKIKYUとしては、7月に成田スカイアクセス(京成成田空港線)が開業して利便性が向上した成田空港と同様に、幾ら利便性が向上してもこんな所から海外へ遊びに行くのは…と感じるのが本音です。

韓国辺りへはまた機会があれば是非再訪を…と思っているMAKIKYUとしても、首都圏に居るとは言えども、不要不急の旅行で羽田や成田からの出国は御免で、韓国旅行の際は今まで通りJRなどで福岡まで陸路移動し、博多港からBEETLE利用での出国がベストと感じています。

とはいえ羽田空港では新国際線ターミナル利用開始に伴い、国際線航空便の増強だけでなく、鉄道新駅の開業やバス路線の再編なども行われていますので、MAKIKYUも数日前鉄道新駅やバス路線の状況視察を目的に羽田空港へ出向いていました。

少々前置きが長くなってしまいましたが、羽田空港の新国際線ターミナルへ出向く際には、新国際線ターミナル利用開始と共に運行を開始し、JR蒲田駅~羽田空港間では途中大鳥居のみに停車し、シャトルバスと呼ばれる羽田京急バスの直達新路線を利用したものでした。

このシャトルバスは大鳥居以外の各停留所は通過となるものの、特に高速道路などを走行する路線ではありませんので、車両は一般路線車が用いられ、一般路線バスの急行便的存在と言えます。

運賃もJR蒲田駅~羽田空港間の各停留場に停車する便と同様に、都区内均一運賃(210円)に羽田空港内発着の追加運賃(60円)を追加した270円で乗車できますので、割高感のあるリムジンバスなどとは異なり、羽田空港へのアクセス手段としては比較的値頃感があります。

この様に記すと、単に一般路線車を空港直達運転しているだけでは…と感じる方も居られるかと思いますが、新国際線ターミナル利用開始と共に運行を開始したシャトルバスでは、AT標準となった三菱ふそう製の最新ノンステップバスながらも、装いを京急のリムジンバスと同様の白と赤色とした専用車両が用いられています。


この車両は前面窓ガラスが大きな1枚窓となっており、ワイパー形状も標準仕様とは異なる他、NEW AEROSTARでは一般的な死角確認窓がなく左右対称に近い前面形状となるなど、以前「MAKIKYUのページ」で取り上げた鹿児島市営バスのNEW AEROSTAR(該当記事はこちらをクリック)に似た雰囲気となっており、塗装以外にも標準的な一般路線車とは異なる部分が幾つも見受けられます。

車内に足を踏み入れると、座席は最前列を除く右側各列と、中扉以降はリクライニング機能こそないものの、2人掛けの背もたれが大き目の座席がずらりと並び、他の一般路線車よりもやや豪華な雰囲気が漂っており、かつて都内の京急一般路線で活躍した豪華仕様のワンロマ車(AEROSTAR M)の再来を思わせるものがあります。


背もたれが大きめの座席は、中扉を境に前部はモケットが青系統、後部がピンク系統に分かれているのも特徴的で、良く見るとモケットには飛行機のイラストが描かれている辺りも空港シャトルバスの専用車らしい所ですが、折り畳み式の車椅子対応座席が進行方向左側に設置されている辺りも、通常は右側に設置されることが多い事を考えると異色な気がします。

そして車内前部にはLCDモニターによる案内表示器が設置され、次停留所などの案内では最新の空港アクセス路線らしく、4ヶ国語(日本語・English・中文・한국어)による案内が行われるほか、案内放送も空港各ターミナル到着時などは4ヶ国語で行われており、羽田京急バスのシャトルバスに関する意気込みを感じるものです。
(系列の鉄道では、国際空港アクセスにしては競合路線に比べると、外国人向け案内が不充分という声も出ている様ですが…)

またシャトルバスが発着する蒲田駅では、JR線以外に東急池上線・多摩川線も発着していますので、乗継利用が苦にならないのであれば、東急沿線各地から羽田空港へ割安に移動できる手段としても有用な路線で、渋谷~羽田空港間を移動する際の最安経路(鉄道のみ乗継のルートよりも割安)にもなります。


ただシャトルバスの便数は毎時2本(30分間隔)とやや少なめである上に、起点となるJR蒲田駅ではシャトルバスこそ駅舎に近い0番乗り場から発着するものの、シャトルバスが出発したばかりで本数の多い羽田空港行き一般路線バスを利用しようと思ったら、系統によって乗り場が異なるなど、幾ら0番乗り場付近にLEDによる発車時刻案内を設置しているとはいえ、不慣れな利用客にはやや使い難い面があるのは難点で、特に荷物の多い旅客や外国人旅行者ともなれば…と感じるのも事実です。

この空港シャトルバスは航空旅客にはやや使い難い面もあるかと思いますし、JR蒲田駅発着と言う事で利用層もある程度限られるかと思いますが、一般路線バスと同額ながらも専用車両が充当される点などは興味深いものです。

今後同種車両が蒲田駅発着だけでなく、川崎駅発着など他の一般路線にも導入される事に期待したいと感じたものですが、興味のある方は羽田空港へ出向く機会がありましたら、是非一度羽田京急バスの空港シャトルバス利用を検討してみては如何でしょうか?


JR九州・新たな観光列車の運行開始を発表~その一方で運転終了となる列車も…

2010-10-25 | 鉄道[九州・JR]

  

来る12月には東北新幹線新青森延伸、そして来年3月には九州新幹線全通と新幹線の新規開業が相次ぐ事は、様々な所で報じられていますので、ご存知の方も多いかと思います。

これに伴い接続する在来線でも大幅なダイヤ改正が行われ、新たに運転開始となる列車の概要などが次々と発表されていますが、JR九州ではHP上で数日前に来年から新たに運行開始となる列車の概要を発表しており、内容を見るとほぼ予想通りといった列車もあるのですが、内容を見て仰天という列車も存在します。

MAKIKYUが一番仰天したのは、豊肥本線に新たに設定される観光特急「あそぼーい!」で、かつてのSL列車を連想させる様なネーミングでありながらも、後ろの方がBOYではないのが特徴で、列車名を聞いただけでも随分な遊び心を感じさせられます。

この列車に充当される車両は、新型車導入ではなく既存車両の改造となりますが、その種車は現在特急「ゆふDX」で用いているキハ183形気動車で、次々と運用線区や装いを変えて様々な列車に充当暦がある異端車です。

この異端車もMAKIKYUは「ゆふDX」でようやく安泰、暫くはこのままの活躍と思っていましたが、またも充当線区や装いを変えるとは驚きで、どこまで流転を繰り返せば…というのが本音ですが、これに伴って現在運行中の特急「ゆふDX」も新幹線開業前の来年初頭に廃止となりますので、以前久大本線を利用する際、一度だけこの列車の運転時刻に当たった時には、乗り難い列車に乗車できる絶好の機会とばかりに乗っておいて良かったと感じたものです。

ちなみに今までJR九州でキハ183形を用いた列車はどれも長続きせず、列車設定の廃止や充当車両変更に追い込まれていますので、今度こそは末永い活躍を期待したいものですが、JR九州お得意の装い変更(ゆふDXでは用途変更なしの塗装変更歴があります)も含めると、「あそぼーい!」の白黒の装いもどれだけ持つか気になりますので、運行開始後は早めに姿を記録したいものです。

また豊肥本線では新たな観光列車「あそぼーい!」設定に伴い、これまた大改装を施した車両だけに、暫くは走り続けるかと思っていた観光列車「あそ1962」が年内に運転終了する事も発表されており、MAKIKYUはこの列車にはまだ乗車していないだけに、機会があれば運転終了前に一度…という所ですが、運転場所は首都圏からはかなり遠い熊本だけに、乗車機会に恵まれる機会がなく運転終了を迎えてしまいそうなのは残念な限りです。

この「あそ1962」充当車両は、種車がJR九州の気動車では最古参、全国的にも希少なキハ58系列で、「あそ1962」充当車両以外は引退へのカウントダウン状態ですので、「あそ1962」運転終了後はそのまま退役を迎えても不思議ではない車両だけに、車両の去就も気になりますが、大改装を施した車両であるだけに、奇跡の再転用でもあれば…と感じます。

そして九州新幹線全通で、今後大きな注目を浴びる事が確実な鹿児島地区では、指宿枕崎線で観光特急「指宿のたまて箱」が登場し、以前から指宿枕崎線に特急が走るという情報は流れていましたので、列車設定自体は予想通りですが、この列車名にはビックリです。

こちらには既存の一般型気動車・キハ47形の改造車を充当するのは、「はやとの風」の前例を考えると予想通りの展開で、「指宿のたまて箱」充当車両は「あそぼーい!」と同様に濃淡2色の装いとなります。

ただ「あそぼーい!」は車体の窓付近で対極となる両色を塗り分けるのに対し、こちらは登場当時は随分騒がれた伊豆急行「リゾート21」の如く海側と山側で白っぽい色(構想図を見るとアイボリーかベージュの様な雰囲気ですが…)と黒を分けており、側面を見ると片側は「はやとの風」を連想させる雰囲気ながらも、もう一方は全く対極の雰囲気というのは異色で、「リゾート21」ですら平凡に見えてしまう程強烈過ぎる姿の構想図を見ると、遂にJR九州はここまで来たか…と感じさせる驚きの装いです。

また指宿枕崎線では観光特急「指宿のたまて箱」登場に伴い、快速の一部列車に指定席を連結し、全車自由席の「なのはな」と区分するために「なのはなDX」として運転していた列車が設定終了となるのは予想できた展開ですが、この指定席車は比較的新しいキハ220形を用いています。

キハ220形は比較的最近になって仕様変更した車両が登場する程ですので、「なのはなDX」指定席充当車も退役はまずないと思います(JR他社の中には、この車両よりもっと新しい車両を何十両も平然と潰している会社も存在しますが…)が、指定席用に改装された設備を生かして新たな観光列車などに用いられるのか、それともその設備のまま、或いは通勤・近郊輸送用に再改装して使われるのかも気になる所です。

来年3月の九州新幹線全通と、それに伴う九州内他交通機関の大変貌は大いに注目で、特にJR九州の観光列車はMAKIKYUが乗車した限り、乗った列車のどれもが一見の価値は…と感じる列車ですので、運行開始後は是非一度乗車してみたいものですが、その一方で九州新幹線全通を前に運行終了となる列車の姿や活躍ぶりも、記憶の片隅に留めておきたいものです。

写真は九州新幹線全通を前に運行終了となる特急「ゆふDX」とそのロゴ、快速「なのはなDX」(最後尾が設定廃止となる指定席車)です。


紫色に装いを改めた嵐電~単色化はJRだけでなく…

2010-10-22 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]


先日「MAKIKYUのページ」では、京都市内を走る京福電気鉄道の軌道線・嵐電で活躍するレトロ調電車に関して取り上げましたが、MAKIKYUが嵯峨駅前で電車を待っている際、2両しかいないレトロ調電車の双方に遭遇するだけでなく、運転時刻が近接していたレトロ調電車2本の間は、まだまだ数が少ない京紫色の電車が姿を現したものでした。

京紫色1色に塗られた電車は、今年に入ってから嵐電のイメージチェンジを図って登場したもので、今後の標準塗装になります。

今はまだ塗装変更された車両が小数に留まっており、レトロ調電車と同じ位捕まえにくく、運用状況次第では稼動車ゼロという事もありうる状況ですが、今後次々と数を増やし、逆に緑とベージュの現行塗装を追い求める事になりそうです。

ちなみに今回の塗装変更は、今までとは大きく異なる京紫色でイメージチェンジを図るだけでなく、新塗装は紫1色の単色となっているのが特徴で、関西に拠点を置くJR某社も最近になって、地方に所属する在来線ローカル輸送用の塗装車(概ね国鉄から継承した古参車両)を地域別に異なる1色の装いとしている事から、嵐電の新塗装はJRで用いていない色彩とはいえ、JRの単色化を連想させられます。

JRでは単色化の導入理由として、塗料の節約によるコストダウンを挙げており、嵐電はJRの様な大所帯ではないものの、JRと同じく塗料節約もあるのあろうかと感じるものですが、MAKIKYUが目撃した限りでは車内座席モケットまで紫色に交換されており、この点は外観塗装の変更だけに留まるJRより踏み込んだものになっていると言えます。

この京紫色の新塗装は、嵐電=緑系統の渋いイメージと言う印象が強いMAKIKYUとしては、随分なイメージチェンジだけに、やはり最近になって車両の塗装を変更しても、同系色を用いる事で従来の印象をある程度踏襲し、京都市内にも路線を持つ嵐電の親会社でもある大手私鉄などに比べると、どうも馴染めない…と感じるのが本音ですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方は如何でしょうか?

また大胆なイメージチェンジだけに、賛否両論が噴出しそうな京紫色の新塗装ですが、この装いは京都の中だけに留まるのか、古都の電車同士という事で嵐電と姉妹提携を結び、相手方の装いとした電車を走らせている湘南の某所にまで波及するのかも気になる所です。

嵐電・モボ21形電車~2両しか存在しないレトロ調車両

2010-10-18 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]
  

先日MAKIKYUが関西へ出向いた際には、京都から新幹線こだま号で帰路に就き、この行動パターンは最近の定番になりつつあるのですが、京都で新幹線に乗車する前には京都で唯一営業路線として残存する京福電気鉄道の路面電車(嵐電)にも乗車したものでした。

先日の嵐電乗車の際は、亀岡からJR線に嵯峨嵐山駅まで乗車し、至近の嵐電嵯峨駅前で何本かの電車を撮影してから乗車したのですが、嵯峨駅前ではいきなりモボ21形が出没し、幸先の良い展開となったものでした。

モボ21形は2両しか走っていないレトロ調車両で、嵐電は在籍両数の割に稼動両数が少ない事もあってか、MAKIKYUは今まで乗車はおろか、何度かの嵐電乗車では稼動している姿すら…という有様でしたので、稼動している姿に遭遇できただけでも大収穫と感じたものでした。

しかも先日の嵐電訪問では嵯峨駅前から四条大宮方面に走り去るレトロ電車を見送り、これを何処かで捕まえて…と考えていた所、この電車の2本後の運用にもう1両のレトロ電車が充当されており、四条大宮へ向かっていったレトロ調電車を捕まえる計画を変更し、嵐山で折り返してくるレトロ調電車に乗車する事にしたものでした。

このレトロ調電車は外観が茶色をベースとしており、既存車両とは大きく異なるデザインや装いだけに非常に目立つ存在で、古都の観光路線に相応しい雰囲気も好印象ですが、レトロ調電車2両は装飾帯を26号は金色、27号は銀色と異なるのも特徴で、レトロ調電車同士でも見た目を僅かに変えている点も興味深いものです。

車内も照明器具などにレトロな雰囲気を演出しており、木目調の内装は他所から来た関西の電車に乗り慣れない観光客などは歓喜しそうですが、関西では嵐電の乗り換え路線にもなっている某大手私鉄や、その系列路線などで木目調の内装が一般的になっている事もあってか、嵐電の中では他の電車に比べて高級感を感じるとはいえ、地元の方々には意外と平凡な姿に映るかも…と感じたものでした。
(余談ながら乗車したのは平日夕方という事もあって、乗客の大半は地元の客といった雰囲気で、珍しい電車や高級感のある内装も余り気に留めず…という雰囲気でした)

また単に観光客向けのレトロ調車両というだけでなく、旧型車の部品流用車だけあって釣掛式駆動の下回りを採用し、昔ながらのサウンドを奏でている辺りも魅力的と感じたもので、嵯峨駅前からこの電車に乗車したMAKIKYUは、結局終点の四条大宮まで乗り通すことになったのですが、もっと乗っていても…と感じる程でした。

しかしなかなか捕まえ難い珍車をこうもあっさりと2両共…となると、あまりの偶然に嬉しさを通り越し、偶然にしては出来過ぎた展開に驚きを隠せないというのが本音ですが、先日の嵐電乗車ではサプライズはこれだけに終わらず更にあり、こちらに関しても近日中に別記事で取り上げたいと思います。

神戸電鉄 6000系電車~ステンレス製車体を採用した最新型車両

2010-10-16 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

MAKIKYUは先月に引き続き、今月も関西方面へ出向く機会があったのですが、数日前に関西方面へ出向いた際には、神戸市内やその周辺地域を走る神戸電鉄(神鉄)にも久々に乗車する機会がありました。

神鉄は都市近郊鉄道でありながらも、険しい勾配や曲線が続き、登山電車の様な雰囲気を持つ鉄道としても知られ、趣味的には非常に面白い鉄道である反面、特殊な環境も影響して運賃がやや割高(それでも首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)などに比べれば、遥かに良心的な運賃設定ですが…)である上に、所要時間の短縮が難しい事などもあり、他交通機関との競合などによって近年輸送量の落ち込みが激しい事でも知られています。

そのため比較的高頻度で運転される都市近郊鉄道でありながらも、近年では一部の支線区に限らず、全線全列車でワンマン運転を行うといった異例の施策も行われています。

この様な厳しい経営環境にありながらも、徐々に設備改良などを行うと共に、車両も近年になって6000系と呼ばれる新形式を登場させ、僅かに残存していた非冷房車を全廃に追い込むなどのサービス向上に努めていますが、6000系と呼ばれる新形式はまだ数が少なく、MAKIKYUも今まで乗車する機会は皆無と言う状況でした。

この6000系は第1編成が2008年に登場していますので、運行開始からはもう2年以上が経過しているのですが、暫くは1編成のみの活躍が続き、今年に入ってから1編成増備されただけですので、まだ4両2編成・8両という少数派となっています。

しかも三田(Sanda)方面や粟生(Ao)方面など、3両編成が限定充当される公園都市線以外の神鉄各区間・列車に運用されますので、日頃神鉄を利用する機会の乏しい余所者には捕まえ難い存在ですが、MAKIKYUが先日神鉄を利用した際には、鈴蘭台(Suzurandai)駅で20分も待たずに姿を現しましたので、なかなか捕まらないと思っていた6000系にあっさりと乗車できたのは意外な収穫でした。


今回MAKIKYUが乗車した6000系は、粟生線活性化キャラクターのステッカーを貼り付け、今年増備された最新の6003編成でしたが、この電車で鈴蘭台車両基地の脇を通った際には、もう1編成の6000系が車庫内で停車している姿を見かけた程ですので、1編成のみの活躍が続いていた頃に比べると捕まえ易くなったとはいえ、相変わらず捕まえ難い存在である事には変わりない様です。

ところでこの神鉄の最新形式・6000系ですが、外観は神鉄初のステンレス製車体を採用しているのが大きな特徴となっており、車体長18m級・3ドアの側面を見ると、窓割や窓枠形状、雨樋形状などが起因してか、どことなく同じメーカーが手がけた九州の大手私鉄で活躍している最新型車両(車体長は18mよりやや長いですが…)を連想させられたものです。

装いも赤いラインが入る辺りは神鉄らしい雰囲気ですが、神鉄ではアルミ合金製車体の無塗装車も存在しているものの、この車両を含めた各形式では見られない黒などのラインも用いており、従来車と異なる新形式である事を強調している様に感じられたものです。


行先表示も近年の最新型車両らしく、フルカラーLED表示が採用されており、車両のLED行先表示自体が今まで見られなかった神鉄では、これも目新しい点と言えますが、このフルカラーLEDによる行先表示は親会社の新型車などと同様に、表示内容を既存の字幕に近い雰囲気とした丸ゴシック自体によるものとなっており、独特な雰囲気が漂います。


車内に足を踏み入れると、木目の化粧板やオリーブグリーンの座席モケットなどは、親会社の各車両や比較的最近の神鉄車両では定番と言えるものですが、一昔前の定番だったアルミ製の跳上式日よけなどは姿を消しています。


そしてドア上には最新型車両では定番になりつつあるLCDモニターによる案内表示装置が設置されており、この辺りは今日の新形式らしい所ですが、このLCDモニターの表示も親会社の新形式と良く似たものとなっており、乗換案内の際に6000系を模したイラストが表示されたり、ドア開閉方向を示す案内が表示される際、車内の色彩をきちんと表現しているなど、結構細かい所にもこだわりが感じられます。

 
また最近では関西の通勤電車では定番だった蛍光灯グローブも、法改正の影響などもあって装備されない車両が増えつつありますが、6000系では親会社の最新形式の様な2重構造の天井こそ採用していないものの、余り見慣れない独特な形状のグローブを採用しているのも特徴で、車内は通勤電車にしてはかなりの高級感が漂っています。

近年首都圏ではJRをはじめ、私鉄各線などでも見るからに安物と言った雰囲気が漂う新型車両が増殖し、MAKIKYUはウンザリといった所ですが、関西でも遂に某大手私鉄でこの手の車両が走り始めている現状を踏まえると、経営状況も決して芳しいとは言い難い神鉄も、新形式車両に関しては随分な力作を放ったものと感心させられたものです。

他交通機関との競合で苦戦する現状などを踏まえると、少しでも良い設備の車両を走らせる事で、付加価値の向上を図り、神鉄を選んでもらおうという意味合いもあるのかもしれませんが、通勤型車両で安物車両が増殖する今日において、最新型車両では最高級の部類の属する車両がゴロゴロしている関西においても、6000系は他の大手私鉄などで活躍する最新型車両に劣らない力作車両と感じたものです。

ただ神戸電鉄ではつい最近まで非冷房車が活躍していた程ですので、現在でも古参車両などは陳腐感が否めないのも事実で、徐々に設備改良が進みながらも、まだまだ脆弱感が否めない軌道設備と共に、老朽車の取替えも今後の課題と言えますが、最新型の6000系はかなり出来栄えの良い車両と感じ、今後の6000系増備にも期待したいと感じたものでした。


有田鉄道の路線バス(2)~ROSA以外の車種も…

2010-10-14 | バス[近畿]

数日前に「MAKIKYUのページ」で取り上げた有田鉄道の路線バスですが、MAKIKYUが先月金屋口から有田鉄道バスに乗車する前には、本社も兼ねた金屋口の車庫内での撮影許可を頂き、何台かのバスを撮影する機会がありましたので取り上げたいと思います。


まずは主力となっているROSAですが、MAKIKYUが乗車したバスよりも見るからに古いタイプの車両が複数台停車しており、このROSAが纏っている緑とグレーを基調とした装いは、有田鉄道の標準塗装になっている様です。

このROSAはサボ掲出枠は設けられているものの、行先幕は設置されていないのが特徴で、車庫内でこの塗装のバスはROSA以外に、日野LIESSEも1台だけ目撃しています。


マイクロバスが一般路線車の主力という所では、LIESSEは今日の日本国内では最も典型的な車両ですが、有田鉄道では三菱ふそう製を主体としている事もあってか、見かけたのは1台だけで、扉は前扉のみの配置となっています。

また有田鉄道では1台だけですが、小型ノンステップバス・三菱AEROMIDI MEを導入しており、サイズ的には他の一般路線用マイクロバスと大差ない車両ですが、AEROMIDIシリーズだけあってデザインが中型路線車に類似している上に、装いも白と青の独自塗装となっていますので、非常に際立つ存在となっています。


この車両は金屋口~藤並~済生会有田病院間の便に重点運用されており、MAKIKYUが金屋口から乗車した藤並行きのバスは、山間部の清水方面からの便でROSAだったものの、金屋口~藤並間で有田鉄道の路線バスに乗車する場合、結構高い確率でこの車両に当たる様です。

あと有田鉄道では一般路線や観光巡回バスの運行以外に、観光バスによる貸切輸送も行っており、車庫内には路線バスと共に、観光タイプの車も何台か姿を見る事が出来ました。


こちらは小さいバスばかりの路線系とは異なり、大型ハイデッカー車なども活躍していますが、路線車とは異なる塗装ながらも緑系を基調とした装いとなっており、おまけとしてこちらも一枚取り上げておきたいと思います。


昨年の今頃・壁紙画像を1枚公開~今年は本州内ばかりを動き回る事になりそうですが…

2010-10-10 | Weblog
現在JR全線の普通列車が任意の3日間乗り放題となり、期間限定で設定されている「鉄道の日記念・JR全線乗り放題きっぷ」が発売されている事は、ご存知の方も多いかと思います。

MAKIKYUも昨日は横浜市内某駅から関西方面まで、午後からこの乗車券の1回分を用いて移動する予定で、その後スルッとKANSAIの乗り放題乗車券を利用し、関西を気ままに回る計画を立てていました。

しかし東海地区大雨の影響により静岡・愛知県境の新所原~豊橋間で列車が運転抑止となり、大垣までしかたどり着けない状況になってしまい、新所原駅や豊橋駅などでは普通なら考えられない凄まじい光景を目にする事になりましたが、この運転抑止により急遽予定を変更し、名古屋市内某所のネットカフェに滞在して夜を越す事になり、現在この記事も名古屋からの投稿しています。

 

昨日は順調に乗り継いでも時間的にギリギリのダイヤで、宿泊先での滞在時間も限られる事から。、宿の確保をしていなかったのが幸いで、夜が明けてから近鉄で関西方面を目指す予定ですが、「災い転じて福となす」といえる旅行にしたいものです。

ところで現在国内小旅行中のMAKIKYUですが、昨年の今頃は久々の海外旅行として韓国へ出向いていました。

今年は長期の休みが取れそうにない状況ですので、残念ながら海外はお預けになる公算が高く、国内も九州へ2回出向いた以外は本州内ばかりを動き回る事になりそうですが、来年辺りは是非またビートルで韓国を再訪できれば…と感じています。
(周囲の一部からは韓国旅行の際に首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)に前泊し、高額運賃で悪評名高い某スカイアクセス線でも利用したら…などと言われる事もありますが、これはさすがに勘弁です)

またMAKIKYUは日頃自宅で利用しているPCの壁紙として、各地で乗車した列車やバスの画像を利用し、気が向いた時に変えるという事を繰り返していますが、現在利用している壁紙画像を以下に公開しますので、興味のある方は是非ご利用下さい。
(壁紙用として通常公開している画像より大サイズになっています。また無断での二次転用などは禁止致します)



ちなみにこの壁紙画像の撮影地は、福岡辺りからは僅か300km程度しか離れていない土地ですが、車両だけでなく周囲の背景を含める事で、鉄道の様相は日本と大きく異なる事が実感できると共に、韓国に精通している方は気付かれているかと思いますが、今となっては見られない思い出の1シーンにもなっています。

(追記)静岡地区大幅遅延に関連した画像は、14日に追加掲載したもので、画像サイズは小さめに設定しています。

有田鉄道の路線バス(1)~観光施設巡回バスとの乗り比べも…

2010-10-07 | バス[近畿]

 

先月MAKIKYUが和歌山県の有田川町を訪れた際には、往路はJR紀勢本線の藤並駅から、先日取り上げた有田川町観光施設巡回バス(無料)を利用したのですが、有田川町・金屋口からの復路は丁度良い時間に観光施設巡回バスの便がない事もあり、有田鉄道の路線バス(金屋口~藤並間320円)に乗車しましたので、今日はこのバスに関して取り上げたいと思います。

藤並~金屋口間はかつて有田鉄道が鉄道を走らせていた事でも知られており、MAKIKYUは残念ながらこの路線には乗車機会がないまま廃線となってしまいましたが、末期は休日全列車運休になると共に、運行本数も極めて限られていた事でも有名でした。
(ただ利便性を確保するために定期券類などは両者共通化し、鉄道・バスの相互乗車も可能になっていた様ですので、有鉄自身で公共交通としての役割は充分に果たしており、JR某社のローカル線区の様な代行輸送なしの特定日運休という惨状でなかった事は評価すべき点です)

そのため現在藤並~金屋口間を運行する有田鉄道の路線バスは、有田鉄道線が健在だった時代から、鉄道を補完していた程ですので、かつて存在していた鉄道線の代替も果たしています。

鉄道線の代替バスともなれば、地方でもそこそこの需要が存在する路線という印象が強いですが、有田鉄道の路線バスは大型はおろか、中型すら見かけない程で、藤並~金屋口間に限れば道路条件も極端に劣悪ではないのですが、見かけるバスはマイクロバスばかりで、鉄道線の代替バスらしからぬ印象を受けたものでした。

MAKIKYUが乗車したバスも、有田鉄道では主力を占める三菱ふそう製のマイクロバス(ROSA)で、緑と白の装いの車両がやって来ましたが、路線バスよりも自家用で使われる事が多いROSAとはいえ、前面上部には行先幕を掲げ、側面にもサボを掲出(JR藤並と言う表記は関西らしいですが、JR部分だけ青色というのもポイントです)している辺りは、ROSAでも路線バスである事を強く実感させられます。

また同種の塗り分けでオレンジ色や水色の同形車両も存在しており、どの様な基準で色分けしているのかも気になる所ですが、こちらは高速道路を経由して和歌山市駅まで足を伸ばす路線に充当されている姿も目撃しています。

この手の車両が高速道路を走る片道1時間以上の一般路線に用いられ、しかも大手私鉄のターミナル駅に顔を出すというのは極めて異色ですので、本数が少なく乗り難い路線とはいえ、機会があればこの路線への乗車も試してみたいものです。

車内に足を踏み入れると、ROSAだけあって路線バスよりは送迎車の様な雰囲気が強いですが、整理券発行機や自動両替装置付運賃箱、運賃表示器などの各種ワンマン機器が並ぶ姿は、外観の行先幕などと共に路線バスという事を実感させられ、その中でもMAKIKYUが乗車した車両の運賃表示器は比較的最近普及が進むLCDモニターとなっており、運賃区数が多い事もあって20区分ずつに分けて表示していたのが特徴的でした。

バスが走り出すと路線バスらしく、観光施設巡回バスにはない音声合成装置による各停留所名の案内なども行われ、この案内放送も関西では良く聞くもののそれ以外では…という如何にも関西圏を感じさせる放送というのも好感を感じたものです。

有田川町への公共輸送は観光施設巡回バス・路線バス共に有田鉄道が運行を行っており、後者は区間毎に所定の運賃が必要となりますが、藤並~金屋口(鉄道交流館)間などでは、観光施設巡回バスが運行していない時間帯の移動選択肢が広がると共に、金屋口から高速道路を経由して和歌山市駅へ至る路線や、山間部へ向かう路線なども興味深いものです。

また藤並~金屋口間の路線は土地柄もあって決して至便とは言い難いものの、有田鉄道の路線バスでは最も容易に乗車できる区間で、観光施設巡回バスとの乗り比べや、有田鉄道線の面影を求めながらの乗車も面白いかと思います。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も有田川町を訪れる機会がありましたら、是非有田鉄道の路線バスに乗車してみては如何でしょうか?


有田川町・観光施設巡回バス~無料バスながらも運行内容は…

2010-10-04 | バス[近畿]

先月MAKIKYUが日本一の一般路線バスとして知られ、大和八木駅~新宮駅間を運行する奈良交通の八木新宮線に乗車した際には、同線を新宮駅まで乗り通した後に新宮泊となったのですが、その翌日には青春18きっぷを利用して紀勢本線を北上し、大阪方面へ向かったものでした。

その道中では藤並駅で途中下車し、有田川町にある鉄道交流館にも出向いたのですが、現在藤波駅から有田川町方面へは有田川町観光巡回バスが運行されており、藤並駅からの往路はこの観光巡回バスを利用したものでした。

有田川町観光巡回バスは、公共交通機関の便が決して良いとは言い難い町内各地に点在する観光施設へのアクセスの便宜を図るため、有田川町がかつては鉄道も運行していた地元のバス事業者・有田鉄道に委託して運行しています。

運行ルートは藤並駅を起点にかなや明恵峡温泉へ向かうルートと、しみず温泉・スポーツパーク方面へ向かうルートの2つがあり、鉄道記念館のある金屋口一帯へはどちらのルートも利用可能です。

有田川町では鉄道記念館をはじめ、各観光施設が木曜定休となっている事もあって、観光施設巡回バスも木曜日は運休となるのは難点ですが、要乗車券(藤並駅では東口の観光案内所で配布しています)とはいえ無料で乗車できるのも大きな特色です。

 
使用車両も専用車両が2台用意されており、1台は観光向けのバスらしい雰囲気と言えるボンネットタイプのレトロ調車両で、こちらは車内に足を踏み入れるとロングシートが並び、ガラスはスモークになっているなどレトロとは程遠い雰囲気です。
(この車両には乗車していませんが、待機中に許可を得て車内の様子を視察しています)

もう1台は有田鉄道路線バスの主力となっている車種・三菱ROSAながらも、ボンネットバスと同じ装いとなった車両で、MAKIKYUは観光施設巡回バスには一度しか乗車していませんので、乗車したのはROSAの方だけですが、こちらは座席が僅かながらもリクライニングする仕様となっており、ボンネットタイプの方が見栄えはするものの、山間部の清水地区へ出向くなど比較的長時間乗車となる場合は、こちらの方が快適に過ごせそうです。

  
ちなみに2台の観光施設巡回バスは、運行表を見たら午前中と午後で別ルートに充当するダイヤが組まれており、藤並駅~各観光施設を往復する場合でも、往復で異なる種類のバスに乗車できるのも特徴的(利用時間帯次第では同じバスに2回当たる可能性もあります)で興味深いものです。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も有田川町へ足を伸ばす機会がありましたら、是非有田川町観光施設巡回バスに乗車してみては如何でしょうか?


横浜神奈交バス・非売品の逸品をGET~モデルはYK1107号車

2010-10-02 | 小田急グループ

昨日MAKIKYUは記事題名の通り、とある事情で非売品の逸品をGETする機会がありましたので、取り上げたいと思います。

「とある逸品」とは神奈川中央交通(神奈中)子会社の横浜神奈交バスが、労働組合結成10周年を記念し、バスモデルでは定評ある京商に特別注文したポリストーン製モデルです。

 
一般市場には出回らない非売品となっており、外箱にも「非売品」の表記がある程ですが、神奈中グループは事業規模やバス台数は国内有数であるにも関わらず、その割にバスモデル自体も余り見かけない現状も踏まえると、希少な逸品と言えます。

また横浜神奈交バスの労働組合結成10周年記念品という事もあり、モデルは神奈中グループの路線バスではお馴染みの黄色い装い(横浜神奈交バスが自社免許路線で運行している一般路線車も、過半数はお馴染みの神奈中カラーです)ではなく、横浜神奈交オリジナルカラーとなっており、LEDの行先表示も横浜神奈交バス表示を掲出している程です。

横浜神奈交バスオリジナルカラーのバスも、徐々に数を増やして現在5台が稼動していますが、モデルはその中でも最新鋭車両などではなく、比較的初期に導入されたYK1107号車となっており、屋根上の換気扇が最近の車でよく見られる小田急グループ標準仕様の丸型(横浜神奈交バスカラーの一般路線車では、YK1107号車以外の4台全てに該当します)ではなく角型となっている点などは、趣味的に見て大いに評価できる所ですが、カード類の取り扱いを示すステッカーが貼られておらず、どの時期の仕様なのか特定できないのは惜しい所です。

ちなみにYK1107号車は今でこそ横浜神奈交バスカラーのバスが増え、さほど目立つ存在ではないかもしれませんが、導入当初は現在全廃となっている神奈中カラーの三菱AEROSTAR M(U-MP218M)が主力を占める中、1台だけの横浜神奈交バスオリジナル車として際立つ存在でした。


以前所用で戸塚に良く出向いていた頃には、その帰りに当時は整理券方式・運賃後払いで案内放送もテープを用いていた緑園都市駅行き(現在舞岡管内の路線は、横浜神奈交バス自社路線に限らず、全ての路線で運賃前払いとなっており、案内放送も音声合成装置を使用しています)にこの車両が充当されるのを見計らってわざわざ乗車した思い出もあります。
(実車の写真は7年程前に撮影したもので、現在は通常「後払い」表示は用いられず、「共通カード取扱車」ステッカーも「バス特」ステッカーに変わっているなど、今では見られない特徴が幾つか存在しています)

YK1107号車は車内に足を踏み入れると、座席モケットがカナちゃん号と同種のキャラクターのイラスト入りモケットになっていたのが印象的で、これも横浜神奈交バスでは唯一の存在というのも注目点ですが、この車両も今ではベテランの部類に入り、横浜神奈交バスも10周年とは、時が経つのも随分早く…と感じるのはMAKIKYUだけでしょうか?


奈良交通・八木新宮線の車窓風景(2)~上野地→新宮駅編

2010-10-01 | バス[近畿]

今日は数日前の記事の続編として、MAKIKYUが先月乗車した奈良交通・八木新宮線の上野地以南の様子を取り上げたいと思います。

谷瀬の吊り橋で有名な上野地を出発すると、バスは十津川村内を南下して次の休憩場所となる十津川温泉、更には熊野本宮を経て新宮駅へ向かういます。

十津川村内では村内を南北に突き抜ける国道と言えども、対向車との行き違いが困難な狭い箇所も多く存在します。

 
よくこんな悪路が続く国道ならぬ「酷道」を走り続ける路線に、大型路線車を走らせるものと感心してしまいますが、途中で幾つもあるトンネルの中には、大型車同士が向き合ったら…という箇所も存在しています。

上野地から暫く走ると十津川村役場の前を通り、大和八木駅から随分な時間バスに乗り続けてもまだ奈良県と言う様は、奈良県も山奥に入るエリアが広大な事を実感するものです。


この時点でもまだ新宮まで62kmもある事を示す標識が見られ、普通なら62kmでも一般路線バスとしては…という程ですので、ここでも八木新宮線が桁違いのスケールを誇る路線と言う事を改めて感じさせられます。


また十津川村内の国道は十津川村役場付近など、改良が進んで片側1車線が確保されている区間も結構多いものの、役場を過ぎてからもまだ狭い箇所が結構存在しており、自家用車で村内を移動するだけでも結構大変だろうと感じるものです。

そして十津川村南部の十津川温泉に到着すると、八木新宮線のバスは3回目の休憩となりますが、3回も休憩時間が設けられている一般路線バスは、国内で他にどれだけ存在するのだろうか…と思うものです。


十津川温泉は村営バスの車庫を併設したターミナルにもなっており、村内の奥地へ向かうバスにも接続する事から、何台もの十津川村営バスの姿も見る事が出来ます。

先月は八木新宮線を乗り通しただけのMAKIKYUも、再び十津川村を訪問する機会があれば、今度は是非村営バスに乗車してみたいと感じたものです。

十津川温泉を出発すると、最近になって新たに経由地に加わったホテル昴を経由し、その後県境を越えて和歌山県内へとバスは進みますが、十津川温泉以南も狭い箇所が幾つか存在するものの、十津川温泉以北の十津川村内や五條市大塔地区などに比べれば程度も良いと感じたものです。


中には改良工事を終えてからさほどの年月を経ていないのでは…と感じる箇所を快調に走る区間もあり、和歌山県内に入る辺りからは険しさもさほど感じなくなるなど、山奥を延々と走り続けてきたバスも、徐々に終点に近づいている事を感じさせられます。

和歌山県内に入って暫くすると本宮大社前に到着し、ここから新宮方面へは熊野交通なども路線バスを多数(それでも数社合計で毎時1本程度ですが…)走らせており、紀伊田辺方面へ抜ける龍神自動車の路線バスへ乗り換える事も出来ます。

ここから一路新宮を目指すのであれば、1時間程度で到達できるかと思いますが、八木新宮線のバスは本宮大社前を出発した後、本宮周辺にある湯の峰温泉などの幾つかの温泉郷を経由するルートを取りますが、湯の峰温泉の周辺は十津川村内などの「酷道」に負けない程狭い道が続きます。


しかもこの温泉郷には奈良交通だけでなく、熊野交通や龍神自動車の路線バスも運行しており、途中では熊野交通の中型路線車(日野RainbowRR?)とも行き違い、湯の峰温泉では龍神自動車のマイクロバス(日野LIESSE)が停車している姿も目撃しています。

この一帯の狭い道路は、MAKIKYUの知人が自家用車で走行した時に大変な目に遭ったという話を聞いた事がある程ですので、龍神のマイクロバスでもよくこんな所に路線を乗り入れさせると思う程ですが、熊野交通は中型路線車、奈良交通の八木新宮線に至っては大型路線車を走らせていますので、この狭い道路で大型と中型の路線車同士が行き違う様は凄まじいものです。

湯の峰温泉など幾つかの温泉郷を過ぎると、比較的整備された道路を快調に走り終着の新宮駅を目指しますが、この区間は熊野交通が一般路線バスを多数走らせている事もあって、八木新宮線のバスは瀞峡観光のジェット船が発着する志古など幾つかの停留所に停車するだけで、運賃も1停留所で800円以上になる区間が存在するなど、ようやく「特急」を名乗るバスらしい雰囲気となります。


車窓は瀞峡観光のジェット船が発着する志古周辺の熊野川などが楽しめるものの、山奥を走る区間に比べると面白みには欠けるものがあると感じ、再びこの区間を乗車するならば、停留所数の多い熊野交通のバスに乗る方が面白そうで、八木新宮線は中間の山中を走る五條バスセンター~熊野本宮間がハイライトなのでは…と感じたものです。

そして五條を出発して以来、久々に街中と言える雰囲気の光景が広がるともう新宮市内で、市内を少し走ると終点の新宮駅到着となりますが、大和八木駅を出発する頃にはまだ昼前だったのにも関わらず、終着到着時には日もすっかり…というのは随分な時間バスに乗り続けた事を実感させられたものです。


現在奈良交通が運行する新宮発着の一般路線は、八木新宮線のみとなっていますが、他社のバスであれば熊野交通の紀伊勝浦・串本・潮岬方面へ向かうバス(MAKIKYUが乗車した八木新宮線から乗り継ぐ場合、勝浦以遠への便は既に終了しています)や、三重交通の熊野市へ向かう路線などがあり、八木新宮線乗車だけでは物足りないと言う方は、更に他の路線バスに乗り継ぐ事も可能です。

MAKIKYUは新宮で宿を確保していた事もあって、この日は更に他の路線バスに乗り継ぐ事はなかったものの、全線6時間以上の長時間乗車となる八木新宮線を乗り倒した後、他のバスに乗り継いでも…と思ったものでした。

また変化に富んだ八木新宮線の道中は飽きる事がなく、機会があれば再び乗車するのも…と思いますし、今度は十津川村内などで途中下車してのバス旅や区間乗車も…と思った程です。

運賃も全区間乗車では片道5250円と、決して安いとは言い難い八木新宮線ですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も機会がありましたら、是非乗車してみては如何でしょうか?