函館の楽しい旅行から帰ってきて、以前から夫が口にしていた橿原神宮への旅行に行く気があるか聞いた。
ほら、自分だけ楽しい思いをしてもなんだから、ね。今後の自分旅行のためにもね。いい妻だ(かしら)。
「ある」と言うから橿原神宮駅近くにホテルを予約して、後は気の向くまま。
『奈良』といえば夫は「薬師寺」の東塔が見物が希望、私は「長谷寺」に行かれればそれで十分。
ざっくりその二つと橿原神宮を計画した。
近鉄奈良からの電車は修学旅行生と外国人観光客でそこそこ混んでいた。
隣の席の外国人観光客がスマホの翻訳画面を出して日本語画面で「この電車は近鉄奈良駅に行くか」と尋ねる。OKよ。
しばらくしてまた「奈良公園はあとどのくらいで着くか」の画面。
分からないからスマホを持っていた修学旅行生に検索してもらって「1時間くらい」と答える。面白いね。
我らは尼ヶ辻駅で下車して、夫の希望(垂仁天皇陵 宝来山古墳)まで歩く。
内心、西ノ京駅まで乗って薬師寺・唐招提寺でいいのになあと思ったが、顔には出さない。いい妻だから。
こちらがその古墳。知識がないとただの森かと思ってしまう。
迷うことのない道をぶらぶら歩きながら『唐招提寺』へ。
何年ぶりかの唐招提寺。金堂が見えると何ともいえない気持ちになる。
3メートルもある廬舎那仏坐像・薬師如来立像・千手観音菩薩立像などの仏様に手を合わせる。
信仰心のない私も手を合わせたくなる。
正面に並ぶ8本のエンタシス列柱
講堂
手前 講堂 向かいに金堂
足を延ばして『薬師寺』へ。唐招提寺と薬師寺はセットですもの。
東塔が見えないね、なんて話ながら歩いていくと、あれま、修理中の証拠写真。ほんと私たちはお目当てが
修理中によく出くわす。仕方ないわ。
その代わりといっては何だけれど「特別公開中」にも出くわす。
薬師寺では「食堂(じきどう)」と「西塔」の内部 玄奘三蔵院伽藍 が特別公開中で
平山郁夫さんの大壁画7場面を観ることができた。私、平山さんの絵画はあまり好きじゃないけれど、
好き嫌いの問題ではないのね、もう本当に圧倒されて言葉も出ない。画伯の気迫を感じる。
食堂
西塔
金堂より大きい大講堂 横長のすっきりした建造物はとても美しい
金堂 各層に裳階(もこし)をつけているので4層に見えるけれど2層なのね こちらもとても美しい
金堂
金堂 大講堂
そして玄奘塔
新緑の奈良、落ち着いていて静寂で。そんな中を歩くのはとても贅沢だわ。