「ママ~。パパ、おかしい。レストランで~」
電話の向こうで、娘はおかしくてたまらないという風に笑っていた。
夫は、月一度の仕事で横浜に行く。
その帰りは、必ず東京にいる娘の家に寄って、一泊するようにさせている。
夫は、「気ィ遣うしな~。あの娘のとこ。それに、次の日仕事やし」と嫌がるのだが。
「月1回位、自分の娘が元気で暮らしているか、見て来て下さいっ」と、追い出している。
「今夜は、何処にご飯食べにいったらええんや~」
最近は、職場の忘年会の会場選びまで、私がやっている。
何を食べていいのか、夫はさっぱり分からないらしい・・・・。
「パパ、この間もらったグルメクーポン。あれ使ったら」
クレジット会社から、良さそうなレストランのサービスクーポンが来ていたっけ。
その中から、銀座で老舗の高級フレンチレストランを選んだ。
「ごっつ高いな、ここ。美味しいんか?」
「有名な店やから。間違いないんちゃう?」
すぐに、予約の電話をいれた。
「パパ、店についたら、ワーワー騒いだらあかんよ。ガス入りか、ガス無しかで、ごちゃごちゃ言うたらアカン」
何年か前、東京の高級ホテルのラウンジで
また、同じ事をやりかねない。
「うっ・・。あの時は、かなんかったな・・・」
かなんかったんは、こっちやわ・・・。
で、今夜は無事にお食事を終え。早速、娘から電話があったという訳だ。
「パパったら、挙動不審やねん。レストランで。周り見回して」
「出口分からんようになって、独りでウロウロしてた。」
「クロークで、他の人の鞄持って帰ろうとしてた。店の人、苦笑してた」
目に浮かぶようやわ。夫が右往左往しているようす。ほんまに、いつまでたっても、堂々と出来へん人やわ~。
「で、美味しかったの?」
「めっちゃ、美味しかったこれから、パパと映画行くねん」
娘の後ろで、夫が笑っている。彼は、娘とのデートが楽しくて仕方がないようだ。
次の日、帰宅した夫は上機嫌。
何でも、老舗のレストランで。娘と恋人同士に間違えられたらしいのだ。年の離れた、訳ありの。
ハイハイ・・・・。そうですか。そりゃ、パパはええやろうけど。
娘の方は、さぞかし嫌やったやろなぁ。お気の毒様。
電話の向こうで、娘はおかしくてたまらないという風に笑っていた。
夫は、月一度の仕事で横浜に行く。
その帰りは、必ず東京にいる娘の家に寄って、一泊するようにさせている。
夫は、「気ィ遣うしな~。あの娘のとこ。それに、次の日仕事やし」と嫌がるのだが。
「月1回位、自分の娘が元気で暮らしているか、見て来て下さいっ」と、追い出している。
「今夜は、何処にご飯食べにいったらええんや~」
最近は、職場の忘年会の会場選びまで、私がやっている。
何を食べていいのか、夫はさっぱり分からないらしい・・・・。
「パパ、この間もらったグルメクーポン。あれ使ったら」
クレジット会社から、良さそうなレストランのサービスクーポンが来ていたっけ。
その中から、銀座で老舗の高級フレンチレストランを選んだ。
「ごっつ高いな、ここ。美味しいんか?」
「有名な店やから。間違いないんちゃう?」
すぐに、予約の電話をいれた。
「パパ、店についたら、ワーワー騒いだらあかんよ。ガス入りか、ガス無しかで、ごちゃごちゃ言うたらアカン」
何年か前、東京の高級ホテルのラウンジで
「フツーの水、下さい!水道の水!」
と、ウェイターを呆れさせた夫。また、同じ事をやりかねない。
「うっ・・。あの時は、かなんかったな・・・」
かなんかったんは、こっちやわ・・・。
で、今夜は無事にお食事を終え。早速、娘から電話があったという訳だ。
「パパったら、挙動不審やねん。レストランで。周り見回して」
「出口分からんようになって、独りでウロウロしてた。」
「クロークで、他の人の鞄持って帰ろうとしてた。店の人、苦笑してた」
目に浮かぶようやわ。夫が右往左往しているようす。ほんまに、いつまでたっても、堂々と出来へん人やわ~。
「で、美味しかったの?」
「めっちゃ、美味しかったこれから、パパと映画行くねん」
娘の後ろで、夫が笑っている。彼は、娘とのデートが楽しくて仕方がないようだ。
次の日、帰宅した夫は上機嫌。
何でも、老舗のレストランで。娘と恋人同士に間違えられたらしいのだ。年の離れた、訳ありの。
「それって、私も現役やっちゅう事やな!ガハハ・・」
ハイハイ・・・・。そうですか。そりゃ、パパはええやろうけど。
娘の方は、さぞかし嫌やったやろなぁ。お気の毒様。