「MAKIKYUのページ」では時折中国の路線バスに関して取り上げており、その中には近年急速な勢いで整備拡充が進行している快速公交(BRT)も含まれていますが、中国大陸本土ではBRT運行都市が多数存在しています。
そのためBRTの要素として注目される専用路や専用レーンの確保、乗降場への改札やホームドアの設置・輸送力の大きい連接車運行などは、実施している路線とそうでない路線があり、同一都市内で複数形態のBRTが存在する都市もあります。
中国大陸本土内の幾つかの都市でBRTに乗車していると、実情に応じてこれらの一部が取り入れられていると感じますが、日本でBRTに関しての提議立案を行っている人物は、中国のBRTにおける現状をどこまで知っているのか…と感じる事もしばしばです。
また中国の都市交通に関しては、BRTだけでなく軌道系交通機関も猛烈な勢いで新線開業が相次いでおり、乗車済の路線でも記事作成が追い付かない状況ですが、先日のgooブログお題で取り上げた上海のBRT路線に関しては近日中に記事作成も…と記した事もあり、今日取り上げたいと思います。
今日取り上げる上海のBRT路線は「71路」と呼ばれ、昨年の運行開始からまだ1年経過していない路線で、市内中心部の外灘(延安東路外灘)~西郊の申昆路枢纽站(バスターミナル)間を運行しています。
所要時間は全区間乗り通すと1時間強、バッテリーを搭載した無軌条電車(トロリーバス)で運行しており、運行区間の大半は架線下ですが、バッテリー搭載車で運行する事もあり、架線のない区間も一部存在しています。
運行区間の大半は道路中央の71路専用レーンを通行、起終点を除く各バス停は道路中央に設置され、一般車両と同じ車線を走る路線バスに比べ速達性に優れています。
乗場も71路専用で分かり易くLRTに近い感覚で利用でき、各停留所にはホームドアも装備されています。
一般の路線バスとは逆側の扉から乗降する事もあり、右側通行の左ハンドル車ながらも、扉配置を見ると左側通行の地域で用いている車両の様な状況になっているのも大きな特徴です。
全程(全区間)運行の便は基本的に2両連接車を使用、また中心部方の運行区間が若干短い区間車(一部区間運行)は同等デザインの単車で運行しており、車両形状だけでなく塗装も一般の路線バスとは大きく異なりますので、違いは一目瞭然です。
71路では各停留所に改札はなく車内収受方式ながらも、基本的に車掌が乗務している事もあり、区間車用の単車も含め車両最前部に乗降扉が設けられていないのも大きな特徴です。
運転席右側には1人掛けの展望席とも言える特等席も存在、この特等席は実車運行中大抵着席している乗客の姿を見かける程の人気席ですが、始発から乗車するのであれば、この特等席で専用レーン快走を堪能するのもおススメです。
ちなみにMAKIKYUがこの路線に初めて乗車したのは昨年夏、上海虹桥站構内の旅行会社で近隣のホテル紹介を依頼した際、案内されたホテルのすぐ近くに71路の停留所があり、便利そうな路線だと思い利用してみた次第です。
上海虹桥站からは173路などの市内公交汽車で吴宝路バス停まで10分程度で移動可能、また起点の申昆路(バスターミナル)と吴宝路の間は、71路は大回りして運行しており走行距離はそこそこあるものの、最短ルートなら徒歩5分程度で移動可能な距離です。
(ただ上海虹桥站~吴宝路はバス停1~2個ですが、虹橋机場の脇を通る事もあり停留所間隔がかなり開いていますので、この間を徒歩移動するのはかなり厳しいと思います)
また上海虹桥站周辺で(外国人宿泊可能な)比較的割安な宿を探したいなら、71路沿線の終端近くに幾つもホテルがありますので、このホテルを利用し市内中心部との間を71路で移動するのもおススメです。
運賃も他の一般路線と同様に2元均一の格安運賃、上海交通カードでの乗車も出来ますので、上海虹桥站発着の高鉄を何度も利用しており、地鉄以外の交通手段で上海虹桥站と市内中心部の間を移動してみたいという方も、一度試乗される価値はあると思います。
「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も上海へ足を運ぶ機会がありましたら、是非71路BRTに乗車してみては如何でしょうか?
先日「MAKIKYUのページ」では、ベトナムの首都・ハノイ市内を走る路線バスに関して取り上げましたが、今夏MAKIKYUがハノイ市内で路線バスに乗車した際に途中でBRTの姿を目撃、このBRTが気になり急遽乗車中のバスを下車してBRTの停留所へ向かい、短い区間ながらもBRTに乗車したものでした。
MAKIKYUが乗車したBRTは、ハノイ市内西部の南郊へ向かう路線で、ハノイでは中国の地方省都の如くBRTが街中の各所に…という程の規模ではないものの、道路中央に専用レーンを整備し専用乗降場を確保、他の一般路線よりも速達性を向上させているなど、運行系統の内容自体は中国などで次々と登場しているBRTに近いものとなっています。
鉄道廃線跡を用いたバス専用道運行か、連接車導入で一部停留所を通過する程度でBRTと名乗る日本のBRTに比べれば、他の一般路線との差異は一目瞭然という印象を受けたもので、BRT乗降場は入場前に改札で運賃支払い・車内精算なしで乗車できる点は、日本でも検討余地大と感じたものです。
ハノイのBRTは道路中央に高床の島式ホームを設けている事もあり、左ハンドル車にも関わらず乗降口は進行方向左側、通常乗降に用いる高床専用ホーム乗降用の扉(左側2箇所)は都電荒川線の如くステップ無しとなっています。
そのため車内はタイヤハウス部分と最後部以外はフラットになっており、車内段差という点でも割合評価できる車両と感じたものの、座席は中国のバスなどでもお馴染み、ベンチの如く硬いプラスチック製となっており、この辺りは評価が分かれる所かと思います。
また通常の乗降は進行方向左側のみながらも、乗務員の乗降用や非常用などの目的があるのか、進行方向右側も最前部にステップ付きの扉が設けられており、公式側だけを見ると短距離都市間バスの様な風貌となっています。
その気になれば前乗り前降りのトップドア車として、通常路線でも使用可能な構造となっていますが、中国のBRTでよく見かける左右両側に扉を設けた車両は大抵左右双方に乗降扉を2か所(2両連接車は3か所)設置していますので、この構造は独特と感じたものです。
ベトナムはまだまだ発展途上、公共交通機関も今後経済発展と共に路線整備も進むと思われますが、都市内公共交通整備の一環として今後BRTの路線整備も進むものと思われ、そ今後ベトナムのBRTではこの手の車両が主流になるのか否かも気になったものです。
gooブログのお題で、今日気になる事がありましたので参加させて頂きます。
今日のお題は「バスは利用しますか?」、昨日が「都バスの日」だった事に関連しているお題です。
首都圏在住という事もありMAKIKYUは東京都交通局の路線バス(都営バス)には幾度も乗車、その中には東京23区内だけでなく多摩地区や埼玉県(飯能市)を運行する路線もありますが、今年(2018年)に入ってからはまだ都営バスには乗車していません。
路線バス自体は一時期特定の路線を頻用していた事もありますが、昨年転居した自宅~最寄駅の距離がさほど遠くない事に加え、自宅のすぐ近くを走るバス便は余り多くない事から、最近では特定の路線を頻用する事はありません。
また年末年始を中国で過ごした事もあり、自宅のすぐ近くを走る路線に乗車したのも、今年に入ってからはまだ一度だけです。
ただ国内外を旅行する機会などもしばしばという事もあり、市内バスに関しては出先でも頻繁に利用、また時折都市間バスにも…という状況で、今年初めて乗車したバスは写真と同型の車両になります。
(運行路線も同一ですが車両番号は異なります)
このバスは湖北省の省都・武漢市に以前からある漢口・武昌の両鉄道主要駅間を結ぶ「10路」で、沿線途中には武漢屈指の観光名所・黄鶴楼もあるなど、地元住民だけでなく旅行者にとっても非常に利用価値の高い路線です。
(武漢市内にある鉄道主要駅としては、他に近年開業した高速鉄道の列車が多数発着する「武漢」駅もあり、現在は主要3駅間をバス以外に地鉄で移動する事も出来ます)
10路の主力は平屋車両ですが2階建てバスも混在、平屋車両に乗車した後に再度10路を利用した際にはこちらに遭遇、同一路線の往復でも行きと帰りで異なる車両に乗車できたのは有難いと感じたものでした。
(こちらも乗車した車両と同型ながら車両番号が異なります)
この車両以外にも中国は車種もかなり多く、日本ではまだ余り普及していない電動車なども多数運行、年末年始の中国滞在時にも何度か乗車したものでした。
中国のバスは車両の種類が多いだけでなく、都市によっては日本では少数派の2両連接バスや無軌条電車(トロリーバス)なども多数運行、近年注目を集めている快速公交(BRT)も多数運行しているのも大きな特徴です。
上海では2両連接・架線集電(トロリーバス)・道路中央に専用レーンと乗降場を設け速達性向上(BRT)の3要素が揃い、今日の中国バス事情を象徴していると言っても過言ではない路線(71路)にも乗車。
この路線は昨夏にも乗車しているものの、まだ「MAKIKYUのページ」では記事公開できていませんので、出来れば近日中に記事公開もできれば…と思っています。
日本国内では今年に入ってからのバス乗車はまだ数回程度ですが、その中には沼津を舞台にした人気アニメのキャラクターをラッピングした車両にも乗車(写真は昨秋撮影)しています。
このアニメは昨年末で第2期放送が終了していますが、ラッピング車両は最初に登場した車両が運行継続要望殺到、当初の運行予定期間を過ぎてもラッピング継続中である上にラッピング車両も増車され、現在は2社合わせて計5台が活躍しています。
日本国内各地で宿泊特化型ホテルとして定評があり、近年は海外にも進出しているビジネスホテルチェーンを今月利用した際にも、今月のホテル室内誌で沼津市内の店舗紹介と共にこのアニメに関する特集ページが設けられ、その中にラッピングバス写真(写真とは別車両)も登場しています。
この様な状況は、沼津の街が市内を舞台にしたアニメで関連で盛り上がっている事の一端とも感じる程で、現在活躍中のラッピング車両も何時まで運行するのか気になるものです。
またMAKIKYUは大型第2種免許や旅客自動車運行管理者資格なども保有しており、バスに関しては一般に知られていない事の一部も知る身ですが、今後も従来通り国内外のバス関連記事を多数公開して行きたいと思っていますので、興味のある方は目を通して頂けると幸いです。
先日「MAKIKYUのページ」では、ベトナム・ホーチミン市内を走る路線バスに関して取り上げましたが、ベトナムは南部のホーチミンと北部のハノイが2大都市、そしてハノイもホーチミンと同様、鉄道は長距離旅客向けの列車線のみという状況になっています。
(現在地下鉄建設中、まもなく開業見込み)
そのため市内交通は専ら路線バス、ホーチミンと同様に市内各地や近郊では多数のバスが走っていますが、塗装は白地に黄色と朱色という派手な装いの車両が主体を占めており、緑の濃淡を基調とした塗装の車両が多いホーチミンとは対象的な状況になっています。
車種も韓国系が主流を占めているものの、ハノイでは現代車の影が薄く、一方韓国でも現代と並ぶ2大勢力になっている大宇車が多く用いられています。
大型路線車は3扉車も多数活躍、前中扉車も韓国では余り見かけない中折戸車を多数見かけたものでした。
日本では殆ど姿を見る機会がないものの、韓国では嫌という程姿を見る観光タイプ前中扉車も多数活躍、また黄色と朱色を基調とした装いながらも、中国のバスに近い雰囲気の車両なども散見したものでした。
黄色と朱色を基調とした装い以外にも、青の濃淡や紺色とオレンジ色の装いを纏った中型車の姿なども見かけ、前者は乗車機会もありました。
ホーチミンと同様にマイクロバスによる路線も多数存在、こちらも2扉車が活躍する姿を多数見かけたものでした。
マイクロバスも韓国系が多いものの、ホーチミンで活躍する車両と同種と見受けられる車両も散見、乗車した車両はハンドルにISUZUロゴもありました。
いすゞ車とは言えども日本の路線バスとは大きく異なり、配送用トラックの下回りにバスの車体を組み合わせたのでは…という雰囲気の車両でした。
ちなみにハノイのバスはツーマンバスが大半ながら、ホーチミンとは異なり乗車したバスは皆車内放送(ベトナム語のみ)が流れていたのも特徴ですが、この放送は声がこだましているように聞こえ、聴き取り難いのは難点と感じたものでした。
またハノイでは一般路線以外にBRTも運行しており、こちらも乗車機会がありましたが、BRTに関しては後日別記事で追って取り上げたいと思います。
今年の正月期間は更新休止した「MAKIKYUのページ」ですが、今日から更新再開したいと思います。
今年(2018年)も引き続き宜しくお願い致します。
ちなみにMAKIKYUは昨年末~今年の正月期間中は海外へ出向いており、様々な列車やバスなどに乗車機会がありましたが、現地で急遽作成し昨年末に公開したKTX京江線(KTX-平昌)関連の記事以外は、まだ画像整理もできておらず公開は暫く先になる見込みです。
また昨年夏の東南アジア関連も、まだ公開できていない事柄が多数ありますので、今年最初の記事は先月公開したベトナム・ホーチミン郊外のビンズン(Binh Duong)省を走る路線バスに関して取り上げた記事の続編で、ホーチミン市内を走る路線バスに関して取り上げたいと思います。
MAKIKYUが今夏ホーチミンで市内バスを利用したのは、ホーチミン市内には1泊しかしていない事もあってか、ベンタイン(Ben Thanh)市場近くのバスターミナルと北東バスターミナル(Ben Xi Mien Duong)の間を往復する際と、ベンタイン市場近くのバスターミナルからサイゴン駅(Ga Sai Gon)の近くへ向かう際に乗車した程度。
ただホーチミンは結構大きな街である上に、軌道系交通機関は長距離列車を除くと現在皆無(地下鉄を建設中)ですので、市内交通機関は専らバスとなっており、2つのバスターミナルでは様々な車両の姿を見る事が出来ました。
MAKIKYUがホーチミンで最初に乗車したのは、車型だけでなく装いまでもが韓国の市内バスそのものと言っても過言ではない雰囲気の現代New Super Aerocity。
車内にはハングルで記された注意表記も見受けられ、遠く離れた初訪問の街で初めて乗車したバスにも関わらず、車両だけなら乗り慣れた車両という気もしたものでした。
ホーチミンのバスはツーマン運行の車両が多い中で、このバスはワンマン運行だったのも大きな特色、運賃収受はつり銭支払いや乗車券(写真)発券を伴うなど、乗務員の負担はやや大きいと感じたものでした。
ベカメックス東急バスと同様にNew Super Aerocityとよく似た雰囲気ながらも、SAMCOブランドで中扉が折戸となっている車両も散見、これも青一色の単色塗装車で韓国のバスを模倣したのか否か気になる所ですが、ラッピングによる部分広告車も活躍していました。
韓国の広域急行バスと同種の中扉付観光タイプ車両も多数活躍、その中にはどう見ても現代車にしか見えない車両ながら、日野のロゴを付けた車の姿も見かけたものでした。
ホーチミンの韓国系車両は現代製が主流ながら、大宇車も時々出没する状況、その中には韓国では見かける機会のない3扉車の姿も見かけたものでした。
大型路線車では韓国系以外にも、ベンツのマークを掲げた車両や中国製車両なども活躍。
大型路線車に混じり2扉のマイクロバスも散見、このタイプもホーチミン市内や周辺では結構よく見かけたものでした。
他にも都市間バスも時々発着、電動カートも有償乗合輸送に用いられているなど、ベンタイン市場近くのバスターミナルを行き交う車両を眺めて撮影するだけでも20~30分程度は…とも感じたものでした。
また北東バスターミナルでも、都市間バスはセキュリティチェックなどがあり、ターミナル内に停車しているバスの撮影は乗客以外難しい状況だったものの、ターミナル前も多数の市内バスの起終点となっており、こちらでも数枚程度撮影。
ベンタイン市場近くのバスターミナルを発着するバスと同種の車両をはじめ、大小様々なバスが行き交う姿を見る事ができる状況。
中国程ではないものの日韓に比べれば車種バリエーションも豊富なだけに、ホーチミンでの滞在時間がもう少し確保できていれば…とも感じたものでした。