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惜別・島原鉄道南目線~素晴らしい車窓も見納めですが…

2008-03-31 | 鉄道[九州・私鉄等]

    
  

昨日は東京で新交通システム、日暮里・舎人ライナーが開業し、首都圏では横浜市営地下鉄の新線・グリーンラインも日を同じくして開通するなど、喜ばしい話題が続きましたが、その一方で今日3月31日限りで長崎県の島原鉄道・南目線の殆どの区間(島原外港~加津佐)と、兵庫県の三木鉄道全線が廃止になるなど、残念な話題も続いています。

MAKIKYUは三木鉄道には過去に一度だけ乗車(厄神→三木)した事があり、島原鉄道も昨年暮れに一度乗車する機会がありましたが、今日は島原鉄道南目線の廃線惜別企画も兼ねて、「MAKIKYUのページ」で今まで取り上げきれなかった同線廃止対象区間の車窓風景などを幾つか掲載したいと思います。

この区間は島原半島の南側を有明海に沿って走り、海岸に面して走る区間では天草を望む事も出来る一方で、山側に目を向けると雄大な雲仙普賢岳を望む事もできますが、普賢岳では大規模な火山活動があり、甚大な被害が発生したのは記憶に新しい所です。

島原鉄道でもこの火山活動によって路線に大きな被害が生じ、一部区間の長期運休と路線分断という異例の事態になりましたが、その後災害復旧区間は真新しい高架線となった部分もあり、この高架線から普賢岳の雄大な風景を楽しめる様に、観光トロッコ列車も走らせるなど、随分積極策に出た事もあって、この復旧から10年程度で比較的新しい高架線も御用済み…と思うと、高架化後数年で廃線となった名鉄非電化路線(コスト削減の為に電化設備を使用中止し、レールバス運行に切替)の一部区間を思い出してしまうものがあります。

この様な結果になってしまう事は、少子化による通学生徒の減少や過疎化が深刻化し、また道路整備や自家用車の普及が進むなど、公共交通を巡る環境が激変している事の現れとも言えますが、その様な中で今日まで、島原半島南部で南目線が走り続けてきた事を記憶に留めておくと共に、この路線に乗車された事がある方はその時の情景を思い出して頂き、また残念ながら乗車機会がなかったという方も、この写真を見てイメージだけでも連想して頂ければ幸いです。

また今回の島原鉄道南目線廃止によって、鉄道の存在しない市となってしまう南島原市内をはじめとする廃線区間では、廃線前から概ね並行する区間を運行していた島原鉄道による路線バスが、系統再編や便数増強を行って、引き続きこの地域の公共交通を島鉄が担っていく事になります。

南目線廃止後も島原鉄道の鉄道線は路線の約半分(諫早~島原外港)は残存し、こちらは残念ながら所用車両数減少によって旧式のキハ20系列は退くものの、南目線廃線後のダイヤ改正によって、新型車両への統一によるサービス面での向上をはじめ、急行列車が大幅増便される事などによる所要時間の短縮など、利便性の大幅向上が図られますので、この区間が今後も地域に根ざした鉄道として末永く走り続ける事を願いたいもので、日頃首都圏に居るMAKIKYUはこの地域を訪問する機会自体が限られますが、機会があれば是非また島鉄にも乗車したいと思っています。

「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も島原鉄道南目線への思い出をはじめ、感想等ありましたらコメントもどうぞ。
(コメント承認制のため反映に多少時間を要しますが、その点は悪しからずご了承下さい)

写真は加津佐駅に停車中のキハ2008号、有明海に沿って走る様子と車窓から望む天草、車窓から望む普賢岳と災害復旧区間のワンシーンです。


今日は随分充実した一日に…

2008-03-30 | Weblog

  
  

今日3月30日は、首都圏で東京都交通局の新交通システム「日暮里・舎人ライナー」と、横浜市交通局の地下鉄新路線でリニアモーターを採用した小型車両が走る「グリーンライン」が日を同じくして開業し、首都圏の鉄道を巡る話題は祝賀ムード一色ですが、MAKIKYUは幸運にも今日は日程が確保できた事もあり、両線への乗車を果たしてきました。

また青春18きっぷがまだ2回分残っているにも関わらず、今日はこれを使わずに近場(神奈川県内・東京都内+α)を動き回っていたものの、それ以外にも初めて乗車機会に恵まれた車両やバス路線なども幾つかありました。

本来であれば一挙に取り上げたい程なのですが、MAKIKYUの多忙につきこれらの記事公開までは少々時間を要しそうです(来月前半~中頃になると思います)ので、今後の記事で使用予定の画像を中心に、今日撮影した写真を幾つか取り上げておきたいと思います。

今日取り上げた写真を見て興味を持たれた方は、数日後に再度アクセス頂けると幸いです。

あと管理人MAKIKYUの多忙につき、数日間はコメント・TB公開並びにコメントへの返答が遅延する恐れがありますが、悪しからずご了承下さいますようお願い致します。


JR東日本 キハ100形200番台~大湊線を走るワンマン気動車

2008-03-29 | 鉄道[東北]

MAKIKYUが先日八戸を訪問し、少々足を伸ばして大湊線に乗車したのですが、この際大湊線で乗車した車両はキハ100形と呼ばれる気動車(ディーゼルカー)で、この車両はJR東日本のローカル線区でよく見られるキハ110形と呼ばれる気動車とほぼ同様のデザインながら、16m程度の短い車体が特徴となっています。

キハ100形は専ら北東北(それも大半が岩手県内)で活躍しているのですが、大湊線で活躍する車両は後に増備された車両と言う事で200番台として区分されており、客ドアがプラグドアではなく、一般的なタイプとなっている事が、他のキハ100形との違いとなっています。

このキハ100形200番台は大湊線用のみとなっており、基本的には同線内と青森・八戸に直通する快速で運用されるのみですので、陸奥限定車両とも言える状況となっています。

JR東日本の列車に乗り慣れた人間であれば、見た目はさほど珍しい車両という感はないものの、この地を訪問する機会があれば、是非一度は乗っておきたい車両の一つです。

ただ大湊線の定期列車は、基本的にこの車両で運用されるのですが、両数が限られている事もあってか、1両のみで運行される事が多く(大湊線内だけでなく、青森などへの直通でも1両で走る事があります)、しかも大湊線の本数が決して多くないにも関わらず、車体が小柄故に座席数も限られますので、この車両1両のみの列車では、混雑が常態化している模様なのは難点です。
(MAKIKYUが下北から青森行快速に乗車した際も、昼間にも関わらず野辺地まで座れない程でした)

また車両数がギリギリという事もあって、旧型気動車(キハ40系列)が代走する事もしばしばある様で、MAKIKYUが大湊線に乗車した際も、この車両に当たる事こそなかったものの、大湊駅で停車しているキハ40形+キハ48形の2両編成(青森~大湊間の快速サボを掲出)を目撃しています。

こちらは車体が大柄ですので、座席数が確保できるのは利点ですが、大湊線内で行っているワンマン運転には対応していませんし、今時北海道以外では珍しい非冷房車ですので、夏場などはサービス面でも問題ありと言えます。

そのためもう少し車両を増備して、今時本州のJRでは珍しい非冷房の旧型車両による代走や、常態化している混雑を解消して欲しいと感じるものですが、割合新しい車両というイメージがあるこの車両も、既に最新型といえる状況ではなく、今後の新造はあまり期待できませんので、それならせめて車両の転配を行い、標準的な車体長のキハ110形を大湊線で走らせ、小柄なキハ100形を代わりに他線へ転用できないものか、と思ってしまうのはMAKIKYUだけでしょうか?
(最近転配でキハ110形が走り始めた路線の中には、JR屈指の閑散線区・区間もあり、こちらはむしろ小柄なキハ100形でも充分そうですので…)


東北本線・八戸~青森間を走る気動車列車~1日1往復のみの存在ですが…

2008-03-27 | 鉄道[東北]

 

先日MAKIKYUが八戸へ出向いた際は、現地で青春18きっぷ(今回は時間の関係もあって往復は東北新幹線はやて号(驚値)を使い、青森県内(+東京都区内~横浜市内)の移動で使用)を使う事になったのですが、八戸を拠点に青春18きっぷで動き回る動機の一つとして、MAKIKYUにとって数少ないJR東日本の未乗線区だった大湊線乗車という目的がありました。

大湊線は運行本数が少なく、その上東北本線の普通列車との接続も列車によってバラバラ…という状況ですので、青春18きっぷユーザーとしては、うまく旅程を計画しないと乗り難い路線ですが、八戸を6時30分過ぎに出発の青森行普通→野辺地8時前出発の大湊線は割合乗継がスムーズに行く事もあり、朝の出発が少々早くなるものの、この列車で八戸を出発する事にしました。

東北本線でも八戸~青森間は、現在新幹線の開業に伴って盛岡~八戸間が第3セクター鉄道に分離されてしまい、八戸を跨って運転する定期普通列車は存在しない(青い森鉄道~八戸線直通の列車はごく僅かにあるのですが…)事もあって、この区間を走る普通列車(野辺地から大湊線に直通する快速列車を除く)は、殆どが紫色の帯を巻いたステンレス製電車・701系2両編成(列車によっては2編成併結の4両編成で運行)となっています。

しかし津軽半島の末端を走るローカル線・津軽線の末端区間(蟹田~三厩)で使用している気動車は、八戸線と同じ車両を使用しており、この車両の基地が八戸に存在する事もあって、朝に1往復だけ、通勤・通学時間帯の輸送力確保(?)と車庫からの送り込み・車庫への取り込みを兼ねて、気動車による普通列車が八戸~青森間に設定されています。

MAKIKYUが八戸から乗車した東北本線・青森行の普通列車は、この数少ない気動車使用の普通列車だったのですが、旧国鉄から継承したキハ40系列を用いるこの列車では、白と赤帯の塗装(これも数両は前面の塗り分けが異なるのですが…)以外に、時折首都圏色と呼ばれるタラコ色の旧国鉄塗装を再現した車両が組み込まれる事もあり、MAKIKYUが乗車した際も、4両編成の内、青森寄りの1両だけが首都圏色となっており、この2色混成編成(前面の塗り分けが異なる車両も中間に入っていましたので、厳密には3色ですが…)は、JR化後の塗装変更真っ盛りの時期を連想させられるものがあります。
(欲を言うなら八戸線用に改装されたリクライニングシート車「うみねこ」の混成も期待したいのですが、さすがにこれは限定運用だけに…)

こんな列車が軽快な走りの新型電車・701系(今となってはもう新型と呼べない程の年数が経過しており、JR東日本では同年代の電車でも既に廃車が発生していますが…)に紛れ、架線下の幹線を1往復だけ走る場違い(?)な姿はなかなかユニークですが、701系とは対照的な重厚な乗り心地が楽しめ、また座席の過半数がボックス席となっている点も、汽車旅の雰囲気という点では上かと思います。

ただこのユニークな気動車列車は、旧型気動車故に他の普通列車に比べて足が鈍いですし、客室内などは割合綺麗にリニューアルされているとはいえ、JR東日本では今や数少ない非冷房車ばかりで運行されるのも難点で、八戸線・津軽線はまだワンマン化も行われていない状況ですので、この様な車両がいつまで走り続けるかも気になります(首都圏で凄まじい勢いで車両代替を行っている事を考えると、その気になればすぐにでも車両代替可能でしょうし…)が、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も八戸~青森間の普通列車に乗車される機会がありましたら、このユニークな気動車列車への乗車を検討されてみては如何でしょうか?
(既にこの列車に乗車した事がある方は、乗車感想コメントなどもどうぞ)


東海バスで活躍する元神奈中のAEROSTAR M~内外に神奈中の面影が…

2008-03-25 | 小田急グループ

  

先日十和田観光電鉄の路線バスに関する記事を取り上げ、同社をはじめとする国際興業系のバス事業者では、近年親会社からの譲渡車両がほぼそのまま使われているのですが、そこまで極端ではないにしても、元の事業者の面影を強く残す路線バスは地方で散見されます。

その一つが伊豆東海バスの三菱ふそうAREOSTAR Mで、MAKIKYUが今月初頭に伊東へ行った際に乗車した車両なのですが、この車両は東海バスグループと同じ小田急グループに属する神奈川中央交通(神奈中)からの移籍車両で、一時期多数を導入していた都営バスからの中古車両が最近導入出来なくなった事もあって、同じく小田急グループに属する箱根登山や小田急バスと共に、東海バスグループに多数の車両が移籍しています。

運賃支払方法表示幕や張り出しの大きいバンパーといったこの車両の特徴は、神奈中の特色を強く現していますが、側面の行先表示幕(或いはLED)部分から行先表示装置が取り外されており、代わって前扉後部の窓部分に大型の行先表示装置が取り付けられていますので、素人目にもやや違和感のある車両となっています。

これだけなら他の地方を走る中古車両ではよくある話なのですが、この車両の大きな特徴として、元の塗装を生かして塗装を変更している事が挙げられ、神奈中塗装の車体下部赤色と、窓下のオレンジ帯は東海バスカラー(オレンジ)に代わっているものの、クリーム色は元の塗装を存置していますので、他の東海バス車両と並んだ際は、何となく奇妙な感があります。

また雨樋部分はうっすらと赤い塗装が残っていますので、この点も神奈中の面影が…という所ですが、車内も神奈中では今や見る事が少なくなった赤モケットの座席(手触りも独特です)が残っており、そこに2人がけの座席を増設していますが、この増設座席はモケットの色こそ合わせているものの、手触りなどは元の座席と異なるのが特徴的です。

伊豆方面では近年、伊豆急行に導入された元東急のステンレスカーが注目されていますが、小田急グループ内からの移籍車両を中心とした東海バスグループの中古車両群もなかなか興味深いもので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も機会がありましたら、是非この車両に乗車されてみては如何でしょうか?


十鉄バス・十和田市-立崎-上北線~十和田市とJR沿線を結ぶ路線の一つですが…

2008-03-23 | バス[東北]

 

MAKIKYUが先日十和田観光電鉄(十鉄)に乗車した際は、鉄道線(三沢~十和田市)以外に、同社の路線バスにも乗車したのですが、先日乗車した十鉄のバス路線が、今日取り上げる十和田市-立崎-上北線です。

この路線は十和田市内にある三本木営業所から十和田市駅(十鉄)、上北町駅(JR東北本線)などを経由し、東北町の湖畔桟橋前までの間を走る路線ですが、運行本数は一日5往復程度、それも休日運休便が存在するローカル路線です。

そのため予め時間を調べておかないと、余程運が良くない限りなかなか乗車できない路線ですが、先日MAKIKYUが彼の地を訪問した際は、丁度良い時間に数少ない便の一つがあり、なかなか乗る機会がなさそうな路線という事もあって、上北町駅→十和田市駅間で乗車してみました。

乗車したのは昼間という事もあって、上北町駅発車の時点では乗客の姿は皆無で、十和田市駅に着くまでの間も、途中で2名程の乗客が乗り込んだ程度でしたが、十鉄では車両の運用を特に限定していないのか、マイクロバスでも充分運べそうな程度の乗客しかいないにも関わらず、MAKIKYUが乗車した際には、近隣の南部バスの様な旧年式車こそ走っていないものの、近年親会社の国際興業から移籍してきた大型路線車が装いもそのまま(勿論車内も殆どそのままです)にやって来ました。
(逆に十和田~八戸線などに中型車が充当されている事も多く、MAKIKYUが見た限りでは、同路線は国際興業カラーの中型車(ERGAMIO)が充当される事が多い様です)

それにしても国際興業の雰囲気そのままのバスが、日陰には雪の残る長閑な北国の風景を駆けていく姿は、日頃首都圏に身を置くものとしてなかなか興味深いものがありますが、十和田市駅では銀色に赤帯を巻いたステンレスカーと、白に緑の濃淡のバスという元首都圏勢同士の顔合わせも頻繁に見られ、両者の顔合わせは埼玉県内の数駅だけではない事を実感させられます。

ちなみに十鉄のバスは当然整理券方式(運賃後払い)となっており、上北町駅~十和田市駅間でも810円を要します(十鉄鉄道線を乗り通すより割高ですが、来た道を返すよりはバリエーションが楽しめて面白いかと思います)が、このエリアでは八戸市営・南部バスと3者で回数券が共通使用可能で、1000円のセット券を車内でも販売していますので、これを使うと便利です。

また同社の路線バスは国際興業の整理券方式で運行している路線(埼玉県内の殆ど)や、他の国際興業系列事業者(岩手県交通など)とは異なる「前乗り前降り」で、中扉は締切(一部の車両は中扉が存在しません)となっていますが、MAKIKYUは上北町駅でこの色のバスがやって来た時には、整理券方式である事が頭の中に染み付いており、一瞬反射的に中扉に向かおうとした程ですので、乗車の際は要注意です。
(まあ前扉が開いた時点で、すぐにこの事に気付いて前扉へ向かいましたが…)

あと十和田観光電鉄ではこの路線以外にも、十和田市を基点にJR線方面へ向かうバス路線を幾つか運行しており、特に八戸へ向かう路線(下田(駅を経由するのは一部便のみ)~陸奥市川駅通り(駅までは徒歩5分もあれば行けます)~八戸駅を経て中心街まで行きます)はそこそこの便数が運行されていて利用価値も高く、他に野辺地方面へ向かう路線などもありますので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様が十鉄に乗車される機会がありましたら、是非鉄道線だけでなく、同社の路線バスにも乗車されてみては如何でしょうか?

写真はMAKIKYUが先日乗車した十鉄バスと、乗車中に撮影した車窓の様子です。


十鉄開業85周年ギャラリー列車・ギャラリー作品の数々

2008-03-22 | 鉄道[東北]

   

昨日十和田観光電鉄(十鉄)の珍車・7200系に関して取り上げましたが、先日MAKIKYUがこの車両に乗車した際は、外観こそ派手な装飾などなく気付き難いものの、三沢方の7305号が開業85周年を記念したギャラリー列車となっていました。

これは車内の中吊りや広告枠に、数十年前から現在に至るまでの十鉄の歴代車両や、東急時代の7200系の写真などが多数飾られており、それも今では見る事が出来ないシーンがズラリ…という状況です。

ここに掲載した画像は車内の中吊りや広告枠などに飾られているギャラリー作品(?)の一例で、ただでさえ乗車できる事自体が幸運な十鉄の珍車・7200系を、より乗り甲斐のあるものにしていますが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も興味がありましたら、是非十鉄の開業85周年記念ギャラリー列車に乗車されてみては如何でしょうか?
(はるばる十鉄沿線まで出向いても、この車両が稼動しているか否かは運次第なのですが…)


十和田観光電鉄 7200系電車~2両のみが存在する異端車両

2008-03-21 | 鉄道[東北]

    

先日MAKIKYUが八戸を訪れた際には、少々足を伸ばして十和田観光電鉄(十鉄)にも足を伸ばしたのですが、MAKIKYUが同線に乗車するのは2回目でした。

以前同線に乗車した際は、7700系と呼ばれる現在の主力車両に乗車し、この車両は東急の運行系統再編に伴う余剰車両とはいえ、地方私鉄では異例のVVVFインバーター制御車として知られています。

この車両が入線する前の十鉄と比べると、同時に行われた軌道設備の更新・強化と合わせ、同線の格段な近代化に貢献した車両ですが、2両3編成が在籍しているこの車両と共に、十鉄には2両だけ7200系も移籍しています。

十鉄では通常、営業列車では専ら2両編成での運行ですので、片運転台の同系先頭車を2両連結した編成でも良いのですが、1両編成での営業運転も想定しているのか、それとも事業用などで1両で使用する事も兼ねているのかは分かりませんが、2両それぞれを単行運転可能な両運転台に改造しているのが特徴です。

この運転台を増設した部分は、前面形状も原型の先頭車とは大きく異なる切妻の機能本位といった感があり、東急8000系を改造して先頭車化改造を行った伊豆急行向け譲渡車両を思い出させるものがありますが、種車が7200系故に伊豆急向け譲渡車両ともまた異なった趣となっています。

増設運転台部分はコルゲートがありませんので、外観も一発で異様さに気づく程ですが、車内側もこの部分だけ化粧板が異なっているのが特徴的で、増設運転台部分のみ、東急で今でも活躍する8500系の更新車両と同等の化粧板が使われています。

この様な改造は、東急からの地方私鉄向け譲渡車両では過去にも幾つか事例があり、専ら2両編成で使うにも関わらず、松本電気鉄道に譲渡された(旧)5000系の一部車両の様に両運転台に改造した事例もありますが、松本で活躍した車両は増設した運転台は中間に組み入れられていたのに対し、十鉄では2両の7200系それぞれの十和田市寄りが原型運転台、三沢寄りが切妻の改造運転台となっていますので、異様な前面が先頭に立つ姿や、原型運転台と切妻運転台が2両の連結面で顔を合わせる姿が、ごく普通に見られます。

VVVFインバーター制御の7700系に混じってこの様な車両が実質1編成(現状では2両をバラして使う事はないため)だけ走り、その上通常の営業用編成では1編成だけ(十鉄では通常の営業では使用しない釣掛式駆動の旧式車両が、動態保存車両として今でも2両残されています)というのは、趣味的には非常に興味深いものがあります。

しかもこの車両は同一形式で十鉄には2両しか存在しないにも関わらず、それぞれで下回りの製造メーカー(日立・東洋)が異なっており、走行音が微妙に異なる事や、更にダメ押しとでも言うのか、異様な姿をした切妻の三沢方改造先頭車の貫通扉には、これがなくても各車両の貫通路上には「三沢-十和田市」という表示が出ていますので、実質的には差し支えないのですが、他の車両では装備していない社紋入りの行先表示板(以前MAKIKYUが十鉄に乗車した際には、これは付いていなかったはずなのですが…)まで付けており、どこまで珍車ぶりを顕示すればと思う程です。

そのため十和田観光電鉄に乗車する機会があるならば、是非一度は乗車してみたい車両ですが、実質1編成のみの存在という事もあって、遭遇できるか否かは運次第といった所です。

写真は十和田市方/三沢方の先頭車と7200系車内、改造運転台付近の様子です。


八戸名物・せんべい汁

2008-03-20 | 日本国内その他

MAKIKYUが先日八戸へ行った際には、今まで話は聞いた事があったものの、実際に食べる機会はなかった「せんべい汁」を味わう機会がありました。

これはこの地域では有名な南部煎餅が汁物に入ったもので、汁には南部煎餅の他に肉(MAKIKYUが注文したせんべい汁には鶏肉が入っていましたが、店によって異なる様です)や野菜などが入りますが、汁は主に醤油系の味付けになっている様で、てっきり味噌汁の様なものに煎餅が入っているのかと想像していただけに、少々意外な感じでした。
(まあ八戸の方には当たり前の話なのでしょうが…)

またせんべい汁で用いる南部煎餅は、通常おやつなどに食する南部煎餅とは別物の汁物用を使用しているとの事でしたが、この煎餅は汁物であれば大抵のものにあうという事で、八戸では家庭でも汁物に入れて食べる事は結構あるとの事でした。

ちなみに写真のせんべい汁は、ラピア内にあるそば屋で注文したものなのですが、そば屋らしく通常のせんべい汁(500円)以外にそば入り(+300円)も取り扱っており、MAKIKYUはこれを注文したのですが、店の方の話によると、そば入りのせんべい汁は八戸でもあまりないのでは…という話でした。

あと余談ですが、MAKIKYUが八戸市内を動き回るのに使用した「八戸えんじょいカード」はここでも活躍し、そば入りせんべい汁の飲食代金が1割引(720円)になりましたが、えんじょいカードは乗物だけでなく市内の多数の店舗などで割引等の特典もあり、随分重宝したものです。


小田急グループのブランドマーク登場~新しいマークで、小田急は次へ。

2008-03-19 | 小田急グループ

    

先月小田急電鉄公式HPで、3月15日のダイヤ改正と共に、小田急グループのブランドマークを使用開始する旨がニュースリリースとして発表され、このブランドマークに関してはご存知の方も多いかと思いますが、MAKIKYUは昨日ようやくダイヤ改正後初めて小田急線を利用する機会があり、この新しいブランドマークを見る事も出来ました。

この新しいブランドマークは、「odakyu」の頭文字「o」をモチーフとし、メインカラーは小田急線のイメージカラーとも言えるブルーとなっているのが特徴で、MAKIKYUの個人的主観としては、小田急線のイメージをうまく反映させており、なかなか良いマークなのでは…と感じます(「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様は如何感じられるでしょうか?)が、現在小田急線の車内でも、この新しいブランドマークの使用開始に関する告知が、幾つも見られる状況となっています。

現在小田急線の車両や掲示・駅サイン類などでこのブランドマークが使われ始めており、小田急線の車両に関しても、現状ではブランドマークを貼り付けた車両と、そうでない車両が入り混じる状況になっていますが、ブランドマーク貼り付け車両は、形式によってマークの貼り付け場所や大きさなどが異なっており、各車両に貼り付けられているのも特徴的です。

またこのブランドマークは小田急電鉄だけでなく、グループ各社でも順次導入していくと発表されていますが、今後箱根登山鉄道や江ノ電、それに小田急グループのバス各社などでも、車両などに用いられる様になるのか気になるものです。
(特に神奈中など、独自のロゴを使用している事業者は尚更気になりますが…)

写真は小田急グループ ブランドマーク使用を知らせる車内掲示と、MAKIKYUがはじめて乗車した小田急グループ ブランドマーク取り付け車両、同形式同士のブランドマーク貼り付け車両と貼り付けていない車両の並び(たまたまこのシーンに遭遇したのですが、5200形快速急行の新宿方先頭車同士が並ぶシーン自体が…)、ブランドマークを貼り付けた車両同士の併結面(ブランドマークの大きさなどに注目)です。


南部バス・八戸市内を走る旧年式車~まだまだ多数が市内を走る姿が…

2008-03-18 | バス[東北]

   

先日MAKIKYUが八戸を訪問した際には、八戸市内を動き回るのに「八戸えんじょいカード」と呼ばれる八戸市営バス(全線)・南部バス(市営バス競合区間をはじめ、八戸市内を走る一般路線の大半や八食100円バスなど)・JR八戸線(八戸~種差海岸)が乗車可能で、700円という一日乗車券(JRみどりの窓口などで事前に引換券を購入し、利用日かその前日に八戸駅などで乗車券に引き換え)を利用したのですが、八戸市内を走る路線バスは整理券方式を採用しており、八戸駅~中心街をバスで移動するだけでも310円かかります(市営・南部のどちらでも:他に便数は少ないものの十和田観光電鉄のバスもありますが、こちらは八戸えんじょいカードの対象外ですので要注意です)ので、かなりお値打ち感のあるものでした。

また「八戸えんじょいカード」でMAKIKYUが八戸市内の路線バスに乗車した際は、八戸市内をはじめ、その周辺の階上(はしかみ)・五戸・三戸などへ向かう路線なども運行する南部バスにも何度か乗車したのですが、南部バスでは今でもモノコックボディを採用した昭和50年代後半(概ね57~58年式)の旧年式車が多数走り回る姿を目撃し、またMAKIKYUも2回程乗車(八戸営業所と五戸営業所の車両に1回ずつ)できました。

現在南部バスで活躍するモノコックボディの路線車は、同社が専らいすゞ車のみを導入している関係もあり、元京浜急行のK-CJM500と呼ばれる形式の車両ばかりで、モノコックボディの路線バスとしては末期の車両ですが、この手の車両は排ガス規制の影響などで、車両使用年数に限りがある大都市圏では随分前に姿を消しています。

それどころか最近では地方でも大都市圏から比較的状態の良い中古車両の流入などで淘汰が進んでいますので、今では地方を訪れても、見るからに古めかしいモノコックボディの路線バスに乗車する機会自体が非常に限られる状況で、数年前であれば旧年式車がゴロゴロしていた隣県の岩手県交通でも今では…という状況です。

ちなみに南部バスで現在活躍するモノコックボディの車両は1タイプのみですので、外観は車両の状態(割合綺麗な車両もありますが、中には錆が目立っている車両も散見されます)を除くと、どの車両もさほど大きな違いはないのですが、車両によって前面左下の運賃支払方法表示窓の有無といった違いがあり、車内の座席も一見したところでは、座席背面が金属製になっている厚さの薄い座席の車両(首都圏でも東武などは、比較的最近までこの手の座席を採用した車両が走っており、今でも同社中古の車両などでは比較的よく見る事が出来ます)が主体の様でしたが、MAKIKYUが五戸営業所の車両に乗車した際は一般的な形状の座席(異様に軟らかい感触が特徴的でした)となっており、同じように見える車両でも幾つかのバリエーションが存在しています。

またこの記事を見て、モノコックボディの旧年式車をはじめとする南部バスに乗車したいと思われた方は、八戸駅にも運が良ければ出没するのですが、同駅は市内中心部から結構離れていてバスの運行本数も限られますので、八戸市内を走る路線をはじめ、近郊の階上や五戸などへ向かう路線など、南部バスの大半の路線が起終点としているラピア(ショッピングセンターの名前です)へ行くと、今なら路線を選ばなければ比較的容易に遭遇できます。
(三戸方面へ向かう路線では出没を確認していませんが、MAKIKYUが八戸へ出向いた2日間だけでも、八戸営業所・是川団地・階上・五戸などへ向かう便での充当を目撃しています)

ただラピアは八戸駅からは結構距離があり、バスの便数も限られますので、MAKIKYUとしては本八戸駅からバスでアクセスするのがおススメ(南部バス以外に市営バスもあり、どちらも八戸えんじょいカードで乗車可能です:またラピアの最寄駅は小中野で、一応同駅から徒歩でも行けない距離ではありませんが、バスでのアクセスは本八戸の方が至便です)で、本八戸駅でラピア行きの南部バスを待っていれば、運が良ければ狙わずともモノコックボディの車両に遭遇できるかもしれません。

とはいえ南部バスでも比較的年式の新しい中古車両(それでも大都市圏では古参の部類ですが…)をはじめ、中型の新車(ERGAMIO)の導入も進んでいますので、走り回っている車両の数や遭遇頻度を考えると、すぐに全廃となる可能性は低いと思いますが、この様な車両に容易に遭遇できる状況はそう長く続かないと思われ、最近の路線バスとは大きく異なる独特な走行音や雰囲気を存分に堪能できるのも今の内です。

また八戸は首都圏を基準に考えると結構距離がありますが、新幹線を使えば比較的容易にアクセスする事が出来ます(それも閑散期であれば割安価格で行ける旅行商品がびゅうプラザなどで販売されます)ので、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も興味がありましたら八戸を訪問され、南部バスの旧年式車に乗車してみては如何でしょうか?

写真は外観と車内の様子(写真はMAKIKYUが八戸営業所のバスに乗車した際のものです)です。


小田急ダイヤ改正の影で~つい最近まで当たり前の光景だったこのシーンも…

2008-03-15 | 小田急グループ

今日3月15日はJR旅客各社をはじめ、全国各地でダイヤ改正が行われており、小田急線も地下鉄千代田線直通の新型ロマンスカー・60000形MSEの運行開始や、江ノ島線相模大野~大和間における大幅な初電繰上げ・終電繰下げ(これに伴って従来はなかった大和発着列車が設定)といった動きが注目されています。

ただ一方では小田急の車両が直通運転を行っている箱根登山鉄道線・小田原~箱根湯本間を走る通勤型電車(現在は小田急車両のみ)は、風祭駅のバリアフリー化工事完了も関係して4両編成のみの運行に変更(今までは主に6両編成が入線)されています。

これに伴って新宿からの直通急行は廃止され(ごく僅かに新松田で分割を行い、7~10号車が新松田から各停箱根湯本行となる急行列車はありますが…)、永年当たり前の光景として見てきた「急行 箱根湯本」という行先は見納めになったと共に、風祭駅での1両のみドア扱いという異例の扱いも廃止となった事から、これに関係する表示も恐らく見納めになっているはずです。
(残念ながらMAKIKYUはまだ箱根登山線どころか、ダイヤ改正以降の小田急線にすら乗車できていませんので、状況は確認できていないのですが…)

この事に関しては、先月末に風祭駅の現状について記した記事を掲載しましたが、今日は今ではもう…という箱根直通急行や、風祭駅での1両のみドア扱いに関する案内など、つい先日までは当たり前の光景だったシーンで、先月末に取り上げなかった画像を幾つか取り上げ、箱根直通急行や風祭駅での異例のドア扱いに関して振り返りたいと思います。


箱根湯本駅に停車中の3000形急行、「風祭駅では最後尾車両のみドアが開きます」という案内看板にも注目です


まもなく箱根湯本駅到着、今も狭軌(1067mm)と標準軌(1435mm)の3線軌条が残る区間を走る、今となっては登山線に乗り入れない3000形急行


小田原駅7番線の番線案内、「風祭駅では先頭車両のみドアが開きます」という赤文字での標記は今では…

  
「急行 箱根湯本」行の行先を表示した3000形・8000形・5000形、一部は数年前の画像ですが、種別部分に注目すると共に、車両によっては現在姿を大きく変えた車両も…
 


今日は箱根急行に関して、簡潔に取り上げてみましたが、「MAKIKYUのページ」をご覧の皆様も、この画像に関する感想をはじめ、箱根直通急行に関する思い入れなどありましたら、コメントも是非どうぞ。


花粉逃避も兼ねて…八戸まで行ってきました

2008-03-14 | Weblog

 

MAKIKYUは一昨日・昨日と2日間、青森県の八戸周辺へ出向いていました。

今の時期は青春18きっぷの有効期間で、MAKIKYUも使いかけの18きっぷが手元にありますが、さすがに首都圏から八戸まで18きっぷで…となると、時間がかかり過ぎるのが難点です。

時間の余裕があればまだ良いのですが、現在のMAKIKYUには少々厳しい話で、また首都圏~八戸間を列車で移動する場合、在来線経由では途中で青春18きっぷの通用しないJRから分離された区間を挟む事になり、この区間の運賃も割高ですので、今回は八戸までの往復に新幹線を使い、青森県内の移動(+首都圏内の移動も)で青春18きっぷ1回分を使う行程で行ってきました。
(もう一日は「八戸えんじょいカード」と呼ばれる八戸市内のバス・鉄道フリー乗車券を使って、市内を動き回っていました)

今回の旅行では、MAKIKYUにしては珍しく、新幹線+宿泊がセットになったパッケージを使ってみましたが、JRが発売している「驚値(おどろきダネ)」と呼ばれる旅行商品は、片道の新幹線運賃・料金に少々追加する程度の値段(興味のある方はチケットの画像を見て下さい)で、列車限定とはいえ新幹線往復+宿泊、また八戸の場合は1人でも申し込み可能ですので、これは閑散期とはいえなかなか使い勝手のあるものでした。
(ちなみに青春18きっぷ2回分+盛岡~八戸間3セク往復+宿泊(1泊:6000円程度と仮定)だけでも、16000円位の費用を要します:また今なら八戸へは「驚値」以外に日帰り格安パッケージもあり、こちらも使い方次第では有用です)

また現在首都圏ではスギ花粉のピークとなっており、重度の花粉症患者(?)の一人として、花粉に苦しめられている身としては、春の訪れが遅い北国へ足を運ぶ事は、スギ花粉逃避にも絶好の機会でしたが、今回の旅行で乗車した交通機関などに関して、近日中にボチボチと取り上げて行きたいと思います。
(18きっぷ1回目の伊豆訪問をはじめ、他にも色々取り上げたい記事があるのですが…)

画像は八戸駅(余談ながら駅直結のホテルは、今回のパッケージで付いて来たホテルです)と、今回の旅行で使用した乗車券類(一部修正)です。


ハワイアンブルーの競演~出没がもう少し早ければ…

2008-03-11 | 鉄道[東海]

昨日「MAKIKYUのページ」では、伊豆急行の「Alpha Resort 21」に関して取り上げましたが、MAKIKYUがこの車両に乗車したのは伊豆高原駅からで、この駅は伊豆急行の車庫所在駅にもなっています。
(勿論伊豆急線内は青春18きっぷは使えませんので、伊豆高原→伊東の普通乗車券(640円)を別途購入ですが…)

ここでは伊豆急行の現役車両の数々が留置されている姿を見る事が出来るほか、伊豆急行開業当時に導入され、JRの113・115系譲渡車両(この車両は現在置き換え進行中)導入によって淘汰される近年まで活躍しており、100系と呼ばれる車両の1両(103号)が、両運転台車という事もあって、車庫内で事業用車両として姿を留めている事でも知られています。

この事業用車両は普段、車庫の奥の方に止まっており、この位置ですと駅ホームなどからは辛うじて姿を拝める程度ですが、時折車両入換などで稼動すると、ホームからでも容易に観察・撮影できる位置まで出没し、MAKIKYUもこの車両が稼動している姿に、幸運にも巡り合う事が出来ました。

この時は103号が現在順次投入中で、100系の塗装をイメージした帯色を纏うステンレスカーの8000系(元東急8000系)1両を率いており、棒状の連結器でこの車両を率いて走る姿は、100系の現役時代には見られなかった、ハワイアンブルーカラーの車両同士の見事な競演ともいう感があり、希少な「Alpha Resort 21」に乗車できた上に、この貴重なシーンにも遭遇できた事は、決して安いとは言い難い運賃(首都圏の辺境・北総監獄(千葉ニュータウン)を走る「開発を止めた某鉄道」(元○○開発鉄道)に匹敵するか、或いはそれ以上ですが、車両のグレードや沿線景観は伊豆急の方が遥かに上です)を払ってまで、伊豆急に乗った甲斐があったと感じたものです。

ただ残念だったのは、MAKIKYUが乗車した「Alpha Resort 21」の普通列車(熱海行)が丁度発車の頃に、このハワイアンブルーの競演編成が側線を動き出した事で、そのため見事なハワイアンブルーの競演も、Resort 21の海側を向いた座席からは丸見えのこのシーンも、車内で慌てて撮影したこの1枚だけというのが惜しい限りで、もう少しこの編成の出没が早ければ…と思ったものでした。


伊豆急行2100系「Alpha Resort 21」~1編成だけしかない特徴的な乗り得車両

2008-03-10 | 鉄道[東海]

   
 

先日MAKIKYUが伊豆方面へ出向いた際には、JR伊東線~伊豆急行線直通の普通列車(熱海~伊東~伊豆急下田)で、「Alpha Resort 21」と呼ばれる車両が稼動しているのを目撃し、その後この車両に乗車する事も出来ましたので、今日はこの車両に関して取り上げたいと思います。
(MAKIKYUはResort 21自体は過去に乗車した事があったものの、この「Alpha Resort 21」は初乗車でした)

Resort 21は1980年代中頃から登場した伊豆急行の普通列車用車両で、5編成が製造されたこの車両は、2100系という形式が付けられており、座席配列も先頭に展望席を配し、一部車両の海側の座席を窓向きに配列して、山側の座席を段上げするなど、観光向けに特化した特徴的な車両として知られています。
(余談ながら展望席部分には「フラッシュ撮影はご遠慮ください」という趣旨の注意書きが、日本語以外に英語・韓国語・中国語でも記されているのは、外国人観光客も多い土地柄を感じさせられます)

その中でも93年に増備された最終編成は「Alpha Resort 21」と呼ばれ、外観や内装が他のResort 21とは大きく異なるのが特徴で、塗装も山側/海側で異なる塗装(青系/赤系)を用いた他のResort 21とは異なり、赤と青を交互に配した塗装(なかなか大胆な塗装で、見るからにインパクトがあります)となっています。

前面も熱海・東京方と伊豆急下田方で塗装が異なるものとなっているのも特徴的で、客用ドアも他のResoat 21とは異なり、プラグドアを採用している事も特徴的(その上開閉時で異なるドアチャイムに加え、音声を併用した案内が流れるのも特徴)です。

またResort 21で運転される普通列車の運転ダイヤは一応固定されているとはいえ、このダイヤは「Alpha Resort 21」と他のResort 21の共通運用になっていますし、その上この「Alpha Resort 21」は一編成のみの存在でありながらも、他のResort 21を上回る設備を誇るだけに、「リゾート踊り子」号と呼ばれる伊豆急車両を使用した臨時特急の運転日には、この列車に優先的に充当されます。

そのためオフシーズンの平日を中心とした「リゾート踊り子」号の非運転日は、伊豆高原にある車庫で休んでいる事も多く、普通列車で運用される「Alpha Resort 21」に遭遇できるか否かは運次第です。

ふらっと伊豆を訪問してこの車両に遭遇できれば幸運なもので、JR伊東線内の普通列車で「某社レンズ付きフィルム」によく似た名称で呼ばれる事が多い車両(東京方面~伊東間の直通列車では、かなりの確率で充当される4ドア車両)や、旧国鉄~JR払い下げの伊豆急車両(これは引退も時間の問題ですが…)と同じ運賃で乗車できれば、かなり乗り得な感(それも青春18きっぷなどの格安きっぷを使っていれば尚更です)がありますし、決して安いとは言い難い伊豆急行の普通運賃も、この車両の付加価値を考えれば分からなくも…と感じる程です。

とはいえ観光に特化した車両で洒落た内装を誇り、ドーム状の天井に間接照明を採用した車内は下手な特急車両よりずっと良い雰囲気とはいえ、普通列車用に製造された車両ですので、座席(見た目は結構良さそうで、座り心地も決して悪くはないのですが…)はリクライニング機能などが装備されている訳ではありませんので、決して安いとは言えない指定席特急料金が必要な「リゾート踊り子」号で運用するにはチョット…という感があります。

ただ最近になって先頭部にLED式の行先表示装置が設けられた事(車両自体が異色の存在で、行先を見なくても何処を走る列車か一目瞭然という事もあるのかもしれませんが、最近までサボ枠以外は何処にも行先表示が見当たらない異色の車両でした)もあり、一部のResort 21が退役(初期編成は一部機器に旧型車両からの転用品を用いている上に、土地柄塩害の影響が激しく、また固定編成故に運用にも難がある様ですので…)する中でも、この「Alpha Resort 21」はまだ暫く活躍が期待できそうですので、伊豆急行の花形として、今後も活躍し続ける事に期待したいものです。

写真は「Alpha Resort 21」の外観(伊豆急下田方/東京方)と、普通列車用車両にしては豪華で、観光用に特化した特徴的な車内の様子です。