最近福岡~大分県境一帯で局地的な豪雨となり、特に朝倉市・東峰村(福岡県)・日田市(大分県)では河川の氾濫や道路寸断、家屋や鉄道橋脚の流出など様々な被害が報じられています。
また物的損害だけに留まらず、死傷者発生なども報じられており、かなりの大災害になってしまったと感じますが、不幸にも亡くなられた方の冥福を祈ると共に、災害で被災された方々が一刻も早く豪雨発生前と同様の平穏な生活に戻れる様になる事も願いたいものです。
ちなみにMAKIKYUは朝倉市・東峰村・日田市やその周辺などに知人等はいないものの、一帯は何度か足を運んだ事があります。
その中でも現在は市町村合併で朝倉市に属する杷木(Haki)地区は、鉄道こそ通っていないものの福岡~日田間の高速バス「ひた号」をはじめ、JR二日市駅~朝倉街道駅~甘木営業所~杷木バスターミナル間を結ぶ甘木幹線の路線バスも多数発着するなど、朝倉市における交通要衝の一つとなっており、杷木バスターミナルも3年程前に1度利用したものでした。
ひた号は福岡~日田を結ぶ基幹交通にもなっており、ひた号なくしては会社運営が成り立たないと言っても過言ではない程、日田バスにとっては重要な路線となっています。
(名目上は西鉄との共同運行となっていますが、西鉄便も日田バスが運行受託しており、実態は日田バス単独運行と言っても過言ではない状況です)
このひた号は高速道路(大分自動車道)の通行止めに伴い全便運休となっていますが、JR久大本線の鉄橋が流出し当面復旧も見込めない状況では重要度が更に高くなっていると言っても過言ではなく、早期の道路状況改善と運行再開を願いたいものです。
一般路線も甘木幹線は便数も多く、専ら大型車で運行される路線でMAKIKYUも朝倉街道~杷木間で乗車した事があり、こちらも近年一部便は日田バスが運行受託していますが、甘木~杷木間の途中でも冠水などによる被害が生じており、甘木以東は運転見合わせとなっています。
MAKIKYUが甘木幹線のバスで杷木へ足を運んだ際には、その後県境を超えて日田へ向かうバスに乗り継いだものでしたが、杷木~日田間は便数の多いひた号の区間乗車が最も至便なものの、他に日田バス運行の一般路線も存在しています。
MAKIKYUが杷木~日田間を移動する際は日田バス一般路線を利用したものでしたが、その時の充当車両は西鉄から移籍した車両が塗装もそのままで「日田バス」の社名表記を施しただけの車両で、旅客数などを考慮すると輸送力過剰と言っても過言ではない状況でした。
またこの他に筑後川を跨いで対岸のうきは市を起点に、杷木バスターミナルを経て北東の山間部に位置する東峰村へ向かう路線(宝珠山~小石原)も出ています。
こちらはマイクロバスによる運行となっており、MAKIKYUが杷木へ足を運んだ際にはにしてつバスと表記した見慣れない装いの三菱ローザが活躍する姿を目撃していますが、この路線の途中には道路寸断で多数の避難者が孤立状態になっていると報道されている地区も含まれており、当然ながらこの路線もうきは~杷木間以外は運行見合わせとなっています。
またMAKIKYUの訪問時には東峰村へ向かう路線だけでなく、うきは市内の中心部を経て笹尾へ向かうマイクロバスも目撃しており、こちらは三菱ローザながらも西鉄ではお馴染みの赤白塗装の車両が用いられていましたが、現在この路線は廃止されうきは市内の一部区間で予約制デマンドタクシー等による運行に切り替えられています。
現在報じられている杷木周辺の被災状況などを考慮すると、うきは~杷木間のバス運行再開とは言え暫くは不要不急要件での訪問などは控えた方が良い気もしますが、機会があればインフラ復旧などが進み落ち着きを取り戻した後に杷木をはじめ、周辺の日田なども再訪できれば…と感じています。
「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方も杷木周辺を走る路線バス各路線だけに限らず、ここ数日の朝倉市や日田市などで発生した豪雨災害関連で言及したい事などがありましたらコメントもどうぞ。
先月MAKIKYUは韓国へ足を運ぶ機会があり、その際の往復は毎度恒例となっているJR九州高速船「BEETLE」に乗船、BEETLEの発着する博多港を発着する西日本鉄道(西鉄)の路線バスにも乗車しています。
西鉄は福岡市を拠点としている事業者と言う事もあり、西鉄バスは福岡市内や近郊の至る所で走っており、BEETLEの発着する博多港国際ターミナル(中央ふ頭)へ足を運んだ事がない方でも、福岡市内や周辺地域に在住、もしくはこれらの地域へ足を運んだ事がある方であれば、大半の方はどこかで乗車していると思います。
運行車両も近年では白と赤の装いの車両に加え、車両代替や塗り替えなどでスマートループと呼ばれる新色車両も増えており、博多港を発着する路線でも頻繁に姿を見る事が出来ます。
この2者はMAKIKYUにとってもお馴染みの存在ですが、これに加えて西鉄バスでは8月から「Fukuoka BRT」と名付けられた2両連接バスの運行も開始、現在2台が愛宕浜営業所に配置されています。
この連接バスは昨年新潟交通で運行を開始した「ツインくる」と同種のボルグレン製、塗装は白を基調に上部を山吹色としたもので、既に連接バスを運行している国内他社と同様に通常の一般路線車とは異なる装いで差別化が図られており、西鉄バスでは初採用の白色LEDによる行先表示も際立っていると感じたものでした。
(以前「MAKIKYUのページ」で取り上げた新潟交通「ツインくる」に関する記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい)
日本とは車両規格の異なる海外製車両と言う事もあり、右側後方部に非常扉は設けられておらず、代わりに非常用ハンマーを車内設置、また横転時に備えて天井に非常扉を設置しているのも大きな特徴となっています。
現在は博多港国際ターミナル(中央ふ頭)~天神~博多駅~博多港国際ターミナル(中央ふ頭)を昼間時間帯のみ循環運行、一部停留所のみ停車の急行運転を行っています。
運賃は通常の路線バスと同額で乗車でき、各種フリー乗車券やnimocaなどの交通系ICカードでの乗車も可能、2両目の扉はnimocaなどのICカード利用時のみ出口としても利用できる様になっており、各種案内を4か国語(日韓英中)で実施しているのも大きな特徴です。
現段階では内回り・外回り共に6回ずつの運行に限られ、試行的要素が強い運行形態となっていますので、狙って乗るのでなければ少々乗り難い状況ですが、MAKIKYUが乗船するBEETLEの出航時刻に合わせて丁度良い便もあり、「韓国まで行く足の一つ」として乗車したものでした。
(「Fukuoka BRT」をはじめとする西鉄バス自体が国境を超える訳ではありませんが、東京駅や新横浜駅など~[東海道・山陽新幹線のぞみ号など]~博多(博多駅)~[Fukuoka BRTなどの西鉄バス]~博多港国際ターミナル(中央ふ頭)~[JR九州高速船「BEETLE」などの国際航路]~釜山港(国際ターミナル)~[徒歩かシャトルバス]~釜山駅~[KTX(高速列車)かムグンファ号などのKORAIL一般列車]~ソウル駅などのルートで陸路と海路の乗継移動する際、日韓両国の首都圏を結ぶルートの一部を構成していますので…)
それ以外にもたまたま福岡市内を移動する際に、丁度「Fukuoka BRT」がやって来た事があり、MAKIKYUは先月西鉄の連接バスには計2回乗車していますが、2台の連接バスは車内の座席モケットが異なっているのも大きな特徴で、2回の乗車で2台双方に乗車できたものでした。
輸送需要を考慮すると、現状ではどうしても2両連接車でなければ…という程ではないですが、最近はやや利用が減少していると言われているBEETLEの利用増大→出入港に合わせた時刻で博多港国際ターミナル発着便に連接バスを充当する需要が生じる様になれば…とも感じたものでした。
現行経路では中央ふ頭近くにマリンメッセなどの大規模集客施設もあり、福岡市内ではそれ以外にヤフードームなども、一時に需要が集中し臨時便が運行される事もよくある状況ですので、今後これらの場所で開催されるイベント開催時の臨時便などに連接バスを充当できれば、車両特性を生かし威力を発揮するのでは…とも感じたものでした。
また現在「Fukuoka BRT」運行経路の一部にもなっており、博多駅から博多港方面へ向かう博多駅~築港本町間の「大博通り」には、昨日個人タクシーが猛スピードで突撃、多数の死傷者が発生した「原三信病院」が位置しており、幾つもの建物が存在する大規模病院でもある同院の一部は大博通りに面しています。
急行運転を行う「Fukuoka BRT」は病院の目の前にある最寄りバス停留所「神屋町」は通過となりますが、博多駅~博多港国際ターミナル(中央ふ頭)間を運行する西鉄バス一般車両運行便の停車停留所にもなっており、MAKIKYUは先月の訪韓時をはじめ、大博通りを運行する西鉄バスには何度も乗車しています。
今回の事故は報道を聞く限り、事故原因もまだ明らかになっておらず、運転者と車両側のどちらが要因で悲惨な事故に至ってしまったのかも分かりませんが、神屋町バス停(原三信病院の前)は何度も通った事がある所だけに、ここで悲惨な事故が…と思うと非常に痛ましいものです。
不幸にも亡くなられた方の冥福を祈ると共に、負傷された方の回復と同種事故が再発しない事を願うばかりです。
先日「MAKIKYUのページ」では、先月MAKIKYUが乗車した新潟交通の「新潟~池袋線」に関する記事を取り上げましたが、先月に続き今月もMAKIKYUは長距離を運行する高速乗合バスに乗車する機会があり、その際に乗車した路線が今日取り上げる「はかた号」です。
「はかた号」は福岡(博多・天神)~東京(新宿)間を運行、一時期は首都圏方の事業者と2社共同運行を行っていた時期もありましたが、近年は福岡に拠点を置き、バス事業においてはグループ全体で国内最大規模を誇る西日本鉄道(西鉄)による単独運行となっています。
西鉄グループでは一時期、4列席車による福岡~首都圏間の廉価路線「Lions Express」を西武バスグループと共同運行しており、この路線は東京(池袋)だけでなくさいたま(大宮)まで足を延ばしていましたので、この路線が存在していた時期は、「はかた号」は運行時間や距離の面で国内最長ではない状況でした。
「Lions Express」の運行終了後は再び国内最長距離を運行する高速乗合バスに返り咲き、所要時間も最長クラスの存在ですので、一部では「キングオブ深夜バス」とも呼ばれる存在になっています。
日本最大のバス事業者が運行する、日本最長の高速路線バスという事で、長距離高速バスを多数抱える西鉄グループの中でも「はかた号」は特別な存在として扱われており、通常は「はかた号」専用に用意された専用塗装車が充当され、近年では三菱製のスーパーハイデッカー車が充当されています。
(繁忙期の増便時などは、他の長距離路線で用いている車両なども充当されます)
この専属車両は夜間高速バスとして一般的な独立3列席に加え、前方2列(計4席)は個室型の「プレミアムシート」となっているのが大きな特徴で、この座席は通常運賃に加えて+5000円、幅運賃制を導入している「はかた号」では片道17000円~20000円を要し、早期購入割引対象からも除外されるなど、運賃面でも際立った存在になっています。
高速バスというと廉価な印象が強い中で、異色の存在とも感じる「プレミアムシート」ですが、MAKIKYUが「はかた号」を利用する際には乗車当日まで予定が確定しない上に片道のみ利用、そうなると早期購入割引や旅行会社パッケージ商品の利用などは厳しく、プレミアムシート利用でも新幹線の回数券バラ売りよりは若干割安ですので、空席があれば利用するのも…と思っていました。
乗車当日の午前中に西鉄の窓口で「はかた号」の空席状況を尋ねたら、「プレミアムシート」も1席だけ空席ありとの事で、「はかた号」に乗車するだけの時間も確保できる状況でしたので、なかなか利用する機会のない「プレミアムシート」を試してみました。
西鉄窓口で購入した乗車券(画像の日付部分は塗消加工しています)は、券面に「プレミアムシート」表記などはなく、席番と販売金額を除くと、ビジネスシートと大差ない状況なのは少々物足りないと感じたものでしたが、乗車時に回収され、またネット予約での自宅などでの乗車券を印刷する事も当たり前の状況では、致し方ないのかもしれません。
そして夕方博多駅交通センターへ足を運び、いよいよはかた号乗車となりますが、プレミアムシートは合板の仕切りとカーテンで個室状態にする事が出来る構造(上部で僅かに透明となっている部分があり、休憩後に乗務員が車内を巡回する際には、在席有無を確認する事が可能な構造)となっており、これだけでも一般席(ビジネスシート)とは別格の存在である事を実感させられます。
座席は白い革張り、LED読書灯や電動リクライニング機能も装備され、JR東日本が一部の新幹線車両で導入している「グランクラス」の座席を連想したものでした。
専任アテンダント配置やプレミアムシート利用者向けの飲食物配布などはありませんが、プレミアムシートのみの付帯サービスとして、座席脇にiPad端末(ネット接続は1回30分×1日3回まで)が備え付けられています。
この他にビジネスシート利用者を含め、各乗客に対してミネラルウォーターやアイマスクなどの配布が行われていましたが、以前実施されていた軽食類の配布などは現在廃止されていますので、途中で食料調達が必要になった場合は、夜と朝に各1回停車するSAでの開放休憩時間(佐波川SA/静岡SA・各15分程度)を利用し、SA内にあるコンビニで各自調達する事になります。
座席のリクライニング角度は深夜帯に座席を最大まで倒した際、思った程は…と感じる面もありましたが、個室形状になっている事もあって前後の利用者に気兼ねする事がない上に、足元の空間などは広さも充分確保されており、今までに乗車した路線バスの座席の中では最上級と感じたものでした。
合板の仕切りとカーテンで通路と仕切られた構造は個室感覚で高級感が漂い、周囲の目を気にしなくても済むのが大きな利点となる反面、通路を挟んだ反対側の車窓を眺めるのが困難なのは難点で、MAKIKYUは博多発の「はかた号」が出発翌朝に通過する富士山南麓一帯は幾度も通過していますのでさほど問題ないものの、九州や海外などから「はかた号」に乗車し、初めて首都圏を目指す途中で富士山を眺めたいと思う場合などは…とも感じたものでした。
(MAKIKYUが乗車したプレミアムシートは進行方向右側・新宿行だと富士山は進行方向左側となります)
またMAKIKYUは「はかた号」の一般席(ビジネスシートと呼称)はまだ利用した事がありませんが、「はかた号」と同じく西鉄が運行しており、運行距離や方面も近い状況にある高速路線バス「博多・フジヤマExpress」は以前1度乗車した事があります。
(この路線は富士急グループと共同運行で、両者の車両が隔日運行となっていますので、乗車日次第では西鉄ではなく富士急の車両に当たります)
ビジネスシートの設備は、夜間高速バスでは一般的な独立3列シートを配した「博多・フジヤマExpress」と大差ない雰囲気と感じたものでしたが、「はかた号」のビジネスシートは座席モケットが革張りとなっており、やや高級感が漂う雰囲気になっています。
「キングオブ深夜バス」と呼ばれる路線の専属車両であると共に、「博多・フジヤマExpress」+JR御殿場線普通列車+小田急線急行等の乗継で博多・天神~新宿間を乗り継いで移動(御殿場・松田~新松田乗換)するよりも少々割高になる事が多い分、若干の差別化が図られているのでは…とも感じたものでした。
乗車した際の感想としては、夜間運行が主体となる路線で、明るい時間の運行は静岡県内と関東地方という状況、ましてプレミアムシート利用で合板の仕切りなどが存在する事もあってか、車窓面などは余り…と感じましたが、 以前「博多・フジヤマExpress」に乗車した事があり、その際にも乗車前に予想していた程は疲れなかったと感じる身(多少の疲れは感じましたが…)ですので、新宿到着10分強の遅れで国内最長クラスとなる15時間弱の乗車でも、その気になればまだ乗っていられると感じたものでした。
ただ近年は首都圏~福岡県内間の往復新幹線(直通のぞみ号限定)+九州内宿泊がセットになったビジネス向けパッケージ商品(1人用)が33000円程度で出回り、この商品の宿泊費が5000円程度=新幹線片道が実質14000円程度で乗り遅れ時に当日中の後続列車自由席も利用可能、これが更に若干割引される状況になっています。
(2人以上での利用で乗り遅れ時の救済なしであれば、更に割安なパッケージ商品も多数存在しています)
そのため夜行バスへの乗車、それも最長路線という話題性や楽しみはあるにしても、幾ら列車やバスが好きでも夜を越すなら座席よりはホテルのベッドの方が快適な事は言うまでもない話で、事前に予定が決まっていてビジネスパックが利用可能な状況なら、価格面などを考えると個人的には「はかた号」利用は少々厳しいとも感じたものでした。
(予め乗車日が確定できる帰省の学生などであれば、ビジネスシートの早期購入割引などは利用価値大だと思いますが…)
とはいえ片道のみ当日購入の場合などは、福岡~東京間で「はかた号」はプレミアムシート利用でも新幹線バラ売り回数券などに比べて運賃面などで優位、北九州地区では新幹線の東京行最終よりも遅い時間に出発→大幅遅延がない限りは新幹線の東京行始発よりも早く都内に到着できるメリットもあります。
バスへの長時間乗車は好き嫌いがかなり分かれる所かと思いますが、個人的には首都圏~九州間を結ぶ移動交通手段としては最有力とは言い難いながら、状況次第では「はかた号」も選択肢の一つとして利用価値アリと感じたものでした。
また記事中でも触れた「博多・フジヤマExpress」に関しても、機会があれば別記事で取り上げたいと思います。
(お断り)「はかた号」は九州~首都圏に跨って運行する高速乗合バスですが、「九州本土」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。
先月MAKIKYUが九州へ足を運んだ際には、長崎県の平戸へも足を運ぶ機会がありました。
平戸島は平戸大橋によって九州本土と陸続きになっており、日本最西端の駅・たびら平戸口駅(モノレールを除く)からも、さほど遠くない所に位置しています。
平戸へのアクセスは、佐世保からの西肥バスがメインとなっており、他に松浦などを発着する路線が存在、また平戸島内の路線も存在しています。
平戸島内の路線も、西肥バスが主流を占めているのですが、平成になってから平戸島と生月大橋架橋で陸続きとなった生月(Ikitsuki)島は、架橋前から生月島内で生月自動車が路線バスを運行しています。
(写真は生月島から撮影した生月大橋です)
生月大橋架橋後は、2社共同運行でスタートしたものの、後に西肥バスが撤退、現在は生月自動車が平戸市中心部まで片乗り入れとなっています。
生月島も市町村合併で平戸市に編入されたため、現在一般路線は平戸市内のみを運行していますが、西肥バスと異なり事業規模が小さく、路線数も限られるため、余所者にとっては利用機会が非常に限られる事業者の一つになっています。
MAKIKYUは平戸島へ足を運んだのも、先月が初めてと言う状況でしたが、先月平戸を訪問した際に乗車する機会がありました。
かなりローカルな事業者ながらも、平戸~生月間の路線では大型車も頻用されているのが特徴で、渋い塗装をした日のブルーリボンのトップドア車は、乗車した車両(写真)以外に番号違いも目撃、複数台が活躍しています。
このバスと同じ塗装の中型車なども目撃したほか、白を基調にしたシンプルな装いに、イラストが描かれた車両にも乗車する機会があり、こちらも乗車した写真の車両以外に、生月島内で同塗装のレインボーRB(マイクロバス)なども目撃しています。
小規模事業者だけに、長崎県のバス大手各事業者で通用するICカード「長崎スマートカード」や、九州各地を走る大半のバスで通用する「SUNQパス」も通用対象外となっていますが、生月一部桟橋にある待合所などでは金券式回数券を発売しており、こちらは利用枚数制限なしですので、平戸~生月間の往復利用などでも活用できます。
(同一券種11枚綴りで10枚分の値段・最低発売金額は80円です)
また小規模な事業者ながら、車内放送は音声合成による放送が備えられていましたが、運賃表示器は今では珍しい幕式となっているのも大きな特徴と感じたものでした。
長崎県内では本土の大手各事業者をはじめ、離島の中では規模の大きい壱岐・対馬・福江の各島内を走る路線バスなどにも乗車した事がありますが、小規模離島などではネット上でも殆ど情報が出回らない小規模事業者も多数存在し、機会があれば今後これらのバスへの乗車も…と感じたものでした。
(お断り)平戸島は九州本土との間に橋が存在、生月島からも平戸島を介して本土と実質的に陸続きとなっていますので、この記事のカテゴリーは九州本土扱いとさせて頂きます。
今月MAKIKYUが北九州市内へ足を運んだ際には、先日「MAKIKYUのページ」で取り上げた筑豊電気鉄道の新型車両をはじめ、市内を走る北九州市交通局の路線バス(市営バス)などにも乗車機会がありました。
市営バスは旧若松市の市営バスを継承した関係で、若松区内を中心とした運行となっており、小倉や黒崎などでは影が薄い存在ですが、若松区内から乗り入れる路線が存在しています。
また北九州市の象徴の一つとも言える若戸大橋を経由する路線は、小倉駅周辺を発着する路線以外に、戸畑駅を発着する路線も存在し、今月戸畑駅発着の市営バス路線に初乗車する機会がありました。
戸畑駅発着の路線では、平日の特定ダイヤ2往復に電気バスが充当されているのも大きな特徴で、MAKIKYUはこの電気バスにも乗車したものでした。
電気バスは若松営業所やその近隣にあるエコタウンセンターまでの便に充当されており、塗装は市営バスで運行している近年登場・塗装変更した一般車両と同一です。
電気バスは日本の国産車種ではなく、国内を運行する一般路線車では非常に珍しい韓国製車両となっているのも大きな特徴で、同車種は他に鹿児島県・薩摩川内市内を運行する南国交通の川内港シャトルバスでも活躍しています。
韓国製車両だけあり、国産バスとは大きく異なる独特なデザインが特徴で、ピーナッツを連想する屋根形状などは、韓国で活躍する電気バスに類似した印象を受けます。
ただ前面形状などは韓国で活躍する車種とは異なるものとなっており、右ハンドル・右後方非常口設置なども、韓国で活躍する電気バスとは異なる日本向け仕様、中扉が両開き式のプラグドアとなっているのも大きな特徴です。
車内に足を踏み入れると、各種ワンマン機器や降車ボタンなどは日本の一般的な路線バスと同様ながらも、座席や窓ガラスの支持方法などは韓国仕様そのもの、ビニール張り座席も日本では余り見かけないものですので、韓国からそう遠くない土地とは言えども、日本国内で韓流のバスを体感できます。
近年韓国の市内バスではよく見かけるカラフルなつり革も、韓国のバスを知らない人物が見れば新鮮に感じると思いますし、MAKIKYUの様に韓国の市内バスに何度も乗車している人間が見れば、日本でもこのつり革が…と感じるものです。
車内段差に関しては、日本のバスに比べるとまだまだ…という感があり、後部座席脇の窓が随分小さいサイズになっている辺りなども…と感じますが、蓄電池搭載の関係で低床ノンステップ部分の天井高が低くなっているのも大きな特徴で、中扉後部の天井高が変化する部分に、運賃表示などを行うLCDモニターが装備されているのも大きな特徴です。
この電気バスに乗車した際の感触としては、シリーズ式ハイブリッドバスとして知られる三菱エアロスター・エコハイブリッドに近い印象も受けたもので、完全に外部からの充電で、エコハイブリッドの特徴となっている発電用エンジンがない分、走行時はより静かと感じたものでした。
とはいえ電気バスと言う新機構よりも、日本国内では数少ない韓国製の一般路線車である事の方が際立っていると感じたもので、日本国内では韓国製バスも既に観光・高速車では結構普及していますので、一般路線車でも今後採用例が増えるのか否かも気になると感じたものでした。
また以前「MAKIKYUのページ」で取り上げた、韓国・ソウル市内を走る電気バスに関する記事をご覧になりたい方は、こちらをクリックして下さい。
先日「MAKIKYUのページ」では、12月に乗車した鹿児島市交通局の観光電車「かごでん」に関して取り上げましたが、同市交通局では「かごでん」以外にも観光向けの循環バス運行も行っており、市街地では「カゴシマシティビュー」と呼ばれる路線が存在します。
これ以外にフェリーで錦江湾を渡った桜島方でも、近年市町村合併で桜島町が鹿児島市に合併→同町営バスも鹿児島市営バスに統合された事から、現在では桜島方でも鹿児島市交通局の路線バスが走っています。
こちらも桜島町から継承した一般路線以外に、近年では「サクラジマ アイランドビュー」と称した観光循環バスを運行しており、この路線はフェリーが発着する桜島港を起終点として、桜島の雄大な景観や、錦江湾を挟んだ鹿児島市街地などが望める展望台での観光停車を含め、1周1時間程度で昼間時間帯に概ね毎時1本程度運行しています。
この路線は一応区間乗車運賃も設定されていますが、展望台での観光停車でバスから下車するとなると、その都度運賃を支払う必要がある事から、桜島港周辺での短距離利用などを除くと、実質的にフリー乗車券での利用が前提と言っても過言ではない状況です。
ただ「サクラジマ アイランドビュー」は、桜島方を走る市営バスの一般路線とは異なり、市電・市バス共通の一日乗車券(カゴシマシティビューでも通用)が利用できず、専用一日乗車券かCUTE(鹿児島市交通局の市電・市バス一般路線乗り放題に加え、桜島フェリーとサクラジマ アイランドビューも乗り放題、フェリーではよりみちクルーズも利用可)での利用となりますので要注意です。
(CUTE1日券だとフェリー往復(通常便)+サクラジマ アイランドビュー1周乗車と市電か市バス1乗車程度でも元が取れ、よりみちクルーズを利用すればフェリー往復+サクラジマ アイランドビュー1周乗車でもお得です)
充当車両も、一応専用車として特別塗装の低床マイクロバス・日野ポンチョが用意されており、扉数1箇所の着席重視仕様車となっています。
このバスの車内は市街地側のカゴシマシティビューの様に凝ったものではなく、標準仕様の比較的簡素なもので、観光巡回バスならではの装備は多言語案内モニターが装備されている程度と感じたものでした。
小型のポンチョは収容力が限られる事から、多客で混雑が見込まれる便では一般路線で充当している中型車に車両変更(中央営業所所属車両でしたので、市街地から桜島方へ応援に来た様でした)される事もあり、MAKIKYUは双方に乗車したものでした。
鹿児島市街地で市営バスに乗り慣れている方が、観光で桜島を訪問した際に、一般塗装の中型車充当では興ざめかもしれませんが、路線状況的には中型車でも差し支えなさそうに感じたものでした。
こちらは座席もハイバックシートを装備するなど、比較的上級な車両と感じ、居住性や設備面ではこちらの方が優れていますので、中型車をサクラジマアイランドビュー仕様にしても…と感じたものでした。
(ポンチョと中型車の双方でアイランドビュー塗装を用意し、運行日によって片方を桜島方の一般路線充当とするのも悪くないかもしれません)
先月MAKIKYUは鹿児島県内へ出向く機会があったのですが、その際には最近九州本土各地や九州以遠(離島や韓国)へ足を運ぶ際の定番になっている日本旅行のビジネス向けパッケージ商品(東海道・山陽新幹線直通のぞみ号往復+九州内ホテル1泊がセット)を利用したものでした。
この商品を利用する場合、首都圏~福岡市内までの足は確保されるものの、鹿児島市内へ足を運ぶとなると、ビジネス向けパッケージとは別に、福岡市内~鹿児島市内の交通手段を自身で手配する事になります。
MAKIKYUが福岡市内~鹿児島市内を移動するとなると、大抵JR九州新幹線かJR在来線乗り継ぎ(経路によっては西鉄電車や肥薩おれんじ鉄道などの私鉄も利用)利用のいずれかになるのですが、高速バスが発達している九州だけあって、福岡~鹿児島間は高速バス「桜島号」も頻発(概ね毎時1~2本)しています。
また高速バスと言うと「安かろう悪かろう」と言わざるを得ない路線も、旧高速ツアーバスから転換した激安運賃を設定した路線を中心に全国で数多く存在しますが、桜島号は基本的に3列席車充当ですので、居住性の面でも結構期待が持てる路線と感じていました。
MAKIKYUは福岡市内や鹿児島市内などで、桜島号の姿を何度も見ており、機会があれば是非1度…と思っていましたので、絶好の機会とばかりに、先月の鹿児島訪問では桜島号に初めて乗車したものでした。
桜島号は九州内の高速・路線バスが乗り放題の「SUNQパス」も、全九州版であれば通用しますが、先月は片道のみの利用である事に加え、旅程の関係もあってパスは使用せず、ネット上で予約(highwaybus.com)のみ確保した上で、福岡市内のチケットショップで発売していた回数券のバラ券(4000円強)を利用したものでした。
高速バスの乗車券は、旅客航路の大半などと同様に出発時か到着時に回収されてしまう事が殆ど、鉄道の様に使用済印(或いは無効印)を押印して持ち帰る事ができない路線が大半なのは、少々惜しいものです。
この桜島号は西鉄グループ運行便だけでも結構な便数が走っており、鹿児島方の事業者が運行する便も多数走っていますが、車両設備などはある程度揃えているものの、車種や年式のバリエーションも非常に豊富です。
運行事業者を特定すれば、ある程度狙いを絞る事はできるものの、どの年式・メーカーの車両が当たるかはその時次第ですので、座席定員制路線であれば、目当ての車両が来るまで待ち伏せ、来たら乗る事ができるものの、座席指定制の「桜島」号では運次第です。
(予約必須の座席指定制路線でも、空席があれば乗車可能な場合も多いのですが…)
ちなみにMAKIKYUが乗車したのは西鉄高速バス運行便、桜島号では西日本鉄道本体が運行する便も僅かに存在しますが、西鉄グループ運行便の大半は同社運行便となっています。
個人的には西鉄グループが通常桜島号で運行している車両の中で、ハズレと感じる車両こそないものの、できれば西工ボディ高速車の中でも上級のC型(桜島号の西工ボディ車は基本的にこのタイプ)+下回りが三菱製V8エンジンの車両が来れば…と思い、天神バスセンターで指定便を待っていたら、狙い通りの車両に当たったものでした。
(鹿児島市内で乗車時間よりも後の便を見た際には、見た目は大差ないものの、もう少し新しい年式の車両で、下回りが日産ディーゼル製の車両が充当されている姿も目撃しており、桜島号はこちらも多数活躍しています)
桜島号で活躍するこのタイプのバスは、Nゲージサイズのバス模型・TOMYTECのバスコレクション「西鉄高速バス5台セット」でもモデル化されており、こちらはMAKIKYUの手元にも1セットあります。
バスコレでモデル化された車両は社番「3913」号車ですが、MAKIKYUが乗車した便に充当された車両は、1番違いで同型の「3912」号車でした。
車内に足を踏み入れると、座席は3列ながらも夜間高速などで一般的な独立3列ではなく、グレードの高いJR在来線グリーン車を連想させる2+1列、九州の比較的長距離を運行する高速バスでは一般的な仕様ですが、桜島号も便によっては独立3列席車が運用されます。
独立3列席車だと通路が狭くなりますので、昼行路線でさほど混雑していない、もしくは1人がけ席に当たるのであれば、個人的には2+1列席も悪くないと感じており、MAKIKYUは比較的最近ではとよのくに号(福岡~大分)の大分バス運行便でこの手の車両に当たっています。
(とよのくに号は西鉄グループによる運行便もありますが、こちらは基本的に4列席車充当です)
大分バスの3列席車に比べると、西鉄グループで活躍するC型3列席車の座席は、(特に外から見ると)背もたれが平べったい様に感じられ、座り心地は如何なものなのか…と思っていました。
実際にこの座席に座った感触は、3列席車ならではのゆとりやフットレストの装備に加え、個人的には見た目が豪華そうに見える大分バスの3列席車(これも昼行高速バスの中ではかなり上等な部類です)よりも更に快適、夜行でなければ3~4時間の乗車でも充分なレベルと感じたものでした。
当然ながらトイレも装備され、長時間乗車でも安心できるのですが、この車両は車内中央付近に設置されており、限られた空間を有効に活躍する事もあってか、トイレの空間自体は随分コンパクトと感じたものでした。
(最近は大型のパウダールーム付きも増えていますが、その分客席にしわ寄せが及んでピッチが狭くなったり、3→4列席化して定員確保、もしくは座席数減少分を運賃に転嫁されるのであれば、個人的には車内トイレはないと長時間乗車は辛いものの、設置されていればコンパクトな空間で充分と感じています)
福岡~鹿児島間では4時間程度の乗車となるため、途中1箇所でサービスエリアに停車、10分程度のトイレ休憩も設けられていましたが、MAKIKYUの乗車後に休憩箇所変更、休憩時間が増大(→所要時間も若干増大)となっています。
日頃高速道路を利用する機会自体が少ないMAKIKYUとしては、自身ではまず足を運ばないサービスエリアでご当地グルメ(写真は熊本名物辛子蓮根のフライなど)も多少…というのは有難く感じ、トイレ付きとは言えども目的地到着まで車内缶詰めではなく、中間地点での休息タイムがあるのも嬉しいと感じたものでした。
またサービスエリアでの休憩中には、運転席周囲も少々観察したものでしたが、昼行高速バスにしては豪華な客室とは対照的で、シフトレバーはフィンガーコントロールではなくロッド式(長い棒)、運賃箱も全席指定制で予約済乗車券所持での乗車が大半を占めるため、簡素な箱となっているのも特徴的と感じたものでした。
福岡~鹿児島の2都市間を移動する交通手段としては、速達性や定時性では九州新幹線には到底及ばないのですが、桜島号は新幹線などと競合している路線と言う事もあり、高割引回数券の設定や、Web予約限定・座席数限定の早期購入割引運賃設定などもあり、実質価格は新幹線の半分以下(片道定価だと新幹線の半分強)と言うのも有難い限りです。
鉄道駅から離れた途中バス停にも幾つか停車する事や、天神・天文館と言うJR駅からは少々離れた福岡・鹿児島両都市の中心街に直接アクセスできる事も、鉄道との棲み分けや差別化と言う点で有用かと思いますし、最近のダイヤ改正で休憩増大が図られたのも、速さよりもゆとりを確保する事に重点を置いている事を実感させられます。
昼行での3列席車乗車であれば、居住性も申し分なしですので、新幹線を利用しなければならない程急ぎの用件ではなく、時間的余裕があるのならば、桜島号は利用価値の大きい路線かと思います。
夜行での利用や、元高速ツアーバス転換路線の4列席車長時間乗車などであれば、福岡~鹿児島間の高速バス移動は少々辛い気もしますが、機会があればまた桜島号に乗車し、今度は西鉄グループ運行便ではなく、鹿児島方事業者が運行する便を選ぶ事で、両者を乗り比べてみるのも…と感じたものでした。
(個人的には特に南国交通か、JR九州バス運行便が興味ありです)
先月MAKIKYUが鹿児島へ足を運んだ際には、鹿児島→福岡の復路は桜島号ではなく在来線乗り継ぎで移動、その中には先月初めて乗車した列車もあったのですが、こちらに関しても近日中に追って取り上げたいと思います。
6月にMAKIKYUが足を運び、乗車する機会があった長崎県の佐世保市営バスでは、先日取り上げた江ノ電バスグループから移籍した日産ディーゼル製大型路線車以外にも、小田急グループのバス事業者から移籍した車両が多数活躍しています。
その中でも最もありふれた存在と言える車両が、小田急グループはおろか、本州のバス事業者全般を見渡しても、運行台数では最大規模を誇る事業者から移籍した三菱エアロスターで、近年この車両を多数保有するこの元事業者をはじめ、大都市圏の様々な事業者から地方へ移籍する車両が相次いでいます。
この元事業者の路線車では、所属車両の大半で前面窓下に運賃支払い方法を表示する小窓を取り付けており、他では余り見られない大きな特徴となっていますが、そのお陰でエアロスターでは標準装備、デザイン上も大きなインパクトがあるセーフティウィンドゥ(死角確認窓)が設けられていないのも特徴です。
地方事業者への移籍時は、この小窓やその表示内容(前払い/後払い)を生かしていたり、小窓だけが残存している事も多いのですが、佐世保市営バスではこの小窓自体を埋めています。
側面もこの前面小窓と連動した出入口表示を埋めており、行先表示器設置箇所の窓も交換し、元事業者とは異なるサイズのLED表示器を設置するなど、元事業者の面影は随分薄れたものとなっています。
しかしながら、それでもセーフティウィンドゥ設置部分が窪んでいたり、元事業者の少し前の車両では大きな特徴となっている出っ張った前面バンパーなど、幾つかの特徴は残存しています。
この車両にも乗車機会がありましたが、車内は元事業者の仕様がほぼそのまま残存しているものの、首都圏→西日本の事業者に移籍した車両では、日射対策の強化が行われている事例が多く、この車両では元事業者の車両では設置されていないブラインドを設置、そしてこのブラインドの固定用レール形状が非常に特徴的です。
(日射対策はカーテン設置やスモークフィルム貼り付けなど、事業者によって差異が見受けられ、興味深いものです)
また多数派のエアロスターに混じり、富士7E車体のいすゞV8エンジン装備車も活躍しており、こちらにも乗車機会がありました。
改造内容はエアロスターと類似しているものの、エアロスターに比べると活躍数だけでなく、車両のインパクトなども今一つという印象があります。
小田急グループからの移籍車両は、乗車機会こそなかったものの、これ以外にも目撃しており、こちらはサッシが黒色、外観上も現行最新モデルと大差ない上に、まだ結構な数の旧年式車が活躍している土地柄もあってか、素人目には新車と大差ない車両と映りそうです。
6月に佐世保へ足を運んだ際には、有名な九十九島観光などへは足を伸ばせず、市営バスは市内中心部から各所へ、都市規模の割には結構な規模で運行していますので、機会があれば九十九島観光なども兼ねて、また佐世保市営バスにも乗車できれば…と感じたものでした。
先日江ノ島電鉄(江ノ電)バスグループにおいて、イベント開催と共に事業者限定バスコレクション(バスコレ)の第2弾が発売され、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様方の中には、イベント会場に足を運ばれ、イベント見学と共に限定バスコレを入手された方も居られるかと思います。
MAKIKYUは比較的近場ながらも、イベント開催日は仕事が入っていた事もあり、残念ながらイベントには参加していないのですが、その後江ノ電の電車駅構内にあるグッズショップなどでの発売も行われ、先日こちらで限定バスコレを入手したものでした。
限定バスコレの第2弾では、比較的新しいノンステップ車(西工96MC)と、様々なイベントにも登場するワンステップのラッピング車を模型化した第1弾とは異なり、少し前の主力車種・富士重工業7Eと、現行主力車種の一つで、中堅格とも言える三菱エアロスターの組み合わせとなっています。
事業者が特に一般旅客向けにPRしたいであろう花形車両や変り種車両ではなく、敢えてありふれた車両を製品化した辺りは、ありふれた日常の光景を再現するには最適と感じ、他事業者の限定バスコレでも、江ノ電第2弾の様な組み合わせが実現しないだろうか…と感じたものです。
(個人的には特に江ノ電バスのエアロスターと並ぶ事も多い、同じ小田急グループに属する事業者の同年式車種が出てくれれば特に嬉しいのですが…)
ただモデル化対象車種こそ好感が持てるものの、今回の製品を見ると塗装の乱れなどが凄まじい製品が散見され、購入時には幾つも積まれた中から品定めして…という状況だったのには閉口されられたものです。
江ノ電側の企画としてはかなり良いモデルと感じていますので、TOMYTEC(とその製造委託先)にはもう少し商品管理を…と感じると共に、これからこの限定バスコレを購入しようとしている方は、商品の出来栄えにバラツキがありますので、この点注意して購入された方が良いかと思います。
また今回のバスコレ第2弾で製品化された2台のバス、富士重工業7Eの方は、少し前の江ノ電バスではありふれた車種だったものの、最近では…という車両で、限定バスコレの箱にもエアロスターの方はしっかりと形式(KL-MP35JM)と記されているものの、7Eの方にKC-UA460HSNなどの形式名が記されていないのは、少々アンバランスな印象が否めない気がします。
(江ノ電バスの7Eは主力を占める日産ディーゼル製だけでなく、U-MP218P(三菱長尺)などのレア車種も活躍していた事があり、江ノ電では少数派ながらいすゞ車も導入するなど、車長も様々で、似た様な車両もよく見ると差異が…という状況でした)
ちなみにこのKC-UA460HSNなど、今回のバスコレ製品化対象となった日産ディーゼル車は、銀サッシ2段窓の中引戸車で、如何にも少し前の首都圏路線車の典型と言った雰囲気があり、個人的にも日産ディーゼル製路線車の中では、かなり好感を感じる車種の一つです。
しかしながら排ガス規制の影響などもあり、経年車となった今日では江ノ電に限らず、首都圏各事業者では運用を離脱したり、地方事業者で第2の活躍をしている車両ばかりと言う状況になっています。
(関東地方でも茨城交通辺りでは、元西武バスの富士重工業7E(日産ディーゼル車)が主力の一座を占めているのですが…)
KC-UA460HSNなども、江ノ電バスグループの車両となると、元々の事業規模が中堅程度である上に、以前は余り中古車として出回る機会がなかった事もあり、地方で活躍する車両も首都圏他事業者に比べると、余り多くはないのですが、近年では幾つかの事業者で活躍事例があります。
MAKIKYUが6月に佐世保へ足を運んだ際には、元江ノ電バスグループの富士重工業7Eで、外見上は今回のモデル化車種と大差ない車両(日産ディーゼル短尺車)にも乗車機会がありました。
乗車車両はラッピング車でしたが、他にもラッピングなしの同車種も何度か姿を目撃しているほか、市内では市バスをはじめ、民間(西肥バス)も含めて元神奈川県内事業者所属車両が多数活躍しており、これらとも頻繁にすれ違う状況でした。
見慣れない風景や聞き慣れない車内放送こそ、少々遠方に足を伸ばしていると実感させられるもの(距離的には首都圏と同等の釜山などは、もっと遠方へ足を運んだと感じされられますが…)でしたが、車内の雰囲気などは江ノ電時代と余り変わりません。
そのため座席モケットを見ると神奈川県最大手→本州最大手のバス事業者を連想させられる方も居られるかと思いますが、床材や側面化粧板などを見ると、元江ノ電バスグループの車両である事を実感させられたものでした。
古株の古参車などと共に、この様な車両に巡り合えるのも地方路線バス乗車の楽しみで、特に九州は路線・車両の両面で興味深い所が多く、鉄道も面白い状況(好みが大きく分かれるかと思いますが…)と感じていますので、最近は距離的に遠い割には行き易い事もあってか、足を運ぶ頻度が高い気がしますが、まだまだ行き足りないと感じる状況です。
また6月に佐世保市営バスに乗車した際には、土休日だと市バス全線が500円で乗り放題となる一日乗車券(平日は利用範囲限定)を利用していた事もあり、以前取り上げた5Eとこの7Eだけでなく、他にも首都圏からの移籍車両に乗車する機会がありましたが、こちらに関しても近日中に取り上げたいと思います。
(お断り)この記事は「九州」「小田急グループ」双方のカテゴリーに跨る記事内容ですが、実車の現行活躍先(佐世保)→「九州」カテゴリーでの取り扱いとさせて頂きます。
MAKIKYUが6月に長崎県内へ足を運んだ際には、離島の壱岐と共に本土側(壱岐からは直結する航路がなく、陸路+海路では一旦他県を経由して移動する事になります)へも足を運んでおり、その際には佐世保市内を運行する佐世保市営バスにも乗車する機会がありました。
佐世保市営バスは中型車が主体を占めていますが、大都市圏譲渡車両をはじめ、新車で導入した大型車も活躍しており、各メーカーの車両が導入されています。
年式的にも最新鋭車両から、20年以上活躍している経年車まで様々ですので、事業規模の割には車種はバリエーションに富んでおり、佐世保を拠点に周辺一帯を運行する西肥自動車同様、趣味的には結構面白い存在です。
MAKIKYUが佐世保に足を運んだ際には、丁度1日乗車券が市営バス全線乗り放題となる土休日だった事もあり、この乗車券を利用して幾つかの市営バス路線に乗車したものでしたが、その際には今や全国的にも数少なくなった富士5Eボディの路線車にも遭遇したものでした。
乗車した車両は大都市圏からの移籍車両で、製造年月日は「平成」ではなく「昭和」、登録番号などから推測すると佐世保に移ってからも10年は…という古参車です。
MAKIKYUが今年に入ってから富士5Eボディの路線車に乗車するのはまだ2回目、古参車が多数活躍する沖縄へ足を運んでも乗車機会がなかった程ですので、5Eボディも随分減ってきたものと感じ、この車両もあとどれだけ活躍するのかと感じたものです。
また佐世保市営バスでは5Eだけでなく、ほぼ同様のデザインの中型車(6E)も多数活躍しており、こちらは5Eのモデルチェンジ(製造中止)後もしばらく製造されただけあって、結構な数が活躍しており、大都市圏でこそ最近は見かけなくなった車両ですが、佐世保ではまだしばらくの活躍が見られそうです。
佐世保市営バスで活躍している6Eボディ車は、下回りも日産ディーゼルといすゞの双方が存在するなど、同じ様に見えても差異が存在しており、これに加えてドア配置も中4枚扉と通常の折戸という2種類が存在しています。
中4枚扉の古参中型車が活躍するのは、業界最大手の事業者が積極的に中4枚扉車を導入し、これに倣った事業者が多い九州らしい車両と言えますが、古参車にも関わらずT字窓を採用しているのも特徴的です。
西日本では車内に日よけを設置したバスも多く、佐世保市営バスもその1例ですが、各席毎に日よけを下ろせるようにするために、JR東日本で活躍する一部優等列車用車両の如く、日よけ用のレールが設けられているのも大きな特徴です。
この日よけ用レールは最近大都市圏から移籍した一部車両などでも、改造で取り付けが行われており、佐世保市営バスの特徴の一つにもなっていますが、このお陰で窓を開けた際には、車外から車両を眺めた際には少々物々しく見えるのも印象的でした。
先日「MAKIKYUのページ」では、先月福岡県内~鹿児島へ至る途中に乗車した肥薩おれんじ鉄道「くまモン列車」に関して取り上げましたが、くまモン列車など幾つかの列車を乗り継いで鹿児島(鹿児島中央駅)へ到着した後は、離島航路に乗船して未訪の地奄美・沖縄を目指したものでした。
現在鹿児島から出航する南西諸島方面の定期旅客航路は、通称「沖縄航路」とも呼ばれ、奄美大島などを経由して沖縄本島へ至る航路(マルエーフェリー・マリックスラインが交互運航:基本的に毎日就航)と、通称「喜界航路」とも呼ばれ、マルエーフェリーの系列会社・奄美海運が運航する航路(基本的には鹿児島発月~金曜日)の2航路が就航しています。
両者共に寄港する奄美大島・徳之島・沖永良部島(奄美海運は一部便のみ)では、奄美大島の古仁屋港は奄美海運のみ、そして徳之島と沖永良部島の発着港は両者で異なりますので、これらの港を利用するか喜界島、もしくは与論島か沖縄本島へ向かう場合は、選択肢は一方だけになりますが、奄美大島・名瀬港へ向かう場合は、両者を混同しないように注意が必要です。
というのも、両者の鹿児島における発着港は、前者が鹿児島新港・後者が北埠頭と異なります。
鹿児島中央駅からは、どちらも路線バスでアクセスする事が可能ですが、方向が全く異なります。
間違えて逆の港へ行ってしまうと、出航時刻が迫っている場合には乗船できず…という可能性もありますので要注意です。
特に奄美海運を利用して鹿児島から名瀬へ…という事は、余程の物好きや何らかの事情がなければ、余り考えられない事ですので、その場合にバス路線を訪ねる時などは、「奄美大島へ行く船の乗り場」「名瀬へ行く船の乗り場」と尋ねると、沖縄航路と混同される恐れがあります。
(その場合は沖縄航路ではない事を念押しした上で、「喜界島へ向かう船の乗り場」「喜界航路の乗り場」或いは「北埠頭」へのアクセスを尋ねると、まず両者を混同される事はないかと思います)
ちなみにMAKIKYUが奄美を経て沖縄へ至る際には、沖縄まで足を運ぶとなれば、尚更利用する事はないであろう奄美海運の方を利用しており、直接北埠頭を発着する路線バスの数は余り多くないのですが、至近のドルフィンポートや桜島桟橋などへ向かうバス便は多数存在します。
その中でもMAKIKYUが鹿児島中央駅からドルフィンポートまで乗車(その後北埠頭まで徒歩)したバスは、いわさきグループ2社(鹿児島交通・いわさきバスネットワーク)と南国交通の民営3社が共同運行している「ドルフィン150」というバスで、何度もその姿は見ていながらも、乗車したのは先月が初めてでした。
この路線は鹿児島中央駅や天文館(市内中心部)と、種子島・屋久島航路(これもまた南西諸島へ向かう2つの発着港と異なる場所です)のジェットフォイルが発着する高速船ターミナルや、桜島行航路が発着する桜島桟橋などを結んでいます。
停車停留所が絞られ、運賃も150円均一と割安(市電は160円均一・市営バスの市内中心部は180円~)ですので、各航路利用時だけでなく、現金かICカード(通用はRapicaといわさきICカード:SUGOCAなどは使えませんので要注意)利用で中央駅~天文館を移動する際などにも有用ですが、市営交通の一日乗車券などは利用できませんので要注意です。
(市営交通の一日乗車券を所持している場合は、変り種車両が走る市内観光巡回バス・鹿児島シティビューで桜島桟橋へ向かう方法などがあります)
ちなみにMAKIKYUがドルフィン150に乗車した時には、いわさきバスネットワークが運行する元新京成グループの日産ディーゼル車に当り、このタイプは船橋周辺などで何度も乗車した事があると共に、最近は地方転出が進み、鹿児島からは遠く離れたすすきの(札幌)などでも乗車した事があります。
中4枚折戸車は鹿児島ではありふれた存在で、富士7Eボディも主力車両の一端を担っていますので、大都市圏移籍者で古株とは仕様が異なる車両ながらも、さほど違和感がありませんが、同じいわさきグループの鹿児島交通共々、近年は手当たり次第に大都市圏中古車を買い集めている状況です。
お陰で最近のいわさきグループ路線バスは、国産古参車なら何でもありと言っても過言ではない状況になっており、関西方面から移籍した前後扉車なども散見する有様、そしてどう考えても鹿児島では必然性のない3扉車なども活躍しています。
ドルフィン150でも、鹿児島交通では3扉車の活躍が見受けられ、最近後乗りの前後扉車が増えている事もあってか、中乗り車である事を示すために、後扉には「締切り」の表示が見受けられる状況です。
(似た様な状況は他にも茨城交通など、前中扉車と前後車を混用している事業者で散見するのですが…)
ドルフィン150での充当こそ目撃していませんが、鹿児島市内でもいわさきグループの足の長い路線などでは、時折トップドア車(当然前乗り)も走るなど、車両次第で乗車口がバラバラ、どの乗車口のバスが充当されるかはその時次第…というのは、利用し慣れない乗客にとっては、相当使い難い状況と言えます。
また鹿児島新港へは、ドルフィン150では行けず、こちらへ直接アクセス可能な路線は、いわさきバスネットワークが沖縄航路の発着時間に合わせて運行する「ポートライナー」と呼ばれるバスを利用する事になります。
こちらはいわさきの通常路線車を充当しているのですが、前面窓下に「ポートライナー」と記した紙片が見受けられる以外は、通常の路線車で運行しており、ドルフィン150に充当する一部車両の様なステッカー掲出などは見受けられませんでした。
このバスは沖縄航路に合わせた運行のみで、他に新港を直接発着するバスは…という状況ですが、徒歩5分程度の城南小学校前バス停などからは、中央駅や天文館など中心部へ向かう市営バスが数系統発着しており、市営バスの1日乗車券などを利用する場合には、こちらを利用するのも悪くないと思います。
鹿児島では航路により発着港がバラバラ、この記事で名前が出てきた港以外にも、大隅半島方面へ向かう際に、垂水までのフェリーに乗船する際に利用する鴨池港(これも市営やいわさきグループの路線バス利用)などもあります。
そのため様々なバスや船舶に乗りたい向きには、なかなか面白い所ですが、不慣れな余所者には下調べや情報収集が必須です。
MAKIKYUはまだ種子島や屋久島などへも足を運んだ事がなく、それどころか桜島航路すら…という有様ですので、ドルフィン150に乗車中、高速船ターミナルに停泊しているジェットフォイルの姿を見た時には、またドルフィン150に乗車して今度は…と感じたものでした。
あと別件ですが、本日より鹿児島県内の路線バスについて詳細に取り扱われたHP「バスフォーラム鹿児島」(しゅう様)へのリンクを設定致します。
鹿児島県内の路線バスに関して興味を持たれている方の中で、まだこのHPへアクセスされた事がない方は、是非一度アクセスしてみて下さい。
MAKIKYUも一部画像を提供、掲載して頂いており、URLは以下の通りです。
http://homepage1.nifty.com/shu-kun/
今日西鉄HPを見たら、西鉄バス筑豊・八木山(Yakiyama)線の一部区間(八木山本村~日の浦口)が、今月末で廃止になる旨が発表されていました。
八木山線は飯塚バスセンター~坂ノ下~八木山本村~日の浦口(西鉄バス筑豊篠栗支社)間を結ぶ一般路線で、一日10往復の運行があります。
福岡~飯塚方面の特急・急行バスは八木山バイパスを経由するのですが、この路線は八木山峠の山道を経由し、専ら中型路線車(筑豊エリアの西鉄バス一般路線は、殆どが中型かそれ以下の車両なのですが…)で運行しています。
日の浦口からは福岡市中心部の天神方面へ向かう路線が複数系統運行(一部は都市高速道路経由)していますので、日の浦口で八木山線と乗り継ぐ事で、特急・急行以外の西鉄一般路線バスのみで福岡~筑豊方面を移動できるという点でも希少な路線です。
MAKIKYUが先月韓国まで足を伸ばした際にも、その途中で「FUKUOKA 1DAY PASS」を利用して福岡県内を動き回った日があり、その際には廃止が迫っているとは知らずに、たまたま八木山線にも乗車機会がありましたので、乗っておいて良かったと感じたもので、日の浦口で飯塚所属のバスが篠栗所属のバスと並ぶ、写真の様な光景も見納めとなります。
また「FUKUOKA 1DAY PASS」は通用範囲がかなりの広域に跨る割には格安(現在2000円・通用範囲拡大前は1500円という激安価格でした)で、非常に有用な乗車券ながらも、通用対象となるバスは急行以下の各種別(都市高速道路経由を含む)で、高速・特急バスは対象エリア内でも利用対象外(急行バスも日田バス運行便は対象外)となっています。
福岡方面からのバスは大半が特急の飯塚方面へ、「FUKUOKA 1DAY PASS」を利用しては足を伸ばすにも、通用対象となる八木山線は非常に有用な路線でしたが、MAKIKYUが乗車した際には八木山峠を越える区間の乗客は…という状況で、普通運賃での乗車メリットは乏しい事も考えると致し方ないとはいえ、路線廃止は非常に惜しい限りです。
今後「FUKUOKA 1DAY PASS」で福岡市内~飯塚方面を移動する際には、1時間に1本程度しかない博多駅交通センター~福岡空港~飯塚(~田川)間の急行バスを利用するか、篠栗~桂川間で別途運賃(270円)を支払ってJR福北ゆたか線を利用するのが有力な方法となります。
「FUKUOKA 1DAY PASS」利用対象外の特急バスはかなり頻発(天神~飯塚間は昼間12分毎)しているだけに、設定価格を考えると、さすがに特急バスまで通用範囲に含めるのは厳しいとしても、急行以下の各種別バスが乗り放題となる「FUKUOKA 体験バス TICKET」(西鉄バス全線が2日間乗り放題+飲食や各種サービスなどで利用可能なクーポン4枚がセットになった企画乗車券)や「ホリデーアクトパス」(土休日限定のバス全線乗り放題6ヶ月定期券)、「グランドパス65」(高齢者向け乗り放題定期券)の様な特急バス半額特典(主に福岡県内を走る近距離・整理券方式の高速バスも対象)、或いは福岡~熊本間高速バス「ひのくに号」で実施している新幹線乗車券の領収書提示時における割引運賃適用(最安回数券の1枚当たり価格と同額で乗車可能)の様な割引特典位はあっても…と感じてしまうものです。
先日「MAKIKYUのページ」では、鹿児島県の指宿枕崎線を走る観光特急「指宿のたまて箱」に関して取り上げましたが、この列車に乗車した際には、「指宿レール&バスきっぷ」と呼ばれる企画乗車券を利用したものでした。
乗車券の名前を聞くと、鉄道だけでなくバスも…という事が容易に想像できるかと思いますが、この乗車券は鹿児島中央~指宿~西大山間の往復で、往復共に鉄道(JR)利用とする事も可能ですが、鹿児島中央~指宿間の片道をバス利用とする事も可能となっています。
(JR利用の場合は普通・快速列車は勿論、追加料金なしで「指宿のたまて箱」座席指定券を発券・利用する事も可能です)
JR九州で同種の乗車券は、既に宮崎地区の日南線観光特急「海幸山幸」を利用する宮崎~日南・南郷方面の「日南レール&バスきっぷ」が存在し、こちらは片道分は鉄道(JR)限定、もう片道分は鉄道か宮崎交通が運行する観光周遊バス「にちなん号」のいずれかを選択できますが、観光周遊バスは「海幸山幸」の運行に合わせ、同列車の運転日に一往復が運転されるだけで、宮崎~日南間を走る宮崎交通の一般路線バス利用などは不可となっています。
これに対し「指宿レール&バスきっぷ」では、購入時に片道バス利用とするか、或いは往復鉄道利用とするのかを決めなくてはならず、購入後に気分や状況次第で好きな方を…とは行かないのが難点ですが、バスは観光向けに特別運行されるものではなく、鹿児島交通の一般路線バス利用となっているのは、路線バス好きのMAKIKYUには嬉しい所です。
(乗車券の設定価格自体は2タイプ共に3000円で同額です)
鹿児島交通の一般路線バスは、鹿児島市内~指宿~山川間を直通運行する路線も存在していますが、対象となっているのはこの路線ではなく、鹿児島中央駅~平川~知覧・知覧~喜入~今和泉~指宿駅間の2路線で、バス利用の場合は知覧観光をしながら、2路線を乗り継ぐ事になります。
平川~知覧~喜入~今和泉間は乗降自由となっており、MAKIKYUが「指宿レール&バスきっぷ」を利用した際には、知覧地区で最初に特攻観音・平和会館へ足を運び、その後若干鹿児島方面に戻る形で武家屋敷一帯を訪れ、その後指宿へ向かうバスに乗車しましたが、知覧では有名な2つの観光名所が2km程離れていますので、町内の移動にもバスが使える点は重宝します。
ちなみにMAKIKYUが乗車したバスは、鹿児島中央駅~知覧(特攻観音)間では九州らしい中4枚扉の日野BlueRibbon、知覧(武家屋敷)~指宿間ではトップドアのいすゞ製中型車に当たっています。
どちらも年式的には結構古い車で、鹿児島交通古参車の典型といった車両ですが、座席はハイバックシートになっているなど、比較的グレードの高い車両で、結構な距離を要するだけに2路線共に1時間以上の乗車になります。
そのため両路線共に賃率が比較的安価に設定されているとは言え、運賃は900円前後(知覧地区での利用停留場により、運賃額は若干変動します)になりますので、「指宿レール&バスきっぷ」は結構有用と感じたものでした。
(使い方次第ではJR利用が「指宿のたまて箱」ではなく普通・快速列車の場合でも、普通運賃の合計額で「指宿レール&バスきっぷ」の設定額を上回ります)
また知覧地区内での移動では、知覧から鹿児島市内へ向かう便を利用したのですが、こちらは一般路線車では比較的少数派の日産ディーゼル製V8エンジンを載せた車両(鹿児島では市営バスなどでも活躍しており、こちらは市内線仕様の中4枚扉となっている異色車両として有名です)で、今や少数派となった鹿児島交通旧塗装、しかもトップドアでリクライニングシートを装備した中長距離仕様という、非常に特徴的な車両に当たったものでした。
鹿児島市内~知覧間ではBlueRibbonも悪くないものの、中長距離仕様の特徴的なバスを存分に堪能できたら…とも感じたものでした。
知覧~喜入~指宿間のバスは、MAKIKYUが鹿児島市内~知覧間のバスに乗車した際に目撃したスタフを見たら、その後知覧~喜入間の便にも充当される運用となっており、現に喜入行きでBlueRibbonが走る姿も目撃していますが、指宿まで足を伸ばす便では専ら指宿方の中型路線車が用いられている様でした。
MAKIKYUが乗車する便よりも一つ前の便では、西武バス中古の日産ディーゼル製中型車が充当されており、最近盛んに中古車を導入している鹿児島交通では、他路線でもこのタイプの車両を何度か見かけたものでした。
この車両は元々首都圏の短距離路線用として導入された車両だけあり、年式は古くても比較的ハイグレードなバスが多い鹿児島では、グレード的にはやや見劣りしてしまうものですが、日頃首都圏に身を置くMAKIKYUとしては、こちらに乗車するのも悪くないと感じたものです。
鹿児島交通では最近余り新車が導入されず、古参車や中古車ばかりが幅を利かせる状況になっており、他に鹿児島市内でRapica(鹿児島共通ICバスカード)を利用して乗車したバスも首都圏中古でしたが、日頃新しいバスばかりにウンザリしている身としては、年式の古い様々な車種が活躍する様は、趣味的には非常に面白いものです。
先月は慌しく駆け回る状況で、鹿児島交通への乗車機会も限られたものでしたが、機会があれば鹿児島のバスをじっくりと堪能したいとも感じたものでした。
先月MAKIKYUが九州へ足を伸ばし、3月に晴れて全通となった九州新幹線で南九州まで足を運んだ際には、「宮崎・鹿児島のんびりきっぷ」を利用し、この乗車券は福岡市内~宮崎間で、片道は鹿児島中央駅経由(新幹線・特急きりしま号利用)、もう片道が新八代駅乗換(新幹線・高速バス利用)となっていた事もあり、宮崎~新八代間の片道で高速バスを利用したものでした。
この区間を運行する高速バスが、「B&Sみやざき」号と呼ばれる高速バスで、同区間を約2時間程度で結び、九州新幹線博多方面と接続するダイヤを組み、両者を乗り継ぐ事で、博多~宮崎間の最速ルートを確保しています。
このバスの運行はJR九州グループのJR九州バスがメインとなっており、運行便の半数を担当していますが、他に熊本県内や宮崎県内の路線・高速バスを運行する九州産業交通・宮崎交通の2社も参入しており、3社共同での運行となっています。
その中でもJR九州バス担当便は、特徴的な真っ赤なバスではなく、B&Sみやざき号専用に新幹線と同じ色(山陽新幹線直通用のN700系ではなく、JR九州独自車両の800系の装いです)を纏った車両が導入されています。
B&Sみやざき号用に新型高速車・三菱エアロエースが3台導入され、内装も九州新幹線を意識したこの車両は、盛んに宣伝にも活用されていますが、MAKIKYUはJR九州バス便の時刻を選んで乗車したとはいえ、全席指定制で来たバスを見て乗れる路線ではない(空席がある場合は対応可能かもしれませんが、MAKIKYUが指定席券を発券した際には、前日の時点で他便の中に空席が僅かと言う便もありました)だけに、この車両に当たるかどうかが非常に気になっていたものでした。
結果的には目当てのエアロエース新車が充当され、今までに乗車したエアロエースの中では最もデザイン的によく出来たバス(まだ指の数程も乗車していないのですが…)という印象を受けたもので、車内に設置されたモニターの表示などを見ても、九州新幹線接続路線という事を強く意識させられるものでした。
ちなみに「B&Sみやざき」号は、新幹線接続にほぼ特化したバスというだけあって、一応バスのみでの乗車も可能ですが、新八代駅で乗降いずれかとなる場合のみ利用可能で、人吉IC~宮崎駅間での相互利用は不可能となっています。
運賃は八代ICからのなんぷう号(熊本交通センター~宮崎駅間の高速バスで、九州産業交通と宮崎交通の2社共同運行)と同額に設定されており、なんぷう号は概ね横3列座席のバスが使われていますが、これに対して「B&Sみやざき」号では各社共に一応トイレつき車両とはいえ、横4列座席のバスが充当されており、JR九州バス便はデザインで差別化を図っているとはいえ、グレードの面ではやや難ありと言えます。
B&Sみやざき号ではMAKIKYUが利用した「宮崎・鹿児島のんびりきっぷ」や、「B&Sみやざき号2枚きっぷ」といった九州新幹線とセットで大幅に割引された企画乗車券が設定され、これらの利用が大半と見込まれる事から、実質的な運賃はなんぷう号よりも安くなります。
そのためバス車中でゆっくりと移動する事よりも、比較的道路混雑が少なく、鉄道利用では速達移動が望めない区間(肥薩線・吉都線)で高速道路を利用し、新幹線と組み合わせて最速ルートを提供する事を重視して、ある程度の座席数を確保する事で、新幹線接続交通機関としての安定的な輸送を確保する事に重点を置いていると感じたものでした。
この様な路線ですので、JR九州が発売する企画乗車券での利用価値は大きく、JR九州バス便で使用される専用車両もデザイン的に見物ですが、一応九州内路線・高速バスが乗り放題となる「SUNQパス」の利用可能路線(全九州版のみ)とはいえども、宮崎県内や人吉から新八代駅周辺へ出向く場合などを除くと、SUNQパスや普通運賃での利用には余り適さない路線という気がしたものでした。
またJR九州バス運行便では、路線設定と共に導入が発表されたエアロエース新車だけでは運用数が足りず、他車両での運行状況も気になっていたものでしたが、MAKIKYUが乗車した日は乗車便より早い時間の便で西日本車体工業(西工)製車体のいすず車が充当されているのを確認しています。
こちらも塗装はエアロエース新車と同じ新幹線塗装となっており、外から見た限りでは、車内の座席モケットも新幹線800系と同様の柄を用いている様に見受けられましたが、年式的にも格落ちでシフトレバーがロッド式であるなど、西工製車体は九州のバスらしさを感じる反面、エアロエース新車に比べると見劣りが否めないと感じたものでした。
ちなみに宮崎では駅近くにJR九州バスの支店があり、「B&Sみやざき」号以外にも「フェニックス」号(宮崎~福岡間)共同運行から離脱・独自運行で再出発し、本数は限られるものの事前購入割引や座席種類別の運賃設定など、独自施策が注目される宮崎~博多間の高速バス「たいよう」号の運行なども行っています。
「たいよう」号ではお馴染みの真っ赤なバスが用いられていますが、「B&Sみやざき」号でも真っ赤なバスが代車などで登板する事もあるのかどうかも気になったものです。
(宮崎周辺の方などで、事情を知っている方が居られましたら、コメント頂けると幸いです)
今月MAKIKYUが九州へ出向き、2月から1年間の期間限定で発売されている西鉄の「FUKUOKA 1DAY PASS」を利用した際には、この乗車券で利用可能な西鉄電車や西鉄バスだけでなく、他に別途運賃を支払って乗車した路線バスもありました。
その一つが甘木観光バスで、名前の通り甘木(朝倉市)周辺を拠点としており、甘木周辺で廃止代替バスを運行しており、以前甘木駅前でその姿を見た時から存在は気になっていました。
今月ようやく乗車機会があったのですが、乗車したのは田主丸(田主丸中央病院が起終点で、田主丸駅や田主丸中央を経由します)~甘木間の路線で、平日昼間は概ね40分間隔で運行している同線は、甘木観光のバス路線では最も利用しやすい路線とも言えます。
車両はMAKIKYUが見た限りでは、三菱製の中型車と小型車を用いており、田主丸方面へは専ら中型車が充当される様ですが、甘木鉄道のイベント用車両を連想させる紫系統の装いを纏った車両は「NEW LIFE AMAGI」と目立つ様に記され、社名は後ろの方に小さく記されているだけなのも大きな特徴です。
甘木観光は大手事業者ではない事もあり、九州内を走る路線・高速バスの約99%で使える事をウリとしている「SUNQパス」は通用外で、nimocaなどのICカード乗車券も通用しないのは要注意です。
当然ながらMAKIKYUがこの日に利用していた「FUKUOKA 1DAY PASS」も通用せず、別途現金乗車となりました。
とはいえなかなか乗車機会のないバスに乗れた上に、ルート的にも田主丸~甘木間は西鉄グループの広大な路線網の隙間(昔は西鉄がバスを走らせていました)になっていますので、「FUKUOKA 1DAY PASS」で筑後・朝倉地域一帯を廻る際にも、別途運賃を支払って利用する価値は充分があると感じたものでした。
(但し甘木周辺ではJR二日市・西鉄朝倉街道~甘木~杷木間や、都市高速経由の博多駅~甘木間の西鉄バスは「FUKUOKA 1DAY PASS」の利用対象ですが、西鉄電車の甘木線宮の陣~甘木間は通用外ですので要注意です)