埼玉県川越市は東京の池袋から東武東上線で約30分、典型的なベッドタウンでもありますが、市内中心部には歴史ある寺院や、蔵作りの町並みが今も残り、「小江戸」と言われる程で近年観光地として注目を集めており、また西武新宿~本川越間を運行する西武新宿線の有料特急電車の名称にも「小江戸」という愛称名が使われています。
この川越も中心部の蔵作りの町並みが並ぶ場所は、東武・JRの川越駅や西武本川越駅とは少々離れており、各駅からのアクセスは東武バスウエスト(以下東武バスと表記します)の路線バス利用が一般的です。
この路線バスは川越駅を基点に本川越駅を経由、その後蔵作りの町並みを駆け抜けた後各方面へ向かうルートとなっており、「~蔵のまち経由~」と分かりやすい表記が出ており、本数も非常に多く容易に利用できます。
また最近では、「小江戸名所めぐり」と呼ばれるバスも走る様になり、蔵のまちをイメージした専用塗装のノンステップバス(日野HR)が川越駅を基点に、喜多院等の寺院や蔵のまちを廻る循環ルートで運行され、車内では観光地の案内等も放送されます。
このバスは車内が普通の路線バスと同様で、この点は惜しまれますが、車体の天井に「小江戸名所めぐり 一日フリー乗車券 三百円 東武バス」と宣伝が書かれているのも注目で、川越駅停車中にペデストリアンデッキから観察できます。
このバスは観光客目当てという事もあり、休日の日中はそれなりの本数が運行されていますが、平日は本数が少ないのが難点で、一般の路線バスと組み合わせての利用を強いられる感じです。
「小江戸名所めぐり」バス乗車には、このバスの運行区間をはじめ、川越市内中心部の東武バスが一日乗り放題の「小江戸川越1日フリー乗車券」(300円)が便利で、バス共通カードでの乗車も可能です。
1日フリー乗車券は小江戸名所めぐりバス車内をはじめ東武バス案内所でも購入でき、この一帯の初乗り運賃が170円である事を考えると、往復利用だけでも元を取れるので利用価値大ですが、一般の路線バス車内では発売していない様なので注意が必要です。
MAKIKYUは「小江戸名所めぐり」バス車内でこの一日乗車券を購入しましたが、車内売りのこの手の乗車券はスクラッチ式、或いは利用日記入が一般的ですが、このバスでは乗務員がゴム印を持っており、券面に日付を押印していたのが印象的でした。
また「小江戸川越1日フリー乗車券」と東武東上線の往復割引乗車券をセットにした「小江戸川越クーポン」を、東上線の大半の駅で発売しているので、往復東上線利用ならこれを利用するのもオススメです。
この他MAKIKYUは利用した事がありませんが、イーグルバスという会社も川越市内に「小江戸巡回バス」と称するボンネット(ダミー)付きのマイクロバスを運行しており、これは東武バスと同じエリアを走りながらも、東武バスの「小江戸川越1日フリー乗車券」は使用出来ず、またバス共通カードも使えないので、混同しない様に注意が必要です。(こちらも別の1日乗車券があり、西武線とセットになったモノもあります)
皆様も川越へ行かれる機会がありましたら、是非一度「小江戸名所めぐり」バスに乗車されて見ては如何でしょうか?