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JR東日本・E235系電車~山手線で活躍する最新型車両に遭遇

2017-02-20 | 鉄道[首都圏・JR]

昨日MAKIKYUは所用で東京都内へ足を運ぶ機会があり、その際に神田駅からJR山手線で南下するために外回り電車に乗車しようとしたら、聴き慣れない音が聞こえ少々違和感を感じたものでした。

そして改札からホームに上がると、丁度山手線外回り電車の扉が閉まり出発、この電車が聴き慣れない音の主で、昨春山手線で本格運行を開始した最新型車両・E235系でした。
(一応2015年末に運行開始していますが、初期不良ですぐに長期運用離脱していますので、実質的に運行開始したのは昨春と言っても過言ではないと思います)

山手線は1周約1時間の環状運転を行っており、神田駅で1周した後の電車を待つとなると次は1時間後になってしまいます。

しかしながら田端~品川間は京浜東北線も並行しており、品川を除く各駅では両線のホームも隣接、また昨日E235系が出発した時間は京浜東北線が快速運転を実施しており、丁度南行快速列車の入線案内放送も流れる状況でしたので、この快速電車に乗車して山手線電車を追いかけたものでした。

京浜東北線快速は神田を出ると次の停車駅は東京、その後の停車駅は有楽町と新橋の両駅を通過して浜松町ですので、東京駅では乗車した快速列車の入線時に丁度発車する姿を見送る状況だったものの、新橋通過時に隣ホームに入線するE235系を追い抜く事に。


浜松町で京浜東北線快速を下車、すると快速が出発した直後に降りたホームの向かいにE235系が入線し、本格営業開始から1年近く経過してようやく遭遇する機会が巡ってきましたが、未だに1編成しか稼働していない事もあってか注目度も高く、ホームでカメラを構える先客の姿も複数見かける状況でした。


このE235系はドット調のグラデーション配色が大きな特徴、前面塗装をはじめフルカラーとなった行先表示や車内に至るまで至る所に見受けられ、かなり奇抜で好みが分かれそうなデザインと感じたものです。

  
車内に足を踏み入れるとドット調の配色以外にも、山手線のラインカラー・黄緑色のつり革をはじめ、一部が半透明となった座席脇の袖仕切りなどが大きな特徴と感じ、LCDモニターによるデジタルサイネージを多用しているのも、最新型車両ならではと感じたものでした。


ただ最新鋭車両らしい装備も多いものの、近年一般化しつつあるLCDモニターによる各種案内表示は未だに2か国語(日本語・英語)のみとなっており、近隣諸国から東京を訪問する外国人旅行者の利用も多い基幹路線という事も考慮すると、この点は今後改善余地が大いにあると感じたものでした。

またE235系は営業開始当初の初期不良は解決した事で運用復帰、そして今後増備される事になると見込まれますが、山手線以外の路線にも導入される事があるのか否か、その際には山手線のラインカラー・黄緑を用いたつり革や座席モケットなどが、各線のラインカラーに合わせて変えていくのか否かも気になったものでした。

首都圏の大規模鉄道事業者でも、東京メトロは路線毎に特色を打ち出した車両を走らせる傾向が強い一方、JR東日本は金太郎飴状態でどの路線に乗車しても似た様な車両ばかりという雰囲気が強い状況と感じていますので…


川崎市内でまたも脱線事故発生~今度は回送列車とはいえ…

2014-02-23 | 鉄道[首都圏・JR]

今月は首都圏では異例の積雪を記録し、各地で積雪による被害などが多発した事は、ご存知の方も多いかと思います。

この積雪の影響で東急東横線では車両のブレーキが利かず、川崎市内にある元住吉駅で列車同士の衝突事故が発生した事も、ニュースなどで盛んに報じられましたので、ご存知の方も多いかと思いますが、今日ネット上のニュース記事を見たら「川崎で列車脱線」という記事が目に付き、また川崎で列車脱線か…とも感じたものでした。


今度の事故は今日の朝1時過ぎ、JR川崎駅において京浜東北線の回送列車(10両編成)と工事用車両が衝突、回送列車の前方車両が横転したもので、この影響で現在も京浜東北線の事故現場周辺(蒲田~川崎~鶴見間)は不通、それ以外の区間でも列車本数減便といった影響が生じています。
(写真は現在京浜東北線で活躍しており、事故車両と同型同色のE233系電車です。)

事故を報じるニュース記事などに添付された写真を見ると、車両が横転した事もあり、先日元住吉駅で発生した衝突事故以上の大事故になっていたかも…と思うと恐ろしい限りです。

横転した列車は回送列車で旅客乗車が皆無だった事に加え、対向列車などを巻き込む事もなく、現在報じられている限りでは乗務員の怪我も軽症で済んでいる模様、そして事故発生が日曜日の未明で、平日の通勤ラッシュにおける混乱を起こさずに済んでいる事は、せめてもの不幸中の幸いと感じます。

今回の事故は列車運行終了後、線路閉鎖を行って入線するはずの工事用車両が、ニュース記事で報じられている限りでは、列車運行終了前に本線へ入線したという、事故原因としては極めて初歩的な部分での誤りによるものの様です。

MAKIKYUは鉄道車両の運転免許(動力車操縦者運転免許)は、無軌条電車(トロリーバス)など、以前は特定の条件が揃えば申請するだけで取得出来たものしか所持しておらず、実際の鉄道車両運転に関しても、短距離の気動車体験運転程度ですが、鉄道車両は低速での体験運転でも「決められた進路を外れる事が出来ない」上に、「停車しようと思って制動(ブレーキ)操作を行っても、すぐには止まれない」といった特性を痛感したものでした。
(これらの特性が一方では大量輸送における定時制確保や、低エネルギーでの輸送実現にも繋がっているのですが…)

前方に本来は居ないはずの工事用車両などが在線しているのを確認しても、余程低速で運転していたか、直線区間で遠くから見晴らしが利く状況でもない限りは、事故回避は困難(その代わり営業用車両では大抵ATSなどの装備があるのですが…)で、事故に遭遇した乗務員の方にとっても、かなり気の毒な事故かと思います。

この事故は事故原因が完全な人的ミスであるだけでなく、一歩間違えれば旅客乗車中の営業列車で乗客の多数負傷や死亡者発生、更には対向列車を巻き込んだ多重衝突事故となり、JR史上最悪の事故となった宝塚線(福知山線)脱線事故をも越える状況になっていてもおかしくない事案と感じます。

JR側には同種事故を再度怠起しない様に、線路閉鎖を伴う工事用車両入線時における連絡手順の徹底を強く願うと共に、再び同種の事故が発生した報を聞かずに済む事を願いたいものです。


JR東日本「リゾートあわトレイン」~ニューなのはなを用いた異色の観光列車

2013-08-03 | 鉄道[首都圏・JR]

MAKIKYUが先月末、青春18きっぷを利用して日帰りで房総半島を訪問した際には、最初から予定していた訳ではなかったのですが、たまたま臨時列車「リゾートあわトレイン」の運転日でした。

安房鴨川到着時には程なくこの列車の発車時間、また帰りに乗車する臨時快速「マリンブルー南房総」の出発時刻まで余裕があり、自由席ならこの日利用していた青春18きっぷのみでも乗車可能、途中駅までなら乗車してもまだ時間に余裕がある状況でしたので、一部区間だけながらも乗車したものでした。

ちなみにこの「リゾートあわトレイン」は、JR線では房総半島の南端に位置する内房線の館山~安房鴨川間を各駅停車で運行、7月24日~8月24日までの毎週土曜日に1往復の設定となっています。


車両は千葉地区を発着する貸切の団体臨時列車をはじめ、時折設定される臨時列車でも運用される485系改造車「ニューなのはな」で、この車両にはMAKIKYUも過去に2回程乗車した事があります。


リゾートあわトレインでは前面ガラス内側に、日付入りで列車名を掲出しているのも大きな特徴です。

座席配置はボックス席とお座敷の2形態で運用可能となっており、普通車として運用する際にはボックス席、グリーン車扱いで運行する際にはお座敷となる事が多く、列車によっては両者を混在させた運行となる事もあります。

リゾートあわトレインでは、6両編成中最後尾(安房鴨川方)の1両(6号車)のみが自由席、3号車はイベントカー扱いで、残る1・2・4・5号車の4両が指定席となっています。


自由席は全席ボックス席状態ですが、指定席車は海側だけボックス(指定席枠設定)、山側はお座敷状態でフリースペースとしており、同一車両内でボックスとお座敷が混在するという異色の形態となっています。


3号車のフリースペースは、中央通路を除き全てお座敷状態で、指定席枠設定なしですので、1両当たりの乗車定員は随分少なく、贅沢な車両の使い方をしていますが、これは房総半島でも末端部の比較的長閑な区間を走る列車ならではと言えます。


フリースペースでは外部委託による催しが行われているのですが、観光協会関係者による観光宣伝や資料配布と言った一般的なものではなく、沿線では有名な観光施設・鴨川シーワールドの係員が複数人乗車、シーワールドに関する簡単な展示などを行っていました。

これだけなら特筆する程の事では…とも感じますが、シーワールド近海に生息する海の生物まで捕獲・乗車させるという随分変わった事をしており、フリースペース車内は「動くミニ水族館」と化しており、乗車しているウニやヒトデなどに触る事もできる状況でした。


MAKIKYUもこのイベントカー内で実際にウニやヒトデなどを触ると共に、短時間ながら初めてお座敷状態のニューなのはなを堪能する事もできたのですが、さすがにここまで手の込んだ事をやるとなると、JR東日本の観光列車ではお得意の「車内イベントの外部委託」も、なかなか面白い事を…と感じます。


またウニやヒトデなどの海の生物だけでなく、着ぐるみのマスコットキャラクターも登場し、千倉駅では長めの停車時間中に特産品販売も行うなど、特に列車好きなどでなくても、乗車するだけで楽しめる観光列車となっています。

運賃面でも比較的割安(自由席は乗車券のみ・指定席は+510円の座席指定券購入:どちらも割安な青春18きっぷでの利用も可能)となっているのは、大いに評価できるものです。

列車好きには勿論、自家用車などで房総半島を訪問する方にも、日程や時間が合えば是非乗車をおススメしたい列車と感じたもので、今日以降もまだ運転日設定がありますので、もしこの記事を見て興味を持たれた方は、是非「リゾートあわトレイン」に乗車してみては如何でしょうか?


JR東日本・第一線から離脱したE653系~各地で臨時列車や訓練運転などに…

2013-07-31 | 鉄道[首都圏・JR]

JR東日本では常磐線特急用に新型のE657系を導入、今年春には車両入替が完了し、常磐線の定期特急列車から既存の651系とE653系の姿が見られなくなっている事は、ご存知の方も多いかと思います。

その中でも特に専ら「フレッシュひたち」号で運用していたE653系に至っては、常磐線特急の車種統一と他線転用のために運用離脱したと言っても過言ではない状況です。

フレッシュひたちと言う第一線から退いたE653系は、7両編成の基本編成が羽越本線の特急「いなほ」号に転用され、古参の485系取替に充てられる事が発表され、MAKIKYUはまだ姿を直接目にする事はできていないのですが、既に塗装変更や片側先頭車のグリーン車化などの改造を済ませた車両も登場しています。

その一方、まだフレッシュひたち時代のままという編成も残存しており、時折臨時列車として運用しながら、順次転用改造される事と思いますが、先日このE653系に乗車する機会がありました。

MAKIKYUが乗車したのは、快速「マリンブルー南房総」号で、高崎~安房鴨川間(高崎線~大宮~武蔵野線~京葉線~外房線経由)で運行されたこの列車は、臨時列車ながらも全車普通車で自由席も設定されている快速列車ですので、現在有効期間となっており、割安な青春18きっぷでも乗車できます。


MAKIKYUは数日前日帰りで房総方面へ足を運ぶ機会があり、その帰りには青春18きっぷを利用し、「マリンブルー南房総」号を利用したのですが、E653系基本編成は順次転用改造に入り、改造を済ませた編成は新潟地区に転属となりますので、房総方面で同系に乗車するという意味では非常に貴重な列車と言え、旅客列車で通過する機会が限られる大宮~武蔵野線連絡線を経由する点も注目です。

E653系基本編成は、フレッシュひたち用だけでも4種類のカラーバリエーションが存在し、カラフルな特急車としても知られていますが、「いなほ」号用転用改造が完了すれば、これらの装いは見納めになってしまいます。


その中でもMAKIKYUが乗車した際に充当された車両は、窓下の装いがブルーの編成で、房総地区のイメージにも合致すると共に、房総地区で定期運用されている各車両と並ぶ姿も結構似合っていると感じたものでしたが、個人的には青色だけでなく黄色の編成も似合うのでは…と感じたものでした。


前面の「Hitachi express」表示もそのまま、LED式となっている側面行先表示は「快速」のみの表示であるなど、フレッシュひたち号からの運用離脱後、特に大きな手入れなどはされずに暫定運用されているといった雰囲気を感じたものでした。


車内も「フレッシュひたち」号時代には一度短距離乗車しただけですので、同系に3時間もの長時間乗車するのは、先日が初めてでしたが、車内LED表示器も号車番号以外は無表示となっているのは、暫定使用の臨時列車ならではと感じたものでした。

行先や列車名はおろか、同一設備で指定席と自由席が混在するにも関わらず、この案内が車内放送程度で、余り徹底されていない事もあってか、途中駅では指定席車に乗り込む指定席券未所持者が多数見受けられたのは閉口させられたもので、せめてステッカーなどの掲出程度は…と感じたものでした。


車内設備面では、E653系はJR有料特急車の中では、シートピッチが狭い車両としても知られていますが、座席自体の座り心地は悪くなく、座席下の足元空間は比較的広く確保されています。


座席の背面形状も狭さを和らげる造形であるなど、着席している限りはさほど狭さを感じさせない辺りは、国鉄時代に導入された同等シートピッチの特急型車両などとは大違いです。


比較的古参のJR特急型車両の中では、もう少しシートピッチが広くても、足元が狭い車両も多数存在しますので、個人的にはこれらと比べても快適さは断然…と感じますし、比較的モダンな印象の内装などは、もう第一線から離脱?と感じてしまう程です。

窓際席の乗客が席を立つ時と、向かい合わせ状態にした時などは、少々難ありの気もしますが、元がビジネス利用主体の列車で運用されていた車両で、座席数確保が必須の状況だった事も踏まえると、設備的には決して悪い車両ではなく、「いなほ」号への導入ともなれば、個人的には大幅な設備改善なのでは…と感じます。
(「いなほ」号は乗車券の他に別途特急料金を要する事を踏まえると、個人的にはE653系レベルで相応、JR在来線特急では車両設備・快適性などはワーストから数えた方が早い現状が酷過ぎるのですが…)

ちなみにMAKIKYUが「マリンブルー南房総」号に乗車した際には、一応事前に指定席券(510円・指定席自動券売機では発券不可でした)を購入して乗車したのですが、それでも現行房総特急の主力・E257系などに比べるとシートピッチがやや狭いものの、比較的新しい特急形車両に快速(=料金面では普通列車扱い)で乗車、それも割安な青春18きっぷ利用ともなれば、かなり乗り得な列車と感じたものでした。

またMAKIKYUは今月「マリンブルー南房総」号でE653系に乗車しただけでなく、「いなほ」号でのE653系運用開始に向けた乗務員訓練などで用いられている同系基本編成の姿も目撃しています。

 
こちらはエメラルドグリーンとイエローの編成で、前者は秋田・後者は酒田の駅構内に停車している車両を撮影したものですが、前者は羽越本線の普通列車に乗車した際にも、秋田県内の途中駅ですれ違っており、ブラインドが全て閉められた状態で運行している様は、如何にも乗務員訓練列車ならでは…と感じたものでした。

E653系基本編成の首都圏出没は、「いなほ」号用転用改造完了→全編成の新潟地区転属後はかなり少なくなり、特に営業列車ともなれば尚更と感じますが、今後も首都圏各地の臨時快速列車などで運用される機会があれば…と感じたものでした。

また4両編成の付属編成に関しては、現段階では他地区特急への転用話は聞きませんが、まだMAKIKYUは乗車した事がないこちらの今後の動向も気になる所で、これも臨時快速列車で運用されれば、結構な乗り得列車になるのでは…と感じたものです。

JR東日本では首都圏でも、未だに在来線特急車のワースト車両と言っても過言ではなく、消費電力量も大きい古参特急車を、一部の特急列車で運用し続けていますが、その一部の代替車両として運用しても悪くないのでは…と感じ、常磐線特急からの運用離脱後、E653系に比べて余り動きが報じられない651系と共に、有効に活用される事に期待したいものです。


(お断り)この記事は東北関連の話題も含まれていますが、先日乗車した「マリンブルー南房総」号の運行地域はMAKIKYUの乗車区間を含む大半が首都圏ですので、「首都圏」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。


JR東日本185系・リバイバル塗装編成に遭遇~東海道線普通列車での活躍はまもなく…

2013-03-05 | 鉄道[首都圏・JR]

今春の青春18きっぷ使用期間が1日から始まり、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、早速18きっぷを使って各地へ出かけられたり、これから何処かへ…と考えている方も多いかと思います。

MAKIKYUも今春の青春18きっぷは1セット(5回分)を購入しており、昨日日帰りで静岡県内へ足を運ぶのに、その1回目を利用したものでしたが、その際には185系電車のリバイバル塗装編成に遭遇したものでした。


185系は一応特急形電車ながらも、普通列車での使用も想定されて製造された事もあって、製造当初は普通車の座席が転換式クロスシートだった事などもあり、一部では遜色特急とも言われています。

特急車にしては珍しく窓が開き、客ドアの幅が広く確保されているのも特徴で、JR化後はリニューアルと共に座席の交換(回転式リクライニングシートに取替)や、これと並行した塗装の変更が行われ、今日に至っています。

決して新しいとは言い難い国鉄型車両ながらも、ほぼ同時期に製造され、スペック的にも類似する近郊型車両・117系電車が、JR東海では次々と引退する中で、車両使用年数が短い傾向にあるJR東日本にしては珍しく、まだ退役の話すら…というのは少々不思議な感じがします。

とはいえJR化後に製造されたステンレス製車両でも、余剰車両を中心に大量に運用離脱・廃車が発生している状況などを踏まえると、鋼製車体で抵抗制御の旧式車両をまだまだ使い続けるとは考え難く、その遠くない内に大きな動きが出てくる公算が高いのでは…と思っています。

一時期はJR化後のリニューアル新塗装に統一された185系も、最近になって登場当時の装いを再現したリバイバル塗装車が登場しているのも、引退がさほど遠くない事を暗示している様に感じます。

このリバイバル塗装編成は神出鬼没で、編成数が限られる事から、近場だけあって見かける機会は結構あるものの、運用情報などを念入りにしらべていない限り、たまたま遭遇した際に撮影するのは…という状況で、登場から結構な時間が経過しているものの、今までマトモに撮影した事は…という有様でした。

しかしながら昨日、今月のダイヤ改正で185系充当が終了となる事が発表されている東海道線・東京→伊東の普通列車(朝の下り片道1本のみ)に乗車したら、途中熱海で切り離しとなる後5両に、このリバイバル塗装編成が連結されていました。

この列車は途中、根府川駅で特急(運行ダイヤや料金は大きく異なりますが、設備的には追い抜く普通列車と大差ない乗り損列車です)退避の停車時間があるのですが、その際駅ホームは185系による東海道線普通列車が見納めになる事に加え、この列車にリバイバル塗装車が充当された事で、ミニ撮影会と言っても過言ではない状況でした。
(ただ停車時間に余裕があり、平日の通勤時間帯を過ぎた頃だけあってか、撮影者も殺到する程ではなく、比較的ノンビリとした雰囲気だったと感じています)

MAKIKYUも停車時間を利用し、狙わずにたまたま…となるとなかなか遭遇しないリバイバル塗装編成の姿を何枚か撮影したものでしたが、185系は白に緑のストライプが一番…と感じたもので、現行踊り子号用リニューアル塗装と比べても、リバイバル塗装の方が見栄えも…と感じた程です。


乗車列車の前7両は、現行踊り子号用リニューアル塗装でしたので、連結面付近では両塗装の違いを比較する事もでき、両者を比較すると、どちらも白系+緑系の装いながら、一目で違いが分かる緑だけでなく、白色の色合いも結構違う事を実感させられます。

またリバイバル塗装の後5両は、途中熱海で切り離しとなり、側面は本来「熱 海」の行先表示が出ている筈なのですが、設定ミスなのか、それとも字幕の故障なのかは分かりませんが、何故か「特急踊り子 伊豆急下田(自由席/指定席の表示あり)」が掲出されていたのは少々惜しい限りでした。

とはいえ今春の青春18きっぷを利用して乗車した列車で、希少な185系リバイバル塗装+前面普通表示と言う、巡り合う頻度が少ない車両に遭遇できたのは、幸先の良いスタート…と感じたものでした。


ちなみにリバイバル塗装の後5両は、熱海駅での切り離し後は、前面に185系の主たる任務と言える「踊り子」表示を掲出した姿となりましたが、こちらの姿を見ても、185系にはこの姿が一番…と感じたものです。

話題づくりの為に旧国鉄塗装に塗り替えた、偽リバイバル塗装などは不恰好な邪道と感じているMAKIKYUですが、全車リニューアル済で更新からの年月も経過し、今日ではリニューアル車である事をPRする必然性も薄れている気がします。

185系の大規模検査入場→塗装剥離・再塗装とする際には、各編成共にこのリバイバル塗装にしても…と感じた程で、これからダイヤ改正までの間、「普通」表示の185系があとどれだけ見られるのかも気になる所です。


JR東日本 キハE130形100番台~久留里線で走り始めた通勤型気動車

2013-01-05 | 鉄道[首都圏・JR]

今は冬の青春18きっぷシーズン、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にも、青春18きっぷを利用して小旅行を楽しまれている方も居られるかと思いますが、MAKIKYUは昨年末青春18きっぷを利用し、日帰りで房総半島へ出向いたものでした。

その際には房総半島のJR線では唯一の非電化線区としても知られる久留里線にも乗車しているのですが、久留里線は先月車両入れ替えが実施されています。

新たに導入された車両は、既に水郡線で運用しているキハE130系列で、単行運転可能な両運転台車のキハE130形1種類のみとなっています。


外観は水郡線とは装い(カラーテープ)が異なるほか、トイレ設置が省略されているために、窓配置が若干異なっているのが特徴で、設備面の差異もあって水郡線で活躍中の車両の続番ではなく、100番台として番台区分されています。

水郡線で活躍する車両との大きな違いは、久留里線は全区間を乗り通しても1時間程度、旅客の平均乗車距離も短い事が影響してか、先代の気動車と同様にオールロングシートの「通勤型仕様」になっているほか、先述の通りトイレ設置が省略されている事(先代車両の一部は設置されていたものの閉鎖して運用)が大きな特徴と言えます。

行先表示は3色LEDを用いており、定期運行の全列車が普通列車で、特に色分けなどの必然性に乏しい事などを踏まえると、妥当な選択という気がします。

 
LEDによる側面行先表示は行先表示のみのパターンと、久留里線の線名と行先の2段表示になる2パターンが存在し、どちらの場合も日本語と英語の2ヶ国語交互表示となります。

キハE130形100番台は基本的に久留里線のみの運用で、近隣に類似する車両も存在しない事などを踏まえると、個人的には行先表示のみを大きく表示するか、交互表示なしで行先の2ヶ国語同時表示にした方が…と感じたもので、どうしても路線名を案内したいのであれば、行先表示脇に「久留里線」と記したステッカーでも貼っておいた方が良い気がします。

車内は如何にも「JR東日本」の車両と言う雰囲気ながらも、暖色系の床材・座席モケットや、黄色く塗られた客ドア、ロングシートの座席が片持ち式でない点などは、水郡線で活躍中の同形車と大差ない印象を受けます。


つり革も優先席付近こそ最近JR東日本で増殖しているタイプであるものの、それ以外は奇抜な印象の黒い吊り輪ではなく、三角形の一般的なタイプとなっている点は、個人的には評価できる気がします。

最新型車両だけあり、運賃表示器は最近路線バスなどで採用事例が増えており、JRのワンマン列車でもボチボチ採用されている2分割画面のLCDモニターが設置されています。

車掌乗務列車(現段階では全列車)でも駅名・行先案内などでこのモニターを活用していたのは、ワンマン列車以外ではモニターを電源OFFとする事例も散見される事を踏まえると、活用可能な設備を有効に活用しているという点では好感が持てます。


しかしながら水郡線車両と設計を共通化したためなのか、LCDモニターの下部にはLED文字案内表示装置が設置されており、LCDモニターを設置している限りは、こんなものは全く必要ない気がしますし、おまけに運行中も全く使用していない状況でした。

キハE130形100番台は、久留里線の居住性向上や完全冷房化などのサービス向上だけでなく、一部列車の両数削減やワンマン運転化などの合理化も目的として導入した車両ですが、それにも関わらず如何にも無用の長物としか言いようがないLED表示器を飾りの如く取り付けて、余計な装備に無駄使いしている点は理解に苦しみます。

またホリデーパスから改編された「休日おでかけパス」の通用範囲にも含まれ、これから観光客誘致にも力を…という割には、観光客向けの要素には乏しい車両とも感じたものです。

通勤通学などで用いる事も踏まえると、「通勤型」ならではの設備などで大きく手を加えるのは難しいかと思いますが、各車両共に車番以外は目だった異が見受けられず、個性に乏しい状況などは、今後烏山線で運行している七福神列車などの様な改善策を実行する余地があるのでは…と感じたものでした。


初代「成田エクスプレス」・253系が第一線から引退~最後は新AE形とも顔合わせ?

2010-07-01 | 鉄道[首都圏・JR]


今月は17日に成田スカイアクセス(京成成田空港線)の開業を控え、新型スカイライナーの営業開始などは、心待ちにしている方も多いかと思います。

この京成による新線開業では、東京都心~成田空港間の大幅な移動時間短縮(MAKIKYUには余り縁のない話ですが…)が実現すると共に、新型スカイライナーは実質的に首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走り、余りに高額過ぎる運賃で悪評名高い「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)との2重籍区間や、「開発を止めた某鉄道」の延伸区間と言っても過言ではない新線区間などを走るため、現在のスカイライナーよりも随分値上がりします。

それでも競合相手のJRの特急「成田エクスプレス」やリムジンバスに比べると、まだまだ運賃設定は安い上に、大幅な時間短縮や新型車導入による車両設備の向上など、サービス面での質的向上も図られます。

そうなると競合相手も何もせず…とは行かなくなり、京成は路線網の関係で成田空港から直結可能な範囲が限られる弱点があり、首都圏広域を直結できるJRやリムジンバスとはある程度棲み分けも出来ているものの、成田スカイアクセス開業以降は現在より苦しい立場に追いやられる公算が高くなります。

そのためJR側も黙って乗客が京成側に移行していくのは…という事で対策を迫られ、特急「成田エクスプレス」は昨年からサービスレベルの向上を狙い、新型車両E259系の導入が始まっていますが、成田スカイアクセス開業を前に、今日からは全列車が新型車両E259系での運転になっています。

これによって「成田エクスプレス」で従来活躍していた253系電車は、全て第一線から退く事になり、製造から20年足らずにも関わらず、既に廃車解体を余儀なくされた車両も多数存在しています。

JR東日本では遜色特急として有名な存在で、JR化後にリニューアルされて多少はマシになったとはいえ、普通列車に充当されても有り難味を感じない程居住性は芳しくなく、今では旧型の部類に入る国鉄型の185系電車がまだまだ活躍している事を考えると、253系の廃車は早過ぎる気もします。

しかしながら253系は特急形とはいえ、一部車両を除くと普通車は座席の方向回転やリクライニングはおろか、背もたれの方向転換すら出来ない座席を装備している事で有名で、遜色特急として有名な185系よりも遥かに設備面で劣る車両です。

そのためJR内の他路線を運行する特急転用するにもこの設備では…という有様で、一部車両が私鉄譲渡で第2の活躍先を見出せただけでも幸いなのかもしれませんが、つい最近まで嫌でもその姿をみた253系は、見る度によくこんな設備で全車指定席、それも割高なA特急料金を徴収する列車に運用できると感じたものでした。

MAKIKYUは空を飛ぶ(=航空機に搭乗する)事が…という有様ですので、成田空港自体は何度か足を運ぶ機会はあっても、「成田エクスプレス」の主たる用途である「空港アクセス」自体と無縁(それでもRapitなどに乗車した事があるのですが…)である上に、余りの割高さもあって、253系の「成田エクスプレス」は乗車機会がないまま最後を迎える事になりました。

しかし来年からは信州の地で新たな活躍が見られる見込みで、こちらはさほど高い料金を要する事はないかと思います(その代わり運賃は割高ですが…)ので、機会があればこちらで乗車するのは…と思っています。

信州の地ではもやは骨董趣味を楽しむ代物としか言いようがない古参車が、今日でも特急料金を徴収する特急として活躍しており、この古過ぎる特急車の淘汰に歓迎の声も出ている様ですが、こちらでも展望席を装備した花形特急車に比べると、遜色特急ぶりが否めない事になりそうです。

そして253系の定期「成田エクスプレス」運用終了後も、大船~成田空港間でさよなら列車が運転され、片道で所要2時間以上の鈍足運転ながらも、よく単線でダイヤ構成の厄介な成田空港駅に列車を乗り入れる余地が…と感心するものですが、この列車は旅行商品扱いで記念品付きとはいえ、大人1名の往復乗車で9600円にもなりますので、最後の最後まで運賃の割高ぶりは相変わらずの様です。

ちなみにこのさよなら運転より前に、記念イベントなども開催されますが、さよなら運転は「成田スカイアクセス」開業当日の17日となっており、営業運転の京成新AE車とは「最初で最後」の顔合わせが実現するかも注目点です。

また253系はつい最近までJR東日本を代表する車両の一つだっただけに、一部では「JR東日本博物館」とも称されているさいたま市内のニューシャトル沿線にある博物館でも、入場時にミニ運転列車と称するアトラクションで、253系を模した車両が活躍している姿を目撃しています。

こちらはJR東日本の車両史を語る存在として、当面第一線で活躍した姿を模したまま走り続けるのか気になるものですが、信州の地で再活躍が始まった暁には、彼の地の装いに改められたら面白い(彼の地でも展望席を装備した花形特急車の如く、大差ない装いで活躍する可能性も否めませんが…)と感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?


JR東日本・3両編成の211系~集中型クーラー搭載車でこの編成は…

2010-05-05 | 鉄道[首都圏・JR]

 
MAKIKYUが今月1日に臨時快速列車「ホリデー快速鎌倉」号に乗車した際は、横浜駅から終点の大宮駅まで乗車したのですが、終点の大宮駅で側線に3両編成の211系が停車している姿を目撃する事が出来ました。

211系の3両編成自体は、JR東海に所属する5000番台と呼ばれる車両であればゴロゴロしており、静岡地区の東海道本線や名古屋近郊の中央本線であれば、特に狙いを定めなくても直ぐに遭遇し、むしろ嫌でも乗る羽目になるといって過言ではない程頻繁にやってきます。
(中には他形式との併結時に211系を選んだり、他形式充当列車を見送って211系を狙う方も居られる様ですが…)

静岡地区で活躍する車両であれば、JR東日本でもJR東海との境界駅となっている熱海駅でも姿を見る事が出来る程で、3両編成どころか2両編成という短編成も存在し、短編成の211系を複数編成連ねた5~6両程度の編成も珍しくないものです。

しかしながらJR東海に所属する211系は、国鉄末期に4両2編成(8両)だけ大垣に配置された車両を除くと、屋根上には箱型の分散型クーラーを2基載せた姿になっているのが大きな特徴となっています。

これに対しJR東日本に所属する211系は、北関東から房総地区に転用された車両を除くと、装いこそJR東海所属車と同じオレンジと緑の通称湘南色と呼ばれる色彩の帯を纏っていますが、国鉄末期に導入された車両とJR発足後に導入された車両の双方共に、屋根上には集中型のクーラーを1基載せた姿となっています。

編成も現段階では普通車のみ5両と、グリーン車組み込みの10両と言う比較的長編成で運用されているのが特徴で、貫通路装備車ながらも10両+5両の15両併結運転時には、現在では貫通路を用いずに非貫通車や非常用貫通路扉装備車と同等の扱いになっていますので、貫通路の幌枠にも幌が装備されないなど、JR東海の211系とは様相が異なっています。

そんなJR東日本の211系ですが、先日大宮駅で側線に停車していたのは5両と3両の2通りの編成で、2編成の車種構成を見ると現在グリーン車2両を含む10両を構成している高崎線・宇都宮線用編成を2つに分割し、グリーン車2両だけ外した残り8両と言った格好になっています。

5両の方は10両編成と併結した15両編成での運行や、5両単独で宇都宮~黒磯間の普通列車などで良く見かける編成ですので、特に珍しい姿ではないのですが、3両の方は日頃JR東日本の211系における営業運転では見かけない編成構成である上に、先頭車は幌も装備しているなど、屋根上のクーラーを見なければJR東海の211系かと錯覚してしまいそうな雰囲気を放っています。

211系は3扉車で、現在東海道線・宇都宮線・高崎線の東京近郊で主流を占める4扉の「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」との互換性がない事や、車齢などを考えると、編成組替で他地域の老朽車両淘汰用に転用される事も考えられます。

他地域へ転用されるとなれば短編成化され、写真の様なJR東日本所属の211系3両編成が珍しくない日がやって来る可能性も否定できません(車種構成上大幅な改造を伴わない限り、3両が最短編成になります)が、大宮駅側線に停車している211系の3両編成は単に検査などでグリーン車を外しただけなのか、それとも今後の転用を想定したものなのかも気になったものです。


ホリデー快速鎌倉号~使用車両・運行経路共に異色の臨時列車

2010-05-02 | 鉄道[首都圏・JR]

昨日MAKIKYUは、以前から気になっており、大宮~鎌倉間を武蔵野線経由で運行する臨時快速列車「ホリデー快速鎌倉」号に乗車する機会がありました。


この列車は今や比較的少数派となった通称「スカ色」の115系電車6両編成で運転され、同系6両固定編成の「スカ色」は1編成しか存在しませんので、充当列車は概ね特定されているとはいえ、希少な車両を用いていると言えます。

また神奈川県内のJR線では、相模原市北部を走る中央本線(駅は相模湖・藤野の2駅が該当)を除くと、国鉄型の近郊型電車(分割民営化直前に製造された211系を除く)は姿を消している上に、一昔前の横須賀線を復活させたリバイバル列車様な雰囲気(厳密には異なるのですが…)を放っているのは目を引くものです。


次々と2桁両数の長大編成列車が入線する横浜駅などでは、6両という編成の短さも目立つもので、イレギュラーな列車ながらもパターン化している事もあり、方向幕もきちんと専用の表示が出ていたのも注目点と言えます。


昨日MAKIKYUは途中の横浜駅から大宮行の列車に乗車したのですが、行先が大宮行であるだけに湘南新宿ラインとの誤乗を招かない様に、横浜駅では次の停車駅は北府中という聞き慣れない案内と共に「東京方面へは参りません」と言うイレギュラーな列車ならではの案内を繰り返し行い、駅の案内表示にも「武蔵野線経由」という見慣れない表示が出ていたのが印象的でした。

ちなみにこの列車の所要時間は全区間を乗り通すと約2時間、MAKIKYUが乗車した横浜→大宮間でも1時間半以上を要しますが、横浜~大宮間は新宿経由で直通運転する湘南新宿ラインが約1時間程度で結び、こちらは横浜~大宮間では昼間毎時4本(概ね15分間隔)と頻発しています。

そのため僅か1往復しかない列車で所要時間も長いとなれば、鎌倉・横浜方面~大宮間の移動手段としての使い勝手は、決して良いとは言い難いもので、その事もあってか「ホリデー快速」と名乗りながらも、毎週末などに定期的に運転されるのではなく、極めて限られた日のみ運転される列車になっています。

運転日が限られる事も、使い勝手の悪い列車になる一因となっていますが、横浜~大宮間では途中武蔵野線内の北府中~北朝霞間の新小平を除く各駅にも停車しますので、日頃神奈川県内への直通列車が存在せず、通常複数回の乗換えを要する武蔵野線沿線~横浜・鎌倉方面を乗り換えなし結ぶ観点で捉えるのであれば、有用な列車とも言えます。

こんな列車ですので、MAKIKYUが乗車した際には各ボックス席は埋まっているものの、ロングシートは空席も目立ち、座席の過半数は空いている状況でしたので、横浜から乗車したMAKIKYUも6両しかない列車にも関わらず、余裕で座席にありつく事が出来ました。

車内を見回すと、観光帰りで乗車していると見受けられる乗客の姿も目立つものの、最前部は何人もの乗客が群がる姿が見られるなど、明らかにこの列車への乗車を目的とした雰囲気の乗客も目だったものでした。

MAKIKYUもこの列車への乗車自体が目的だった乗客の1人だった事は言うまでもない事ですが、鶴見~府中本町間では通常定期的に運転される旅客列車が走行せず、貨物列車専用となっている通称「武蔵野南線」と呼ばれる貨物線を経由する事が大きな注目点で、比較的近場ながらもなかなか乗車機会のない武蔵野南線へ乗車できた事は、非常に興味深いものでした。

また「ホリデー快速鎌倉」号は「武蔵野南線」程ではないにしろ、北朝霞駅出発後に終点の大宮駅へ向かう際、やはり乗車機会が限られる西浦和~与野間の貨物線(他には通常臨時列車扱いながらも、定期的に運転される大宮~八王子などを結ぶ1日2往復の快速列車が通過)も経由するなど、使用車両・運行経路共に異色ぶりは非常に興味深く、近場をながらもなかなか面白い列車と感じたものでしたので、運転日の増加にも期待したいと感じたものでした。

ただ貨物線の施設見学などを楽しめるとはいえ、鶴見で6分、新鶴見信号所で10分も運転停車するなど、停車時間が長過ぎる上に、貨物線区間はかなりゆっくり走り、武蔵野線内も新小平駅だけ通過する停車駅パターンは分かりにくく誤乗を招きやすい点などは問題ありです。

設定日の少ない臨時列車だけに、大幅な改善は難しいかと思いますが、鎌倉・横浜方面~大宮間での速達輸送の必然性は低いだけに、新小平駅を停車駅に追加し、武蔵野線内での利便性や分かりやすさに配慮する位の事はあっても良いのでは…と感じたものでした。


JR東日本 209系2000番台~見るからに貧相な転用改造車

2010-03-26 | 鉄道[首都圏・JR]

先日MAKIKYUが房総半島へ出向いた際には、昨年から千葉地区のJR線で活躍を開始し、今月のダイヤ改正以降に運用が大幅に増大した209系2000番台車に、初めて乗車する機会がありました。

この車両は千葉地区では昨年から運用開始したとはいえ、「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称」で呼ばれる事が多く、粗製乱造車の代名詞と言っても過言ではない209系という形式を名乗っているだけあり、当然ながら新造車ではなく、相次ぐ故障の発生などで運用離脱となった京浜東北線車両(209系0番台)の一部を、4両と6両の短編成に組み替えて千葉地区向けに転用したものです。

千葉地区向けの転用改造に伴い、車両番号が2000番台という大きな番号に改められていますが、車体に標記された形式番号は、車両によっては元の番号を剥がした後が見受けられるなど、如何にも転用改造車という雰囲気を漂わせています。

 
外観はラインカラーを、房総地区で活躍中の211系電車と同じ黄色と青のラインに取り替えた事や、スカート(排障器)が大型のモノに取り替えられた事が目立ち、中間車を見てもトイレ取り付け改造で窓を塞がれた姿は、見るからに改造車を意識させられるものです。

連結器も4・6両の編成を組み合わせて8・10両を構成する事も多い事から、自動開放装置を取り付けている事も特徴で、行先表示器も既に209系の一部番台で用いられているLED式に取り替えられています。

しかしながら行先表示器をLED式に改めながらも、今流行のフルカラーではなく3色表示となっており、路線毎に色分けを行う為に211系を転用した際には、前面種別表示をわざわざLED→字幕に改めた程の千葉地区にしては…と感じてしまいますが、その案内も「路線名」と「路線名・行先」を交互表示(例:「内 房 線」→「内房線 木更津」)する形態となっており、やたらとしつこく路線名を強調する案内が非常に特徴的です。

また千葉地区への転用に際しては、下回りの制御機器などを横須賀・総武快速線で活躍するE217系(現在改造進行中で、改造車と未改造車の混成編成もよく見かけます)などと同様に、最新型と同レベルのモノに取り替えているのも大きな特徴です。

その一方で貧相で薄暗い印象が否めない化粧板などは相変わらずで、車内設備へのテコ入れは最小限に留められていると感じたもので、車両更新に対する考え方は、関西の有名球団を抱える某大手グループ私鉄の車両などとは対照的なものです。

千葉地区への転用に際して変わった点としては、先頭車両だけボックス席を配置したセミクロスシートに改められ、辛うじて近郊型と言い訳出来る設備に改められたほか、先述の通り一部中間車に車椅子対応型のトイレ設備が設置されている事が挙げられます。

 

先頭車は座席配置を改めると共に、そのモケットも山手線車両を連想させる緑色系となっているのが特徴的ですが、ボックス席は最近のJR東日本車両では一般的な形態の座席ながらも、片持ち式ではなく通路側足元に脚が設置されているのが特徴的です。

車内設備の目玉とも言えるボックス席も、窓割は京浜東北線時代の突貫工事で一部開閉可能とした窓柱とは一致していませんが、これに加えて中間車は座席モケットすら既存のまま存置しているため、編成内での釣り合いが取れていません。

その上車両番号標記は車外に限らず、車内側も後から改番された番号のステッカーを上から貼り付けているだけであるなど、如何にも最低限の転用改造だけを施したと主張している様に感じられ、その醜態は余りに貧相と言わざるを得ないのが現状です。


それでも車両自体は平成に入ってからのステンレス製車両で、国鉄時代から使い続け、潮風に吹かれて長年酷使している車両に比べれば…という見方もあるかと思いますし、既に東京方面直通の快速列車で4ドア車が活躍している区間ではさほどの違和感がないかと思います。

混雑時に威力を発揮する事も考えると、千葉駅を基点に片道1時間程度の運行列車(君津・上総一ノ宮・成東・成田辺り)であれば、まあ許容範囲と言えなくもない気がしますし、MAKIKYUが先日房総半島で乗車した209系はどれも短時間乗車でしたので、ほぼ通勤型の設備もさほど苦にはならなかったものです。

ラッシュ時間帯には6+4両の10両編成で、京葉線東京直通列車に使っても悪くないかと感じたもので、少なくとも乗務員室がやたらと広く、客室空間が狭いJR東日本の最新鋭標準型を6+4両編成で走らせ、デッドスペースが大きくなるよりはずっと良いかと思いますし、踏切事故対策の衝撃吸収構造も、京葉線の路線特性を考えると必然性は乏しいかと思います。

しかしながら元が短時間乗車を前提とした通勤型電車で、その中でも「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称」で呼ばれる事が多く、粗製乱造車の代名詞と言っても過言ではない安物車両の中でも最もタチの悪い車両であるだけに、とりあえず改造で最低限近郊型としての体裁を整えているとはいえ、千葉駅から銚子や安房鴨川まで乗り通すのはとても…と感じたのが実情です。

それでも割増料金を払う事で、特急列車やグリーン車といった異なる選択肢を選べる路線・区間ならまだしも、千葉地区では昼間時間帯に特急列車が全く走らず、普通列車の普通車以外に選択肢が存在しない路線・区間が幾つも存在しています。

そうなると割安な青春18きっぷなどで乗車するのであればまだしも、普通乗車券を購入して長距離移動に利用したいと思える車両ではなく、こんな車両ばかりになってしまった暁には、2時間以上も乗り続ける事を考えると、場合によっては高速バスなど他の交通手段の利用も…と感じてしまったものでした。


JR東日本・千葉地区の113系湘南色編成

2010-03-19 | 鉄道[首都圏・JR]

 

先日MAKIKYUが房総半島を訪問した際には、東京方面からの快速列車で千葉駅に到着した後は乗車機会こそ無かったものの、最近千葉地区で装いを湘南色に改めた113系電車にも遭遇したものでした。

113系は千葉地区の各線区で幅広く運用され、211系や209系といったステンレス車導入で数を減らしつつも、今もなお多数が活躍している中で、湘南色は4・6両各1編成ずつですので、どちらか1編成だけでも遭遇出来れば…というのが現状ですが、MAKIKYUが訪問した際は4・6両の両者共に千葉駅に姿を現し、両編成を一気に見られたのは予想外でした。

湘南色の113系はJR東日本では一旦消滅しており、一応リバイバルカラーという事になるのですが、見た目やサービスレベルが大差ない湘南色115系は高崎周辺などで今もなお活躍しています。

また以前千葉地区に湘南色115系(7両編成から中間1両を抜いた6両)が貸し出された事があり、その時にはMAMIKYUが成田線でこの編成に遭遇し、ラッシュ時の収容力強化の為に改造された長いロングシートがズラリと並ぶ有様を記憶しています。

113系に限っても、JR西日本では今もなお湘南色で活躍する編成が存在しますので、湘南色の113系が千葉地区で走っていても、それ自体はさほど違和感を感じず、新鮮味も乏しいと感じてしまったものです。

しかしながら千葉地区の113系は、4+4の8両や4+6の10両で運行する列車も多く、これらの複数編成を併結する列車に湘南色113系が充当された場合は、殆どの場合千葉地区で一般的なスカ色113系との組み合わせになり、MAKIKYUが千葉駅で目撃した湘南色113系も、6両編成は単独での運行でしたが、4両編成の方はスカ色6両を従えた10両編成で運行していました。

旧国鉄の113系を代表する2色混成編成は、鉄道模型のネタで走らせる様な雰囲気で興味深く、また両者が併結している連結面を見ると、湘南色とスカ色の塗り分けラインの相違がきちんと分かるのも注目点と感じたものでした。


JR東日本・久留里線を走るキハ30形気動車~今では全車リバイバル塗装に…

2010-03-14 | 鉄道[首都圏・JR]

 
JR全線の普通列車が 乗り放題となる格安乗車券・青春18きっぷが今月末まで発売され、来月10日まで利用できますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中にも、青春18きっぷを利用した旅行を計画・実行されている方も居られるかと思います。

MAKIKYUも今月に入ってから、有効回数(5回分)を一人で使いきれるかどうかは微妙な状況ながらも1枚購入しているのですが、今日はその1回目を使用し、日帰りで房総半島へ出向いていました。
(青春18きっぷは乗り放題だけあって、遠くへ行く程割安感がありますが、さほど遠くない所へ行く場合でも結構重宝するものです)

房総半島では千葉地区のJR線で唯一の非電化線区として知られる久留里線にも、馬来田→木更津の片道だけ乗車する機会があったのですが、その際に乗車した列車はキハ37形という異端形式と共に、キハ30形と呼ばれる古参気動車が連結された2両の編成でやって来ました。

キハ30系列は国鉄の通勤型気動車として知られ、外釣式の客ドアが非常に特徴的で独特の雰囲気を放っている車両ですが、今やJR線で活躍する車両は久留里線の3両のみ、それ以外を探しても茨城県の関東鉄道に譲渡された車両が活躍するだけですので、今や非常に希少な存在となっています。

その上昨年になって久留里線塗装から、国鉄時代のクリーム/朱色のリバイバル塗装に改められましたので、希少な古参気動車の存在感を更に強めていますが、MAKIKYUは最近久留里線を利用する機会がなかった事もあり、リバイバル塗装に改められたキハ30形には初めて遭遇したものでした。

キハ30形はJR線唯一の活躍舞台である久留里線でも、他形式に紛れて3両が活躍するだけですので、その姿を見る事が出来るだけでも…と思っていた程ですので、特に車両運用なども下調べせず、それも稼動車両数が少ない昼間時間帯にたまたま乗車した列車に連結されていたのは予想外の収穫でした。

このキハ30形リバイバル塗装車は、種別or行先表示部分に「久留里線」と表示しており、この部分が黄色字の派手な雰囲気となっている点はややリバイバル塗装の雰囲気を損ねている気がしますが、リバイバル塗装の雰囲気自体は結構良いのでは…と感じたものでした。

ただ久留里線ではキハ30形のみで編成を構成する事はまずなく、現代的な装いの他形式2車種(キハ38形orキハ37形)のいずれかとの混結編成となりますので、そうなると必然的にリバイバル塗装と久留里線塗装の混成となります。

久留里線塗装との混成も面白いのですが、元々現代的な雰囲気の塗装で登場したキハ38形は無理にしろ、国鉄末期に登場したキハ37形を1両だけでも朱色1色の登場当時の装いに戻し、これと併結した姿も…と感じたもので、またキハ30形も3両全車をクリーム/朱色のツートンに塗り替えるのではなく、1~2両は朱色1色の装いにしても良かったのでは…と感じたものでした。
(ただ朱色1色のキハ30形は関東鉄道で活躍中で、「MAKIKYUのページ」でも過去に記事として取り上げた事(該当記事はこちらをクリック)がありますので、敢えてこちらと差別化を図る狙いがあるのかもしれません)

またキハ30形は古参車両であるだけでなく、今時の関東地方では珍しい非冷房車としても知られていますので、稼働率は余り芳しくないと想定していましたが、MAKIKYUが乗車した列車と途中の横田駅で行き違いとなった列車にもキハ30形が連結されている姿を目撃しています。

3両しか活躍していない古参車両が、車両稼動数の少ない昼間に2両も稼動していたのは意外で、まだ冷房の必要な時期でないだけに万遍なく運用しているのか、それともキハ30形の人気を見込み、青春18きっぷに加えてツーデーパスなどの企画乗車券での遠方からの利用客を想定し、敢えて稼働率を上げているのかも気になったものでした。

写真は馬来田駅に到着したキハ30形連結列車と、横田駅を発車するキハ30形連結列車です。


JR東日本 201系電車「四季彩」(車内編)

2009-05-23 | 鉄道[首都圏・JR]

 

通勤型車両を観光向け展望電車に改造したJR東日本201系の「四季彩」ですが、この車両は展望電車という特殊性もあって、外観だけに留まらず車内も非常に特徴的なものです。

交換された窓枠は、最近のJR東日本新形式各車両などで見られる四隅の丸いモノとなっており、この窓枠周辺は化粧板(奥多摩方1両の折り畳み座席を装備した車両は、他と異なるものが用いられています)をはじめ、荷棚も交換されています。

その一方で窓枠が原型のまま残存している側に関しては荷棚はおろか、化粧板すら交換されていない有様で、車内に関しても非常にアンバランスな状況になっていますので、改造も展望電車として特有の座席配置を採用した事を除くと、最小限度に留めたのでは…と感じたものです。

座席は側面がほぼ原型のままといった2段窓側こそ、既存のロングシートが存置され、こちらは座席モケットの交換や、袖仕切り部分への透明アクリル板(イラストが描かれています)が取り付けられた程度ですが、窓枠を交換した側の座席は、外観に劣らず原型とは大きく姿を変えたものとなっています。

窓枠を交換した側の座席は、東京方3両はドア間に4人向い合わせのボックス席を2ボックス配置したもので、その座席は房総方面の113系をはじめ、首都圏やその近郊で活躍する国鉄型近郊形電車の一部で見られる形態のもので、グループでの行楽などには最適な印象も受けますが、20m4ドア車のドア間に2ボックス(計8席)は少々狭く感じたものです。

そして奥多摩方1両だけは窓側を向いた折り畳み式座席となっており、この座席は通常の鉄道車両ではなかなか見かけない上に、展望電車ならではという感がありますので、「四季彩」への乗車機会があれば是非一度はこの座席に座ってみたいと感じさせるものですが、この座席は配列上の都合もあって座席数が非常に少ないのが難点です。

また窓枠を交換した側の座席脇は、既存のロングシートを撤去した部分をテーブルとしており、このテーブルは荷物棚(余り大きな荷物は入らないのですが…)となっているのも特徴ですが、このテーブルのお陰で折り畳み式座席に座った際は足元が非常に狭く感じると共に、ボックス席を装備した車両も通路幅が狭くなるなど、余り有難くない存在の様に感じたものです。

このテーブルはドアエンジンやヒーターの取り付け場所を動かさず、大規模な改造が生じない様に配慮しつつも、元々ロングシートがあった部分がデッドスペース化してしまうものを活用するアイディアとも言え、最近某大手私鉄に登場したロングシート通勤型車両改造の展望電車(現物は乗車はおろかその姿すら見ておらず、雑誌等でその様子を伺っただけですが…)も同種のテーブルが見受けられる事から、比較的古い通勤型車両を改造した車両ならではの独特なものと言えます。

この様に改造電車ならではの苦心店が見受けられると共に、「四季彩」特有の座席に関しては異色感こそあるものの、2形態の改造座席はどちらも足元が狭く感じられ、快適性という観点では今一つという印象を受けたものです。

その上種車が純然たる通勤型電車であるだけに、トイレの装備もありませんので、長時間の乗車にも不適と言え、時折設定される臨時列車などで比較的乗車時間の長い列車に乗り続けるのは少々厳しいのでは…と感じたものです。

とはいえ「四季彩」は主に青梅~奥多摩間の普通列車での充当となっており、展望電車とはいえ普通運賃(同区間では320円)のみで乗車できる事は評価できるもの(某大手私鉄で最近試験運行を開始した通勤型改造の展望電車などは、普通運賃の他に別途料金の追加が必要です)で、定期普通列車扱いとしてであれば難点も見受けられるとは言え、そこそこ評価できる車両なのでは…と感じます。

また都心からさほど離れていないエリアにも関わらず、山間の鄙びた雰囲気を楽しめる反面、車両はその雰囲気とは不似合い過ぎる車両ばかりで、車両面では味気ない印象が強い青梅線末端部の車両バラエティに彩を与える存在とも言え、201系自体が首都圏では数少ない存在になっている事などを考えると、非常に注目すべき車両の一つと言えます。

特殊用途の車両とはいえ、首都圏では201系が次々と淘汰されている現状では、いつまで活躍ぶりが見られるのかも気になるものですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も青梅線末端部へ足を運ぶ機会がありましたら、是非展望電車「四季彩」に乗車してみては如何でしょうか?


JR東日本 201系電車「四季彩」(外観編)~側面は左右で随分な違いが…

2009-05-20 | 鉄道[首都圏・JR]

 

来る23日には大宮でJR東日本のイベントが開催され、その際には「四季彩」と呼ばれる観光向け車両も登場する事が告知されていますが、MAKIKYUは先月末に奥多摩・小菅方面へ出向くのに青梅線に乗車した際、この車両にも乗車する機会がありましたので、取り上げたいと思います。
(さほど遠くない所を走っており、その気になればいつでも…という事もあってか、MAKIKYUの「四季彩」乗車は先月が初めてでした)

「四季彩」はつい最近まで中央線快速電車で多数が走り回り、最近ではE233系導入によって同線では風前の灯とも言える状況になっているオレンジ1色の201系電車(オレンジ色の201系自体は、大阪環状線などでは嫌でもその姿を目にする程ですが…)を改造した車両で、4両1編成のみの希少な存在となっています。

この車両は観光列車としてだけでなく、訓練車を兼ねているのも特徴で、稀に予備車として平日でも使用される事もありますが、基本的には土休日の青梅線青梅以遠の山岳区間を走る普通列車の一部に充当(充当列車は予め決められており、時刻表にも掲載されています)されています。
(青梅線普通列車以外にも、四季彩を用いた臨時列車が時折設定され、この場合は青梅線以外の路線で運行される場合もあります)

「四季彩」という名称の通り、4両編成で四季それぞれのデザインを施した彩豊かな装いとなっており、登場当時は各車両毎に異なる塗装となっていたのですが、現在では各車両が白に青ラインの塗装で統一され、車体に貼り付けたステッカーを号車毎に変える事で、4両で四季を表現したものに改められています。

4扉ロングシートの既存通勤型車両を改造し、観光向け車両に転用したのは異例と言えますが、この車両は展望性の向上を図る目的などで、側面は片側だけ窓枠などを交換しており、窓枠を交換した側の側面は、窓周りが最近のJR東日本新系列を思わせる雰囲気となっています。

2連の2枚窓→大きな1枚窓に交換された事で、車内からの展望性が大きく向上しており、個人的には体質改善工事施工車両を連想してしまいますが、展望性を考慮した観光向け車両だけあって、戸袋窓は埋められていないのも特徴です。

ただ窓枠を交換していない側の側面を見ると、塗装以外は原型とさほど変らず、車両の左右で外観が大きく異なる車両となっています。

この様な車両は片側に通路を配する寝台車をはじめ、観光向けに特化した車両とも言える伊豆急「リゾート21」など、国内でも幾つかの事例がありますが、4扉の通勤型車両でここまで両側面の姿が異なる車両は他に思い当たらず、極めて異色の存在と言えます。

また外観だけでなく、車内も極めて異色の車両なのですが、その様子に関しても近日中に続編として記事を公開したいと思います。


JR東日本・快速すいごう号~ニューなのはなで運転される臨時快速

2009-03-23 | 鉄道[首都圏・JR]

  

昨日は青春18きっぷを利用し、MAKIKYUにしては珍しく知人を連れて(MAKIKYUが遠出する際は、9割は単独行動ですので…)銚子へ出向いていました。

その際横浜市内の某駅で知人と朝集合した後に、指定席自動券売機で「快速すいごう号」の当日空席状況を照会したところ、普通車・グリーン車共に「○」表示(空席)と言う状況でしたので、快速すいごう号指定席券(普通車)を購入、乗車しましたので、今日はこの列車に関して取り上げたいと思います。

「すいごう号」という名称を聞くと、かつて成田線周りで都心と銚子を結ぶ特急列車(特急としての運転区間は佐原までで、末端の佐原~銚子間は普通列車扱い)でこの名称が用いられていました(現在は鹿島線方面へ向かう特急列車と同じ「あやめ」に統合)ので、こちらを連想する方も多いかと思います。

これに対して「快速すいごう号」は、昨年初めて設定された臨時列車で、都心方面~銚子間を成田線経由で結ぶ運行経路は、かつての特急時代のリバイバルとも言えます。

ただ使用車両も一応特急形電車に分類される車両(485系)を用いているとはいえ、千葉地区を拠点に活躍するお座敷電車ですので、一般の特急車両とは様相が大きく異なっています。

1月にMAKIKYUが「南房総水仙まつり号」に乗車した際にも、この車両に関して取り上げていますが、座席状態として使用する際は、ボックス席という事もあって特急として使うには…と感じたものです。

この設備面に加え、房総地区は全般的に特急も俊足とは言い難く、実質的に設備料金化している実態を踏まえると、快速として運転する事は妥当と言え、青春18きっぷ通用期間であれば、同きっぷに指定席券を追加するだけで乗車出来る事はあり難いものです。

「快速すいごう号」の編成も、昨年運転された際には6両全車が普通車指定席(全車ボックス席)として運転されたのに対し、今年は2両がお座敷状態(残り4両がボックス席の普通車)で使用され、この車両はグリーン車指定席扱い(青春18きっぷでの乗車は不可)となっているのも特徴です。

ボックス席とお座敷の2形態で使用できる「ニューなのはな」も、通常はどちらか一方で統一して運用されますので、両者が混在した状況での営業運転は珍しく、この点は非常にユニークです。

お陰で青春18きっぷを使って「快速すいごう号」に乗車していながらも、銚子駅到着時にお座敷の様子を観察できたもので、お座敷状態の際も通路部分は畳が敷かれず、ここにテーブルを設置して堀ごたつの様になっている様子を見る事が出来ました。

また快速すいごう号の車中では、インクジェットプリンターで印刷したと思われる成田車掌区手製の乗車証明書(乗車日付に入った検札スタンプ入り)が配布され、これは1月に乗車し、同じ「ニューなのはな」で運転された「南房総水仙まつり号」ではなかった事ですので、予想外の収穫でした。

この乗車証明書には「運転区間:新宿⇔成田⇔銚子」と記されており、乗車証明書と共に「にゅーなのはな」宣伝入りのポケットティッシュも配布されましたが、乗車証明書に記す運転区間を単純に「新宿⇔銚子」とせずに、敢えて成田周りである事を強調しているのは、成田車掌区ならでは…と感じたものでした。

「快速すいごう号」の運転は今年で2回目となり、また来年以降も設定されるのかも気になりますが、日頃は団体臨時列車での運用が主体で、一般にはなかなか乗車機会のない「ニューなのはな」に比較的容易に乗車できる機会であると共に、成田線方面は特急も少なく、華やかさに欠けると感じるだけに、今後「快速すいごう号」の運転が毎年恒例となる事に期待したいものです。

写真は銚子駅到着時の快速すいごう号(ニューなのはな)と、お座敷状態となった車内の様子、車内で配布された2009年快速すいごう号乗車証明書です。

あと以前1月に「南房総水仙まつり号」に乗車した際にも、「ニューなのはな」に関して取り上げていますので、興味のある方はこちらもあわせてご覧頂けると幸いです。
(こちらの記事では、ボックス席状態の車内の様子などを取り上げています)