(昨夕)
昨日、買い物帰りに車庫前でイダサンと会った。
久しぶり!生きてた?って会話よ。
イダサンは人生の大先輩、恐れ多くて普通ならタメ口など訊けない。
が、そこはそれ、イダサンは何事にも達観しているから、私がおちょくってもへでもない。
こまわりくん?と聞くと、歩いて整形によってそれからスーパーへ買い出しですと。
「あなた、そんなもん(原チャのことね)乗ってないで歩きなさい、歩くのがいちばんだって。
先生も言ってるわよ。なんでも歩くことってさ」
いやだわ、私そんな医者には行かないようにするわ、なんて、せっかくの好意を無にする可愛げのなさ。
道の隙間に咲いている花を見て、
「あら、きれいに咲いたじゃない」と言うから *エリゲロンね、と私もえらそうに教える。
「だめ、すぐ忘れる、カタカナはだめなの。娘が言うのよ、お母さん人前で声出して読むなって。
みっともない、一回、目で読んでからほら小学生みたいにさ、それから声に出して読めって」
どっちの娘?私は聞く。
「長女よ、あれがうるさいのいちいち」
もうひとりは家出したんだよね、確か。
「出てくれてよかったわ、ほっとしたわ」なんて。
話のニュアンスからからどうもそのようなので、結婚したの?と聞くとそうだって。あらまよかった。
なにしろ柱にしがみ付いて出て行かない、と嘆いていたのを何回も聞いていたからね。
いやあ、良かったわね。よかったよかった。と親戚の娘が嫁にいった気分よ。
その結婚した次女さんは息子の同級生でもあるからね。めでたいめでたいがさらに膨らむ。
イダサン。
「人命救助してくれる人がいたのよ。ありがたかったわ」ですって。
結婚が人命救助よ、人命救助。気分気分。そりゃもうあはははははと笑ったわ。