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10両編成の相鉄7000系~相鉄ロゴ付きの姿は…

2009-12-31 | 鉄道[首都圏・私鉄等]

 

日頃横浜市内を拠点に各地を動き回っているMAKIKYUは、市内を走る相鉄線
にも月1~2回程利用する機会があり、今日も相鉄線を利用する機会があったのですが、その際には現在の相鉄線旅客車両では最古参となる7000系にも乗車したものでした。

同系は1970年代後半~80年代前半にかけて製造された車両で、関西の大手私鉄では今も同年代の車両が今も主力の座を占めている路線もある事を踏まえると、さほど古い車両でもないのですが、既に一部車両の廃車が始まって数を減らしつつあり、事業用車両に改造転用された車両も存在しています。

また同系は先頭車が多く、編成組み換えが容易な特性もあるのですが、近年は大半が8両編成での運用となり、8両編成は主に各駅停車主体の運用となっていますので、地味な印象が否めないものです。

しかしながら最近になって再び10両編成に組み替えられた編成が登場し、こちらは急行や快速といった優等列車主体の運用に入るのですが、10両編成は大半がVVVFインバーター制御車となっており、抵抗制御の新7000系が来た時ですら珍しく感じる程ですので、10両編成の快速に乗車しようとした際に旧7000系の姿を見た時は、少々驚いたものでした。

10両編成での運用返り咲きの背景には、11月のダイヤ修正による10両編成運用の増加も影響している様で、ネット上を検索するとボチボチとこの事を取り上げている記事にもヒットするのですが、近年使用開始された「SOTETSU」ロゴ付きの7000系10両編成は、少々新鮮に感じたものです。

車内にもきちんと「9号車」「10号車」のステッカーが貼られている事を踏まえると、同系の特性を生かした暫定的な編成組み換えではなく、暫く10両で走る勇姿が見られそうですが、現在相鉄が導入しているJR車両ベースの「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」が10両編成で導入されている事を考えると、比較的早い内に姿が見納めとなる可能性もあり、7000系自体も徐々に置き換えられる事は確実な状況ですので、この編成の乗車や記録は早めに済ませておきたいものです。


現代New Super Aerocityのノンステップ車~ソウル市内ではこの車両が続々と…

2009-12-26 | バス[大韓民国]

  

先日「MAKIKYUのページ」では、ソウル市メトロ9(地下鉄9号線)の開花(Kaehwa)駅周辺の様子を取り上げましたが、10月に開花駅を訪問したMAKIKYUは、駅のすぐ近くにあるバス車庫も見物し、車庫内に停車していたバスを撮影する事も出来ました。

車庫は離れの第2車庫などは見当たらないにも関わらず、バス大国の韓国だけあってかなり広々としており、日本国内のバス事業者にしては各営業所の規模がやたらと大きい事で知られ、事業者自体も業界屈指の規模を誇る首都圏の某中央交通(「某」は首都圏のある県を示す漢字3文字が入ります)の車庫をも凌ぐのでは…と感じる程でした。

その車庫内には非常に珍しいバスなどは見当たらなかったものの、高速道路を走行する空港連絡バスから、路地を走るミニバス路線(マウルバス)に至るまで幾種もの車両が停車している姿を見る事が出来ましたが、主流は一般路線(市内バス)で活躍する大型路線車で、近年のソウル市における交通政策に従って青色(ブルーバス:幹線)や黄緑色(グリーンバス:支線)1色に塗られたバスがゴロゴロしていました。

車庫内にゴロゴロ停車している大型路線車は、韓国路線バスの典型で日本の三菱ふそうAEROSTARシリーズに良く似た印象の、現代(HYUNDAY)AEROCITYも多数居り、現代と並んで韓国路線バスの大きなシェアを占める大宇(Daewoo)製車両なども多数見かける状況でした。

ただ10月の韓国訪問は、MAKIKYUにとっては2年半ぶりの韓国訪問だった事もあり、近年登場して続々と導入が進められている新車種の姿もボチボチと見かけたもので、日本の路線バスとは大きく異なる独特な雰囲気のデザインが特徴的です。

新車種の中でも現代製の車両は、車両後部にNew Super Aerocityとハングルで書かれているのも目撃しており、一応はAEROCITYシリーズを名乗ってはいるのですが、青色や黄緑色1色のこのバスは車庫内にも複数停車しており、韓国では一般的な2段ステップ車に加え、まだまだ比率は低いものの近年着実に数を増やしているノンステップ車の姿も見る事が出来ました。

車庫内のバスを撮影した後、MAKIKYUが開花駅前からブルーバス(幹線)に乗車した際は、一般的な2段ステップのバスに当ったものの、青色1色のNew Super Aerocityはソウル市内の至る所で当り前の様に見られる存在となっており、MAKIKYUが10月にソウル市内で幾度か市内バスを利用した際にも、2回程この車両に当ったものでした。

このバスは韓国の路線バスでは一般的な天然ガス車で、低床車故に床下にガスタンクを設置できない事もあって、天井に非常に目立つガスタンクが設けられている事に加え、日本の路線バスではノンステップ車の創成期に良く見られたボタン式のAT車(最近でも導入事例はありますが、今日導入される車両はマニュアル車が圧倒的多数です)になっている事も、今なお韓国では多数派を占める2段ステップ車の殆どに見られない特徴と言えます。

また韓国の市内バスは、車内の座席がビニール張りとなっている車両がほぼ全てを占めており、この車両も例外ではないのですが、それに加えてMAKIKYUが乗車したNew Super Aerocityのノンステップ車は、座席自体もユニークな形状をしていたのが印象的でした。

この車種は今後も韓国内で続々と数を増やす事は確実な情勢ですが、現代自動車は日本向けに観光バス(UNIVERSE)の右ハンドル輸出モデルを生産している実績もあるだけに、車種統合が進んで同じ様なバスばかりになりつつある日本の路線バスにも、この車種が導入される事はないのだろうかと感じたものでした。


クリスマス装飾がされた元名鉄電車~先日名古屋市内で立ち寄った店では…

2009-12-23 | 日本国内その他


明日はクリスマスイブという事で、楽しみな一日を期待している方も多いかと思います。

MAKIKYUは明日は朝から晩までずっと仕事で、クリスマス気分は…という所ですが、先日名古屋を訪れた際に立ち寄った飲食店内で第2の活躍をしている元名鉄電車が、クリスマス装飾された写真を取り上げ、ささやかながらもクリスマス気分を盛り上げたいと思います。

この元名鉄電車は、通称岐阜600V線区とも呼ばれた岐阜市内線や揖斐線などで活躍した510形と呼ばれる車両です。

510形は大正生まれの古参車ながらも、その一部は奇跡的にも2005年の岐阜600V線区全廃まで活躍しており、MAKIKYUも末期の同形に乗車した事がある程ですので、ご存知の方も多いかと思います。

岐阜600V線区全廃まで活躍した車両は、廃線で用途不要となった後も現役時代さながらの姿で大事に静態保存されており、MAKIKYUも旧谷汲駅で保存されている姿を見た事もありますが、中には一足早く昭和末期に第一線を遠のいた車両(それでもかなり長期に渡って活躍した部類に入ります)も存在し、写真の515号もその1両です。

ただ515号は第一線を遠のいて20年は経過しているとはいえ、下回りは撤去され、車内も元々の座席は取り払われてテーブルが4脚(各テーブル4席)置かれるなど、第一線での姿とは随分変貌していますが、名古屋市内のスパゲティ店の非常に目立つ場所で第2の活躍を続けています。

第2の活躍だけでも「特急政策の変更」と称し、あっさりと余剰→廃車解体に追い込まれた近年の名鉄特急用車両などに比べれば幸運と言えます。

 
この車内は運転席立入禁止となっている点などは、子供連れなどが多数来店する店舗の性質を考えると…という所で、店内設置で使用の必然性がない日よけもロックされていますが、窓は開閉可能となっています。

空席があれば電車内希望の旨を伝え、優先的に電車内の席を充ててもらう事も可能で、店内には喫煙可能な席もあるのですが、電車内は禁煙(禁煙車の表示あり)となっている点も、タバコ嫌いのMAKIKYUには有難いと感じたものです。

ちなみにこのスパゲティ店は、名古屋市南区三条にある「オールドスパゲティファクトリー名古屋店」という店舗で、中京病院の一つ先にある名古屋市営バス「三条」のバス停(ここから先は路線が2方向に分かれます)からは徒歩で5分もかからず、その一つ先にあるバス停からは更に近い所にありますが、店の外観からは電車のある店という雰囲気は全然感じませんので要注意です。


三条までは神宮東口(名鉄神宮前駅)から幾つもの系統が運行しており、中には金山より栄へ行く路線(栄21)もありますので、公共交通機関を用いるのであれば、名古屋市内を交通局の一日乗車券で廻る序に立ち寄る事も可能で、MAKIKYUは市バスでアクセスしたのですが、他に多少距離はあるものの、名鉄常滑線の道徳駅からも徒歩でアクセス可能な様です。

スパゲティ店だけあって、特に名古屋らしいモノが食べられるという訳ではなく、パスタ・パン・サラダ・ドリンク・デザートのセット(パンはお代わり自由・ドリンクもホットコーヒーに限りお代わり可)で1500円程度と、値段も決して安価ではありませんが、誕生日の日に入ると記念写真や店員からの祝福コーラス(電車内の他座席で5名ほどの店員が、タンバリンなどを持ち出して一斉に歌いだす姿を目撃しています)を受けられるなど、独特なサービスも展開しているのも特徴です。

名古屋周辺にお住まいの方や、この店の近所を訪れる機会がある場合などに、一度入ってみるのも悪くないのでは…と感じたもので、興味のある方は一度訪問してみては如何でしょうか?


名古屋鉄道 4000系電車~本線系とは別形式の瀬戸線用新型車両

2009-12-20 | 鉄道[東海]

  

数日前MAKIKYUは今年冬の利用期間が始まった青春18きっぷを利用し、所用で名古屋へ出向いていたのですが、その際には青春18きっぷで乗車可能なJR線の普通・快速列車以外にも、名古屋市内やその周辺を走る幾つかの私鉄や路線バスにも乗車する機会がありました。

その一つが名古屋を代表する鉄道と言える名古屋鉄道(名鉄)で、その中でも市内中心部の栄(栄町)を起点とし、他路線とは直接線路がつながっていない路線としても知られる瀬戸線にも乗車する機会がありました。

瀬戸線は大都市近郊線区でありながらも、日本の路面電車やそれに準ずる鉄道以外では極めて少数派となり、JR線の旅客用電車では既に全廃となっている釣掛式と呼ばれる旧式の駆動方式を用いた車両が活躍する事で知られ、比較的高頻度で電車がやって来る都市近郊路線らしくないうるさい走行音を奏でている印象が非常に強い路線です。

しかしながら最近になって新型車両の導入が進み、釣掛式駆動を用いた車両は淘汰が進んでおり、昨年MAKIKYUが瀬戸線に乗車した際は釣掛式駆動の車両に乗車する機会があったのですが、数日前乗車した際は栄町から途中の小幡(Obata)駅まで乗車している間にすれ違う事も無い程でした。

そのためここ最近の釣掛式駆動車両の激減ぶりを痛感したものでしたが、代わって最近瀬戸線で勢力を拡大している車両が、4000系と呼ばれる新型電車で、先日MAKIKYUが瀬戸線に乗車した際には、初めてこの車両に乗車する事になりました。

4000系は本線系で活躍する最新型車両と比較的類似した印象を受けるステンレス製車体の車両ながらも、前面は他に類を見ない独自性の強いデザインとなっており、車内に足を踏み入れると内装の色調などは本線系の最新型車両に順ずるとはいえ、異なる部分が幾つも見られるのが特徴です。

専ら4両固定編成で用いられ、他編成との併結が存在しない瀬戸線だけあって、号車番号表示がLEDではなくステッカーとなっている点は理解出来るのですが、本線系車両で見かけないLCDモニターを装備しているのも大きな特徴で、この点は本線系に今後導入されるであろう通勤車両も見習って欲しいものです。

また座席がJR某社の「某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる事が多い電車」を初めとするラウンドタイプになっていたり、客ドアが金属地剥き出しの無塗装になっているなど、最近首都圏で続々と登場している低コスト型車両に近い印象になっている点などは、何故瀬戸線の新型車だけ?と思ってしまう程で、余り感心できないと感じたものです。

ただ首都圏の低コスト型車両に近い印象を受ける車両でありながらも、中間車のドア付近にドアスイッチやブザーが設置されている様は、名鉄の車両らしさを感じる数少ない部分と言えます。
(自動改札機&トランパス導入と、これに伴う無人駅システム化で、集札のために車掌が車内を巡回する必然性が低くなった今日では、瀬戸線のみで運用する事を想定した場合、この装備の必要性自体が疑問に感じますが…)

乗車した印象としては、今まで本線系からの転用車や機器流用の瀬戸線専用車がゴロゴロ走り、設備的にも大都市近郊線区にしては貧弱な印象が否めないなど、冷遇されている印象を受ける瀬戸線に純新造車を導入した意気込みは評価できると感じたものです。

とはいえ車両規格などが大きく異なる訳でもないのに、敢えて本線系の新型車とは別形式の車両を導入する必要があったのか疑問に感じると共に、さほど高速性能を必要とせず、他車両との併結も必要ない瀬戸線にこの様な新車を入れる一方で、本線系に「特急政策の変更」に伴う余剰特急車の機器を流用した車体新造車(発生機器を古い下回りを用いた車両の機器更新に充てられるのなら理解できるのですが…)を導入し、編成両数や併結可能車両の関係などで運用し難く、ただでさえ複雑な車両運用を更に煩雑化させる状況になっている現状などを踏まえると、最近の名鉄はどうも理解し難いと感じてしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?

写真は栄町駅に入線する4000系電車と、その車内の様子です。

あとこの記事とは別件ですが、年末の多忙な時期である事に加え、現在青春18きっぷシーズンで、MAKIKYUは年内にも青春18きっぷを用いた旅行計画がある事から、年末~年始にかけてブログ更新頻度が低下し、皆様からのコメントへの返答も大幅に遅れる事が予想されますが、悪しからずご了承下さい。


ソウル市メトロ9・地下鉄9号線の様子(2)~始発の地上駅・開花駅とその周辺の様子

2009-12-18 | 鉄道[大韓民国・広域電鉄/地下鉄等]

   

先日「MAKIKYUのページ」では、ソウル市メトロ9に関する記事を取り上げましたが、今日はその続編として始発の開花(Kaehwa)駅とその周辺の様子を取り上げたいと思います。

開花駅は金浦(Gimbo)空港近くのソウル市西端に位置しており、メトロ9の始発駅にもなっているのですが、メトロ9の目玉とも言える急行列車は金浦空港駅~都心方面(現段階では新論峴まで)を運行しており、発着列車は一般列車のみ、それも急行列車で金浦空港駅まで乗車した後に開花駅へ向かおうとすると、開花行電車が行ったばかりで10分近い待ち時間が発生するなど、利便性は余り芳しいとは言えません。

ただ開花駅の周辺はまだ開発もこれからといった雰囲気で、広大なメトロ9の車両基地や同社本社、それに路線バス車庫などがある程度で、日本の感覚からすると都心近くによくこれだけの広大な未開発地があるものと感心してしまう程です。
(韓国は国情が異なる事もあり、開花駅周辺以外の都心近くでも、開発が進んでいない所が結構あるのですが…)

この開花駅は一般乗客よりも、鉄道関係者向けに設置された駅という性質を感じる程ですので、駅前の現状を見る限りでは10分に一本の一般列車(各駅停車)が運行されているだけでも充分過ぎると感じてしまいますが、車庫内に駅が設けられ、実質的に関係者専用駅となっている光州地下鉄の鹿洞(Nokdong)駅(外国人を含む一般客でも利用可能ですが、運転本数は毎時1本程度と極めて僅少です)などに比べれば、サービスレベルは遥かに高く、訪問も容易といえます。

こんな所ですので、鉄道関係者や近隣住民以外の利用は殆ど考えられず、まして外国人観光客ともなれば尚更ですが、メトロ9は開花駅とその周辺区間だけが地上走行区間となっている上に、開花駅は地下区間にあるメトロ9の他駅とは異なり、ホームドアの設置もなく車両撮影も容易であるなど、趣味的には非常に注目すべき存在と言えます。

また開花駅周辺は閑散とした場所であるにも関わらず、駅前に広大なバス車庫を控えている事もあって、開花駅を起点とする市内バスも複数系統運行しています。

この市内バスは金浦空港や永登浦をはじめ、ソウル駅や都心方面へのアクセスも可能で、こちらはT-moneyなどの交通カードを利用すると、30分以内の乗継であれば地下鉄との通算運賃も適用されますので、メトロ9乗車後に市内バスに乗り継ぐのであれば、完乗のために末端の短い区間を往復するだけでも初乗り運賃が別途に…という心配がないのも有難い限りで、開花駅訪問を検討している方は、こちらの利用も検討されると良いかと思います。

ちなみにMAKIKYUが開花駅で下車した際には、駅前の路線バス車庫も視察してきましたので、こちらで撮影したバスに関しても、近日中に別記事で取り上げたいと思います。

写真は開花駅の駅舎とホーム、ホームから望むメトロ9車両基地と駅前にある路線バス車庫の様子です。


道路中央に設けられたバス専用レーン~ソウル市内では各所でこの様な姿が…

2009-12-12 | バス[大韓民国]

 

先日「MAKIKYUのページ」では、7月に開業したメトロ9の様子を取り上げましたが、両端の駅が共に他路線接続していない事もあって、MAKIKYUが10月に同線に乗車した際は、最初に汝矣島(Yeouido)駅~新論峴(Sin-Nonhyeon)駅間を乗車し、その後日を改めて鷺梁津(Noryagnjin)駅~開花(Kaehwa)駅間を昼間に乗車(開花駅周辺は地上区間ですので…)したものでした。

そのため鷺梁津駅~開花駅間を乗車した際には、1号線~メトロ9を乗り継ぎは一旦改札を出場する必要がある鷺梁津駅で乗換(T-moneyなどの交通カード利用時のみ乗換有効)の際には、嫌でも駅前の様子を眺める事になりますが、この鷺梁津駅前の通りは、地下鉄の入口も設けられている通りの道路中央にバス専用レーンが設けられています。

日本でこの様なバス専用レーンは、名古屋の市内中心部から東へ向かう基幹バス新出来町線(名古屋市営・名鉄バスの2者共同運行)程度でしか見られず、専ら軌道系交通機関を補佐する役割に徹している日本の首都圏(東京都市圏)を走る路線バスでは見られない形態です。

しかし韓国は人口密度が日本よりも高く、軌道系の都市内交通機関が繁盛するには条件的には申し分ないとはいえ、軌道系交通機関は日本程発達していない事(それでも日本を除くアジア各国ではトップレベルに属しますが…)もあって、市内交通に占める路線バスの割合は極めて高いものです。

そのため道路中央に設けられたバス専用レーン(以下中央レーンと記します)は、ソウル市内で近年急速に導入が進み、鷺梁津に限らず市内の至る所でその姿が見られますが、この中央レーンの停留所は路面電車の電停の様な雰囲気となっており、3~4台程度は一気に停車できるだけの長さがあるにも関わらず、次々とやってくるバスでその全てにバスが停車し、乗降扱いを行う姿は圧巻です。

しかも中央レーン設置区間でも、道路中央に設けられたバス乗り場とは別に、道端にもバス停が設けられている姿を良く目にするもので、鷺梁津駅前もその一例ですが、道端のバス停も次々とバスがやって来る状況で、中央レーンが設けられていても、中央レーンと並行して一般車の走行車線を走る路線が多数存在しているのも大きな特徴です。

また10月にMAKIKYUがソウルを訪問した際には、この鷺梁津駅前のバス停から市内バスを利用する機会はなかったのですが、メトロ9初乗車で東側の現終点・新論峴駅で地下鉄を降りて地上に上がった際にも、中央レーンの姿を見る事ができたものでした。
(新論峴では夜だった事もあり、残念ながら今回写真は撮影していません)

新論峴ではMAKIKYUが宿を確保していたソウル駅近くへ向かう402番のバスもありましたので、乗り換えなしで所要時間も地下鉄乗り継ぎと大差なし(むしろ早い程で、ソウルの市内バスは乗りこなせれば非常に便利です)、地上の景色も楽しめる上にT-money(交通カード)利用では地下鉄との通算運賃適用で来た道を返すよりも断然安いというメリットまであるバスを見逃すはずはなく、その上ソウル市内を東西に流れる漢江を渡る際の夜景も楽しめるなど、メトロ9乗車の後は是非市内バスも…と感じたものでした。
(MAKIKYUが新論峴で目撃した限りでは、江北方へ向かう幹線(ブルーバス)は乗車した402番以外に、凉里(Cheongnyangni)駅へ向かうバスなども目撃しています)

中央レーンを走る路線バスは、日本では非常に限られた存在で乗車機会自体が…というのが現状ですが、ソウルを訪れればその姿は至る所で見られ、日本とは桁違いと言っても良いほど多い数のバスが次々とやって来る姿は非常に見応え・乗り応えあるものです。

ソウル市内を走る路線バスは、韓国初訪問で現地事情が全く分からず、ハングルも読めない方などにはやや使い難い面もありますが、運賃も非常に割安で交通カードを使うと更に安く、本数も多くて結構早いと、利用価値は極めて大きいものですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様もソウルを訪問する機会がありましたら、是非中央レーンを走る市内バスに乗車してみては如何でしょうか?


昨日は高尾山へ~往復には「高尾山往復割引乗車券」を利用したのですが…

2009-12-09 | Weblog

  

昨日MAKIKYUは先月下旬の所用ついでに出向いた神奈川県の大山(伊勢原市)に続き、今度は東京の高尾山(八王子市)へ紅葉見物に出向いていました。

MAKIKYUは今までにも高尾山口駅までの京王線電車には乗車した事があり、この駅前を経由して八王子駅~相模湖駅間を結ぶ神奈中バス(一日の運行本数は指の数にも満たない程僅少です)にも乗車した事があったのですが、有名な高尾山には出向いた事がありませんでした。

そのため当然ながら、このアクセスとして用いられる高尾登山電鉄のケーブルカー(高尾山ケーブル)にも乗車した事がなかったのですが、高尾山ケーブルは昨年車両更新を行っており、その上先月大山を訪問して大山観光電鉄に乗車した際には、他に幾つもある近場の未乗のケーブル路線が非常に気になっていましたので、紅葉見物も兼ねて出向いた次第です。

昨日は天候もまずまずで、紅葉は終わり頃とは言え山上から眺める下界の紅葉もなかなかと感じましたので、東京都心からでも比較的容易にアクセスできる事も考えると、大山と同様にこちらもまた機会があれば再訪しても…と感じたものでした。

ちなみに昨日の高尾山訪問には、京王電鉄が発売している「高尾山往復割引乗車券」を利用したのですが、この乗車券は高尾山が休日に手頃な観光地として賑わい、平日の方が空いている土地柄もあってか、土休日に比べて安価な平日用が設定されているのが大きな特徴です。

京王を含めた大手私鉄各社などが発売している土休日回数乗車券(いつでも使える回数券より枚数が多く、期限内に全て使い切った場合は結構な割引率になります)とは、割引率の関係が逆転している点は興味深いものです。

MAKIKYUが購入した「高尾山往復割引乗車券」は、京王線の電車往復+高尾山ケーブルorリフト往復(往復共どちらか任意の手段を利用可)の乗車券でしたが、平日用に限り高尾山ケーブルorリフトが片道のみのタイプも設定されており、高尾山リピーターで山歩きを楽しみたいといった場合などに、上りだけケーブルを利用して下りは山道を散策するといった需要にも対応している事も注目点と言えます。

しかしながら「高尾山往復割引乗車券」は、高尾山ケーブルorリフト往復タイプでも往復それぞれ1回ずつの利用に限られ、その上高尾山までのアクセス手段となる京王線電車も途中下車不可(下車前途無効)となっており、やはり都心から比較的アクセスしやすい大山への小田急フリーパス(フリーエリアが設定されている上に、フリーエリアまでの往復も途中下車可能です)などに比べると、使い勝手が劣る点は残念なものです。

これは沿線に多数の観光地を抱え、観光向けの座席指定制特急ロマンスカー運行や各種フリーパス発売に長けている会社と、座席指定制列車はおろか、大手私鉄では唯一クロスシートを設けた営業用車両すら保有していない会社の違いも影響しているのかもしれませんが、今後割引乗車券類の利便性向上にも期待したいと感じたものでした。

それと余談となりますが、高尾山往復割引乗車券は小田急のフリーパスなどとは異なり、タッチパネル式の多機能自動券売機では発券できず、窓口発売の非磁気化券となっているのも大きな特徴ですが、乗車券の絵柄には京王線電車と高尾山ケーブルの写真が用いられているものの、どちらも現行とは異なる古い写真を用いています。

高尾山往復割引乗車券は車内広告などでも積極的に宣伝しているだけに、せっかくの新型ケーブルを宣伝する絶好の機会を逃しているのも惜しい限りで、京王線電車も昼間の都心~高尾線直通優等列車が急行だったのは何年前の事?という状況ですので、これは早急に改善して欲しいものです。
(新たなデザインの乗車券を作成するのも、さほど大きな経費がかかるとは思えませんし、自動券売機で発売対応しても良いと思います)

あと高尾山ケーブルに関しては、近日中に別記事で取り上げたいと思いますが、他にも公開したい事柄が幾つもありますので、少し先になるかもしれません。

写真は高尾山の紅葉と、京王の「高尾山往復割引乗車券」です。


ソウル市メトロ9・地下鉄9号線の様子(1)~他路線には見られない特徴も…

2009-12-06 | 鉄道[大韓民国・広域電鉄/地下鉄等]

  

先日「MAKIKYUのページ」では、7月に開業したばかりのソウル市メトロ9・地下鉄9号線(以下メトロ9と記します)で活躍する9000系電車に関して取り上げましたが、今日は開業してからまだ日が浅いメトロ9に乗車した際の様子を取り上げたいと思います。

メトロ9は現在金浦空港にも近いソウル市西端の開花(Kaehwa)駅を起点に、江南の新論峴(Sin-Nonhyeon)駅までの23.5kmを運行しており、将来的には新論峴から更に東へ伸びる計画となっています。

このメトロ9は現在の韓国では唯一の私鉄となっており、ソウル市メトロ9号線という企業が運営を行っているのが特徴ですが、それでもソウルメトロ・ソウル特別市都市鉄道公社の地下鉄既存路線を運行する事業者をはじめ、KORAIL広域電鉄や仁川メトロまで含めた首都圏(ソウル都市圏)の都市鉄道全体、更にソウル市内の路線バスまで含めて同一の運賃体系を用いている事は大いに評価できるものです。

同一都市内を運行する地下鉄ですら、事業者が異なると両者の運賃を併算(乗り継いだ際の割引はありますが…)するシステムを採用し、多少遠回りでもなるべく同一事業者の路線同士を乗り継ぐ様に努めるために、路線毎の運営主体を意識する必要がある某島国の首都圏とは大違いです。
(某島国の首都圏では比較的最近開業した環状線もどきの某リニア地下鉄で、他路線との接続駅を多数設けているにも関わらず、利用が振るわない事が騒がれますが、運賃制度を改善すればこの問題も大分改善されるはずです)

ただソウルメトロなどと同一運賃体系を採用しているとはいえ、メトロ9は民間企業で運賃配分を確定させる必要がある事から、他路線との乗換駅に「換乗ゲート」と称する連絡改札機を設置しています。

これは韓国の他鉄道では見られない、メトロ9の大きな特徴の一つと言えますが、換乗ゲートの周辺には「料金は追加されません」という内容の案内が目立つ様に掲げられているのが特徴的です。

しかし駅の構造上、一旦改札を出場しての乗換となるメトロ9~1号線の鷺梁津(Noryangjin)駅は、MAKIKYUも乗換で利用する機会があったのですが、1回用交通カード(普通乗車券に相当)では乗換扱いとせず、交通カード(T-moneyなど)利用時のみ乗換扱いを認めるという割り切った取扱いとなっています。
(某島国の首都圏で、改札を一旦出場しての乗換はICカードのみ運賃通算という事はまず考えられませんので…)

またメトロ9は地下鉄だけあって、起点の開花駅とその周辺区間を除くと、現行運行区間は全て地下区間となっており、同線では最前部・最後尾からの展望も可能とはいえ、車窓の楽しみという点では今一つです。

それでも急行列車の通過線を設けた配線となっている駅や、緩急結合に対応して上下各方面のホームが2つ用意された駅などもあり、ソウル市内を走る既存地下鉄の地下区間に比べると、急行列車からの前面展望などはそれなりに楽しめると言えます。

ただ地下区間の各駅は近年開業した地下鉄の典型といった雰囲気で、バリアフリー対応も万全で綺麗な設備は歓迎できるものの、ガラス張りのホームドア(ホームスクリーン)が設置されており、車両の様子などを観察したい時には余り有難くないものです。

このホームドア上部には韓国の地下鉄他路線などと同様に、各駅名と次駅案内が標記されていますが、メトロ9では急行列車を一般列車とは別系統の様に案内している事もあって、急行・一般両列車が発着するホームでの次駅案内も隣駅だけでなく、次の急行列車停車駅を赤で併記しているのが特徴で、急行運転を恒常的に行う路線ならではと言えます。

またメトロ9に関しては、近日中に地上駅となっている起点の開花駅の様子を、別記事で取り上げたいと思います。

写真は9号線鷺梁津駅入口と汝矣島(Yeouido)駅の換乗ゲート、新論峴駅ホームの様子です。


ソウル市メトロ9号線・9000系電車

2009-12-04 | 鉄道[大韓民国・広域電鉄/地下鉄等]

  

MAKIKYUが10月に韓国を訪問した際には、ソウルで今年7月に開業したばかりの江南(Gannam:漢江の南側にある地域をこの様に呼称します)を走る地下鉄9号線(通称:メトロ9)にも乗車する機会がありました。

メトロ9で開業と共に走り始めた車両が9000系と呼ばれる車両で、メトロ9は韓国の都市鉄道では少数派の急行運転を本格的に行う事がウリとなっていますが、空港鉄道の様に直通(速達)列車と普通列車で車両を使い分ける事はなく、急行・一般(各駅停車)の両種別共に同一の車両を用いています。

9000系は既存のソウル市内を走る各地下鉄路線に比べ、車体は車長・車幅共に小柄なのも一つの特徴で、4両という編成は長編成が一般的なソウルの地下鉄で一般的な印象とは大きく異なり、地方都市の地下鉄を連想させるものです。

車内も比較的最近走り始めた、韓国の地方都市を走る幾つかの地下鉄車両(光州地下鉄や釜山3号線など)に類似した雰囲気となっており、メトロ9ならではの独創性を感じる部分は少ないですが、所々で高さを変えたつり革や、LCDモニターによる案内装置などは最近の地下鉄ならではと感じ、特にLCDモニターは急行運転を行うメトロ9では、まだまだ急行運転に不慣れな乗客が多い土地柄も考えると、停車・通過駅の案内などをきめ細かく行うには必須と言えます。

外観は実用本位のシンプルな印象を受けるものですが、殆どがホームドア設置の地下駅で、車両を眺める機会が少ないメトロ9の路線特性もあって、基本的に各駅の案内表示や車内のLCDモニター列車種別・行き先等を案内し、前面のLED表示器は列車種別と列車番号を交互に表示(行先は表示せず)となっているのも大きな特徴です。

まだ走り始めてから日が浅いメトロ9は、今後も延伸計画があり、その際には編成数の増強なども行われる構想が存在していますが、現状では設備面で非常に余裕があると感じます。

増結・増発共に充分可能な状況ですので、今後も同形式が更に増備される可能性は極めて高く、今後9000系が増備される事になった場合、現行運用車両との仕様変更が行われるのか否かも気になるものです。

またメトロ9に関しては、近日中に別記事で駅構内の様子なども取り上げたいと思います。

写真はメトロ9の9000系電車とその車内、車内LCDモニターの表示(写真は急行列車乗車時)です。

(訂正)記事公開時には車体長18m級と記していましたが、この車両の車体長は韓国の地方における地下鉄で一般的な18m級ではなく、ソウルの他路線と同様の20m級です。