小田急電鉄では一昨日(5月29日)付で特急型車両7000形・LSEの退役を正式発表、既に公式HPをはじめネット上でも多数取り上げられていますので、ご存知の方も少なくないと思います。
7000形は小田急現役車両の中では最古参の部類に入り、設備面でも足元の狭い座席をはじめ、LED文字案内やLCDモニターによる車内案内表示装置や自動放送装置などを装備していない事など、様々な点で現代の水準に見合う車両とは言い難くなっているのが現状かと思います。
製造時期が後年の10000形Hi-SEと20000形RSEも小田急線内では全廃になっていますので、遂にこの時が来たか…という心境ですが、小田急が社運を賭けて実現させた複々線化事業完成後も少しの間だけとはいえ営業運行に用いられ、今春登場した「モーニングウェイ」への充当も行われたのは奇跡的と言っても過言ではない気もします。
ちなみにLSEの後継となる70000形・GSEは既に一編成が今春のダイヤ改正に併せて導入、もう一編成が7月に営業開始すると共にLSE定期運用撤退、その後臨時列車などへ充当した後退役と発表されています。
今春のダイヤ改正に併せての引退ではなく7月まで運用する事にしたのは、GSE製造都合などによるたまたまの偶然なのか、それとも今春ダイヤ改正時の話題作りや、今月発表されたロマンスカーミュージアム展示の目玉として注目度を上げるために、意図的に退役時期をずらしたのかも気になる所です。
またMAKIKYUは昨年小田急沿線に移住、以降は小田急線利用機会も非常に多くなっていますが、特急ロマンスカーへの乗車機会自体が少ない事もあり、小田急沿線移住後はLSEの姿を見る機会は多いものの、乗車機会はまだ一度も…という状況です。
7月末で利用期限を迎える小田急OPカードのポイントも残存していますので、都心方面への所用帰りなどに丁度良い時間のLSE充当列車で空席があれば、退役前に一度新宿→町田・相模大野辺りで一度惜別乗車しても…思っています。
LSE全廃となると、昭和時代に製造された小田急の旅客車両は8000形(と1000形の一部)のみとなり、個人的には登場時期が近い8000形(一般車両)などの方が思い入れのある車両ですが、8000形は更新工事施行で一部編成を除き下回り換装も実施、長期活躍も見込める状況かと思いますので、こちらの末永い活躍にも期待したい所です。
あと小田急線関連とは別件になりますが、本日付で新たに「モビリティの未来を考える」(NaCl様)へのリンクを設定致しました。
URLは以下の通りです。
http://blog.livedoor.jp/nacl2940/
リンク集(1)にリンクを掲載している他、新着告知として暫くの間はトップページのBOOKMARKにもリンクを掲載致しますので、興味のある方はこちらもアクセス頂けると幸いです。
JR東日本の高崎地区在来線では昨秋に107系、次いで今春115系が運行終了となり、両者は共に211系などに代替、前者の一部は高崎~下仁田間を運行する私鉄・上信電鉄に譲渡されています。
昨冬上信電鉄に乗車した際には、高崎駅構内に107系が複数編成留置されている姿も目撃、今後上信線での使用に向けた改造を施した上で順次営業運転に入るものと思われ、これによって経年の高い車両が代替される事になります。
上信電鉄は地方私鉄では珍しいVVVFインバーター制御の新型車両も近年1編成導入、事業規模の割に車両バラエティが豊富な部類と感じますが、製造から40年以上経つ古参車両も複数編成活躍しており、その中には日本国内で現在活躍する電車では珍しい自社発注の「非冷房の自動空気ブレーキ車」も複数存在しています。
この他に西武鉄道から譲受し、上信線に移籍したから20年以上運用されている車両もあり、この2者は代替も時間の問題と感じていますが、特に輸送サービス上の問題が大きいのは「非冷房の自動空気ブレーキ車」と感じています。
そのため107系導入で真っ先に代替されるのは「非冷房の自動空気ブレーキ車」200形と推測していましたが、経年や検査期限の関係もあるのか、真っ先に退役するのは200形ではなく西武譲受車の150形で、今日限りで運用終了となります。
150形は西武鉄道から2両3本を譲受、西武時代の種車は3編成全てが別形式ですが、上信電鉄では西武から譲受したカルダン駆動の冷房車という事で1纏めになっています。
車体長約20m・両開き3扉の冷房付オールロングシート車である点は3編成共通ですが、401系を種車にしているクモハ151+クモハ152の第1編成のみ、他2編成とは前面形状も異なるものとなっています。
昨冬MAKIKYUが上信線に乗車した際にはこの第1編成にも乗車機会があり、車内には「昭和39年 西武所沢工場」の製造銘板も存在、上信線最古参車両という事もあってか、車内も結構草臥れた印象を感じたものでした。
その時には今日で運用終了とは思わずたまたま乗車しただけでしたので、偶然遭遇出来て良かったな…と感じていますが、冷房車だけあり今夏を過ぎた頃に107系代替かと思っていましたので、非冷房車健在の中で運用離脱となるのは少々意外ですが、西武時代と併せて50年以上走り続けた事も考慮すると「長い間ご苦労様でした」という気もします。
また昨冬上信線に乗車した際は、今日限りで運用離脱となるクモハ151+クモハ152の編成だけでなく、「非冷房の自動空気ブレーキ車」200形にも乗車機会がありました。
200形は今でも一部が非冷房車故に夏季運用はサービス上問題があり、今夏定期運用される事があるのだろうか…とも感じる車両で、検査期限や107系の改造進捗状況次第ではより車齢の高い150形の残存2編成より先に退役しても不思議ではない気もします。
401系は上信電鉄以外に三岐鉄道と近江鉄道に譲渡された車両も存在、特に主力車両となっている後者では運用離脱編成も発生しています。
三岐・近江で活躍中の各編成も車齢を考慮すると、何時代替されても不思議ではない気がしますが、西武時代や三岐・近江2社へ譲渡された車両も含めた401系への思い出話などがありましたらコメントもどうぞ。
(また記事中でも触れている上信線200形やJR107系に関連したコメントもOKです)
先日「MAKIKYUのページ」では、先月実施された新潟駅高架化工事に伴う変則ダイヤに関して取り上げましたが、MAKIKYUがこの変則ダイヤで設定された臨時快速列車に豊栄駅から乗車して酒田まで北上した後は、更に羽越本線の普通列車に乗継、昨日~今日にかけて大雨に見舞われた事が盛んに報じられている秋田県内へ向かったものでした。
秋田県南部に位置する羽後本荘駅は由利高原鉄道(鳥海山ろく線)の接続駅、同線は以前にも2回程乗車した事があるものの、2012年以降に導入された新型気動車・YR-3000形は以前矢島駅で姿を見た事があるだけで未乗という状況でした。
そのためもしこの新型気動車が運用されていたら是非一度…と思い、羽越本線普通列車の羽後本荘駅到着時に由利高原鉄道ホームを見たら、丁度新型気動車が矢島行の普通列車で待機しており、途中下車して乗車したものでした。
新型気動車・YR-3000形は現在3両が活躍中、由利高原鉄道の旅客営業用車両所属数は5両ですので、過半数を占める主力車両と言っても過言ではない状況になっています。
MAKIKYUが乗車したのは、同形の中でも最初に導入された緑色基調のYR-3001号で、その後導入された2両はYR-3002(赤)・YR-3003(青)となっています。
同系は日本車輛製の標準仕様車という事もあり、「MAKIKYUのページ」でも以前取り上げた事がある松浦鉄道の主力車両・MR-600形(関連記事をご覧になりたい方はこちらをクリックして下さい)などと類似点が多数見受けられ、内装も比較的簡素な雰囲気になっています。
車内設備は地方ローカル線の典型とも言えるセミクロスシートでワンマン運転対応、整理券発行機にはアテンダントを模したキャラクターのステッカーが貼られているのも特徴的です。
座席は各車両毎に異なる色彩の柄入りモケットを用いており、標準使用者だと簡素なモノで済ませてしまう事業者もある中では特徴的と感じられ、季節限定の造花による桜の装飾なども悪くないと感じたものでした。
車内中央に設けられているボックス席は大型テーブルも設置、お弁当などを持ち込んで拡げるのには適していると感じる反面、金属パイプの脚がある事でやや窮屈な印象を与えかねないとも感じ、この大型テーブルの有無は評価が分かれる所なのでは…と感じたものでした。
またMAKIKYUが以前由利高原鉄道に乗車した際は、2回共に矢島→羽後本荘の上り列車全区間乗車で、下り列車への乗車自体が先月初めてという状況でした。
時間の関係もあって終点の矢島までは乗車せず、路線のほぼ中間点に位置する由利高原鉄道唯一の交換駅・前郷駅で下車、その際は行き違い列車で現在は運行終了、今後大改装が発表されているYR-2001号池田修三ラッピング車との並びも見る事が出来ました。
ちなみに前郷駅は先月初めて乗降機会がありましたが、日本国内では数少ないタブレットとスタフの授受を実施している事でも知られており、列車到着時には駅係員が通標授受を行う事もあってか、有人駅ながら運賃は車内収受となっているのも大きな特徴です。
駅舎も2003年に改築、現駅舎は木材をふんだんに用いた温かみのある内装となっており、駅舎内にギャラリーも設けられているなど、色々見所のある駅と感じたものです。
ただ列車は1~2時間に1本程度(これでも土地柄や輸送実態を考慮すれば上等な部類)、その上大半の列車が前郷駅で行き違いを行う事もあってか、途中下車して次の列車までの間に駅舎内や駅周辺を見物するとなると、必然的に結構な時間が空いてしまうのは難点です。
しかしながら駅前には由利高原鉄道と並行する区間も多い並行路線バス、羽後交通・本庄伏見線(本荘営業所~本荘駅前~前郷駅前~矢島総合支所前~菜らんど:本荘~矢島間の区間便もあり)のバス停もありますので、こちらは列車より便数は少ないものの、上手く時間があえばこのバスを利用する事で、由利高原鉄道沿線各所を効率よく移動する事も出来ます。
MAKIKYUが前郷駅で列車を下車した後は、このバスで本荘へ引き返したものでしたが、このバスに関しても近日中に追って別記事で取り上げられれば…と思っています。
GW期間中は東京メトロ銀座線が渋谷駅線路切替工事を実施、これに伴い一部区間の運休と折返運転が実施され、ネット上では日頃見れない行先や聞けない放送などが話題に上がる一方、不慣れな人物が困惑している事なども散見する状況です。
MAKIKYUは一部区間運休と折返運転実施中の銀座線は利用機会がなかったものの、今後も渋谷周辺では明日(13日)に京王井の頭線で下北沢駅橋脚架け替え工事実施、午前中の一部区間運休・振替輸送とバス代行実施が告知されています。
その後も5月26日(土)~26日(日)・6月2日(土)~3日(日)に今度は JR埼京線・湘南新宿ラインで渋谷駅線路切替工事実施、一部区間運休・並行する山手線を増発と相次いでイレギュラーな特別ダイヤ実施が予定されていますので、この期間に上記の路線を利用予定の方は要注意です。
また渋谷周辺とは話が変わるものの、MAKIKYUは一月程前に新潟へ足を運ぶ機会があり、その際は丁度新潟駅高架化に伴う線路切替工事の実施日でした。
この線路切替工事に伴い大幅なダイヤ変更をはじめ、一部列車・区間の運休とバスによる代行輸送も実施されていました。
新潟駅構内では高架化前の最後の姿や、イレギュラーな運行形態の列車をカメラに収めるファンの姿も多数見かけ、越後線の高架化切替前最終列車(写真)の出発を動画に収める人物も散見したものでした。
新潟駅前にはJRが貸切した代行輸送用の観光バスも複数台待機、他に新潟交通の一般路線車も多数代行輸送に充当されており、新潟交通グループの貸切車両は佐渡島からの応援車両(新潟交通佐渡)の姿も見かける程でした。
白新線普通列車は新潟~豊栄間で列車の大幅減便と気動車4両による運行を実施、上り列車は東新潟駅通過という非常に変則的な運行形態となり、特急いなほ号も下りの一部列車を除き運休でした。
変則運行の白新線はMAKIKYUも乗車機会があり、乗車した列車はキハ40形(両運転台車)がキハ47形(両開き扉の片運転台車)2両を挟んだ編成。
塗装も3色が入り乱れ見るからにイレギュラーな編成、中間のキハ47形は2両共にセミクロスシート、一方両端のキハ40形は共にオールロングシート車でした。
(途中駅ですれ違ったもう1本の気動車4両編成は、キハ110形+キハE120形+キハ110形+キハ110形という両運転台車のみの編成、これも滅多に見る機会のない編成と感じたものでした)
豊栄駅では以北へ向かう普通列車(電車充当)と乗換が生じる他、特急いなほ号運休に伴い臨時快速列車も運転、この臨時快速列車は新潟~豊栄間代行バスと接続する運行形態となっており、豊栄駅前でも何台もの代行輸送用貸切バスの姿を見かけたものでした。
MAKIKYUは変則運行の普通列車で豊栄まで移動した後、豊栄から酒田行の臨時快速列車に乗車したものでしたが、臨時快速列車は日頃特急いなほ号に用いられるE653系1000番台の7両編成。
側面のLED式行先表示もきちんと快速 酒田や快速 豊栄の行先を表示しており、フレッシュひたち号運用離脱後、新潟転属前にE653系が首都圏の臨時快速列車に充当された際とは大違い(この時は行先表示なしで快速表示のみ)と感じたものでした。
E653系は新潟転属に伴い塗装変更などと共に、1号車のグリーン車化改造が実施され、非常にシートピッチが広いグリーン席が設定されている事も大きな特徴になっていますが、臨時快速列車ではデッキと客室を仕切る扉に「本日、1号車のご利用は出来ません。2号車から7号車(自由席)をご利用下さい」と記された紙が貼られており、グリーン車の客室内には立入出来ない状況になっていました。
そのため臨時快速は一応7両編成での運行ながら、実質6両での運行と言っても過言ではない状況になっていましたが、それでも乗車した車両は半分以上が空席という状況でした。
ちなみにE653系は首都圏で活躍していた頃は何度か乗車した事があるものの、新潟転属後に乗車したのは先月が初めてでした。
普通車の設備は首都圏で活躍していた頃と大差ないと感じたものの、座席モケットが異なる柄のものに交換されています。
(右側は新潟転属前に撮影:現行との対比用です)
座席後部にチケットホルダーが取り付けられたのも特徴で、このチケットホルダーに写真の乗車券を挟む人物は余りいないだろう…とも感じたものでした。
特急車両にしてはやや狭いシートピッチも相変わらずでしたが、車内も比較的空いていた事からかなり快適に過ごす事ができ、日頃特急料金を収受する列車での運行が大半の車両が普通乗車券のみで乗車可能でしたので、非常に乗り得と感じたものでした。
線路切替工事などで大規模なダイヤ変更や運休、バス代行輸送実施となると、関係する現業従事者をはじめ、不慣れな旅客にとっても負担が大きいと感じる反面、イレギュラーな運行故に趣味的に注目される事も多く、今後もこの様な状況に遭遇する機会があれば、その際の様子を記録すると共に、「MAKIKYUのページ」でも取り上げられれば…と思っています。
また先月MAKIKYUは先月臨時快速に豊栄~酒田の全区間で乗車、その後普通列車に乗り継いで更に北方へも足を運んでいますが、その際に乗車した列車などに関しても今後幾つか取り上げられれば…と思っていますので、興味のある方はご覧頂けると幸いです。