MAKIKYUのページ

MAKIKYUの公共交通を主体とした気紛れなページ。
初めてアクセスされた方はまず「このページについて」をご覧下さい。

2008年を振り返って…

2008-12-31 | Weblog

(写真は全て過去の記事で使用したもので、2008年を振り返って頂ければ幸いです)

いつも「MAKIKYUのページ」へアクセス頂きありがとうございます。

  

2008年は鉄道界でも年末に、日本はおろか世界の歴史に残ると言っても過言ではない初代新幹線・0系電車が全面引退となり、ほぼ同年代に登場した名鉄7000系・パノラマカーも引退となるなど、高度経済成長期を支えた名車が相次いで引退するなど、時代の節目を感じさせる一年となりました。

 

春には島原鉄道南目線や三木鉄道の営業廃止や、永年走り続けた寝台列車の廃止も相次ぎ、年末には名鉄のモノレールや台風による災害によって休止状態となっていた高千穂鉄道も営業廃止となるなど、寂しい話題も続きましたが、これらの路線や列車の存在は、忘れずに記憶に留めておきたいものです。

  

一方大都市圏では首都圏の東京メトロ副都心線や横浜市営地下鉄グリーンライン、都営日暮里・舎人ライナーや、関西のJRおおさか東線、京阪中之島線など新路線の開業が目立った事も特徴で、昨年開業した新路線各線は末永く地域に愛される路線として走り続ける事を願いたいものです。

 

また小田急が前代未聞の地下鉄直通有料特急を走らせ、それも一部列車(不定期運転のベイリゾート号)は通常の定期列車が走らない連絡線を経由する事なども、インパクトのある出来事と感じ、小田急グループ内では神奈川中央交通(神奈中)が厚木市内でも連接バス(Twin Liner)を走らせ、この路線では日本初登場となるベンツ・CITAROが使用される事なども印象的でした。

 

それ以外にも各地でリバイバル塗装の登場や、永年親しまれた装いから新塗装へ改める動きも目立ち、その幾つかは「MAKIKYUのページ」でも取り上げていますが、最近乗車してまだ「MAKIKYUのページ」で取り上げていない車両もありますので、これに関しては近日中に記事化できれば…と思っています。

 

MAKIKYU自身も2008年は仕事に追われ、多忙な身でありながらも、国内各地を巡る機会に恵まれましたが、一方で多忙でまとまった時間が確保し難い状況も災いして、海外へ出国する事のない年となりましたので、2009年は機会があれば海外へも…と感じるものです。

 

2009年は08年末に発表された寝台特急はやぶさ・富士号の廃止や、夜行快速ムーンライトながら・えちご号両列車の不定期列車格下げなど、残念な話題もありますが、一方で3月には阪神なんば線開業と阪神~近鉄直通運転開始が予定され、同線の開業が待ち遠しい状況でもあり、不況で余り芳しくないニュースも飛び込む現状ですが、よい年となる事を願いたいものです。

また2009年は正月3箇日が全て仕事となり、MAKIKYUは仕事ずくめでのスタートとなる見込みですので、この期間のページ更新は厳しく、その後も数日毎に更新する状況になるかと思いますが、引き続き「MAKIKYUのページ」へアクセス頂ければ幸いで、2009年も宜しく申し上げる次第です。


京阪3000系電車~中之島線開業と共に導入された快速急行用車両

2008-12-30 | 鉄道[近畿・スルッとKANSAI加盟社局]

MAKIKYUが今月中旬に関西を訪問した際には、10月に開業した京阪中之島線に乗車する機会もあり、同線開業と共に実施されたダイヤ改正で新たに設定された種別の一つ・快速急行にも乗車しましたが、この快速急行用の車両として新造された車両が、今日取り上げる3000系電車です。
(余談ながらこの車両の導入に伴って、従来3000系を名乗っていた特急用車両(近年は1編成のみ)は8000系に編入されています)

この車両は新線開業に伴う車両増備と、老朽車両の代替も兼ねている事から、一挙に8両編成6本が登場しており、この導入数は首都圏の大手私鉄などに比べると少ないとはいえ、最近の関西私鉄にしては、比較的まとまった数の導入といえ、京阪の路線規模を考えると尚更です。

京阪本線は阪急やJRとは淀川を挟んで対岸を走る事もあり、京阪間でも他2社の様な完全並行状態での競合とまでは行かないものの、昔から京阪間では熾烈なサービス合戦を繰り広げており、各社共にグレードの高い車両を走らせていますが、この3000系も特急として活躍する場面こそ少ないとはいえ、京阪間輸送を担う役割を果たしているだけあって、この伝統は受け継がれています。

最近では関西私鉄でも低コスト型車両(某社レンズ付きフィルムに良く似た名称で呼ばれる車両など)の導入事例も見られる中で、まとまった数を一挙に導入しているにも関わらず、内外共に非常にグレードの高い出来栄えとなっている事や、最新鋭車両らしく京阪ではじめて車内案内表示にLCDモニターを採用した事、それに近年は使用中止となっていた自動放送を復活させた事などは大いに評価できるものです。

またグレードの高さだけでなく、既存車両とは大きく異なる外観や内装を採用し、その内装も他に類を見ない独創的なものとなっている事は、中之島線開業とこれに伴う新種別列車をPRする看板役として大いに貢献していると共に、競合路線ともいえる阪急京都線に近年、9300系と呼ばれるハイグレードな特急用車両が次々と導入されている事にも触発されているのでは…と推測してしまう程です。

ただ非常に好感の持てる車両で、ネット上での評判なども非常に高い3000系も、3扉車でドア間に転換式クロスシート4列の座席配列は、競合路線とも言える阪急京都線の9300系電車と同等で、阪急9300系ですら座席数の少なさが一部で問題視された程ですが、この車両に至っては快速急行用で比較的乗降客の移動が多い事も見越したのか、転換式クロスシートを2+1配列としています。

そのため座れれば非常に快適で、その上運転席後部はクロスシートを2+2列で配置していますので、この部分は特等席とも言える状況なのですが、座席数が非常に少ない事(一般的なロングシート通勤車を下回る程)は難点と言え、車端部分は両側共にロングシート(阪急9300系では片側はクロスシート)としている事は、この弱点を多少なりとも補うためなのでは…と感じた程です。

それと前面に関してはデザイン上の問題もあるのかもしれませんが、前面・側面共に京阪で初めてフルカラーLED(京阪線に至ってはLED自体)を採用した行先表示は、文字が小さめで見難い感があり、競合する阪急の9300系電車などは行先表示が比較的大きい事も、尚更この様に感じてしまう要因なのかもしれませんが、側面に至ってはスペースの関係もあって日本語・Englishを交互表示する有様(首都圏ではよく見かける光景ですが…)ですので、今後も3000系が増備される機会があるとすれば、側面の行先表示だけでも改善できないかと感じたものです。

とはいえこれだけの車両に京阪間を乗り通しても、京橋~三条間では46kmもの距離があるにも関わらず僅か400円、両端で特別運賃が課される中之島~出町柳間でも53kmもの距離で530円(勿論特別料金不要)で乗車できます。

この車両を用いた快速急行に乗車した際は、線路幅や車両の大きさなどは大差なく、高額運賃で有名な首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)などとは大違いで、その格差は一体…と感じたものですが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も京阪電車に乗車する機会がありましたら、是非この新鋭3000系に乗車してみては如何でしょうか?
(中之島線直通の新種別・快速急行であれば大半の列車に充当されます)


遂に終焉・パノラマカー~名鉄7000系の運行は昨日が最後に…

2008-12-27 | 鉄道[東海]

  

先月末にはJR西日本の新幹線0系が定期列車での営業運転を終了し、そして今月中頃に行われた特別列車でのさよなら運転をもって有終の美を飾った事は、0系の功績が余りに大き過ぎる事もあって様々な場面で取り上げられていますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様もご存知かと思います。

東京オリンピックが開催された1964年(昭和39年)に営業運転を開始した0系に続き、その少し前の1962年に初めて営業運転を開始し、0系などと並んでこの年代の名車の一つに数えられる名古屋鉄道(名鉄)の7000系電車も、昨日限りで営業運転を終了しており、ほぼ同時期の全面引退は、0系と何か縁があるのかと感じてしまう程です。

一般の通勤通学輸送にも用いられる車両でありながらも、先頭部に展望席を配し、パノラマカーと呼ばれたこの車両は、「MAKIKYUのページ」でも以前に取り上げた事もありますが、近年は新鋭車両の登場で影の薄い存在になりつつも、永らく名鉄の看板的存在として活躍し続け、名鉄と言えばまずこの車両が頭に浮かぶ方も多いと思います。

MAKIKYUもその様な人間の一人で、名古屋近辺へ出向いた際をはじめ、青春18きっぷで関西方面などから首都圏へ帰る際に、名古屋周辺で途中下車して別途運賃を支払い、名鉄に乗車した際にも幾度も乗車していますが、「電車に乗る事自体の楽しさ」を凄く体感させられるパノラマカーは、新鋭車両が次々と登場する中でも、MAKIKYUにとっては名鉄で一番の車両でしたので、遂にその乗車機会が無くなってしまった…と思うと、少々寂しいものがあります。

パノラマカーは今年の夏以降大幅に数を減らし、名鉄HPに掲載された運行時刻一覧も紙一枚で足りてしまう程で、今年8月に名古屋・岐阜一帯を訪問した時にはこれで最後か…と思い、HPで公開されている岐阜→須ヶ口間の普通で乗車を堪能したものです。

その後かつての特急用車両の装いである白帯を復活させた編成も登場し、今月中頃に関西方面から帰路の途上では、名古屋~神宮前という非常に短い区間ながらも、往年の姿で最後の活躍をしているこの編成に乗車できましたが、もうパノラマカーに乗る機会も…と思っていた程でしたので、最後にこの様な美しい姿のパノラマカーに乗車できた事は非常に喜ばしく、その列車の盛況振りを見ても、多くの人に愛され続けた車両だった事を改めて実感させられたものです。

パノラマカーの定期列車での運転は残念ながら終了となり、今後臨時列車での運転が若干見込まれる他は、本線上で姿を見かける機会は無くなりますが、トップナンバー編成の先頭車2両は保存される事が確定している事は幸いで、後世にその活躍を伝える存在として、今後末永くその姿を留め、時折その姿が一般にも公開される事に期待したいものです。

また名鉄ではダイヤ改正前の今日限りでモノレール線も廃止となっており、MAKIKYUはこの路線には一度乗車しただけでしたが、全国的にも一躍有名な存在のパノラマカーと共に、名鉄でモノレールが40年以上もの間走り続けた事も、パノラマカーの活躍ぶりと共に、記憶に留めておきたいものです。

写真は8月に乗車した際のパノラマカー(乗車列車の折り返しを丸の内駅にて)と、同車の展望席からの眺め、今月中旬に乗車した白帯を纏ったパノラマカー(神宮前にて)です。


九州産交バス・快速あまくさ号~片道2時間以上を要する天草の基幹路線

2008-12-25 | バス[九州本土]

 

先月MAKIKYUが九州を訪問した際には、熊本県の天草を訪問する機会があったのですが、その際には熊本市内から九州産交バスの快速・あまくさ号を利用する機会がありましたので、今日はこの路線に関して取り上げたいと思います。

天草諸島は現在に至るまで鉄道が通っていないものの、九州本土とは幾つもの橋を渡ることで陸続きとなっている事もあって、天草一帯の公共交通機関は主に九州産交グループの路線バスとなっており、他にフェリーなどの航路(熊本~本渡・八代~松島間など)が存在する状況です。

その中でも県都熊本と、天草の中心都市である本渡(旧本渡市:現在は市町村合併によって天草市となっています)を結ぶ快速あまくさ号は、天草一帯の公共交通機関の中で、最も重要な役割を果たしている基幹路線と言えます。

快速あまくさ号は九州はおろか、国内全体を見渡してもバスターミナルの中で極めて大規模な部類に入り、熊本市内中心部に位置する交通センターを起点に、JR熊本駅を経由して三角方面へ向かい、その後橋を渡って天草諸島に入り、松島(高規格道路経由の便は経由しません)を経て本渡バスセンターまで運行しています。

一部の便は熊本方で阿蘇くまもと空港まで足を伸ばし、また本渡方も本渡アレグリアガーデンズ(その少し手前に産交天草営業所があります)まで運行される形態となっているのも特徴です。

熊本~本渡間は熊本県内とはいえ、高速道路も通っていない事(最近は「高規格道路経由」と呼称して有料道路を経由する事で、若干所要時間が短くなっている便も存在します)もあって、同区間を乗り通すと片道2時間半程度、阿蘇くまもと空港からともなれば所要3時間を超える長大路線だけあって、車両も主に高速バスタイプの車両が使用されます。

とはいえ比較的古参の部類に入る車両の中には、路線バスタイプの車両をベースとしたあまくさ号専用車(リクライニングシート装備で乗降扉も前1箇所ですので、エンジン音などを聞かなければ、路線タイプの車両をベースにした車両とは気付き難いですが…)も用いられています。

塗装も高速バスからの転用車などが混入している事もあって、あまくさ号専用塗装こそ存在しないものの、数種類が混在している状況ですが、MAKIKYUが乗車した便に充当された車両は、産交の一般路線車と同じ塗装を纏う路線タイプの古参車両(平成2年製いすゞ車・車体は西日本車体工業製)でした。

あまくさ号は快速バスと名乗っているだけあって、主要停留所停車の形態となっており、通過停留所も多数存在していますが、整理券方式の路線バス扱いとなっていますので、長大路線にも関わらず高速バスとは異なり、熊本~本渡間を直結するだけでなく、停車各停留所間で乗車できる事も特徴です。

最近では三角~松島間の産交一般路線がさんぱーるで分断された影響もあって、一部便(あまくさ号の約半数)がJR三角駅前を経由する様になるなど、都市間輸送だけでなく、地域内輸送路線としても重要性を増しています。

運行本数も概ね毎時1~2本と、地方のバス路線にしては比較的運行本数が多い部類に入り、本渡行の最終便が本渡着22時過ぎ、本渡発の始発が6時前から運行されている事なども考えると、あまくさ号の運行区間は、土地柄の割にはバスの便が比較的至便とも言えます。

また快速あまくさ号は、熊本~本渡間の片道だけでも2000円以上を要しますが、九州島内の路線・高速バスが乗り放題となる「SUNQパス」での利用も勿論可能で、全区間が熊本県内に属すこともあって、3日間乗り放題で6000円(兵庫県以東で引換券を購入した場合:九州内などでの発売価格は8000円)の北部九州版を利用する場合などは結構割安感があり、他にも幾つかの割安な乗車券類の設定(福岡~熊本間の高速バス「ひのくに」号との乗継割引乗車券など)がありますので、乗車の際はこの様な乗車券類を活用するのも良いかと思います。

このため天草方面を公共交通機関を用いて廻る場合には、必須の路線とも言えますが、路線バス扱いで停車各停留所で乗降可能となっており、長距離路線などで時折見られる乗降制限などはありませんのでので、比較的アクセスし難い天草方面まで足を伸ばす機会がなくても、極端な例では熊本市内のJR熊本駅~交通センター間(所要約10分:運賃130円)のみで乗車して天草へ行く気分だけ味わう事も可能可能ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も熊本へ足を伸ばす機会がありましたら、是非一度快速あまくさ号に乗車してみては如何でしょうか?

写真はMAKIKYUが乗車した古参格のあまくさ号専用車と、阿蘇くまもと空港行の便に充当された空港リムジン塗装を纏ったあまくさ号(共に松島で撮影)です。


祝・動力車操縦者免許証取得~使い道は殆どない状況ですが…

2008-12-22 | Weblog

 
私事ながら、今日MAKIKYUは晴れて動力車操縦者免許証を手にする事が出来ましたので、今日はこの動力車操縦者免許証に関して取り上げたいと思います。

「動力車操縦者免許証」とは、鉄道に詳しい方であればご存知の方も居られるかと思いますが、日本国内で鉄道車両を運転する際に必要な免許証の事で、日本の鉄道車両を運転する際の免許は、動力の種別(電気・内燃(ディーゼル)など)や、走行路線(甲種(一般的な鉄道路線)・乙種(路面電車)・新幹線など)によってそれぞれ資格が分かれています。
(海外の事例では、鉄道車両の免許は動力の種別などによらず1種類のみの場合もある様です)

この資格は基本的に鉄道事業者に所属する従業員でないと、取得はおろか教習や試験すら受けられない事で知られており、その教習や試験も専ら鉄道事業者の施設を用いている状況(中小私鉄などでは自社の養成施設を持たず、他の鉄道に委託する事例もあります)ですので、鉄道事業者に所属する人間以外がこの資格を欲しいと思っても…という状況です。

ただ日本の鉄道に関する法令では、一般的な2本のレール上を走行する鉄道車両や、モノレール・新交通システムといった一般に「鉄道」として認知されているもの以外でも、一般的にはバスの一種として認識されることが多い無軌条電車(トロリーバス)やガイドウェイバスの専用路区間なども、鉄道の一種として取り扱われています。

そのため日本国内では、立山黒部アルペンルート内に存在するのみのトロリーバス(MAKIKYUは中国でトロリーバス(無軌電車)に乗車した事はあるものの、国内では残念ながら乗車した事がありません)や、名古屋市内を走るガイドウェイバス・ゆとりーとライン(こちらは2回ほど乗車した事があります)の専用路区間を運転する際には、路線バスを運転する際に必要な「大型第二種運転免許」での運転は不可能で、これらの路線では別個に「無軌条電車運転免許」(ゆとりーとラインはタイヤ脇のガイドを除くと一般的なディーゼルエンジンのバスで、動力は電気でないのですが…)を取得する必要があります。

この資格は無軌条電車の運行事業者に所属していなくても、現段階では大型第二種運転免許を所持していれば試験は免除となり、国土交通省の居住地を管轄する運輸局へ出向けば、申請するだけで取得が可能となっています。

関東地方各都県を管轄する関東運輸局は、現在MAKIKYUが居住する横浜市内(馬車道駅近くの横浜第2合同庁舎にあり、桜木町駅からも徒歩で行ける範囲です)にある事もあって、幸いにも大型第2種運転免許証を所持しているMAKIKYUは、一月ほど前に申請に出向いていたのですが、その免許証が本日ようやく届いた次第です。
(本当は一昨日に届いていたのですが、あいにく不在で今日の受け取りとなりました。また無軌条電車運転免許は個人申請可能とはいえ、「大型第二種免許」がない場合は申請不可です)

ちなみにこの資格は必要性は極めて乏しいもので、MAKIKYUも当面はこの資格を活用する機会はなさそうな状況ですので、取得者はさほどいないと思われ、申請に出向いた窓口も担当者は1名のみ、役所ですので申請可能な日時は当然平日のみで、それも事前にその訪問日を調整する必要があります(担当者の方は他の業務も兼務しており、他の業務で不在となる場合も多いため)が、それにも関わらずMAKIKYUの無軌条電車運転免許は、交付番号が「関東運輸局第486号」となっていました。

既に485名の方が無軌条電車運転免許を取得しているという事は、個人的に出向いて申請している方がそれなりにいる事を感じさせられたものですが、自動車の免許などに比べると取得者が限られる事もあって、免許証自体は手書き部分が多い事も印象的です。

また無軌条電車運転免許を申請に出向いた際には、他に「第二種磁気誘導式電気車運転免許」「第二種磁気誘導式内燃車運転免許」の2種類も申請できるという事なので、同時にこちらも申請してきたのですが、「磁気誘導式」とは他車および地上と通信を行いながら軌道上を自動操舵する車両(愛知万博で登場したIMTS[電波磁気誘導式バス]:MAKIKYUは愛知万博自体に行く機会がありませんでしたので、当然乗車した事はありません)で、それも第2種は自動運転が不能となった際に最寄駅や車庫まで動かすための用途に限定された免許ですので、まず使う機会はなさそうですが、無軌条電車運転免許を取得している方の殆どは、こちらも合わせて申請している様で、こちらの交付番号も「関東二磁電第457号」「関東二磁内第456号」という状況でした。
(何故か第二種磁気誘導式内燃車運転免許の方が1名だけ少ないのかは謎ですが…)

この無軌条電車運転免許をはじめとする3種類の動力車操縦者免許証、使う機会はなかなかなさそうですが、他の動力車操縦者免許証各種とは異なり、大型第2種免許を所持していれば鉄道事業者に所属していなくても個人申請で取得可能(交付手数料は1種類につき1500円)ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中でも大型第2種免許をお持ちの方は、是非申請してみては如何でしょうか?

写真は動力車操縦者免許証の表紙と免許証、氏名や顔写真部分は一部加工しています。

(追記)MAKIKYUの動力車操縦者免許証取得後、2009年11月に法令が改正され、以降は大型2種免許所持者でも技能試験が必要となっています。
この技能試験は各免許を必要とする事業者の従業員以外はまず受験できませんので、法令改正以降は残念ながら鉄軌道事業者に在籍していない人物はまず取得できない状況になっています。


リンク先サイト様の名称変更について(081219)

2008-12-19 | Weblog
皆様、いつも「MAKIKYUのページ」へアクセス頂きありがとうございます。

最近リンク先となっている「melonpanのつぶやき。新館」(melonpan様)のサイト移転(容量超過による新館への移転)と、「おまけ鉄ブログ」→「地味鉄庵」(おっとっと様)への名称変更があり、少々遅くなりましたが、リンク集の修正を行いましたのでご案内致します。

またサイト名変更・移転の周知期間として、概ね年内を目処にBOOKMARKからも両サイトへのリンクを設置致します。
(周知期間終了後は他サイトと同様に、リンク集からのリンクのみとなります)


(この告知記事へのコメントはできません。またこの記事へのトラックバックを送られないようお願い致します)

JR東日本&JR東海のダイヤ改正情報が発表~ムーンライトながら号は臨時格下げへ

2008-12-19 | ニュース記事講評

  

今日JR東日本とJR東海のHPにおいて、来年3月14日に実施予定のダイヤ改正に関する情報が公開され、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様の中にも、既にこの情報をご覧になられた方が居られるかと思います。

今度のダイヤ改正では、JR東日本・東海の両社共に新幹線や都市圏輸送の改善による更なる充実が図られる一方で、以前から噂されていた寝台特急はやぶさ・富士号の列車設定廃止と、全車指定席の夜行快速列車・ムーンライトながら号・ムーンライトえちご号(後者はJR東日本管内のみ運行)に臨時列車格下げが正式発表となっています。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中でも、来年廃止や臨時格下げの対象となるこれらの列車に乗車された事がある方は大勢居られるかと思いますし、MAKIKYUもはやぶさ・富士号やムーンライトえちご号には数回、ムーンライトながら号に至っては定期列車だけでも10回以上(それに臨時や同列車設定以前の夜行列車を含めると、乗車回数は相当なものになると思います)乗車していますが、運賃や所要時間の面で新幹線に比べて不利な状況は否めず、その上車両の老朽化なども進行している寝台特急はやぶさ・富士号に関しては、列車設定の廃止は惜しいと感じるものの、同列車に乗車した際の状況などを踏まえると、廃止は止むを得ないと感じるのも事実です。

全車指定席制の夜行快速列車2列車は、JR全線の普通・快速列車が乗り放題となる格安乗車券「青春18きっぷ(発売期間限定ですが、現在その有効期間内です)」を利用し、別途指定席券を購入すれば他列車と乗り継ぐ事でかなりの遠距離を割安に移動できる事で知られ、この列車を重宝している方も多いかと思います。

特にムーンライトながら号は需要の多い首都圏~中京圏や首都圏~関西圏への移動をはじめ、うまく乗り継げば青春18きっぷ1回分で首都圏→九州への移動も可能ですので、MAKIKYUも幾度となく利用しており、数日前にも乗車したばかり(最近は多忙な事もあり、ムーンライトながら号への乗車は1年半ぶりという有様でしたが…)という程ですので、臨時列車への格下げは非常に残念に感じています。
(MAKIKYUも何度か普通・快速列車乗り継ぎで首都圏→九州を移動した事があり、運賃面では青春18きっぷ1回分相当額+指定席料金の合計で3000円と非常に割安ですが、所要20時間程度と相当時間がかかりますので、時間に余裕がないと難しい話です)

その上ムーンライトながら号は、定期列車の充当車両が373系と呼ばれるさほど古くないJR東海の特急用電車を用いており、車両の老朽取替えに迫られる状況とは程遠いですし、同系は3両で1編成を構成しており、ムーンライトながら号では3編成組み合わせて運転していますので、青春18きっぷや鉄道の日記念きっぷが設定されない時期の平日などの閑散期でも、373系電車の特性を生かし、3両減車の6両編成で運転するする事は出来なかったものか…と感じるものです。
(余談ながらMAKIKYUも閑散期の同列車には、下り列車が小田原以遠で一部自由席となっていた頃に一度乗車した事があり、最近でも同列車の姿を目撃する事は時折ありますが、閑散期の平日はさすがに空席も散見される状況で、9両では輸送力過剰なのも事実ですが…)

また夜行快速2列車の臨時格下げは、時期による波動が大きい事が理由に挙げられ、今後は「春休みや夏休みなどの利用が多い時期に運転」と発表されていますが、現在定期列車の入出庫に関連して運転されている373系使用の東京~静岡間普通列車1往復(グリーン車なし)が、ダイヤ改正以降存続するのか否かも気になる所です。

あと利用が多い青春18きっぷ通用期間内でどの程度の列車設定が行われるのか、臨時格下げ後のムーンライトながら号はどの車両・両数(現在定期列車と臨時列車(ムーンライトながら91・92号)では使用車両や運転両数が異なっています)で運転されるのかも気になる所ですが、同列車の繁忙期にあたる青春18きっぷ設定期間にはなるべく運転日を増やし、大きな利便性の低下が生じない事を願うばかりです。

写真はムーンライトながら号の充当車両(定期列車の373系/臨時列車の183・189系)と、数日前に利用する機会があった際、乗車前に小田原駅で撮影した同列車の案内表示です。


阿蘇山ロープウェー~阿蘇山火口へアクセスする九州産交グループのロープウェー

2008-12-16 | 日本国内その他

  

先日「MAKIKYUのページ」では、阿蘇駅から阿蘇山へ向かう産交バスに関して取り上げましたが、この路線バスの終点・阿蘇山西駅からは、九州産交グループが運営する阿蘇山ロープウェーが運行されています。

世界で初めて活火山に架けられたロープウェーでもある阿蘇山ロープウェーは、阿蘇駅からの登山バスの終着となる阿蘇山西駅から、高低差が108mある中岳火口縁の火口西駅までの間を片道約4分で結んでおり、その間は阿蘇ならではの独特な景観を楽しむ事も出来ますので、彼の地を訪問する機会があれば、是非乗っておきたい交通機関の一つです。

ゴンドラは大型2台(1台の定員は91名)が中間地点で行き交い、2台のゴンドラはそれぞれ「すいせい」「ぎんが」という名称が付けられていますが、ゴンドラ内は僅かにモケットが張られた座席が設けられている程度で、殆どは立席での利用となりますので、着席を狙うのは至難の業と言えます。

また白と青の装いは九州産交グループの路線バスと同様で、阿蘇山ロープウェーが同グループである事を強くPRしている様に感じられたものですが、ゴンドラ内には「日本車両 昭和57年」というプレートが存在している事も印象的でした。

ちなみにこのロープウェーは産交グループという事もあって、九州内の路線・高速バスが乗り放題の「SUNQパス」を所持している場合には、割引料金で利用できる点も有難いものですが、今もなお活動中の阿蘇山火口周辺を運行するだけあって、火山活動が盛んな時期は状況によって火口一帯が立入禁止となり、運行休止となる場合もある点は要注意です。

あと阿蘇中岳の火口へ至るロープウェーは、他に仙酔峡ロープウェイと呼ばれる
ロープウェーもあり、こちらも機会があれば…と思いますが、両者の乗り場(山麓側:山上側共)は大きく離れていますので要注意です。


阿蘇地区を走る産交バス(2)~阿蘇山へ向かう路線は観光向けだけあって…

2008-12-12 | バス[九州本土]

 

先日「阿蘇地区を走る産交バス(1)」と題して、MAKIKYUが先月杖立~阿蘇間で乗車した車両などを取り上げましたが、今日はその続編として、阿蘇駅~阿蘇山西間を走る産交バスに関して取り上げたいと思います。

この路線は阿蘇登山バスと呼ばれ、阿蘇駅から阿蘇山火口へ向かうロープウェイが発着する阿蘇山西駅までの間を約40分程度で運行しており、朝の阿蘇山へ向かう便と、夕方の阿蘇山から下山する便の一部は、阿蘇駅から更に内牧まで足を伸ばしています。

阿蘇駅~阿蘇山西駅間は、その殆どが阿蘇山へ向かう登山道と言う事もあって、停留所は途中4箇所しか存在しておらず、運行時間帯も昼間に集中したダイヤ設定になっています。

阿蘇登山バスは純然たる観光路線と言う事もあって、ワンマン車内放送では一般的な行先や次停留所案内、注意事項などに加えて、阿蘇山に関する案内(何故かアナウンスの声は本州最大手の某バス事業者(バス専業事業者最大手とも言われますが…)などでよく聞くタイプでしたので、阿蘇山に関する案内が聞き慣れた声と言うのは少々奇妙に感じたものですが…)が随所に盛り込まれているのが特徴です。

その上阿蘇山へ向かう便では、草千里(阿蘇山西駅の少し手前の草原地帯)の手前の見晴らしの良い所で、数分間の停車時間が設けられ、一旦車外に出て雄大で独特な阿蘇の景観を楽しみ、撮影なども出来る事は非常に有難く、この様な運行形態は観光路線ならではと言えます。

使用車両もMAKIKYUが乗車した際は、往復共に中型車(乗車した車両は往復で別の車両で、富士重工製車体のいすゞ車で似た様な車両ながらも、2枚の写真を比較すると外観などに差異が見られます)とはいえ、リクライニングシートを備えた観光バスタイプの車両が充当され、ハイグレードな車両も観光路線に相応しいものでした。

この様な路線ですので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も阿蘇山を観光する機会がありましたら、是非阿蘇登山バスへの乗車をおススメしたいものですが、阿蘇山周辺の観光は観光バスや自家用車でのアクセスが多い事もあって、乗車した便は中型にも関わらず、往復共に空席が目立ったのは少々残念に感じたものです。

また阿蘇山へ向かう路線バスとしては、この阿蘇登山バスの他にも、産交グループが運行する九州横断バスの一部便(あそ号:予約制ですが空席がある場合は予約なしでも利用可、また九州内路線・高速バス乗り放題のSUNQパスも通用し、阿蘇駅~阿蘇山西駅間のみの利用も可能です)などを利用する方法もありますので、両者を乗り比べてみるのも面白いかと思います。

あと余談ながら阿蘇駅まで(もしくは阿蘇駅から)JR利用であれば、JR利用者専用の会員制バス「あそゆふ高原バス」(真っ赤な塗装はJR九州バスを連想させられますが、現在このバスの運行は亀の井バスが行っています)なども運行されていますので、これも選択肢の一つとしては悪くないかと思いますし、このバスで大分県方から阿蘇山へアクセスした後、阿蘇駅まで阿蘇登山バス利用というプランも、阿蘇山火口や草千里などの観光時間を確保したい時などに良いかもしれません。


阿蘇地区を走る産交バス(1)

2008-12-09 | バス[九州本土]

 

以前「MAKIKYUのページ」では、先月MAKIKYUが乗車した日田~杖立温泉間を走る日田バスに関して取り上げましたが、この記事では阿蘇方面に向かうバスに乗り継いだ事を記しており、どんなバスが走っているか気になる方も居ると思いますので、今日はその続編として、阿蘇地区を走る産交バスに関して取り上げたいと思います。

阿蘇地区の路線バスは、主に九州産交グループが運行しており、MAKIKYUが先月訪問した際には、杖立~小国~阿蘇駅間と、阿蘇駅~阿蘇山西間の産交バスに乗車していますが、前者をはじめとするローカル路線は、他の熊本県内ローカル路線と同様に、専ら中型車やマイクロバスが充当されています。

杖立発着の路線では、MAKIKYUが乗車した際には日野製の中型車が充当され、この車両自体は産交をはじめ、他事業者でもさほど珍しい車両ではないのですが、FFシフトを装備し、サイドブレーキもホイールパーク式になっているなど、産交で遭遇する2段ステップの中型車にしては、この点だけを見ると他の車両より上等と感じるものでした。

前面の行先表示幕も、産交に他の中型車に比べてサイズが小さいものを用いている他、2001年式と産交ではさほど古くない部類にも関わらず、車内に足を踏み入れると床は板張りとなっていたのは、車内に足を踏み入れた際には少々驚いたものでした。
(事業者によってはさほど古くない車両で、床が板張りという事もあるのですが、産交では大都市圏ではお払い箱になる様な年式の車両でも、今までMAKIKYUが何度か乗車した限りでは、床がリノリウム貼りの車両ばかりでしたので…)

その上座席もモケットではなくビニール張りと、内装は至って質素なものであるなど、随分風変わりな車両であるだけに、すれ違うバス(杖立~阿蘇間を1時間以上かけて走る便でも、産交では阿蘇地区をはじめ、各地のローカル路線で最近よく出没する日野製マイクロバス(LIESSE)が充当されている姿も目撃しています)などと比べると、この車両に遭遇できて良かったと感じたものです。

ちなみに杖立・小国から阿蘇方面へ向かう路線は、近年熊本直通の快速便が廃止されている上に、路線自体も廃止代替バスとして運行している状況ですので、決して至便とは言えず、予め時刻を調べてからでないと利用は厳しい感がありますが、杖立・小国から内牧・阿蘇方面へ向かう際に、車窓から望む阿蘇の山々の眺めも絶景で、特にバス好きの方でなくても、明るい時間であれば乗車そのものを楽しめるのでは…と感じる程でした。

そして阿蘇へ抜けた後は、阿蘇山火口へ向かうロープウェイ乗り場(阿蘇山西口)へ向かう産交バスに乗り換え、阿蘇山観光を堪能したものですが、この路線に関しても、続編として近日中に追って取り上げたいと思います。

写真は杖立~阿蘇間で乗車した日野製中型車と、阿蘇エリアの路線で見かける機会も多いマイクロバス(LIESSE)です。


西東京バス・青春号~他に類を見ない機関車型トレーラーバス

2008-12-08 | バス[首都圏]

  

MAKIKYUは今月初めに八王子・五日市周辺を訪れる機会があったのですが、その際には八王子周辺や奥多摩エリアで路線バスを運行する西東京バスを利用する機会があり、その中でも他に類を見ないトレーラーバスにも乗車する機会がありましたので、今日はこのトレーラーバスに関して取り上げたいと思います。

トレーラーバスは戦後まもない1950年頃には、日本でも各地で運転されていた様で、国内の主だったバス事業者の過去を取り上げた写真などを見ると、この年代のバスとして取り上げられる事も多いですので、存在自体は知っている方も多いかと思います。

1950年頃には各地で走り回ってトレーラーバスも、構造上運転席と客席が分離される事から、車内で運賃収受を行うワンマン運転には適さない事や、異常時の迅速な対応が困難な事などもあって、その後日本では姿を見る事はできなくなっていました。

しかし近年では東京都日の出町が、観光用に機関車型のトレーラーバスを導入し、「青春号」という名称で西東京バスに運行委託し、武蔵五日市駅(あきる野市)~つるつる温泉(「青春号」の名称もこの温泉施設の「生涯青春の湯」と関係がありそうです)間の路線バスとして運行を行っていますので、首都圏に居るのであれば、乗車も比較的容易になっています。

この機関車型トレーラーバスは、排ガス規制エリアの東京都内に使用の本拠を置いている事もあって、当初導入された車両は昨年引退し、現在日の出町内に保存されていますが、極めて高額な特別仕様の車両であるだけに、地方への転出などは出来なかったものか…と感じてしまうものです。
(機関車型の形態だけに、これで未完線の路盤でも走らせれば相当な話題性がありそうですが…)

そのため現在では昨年登場した2代目の「青春号」が活躍しており、MAKIKYUが先日乗車したトレーラーバスもこの車両ですが、こちらは排ガス規制への適応は勿論、被牽引車の扉付近はワンステップ構造とし、車椅子での乗車にも対応するなど、バリアフリーの面でも配慮されています。

とはいえトレーラーバスの構造上、タイヤ部分はかなり車高が高くなる事は否めず、レトロ調の内装が特徴的な客室内は、扉付近を境に、2人がけの前向き座席が3列並ぶ前部(牽引車側)は3段、3方シートとなっている後部も2段のステップを上がる構造となっており、被牽引車の前部は出入口から数えて4段ものステップを上がる必要がありますので、乗降性は決して良いとは言えません。

また連接バスなどと異なり、最前部の運転席と2両目の間は行き来できず、ワンマン運転による運賃収受は不可能な事もあって、被牽引車にも運賃収受などを行う車掌が乗務し、ツーマン運転を行っており、発車の際にブザーを鳴らしている事や、牽引車と被牽引車それぞれで別の登録番号を持っている事などは、このバスならではと言えます。

こんな状況ですので、一般的に路線バスとしての使い勝手を考えると、経済的にはどう考えても…という状況で、その上武蔵五日市駅~つるつる温泉間の路線バスは山間部を走り、一部区間は自由乗降区間(停留所以外の箇所でも乗降可能な区間:過疎地の路線バスでは比較的よく見られ、東京都や神奈川県などでも幾つかの路線が該当します)であるにも関わらず、この車両が充当される便では自由乗降区間でもその取り扱いを行わないなど、利便性の面でも難ありと言えます。

ただ使い勝手や利便性の面では難あり、その上運転には大型2種免許の他に、牽引2種免許(所持者は極めて少なく、大型2種持ちのMAKIKYUもこの免許は持っていません)も必要となりますので、運転者が限られると言う問題も生じるこの車両も、幼稚園バスなどでよく見かけるただの「機関車型バス」ではなく、トレーラーバスという特殊な構造を採用している事で、他に類を見ない極めて個性の強い車両に仕上がっているのは事実です。

地域の足を兼ねながらも、観光用としてのウエイトが高い事などを考えると、その存在自体を一見するだけでも大きな価値があると感じますし、一般の路線バスとは全く異なる乗り心地も、このバスに乗車するためだけに一度足を運んでも…と感じる程でした。

そのため「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様にも、五日市線沿線(起点となる拝島へは、都心からも西武線を利用すると比較的割安に到達できます)などを訪問する機会がありましたら、是非一度試乗をおススメしたい車両です。

とはいえ極めて高額で特殊な車両故に、当然ながら1台のみの存在で、つるつる温泉が定休日となる火曜日は運休、またそれ以外の平日も専ら午後からの稼動(土休日は午前中の稼動もあります)となるなど、運行ダイヤが限られるのは難点で、突発的な故障などの場合は、一般車両による代走となる事もある様ですので、この点も要注意です。

写真は青春号の外観(機関車型の特異な外観だけでなく、前後で異なる登録番号にも注目)と、その車内の様子です。


トロッコ神楽号・JR九州へ~一方で設備撤去なども…

2008-12-06 | 鉄道[九州・私鉄等]

今から3年前の2005年、9月に襲来した台風の影響で甚大な被害を受け、宮崎県を走る第3セクター鉄道・高千穂鉄道(TR)が運行不能となり、その後復旧することなく一部区間(延岡~槇峰)は廃止となり、法律上は今も休止が続く残りの区間(槇峰~高千穂)も、まもなく休止期限が切れて正式に廃線となる公算が強い事は、ご存知の方も多いかと思います。
(現在の休止期限は27日限りですので、今後何らかの動きがなければ、28日に槇峰~高千穂間が廃止となり、TR路線の全線廃止が確定します)

この事は台風による被害が少なく、高千穂鉄橋も存在する高千穂方だけでも観光鉄道として再開する構想が、残念ながらうまく行っていない事の現われとも言え、TRの車両や設備の今後も気になっていましたが、今日ネットサーフィンをしていた所、JR九州HPでTRの観光列車として活躍していたTR400形気動車「トロッコ神楽号」を購入するニュースリリースが掲載(記事公開日は昨月25日ですので、既にご存知の方も多いかと思います)されているのを見つけ、導入からまださほど使用していない同車(2003年に2両が導入され、2年少々しか営業に供されていませんので、現状では走っていない期間の方が長い事になります)は、過去に乗り入れ実績もあるJRで再活躍する事が確定しています。

TR400形のJR九州への譲渡は、トロッコ気動車を用い、別会社移管による観光鉄道として、TR路線を再開する選択肢の消滅確定を意味する事にもなりますので、ある意味少々残念な感もあります。

とはいえTR運行休止からずっと出番がなかった新型気動車(いつでも稼動可能な状況に整備され、時折高千穂駅構内などを動いていた様ですが…)が再び活用される事は喜ばしい面もあり、活躍の場を変えながらも引き続き宮崎の地で活躍する事になる模様(主に日南線などで使用予定となっている様です)ですので、今後の活躍に期待すると共に、TR時代とさほど変わらぬ姿で活躍する事になるのか、それともJR九州らしい派手な改装を経て運行開始となるのかも気になります。

またTR一般車両も(TR100/200形気動車)も延岡駅に長期に渡って留置され、その後廃車解体となったTR102号(わかあゆ号)に続き、高千穂の車庫に留置されていた車両の解体も開始された情報が流れており、最近になってTR延岡駅舎なども解体された情報が流れていますので、TRが正式に「廃止」となる事を強く感じるものです。

TRの軽快気動車は元々耐久性の面で難がある車両と言う事に加え、製造から20年近くなる事もあって、TR400形とは明暗を分ける状況になっていますが、こちらも一部は四国の3セク鉄道や沿線自治体などに引き取られる情報が流れていますので、九州を離れて四国へ移籍する車両は、第2の地での活躍にも期待したいと感じるものです。

写真はTR運行休止の一月ほど前、列車乗り換えの空き時間に延岡で撮影したTR400形気動車「トロッコ神楽号」(手前の2両がTR400形・前の一両は一般車両)です。

MAKIKYUはTRには一度も乗車する機会がないまま、乗れない状況になってしまったのは心残りですが、このトロッコ車両がJRに移籍した後も、再び延岡の地にやってくる機会が巡ってくるのか気になるものです。


昨日限りで定期運転を終了した0系新幹線~残すは臨時「ひかり」号でのさよなら運転のみに…

2008-12-01 | 鉄道[新幹線]

 

昨日(11月30日)限りで定期運転を終了し、後は今月運転される臨時「ひかり」号としてのさよなら運転を控えるだけとなった0系新幹線ですが、この事はニュースなどでも盛んに報じられていますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様もご存知かと思います。

今でこそ新幹線は当たり前の存在となっていますが、40年以上も前の東海道新幹線開業から20年余りに渡って増備が続いた0系新幹線は、昭和時代における日本の高度経済成長の象徴とも言える存在で、最後まで大きな事故もなく走り続けたと共に、後に登場した新幹線各形式の開発の土台にもなり、新幹線に触発されて海外でもTGVなどの高速鉄道が運行を開始するきっかけになるなど、その功績は計り知れないものがあります。

JR西日本HP内にも0系新幹線の引退を記念した特設ページが設けられ、既にこの特設ページをご覧になられた方も居られるかと思いますが、「0系新幹線に思いをのせて」という投稿欄の繁盛振り(投稿は4日まで受け付けており、投稿するともれなく記念乗車証も交付されます:またMAKIKYUも「新幹線にひとこと」の13**番目に投稿していますので、暇な方は探してみて下さい)などを見ても、如何に多くの人々に愛され、多大な影響を与えた車両である事を改めて認識させられます。

ちなみに0系が定期運転を終了した昨日は、MAKIKYUは首都圏で仕事と言う事で、最後の定期列車(岡山発博多行こだま号)の運行終了などは見届けていませんが、この列車の終点・博多駅ではまだ落成してからまもない山陽~九州新幹線直通用の新型車両(N700系8両編成)との顔合わせが実現し、0系充当の最終列車が到着するホームなどは、相当な賑わいとなった様です。

0系が定期列車としての運行を無事に終了した事は、一つの時代の終わりを告げる出来事とも言え、今まで長い間新幹線の線路上を走り続けた事をいつまでも記憶に留めておくと共に、今後予定されている臨時「ひかり」号さよなら列車(全車指定席:指定席券はあっという間に完売した様です)も無事に運行され、長い間活躍し続けてきた0系が有終の美を飾る事を望みたいものです。

また「MAKIKYUのページ」内でも、今年に入ってから2回ほど0系に乗車した際に、乗車した0系の様子などを取り上げた記事(以下に記載)を掲載していますので、興味のある方はこちらもご覧頂ければ幸いです。

JR西日本・新幹線0系電車~永年走り続けた元祖新幹線もまもなく…(08年6月2日)
[この記事では近年のグレーと黄緑色の装いとなった0系新幹線や、2+2配列の座席が特徴の車内の様子などを取り上げています]

リバイバル塗装となった山陽新幹線・0系電車(08年10月5日)
[クリームと紺色のリバイバル塗装となった、0系新幹線に関して取り上げています]

写真は9月末に0系に乗車した際、姫路駅停車中に撮影したリバイバル塗装の0系新幹線と、「こだま・博多」の行先を掲出した行先表示です。

なお「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も、0系新幹線に関する思い出などがありましたら、昨日の定期運転終了に関する事柄以外でも歓迎致しますので、コメントも是非どうぞ。