まい、ガーデン

しなしなと日々の暮らしを楽しんで・・・

東京ミッドタウン日比谷の『有隣堂』

2018-05-29 09:08:28 | くらし

3月末、佐渡からの帰りに日比谷公園から東京ミッドタウン日比谷の建物を見て、
すごいわ、かっこいいなと感嘆し、TV「ガイヤの夜明け」で有隣堂が出店しているのを観て、
これはぜひ見に行かねばと機会をうかがっていた。

チャンスは日曜日に。
同級生が日本橋三越にキルトを出品しているから、そこへと招集がかかって行ったわけ。
見終った後、皆は居酒屋に繰り出し、私はいつものごとく抜けて目的の「東京ミッドタウン日比谷」へ。

 
(コレド日本橋)                    (地下鉄日本橋出口)

『有隣堂』といえば横浜に住んでいる身としては老舗中の老舗本屋さんで思い入れは強い。
あそこへ行けば探している本は見つかると絶対の信頼を置いていた。
子供たちが小学生のころは夏休みになると連れて行き、好きな本を選ばせて。
その時買った加古里子さんの「からすのパンやさん」は今も懐かしいと娘は言っている。

昼時になると地下のレストラン、いや食堂と言った方がいいかしら、でグラタンなどの洋食を食べて。
別に本を買う目的がなくても、店内をふらふらしているだけで時間をつぶせ楽しかった。
「有隣堂に行って来るね」は、今で言うとテーマパークに行って来るのと同じくらいのわくわく感があった。

それが時を経て、自分も行かなくなったから分かる気がするけれど、創業は1909年の有隣堂、
専務の松信健太郎さんは、ネット書籍やネット通販の普及より売り上げが激減している書店業界に
強い危機感を感じている、と言っている。
現実に書籍の売り上げだけでは毎年赤字だという。そうだろうなあと素人の私だって容易に想像がつく。

そんな時南貴之クリエイティブディレクターに出会い、
『HIBIYA CENTRAL MARKET』の“私道”を生かして、“目的がなくてもいられる居場所”を作りたいという考え方に共感したと松信さんは言う。
この時、僕の仕事は『日本で一番新しくてかっこいい書店を作る』ことから『南貴之の世界観を存分に出してもらうためのサポート』に代わったそうだ。「1日いて楽しんでもらえる場所」新しいことへの不安はなかったという。そうか。

内部 日曜日の午後だったからすごい混みよう

3階に有隣堂がすべて手掛けた「ヒビヤセントラルマーケット」がある。


(有隣堂のロゴを撮り忘れたためこの写真だけwebからお借りした)

書店とは名ばかり、各お店の代表が選んだ本が棚に並んでいるだけ(毒)

この一画が書店らしきコーナー(毒は続く)

お隣にファッションのお店

向うに理容室

そして居酒屋

4月の売り上げは目標を超えたそうだが・・・
なぜ有隣堂という力をもった本屋さんが、こういうお店づくりをしなければならないのだろうか、と
自分の薄っぺらい感性は棚に上げて、ちょっと悲しくなった次第でして。
本屋は本屋の王道を目指していただきたいのよ、本でわくわくさせていただきたいのよ行きたくなるような。
と自分も本を買わなくなったのに更に言い募る。

 

 

 

コメント
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