昔からカブに載せる中華エンジンでお問い合わせをいただく事が多く、
その中でも1次側遠心クラッチの110ccについて聞かれるので私なりの感想を書いておく。
モノは上の写真でボアストロークは52.5×49.6ミリの107ccとなっていて、
スタッドボルトピッチはカブやモンキーと同じでボルトもM6。
ミッションは4速ロータリーとなっているからカブ90をボアアップさせたエンジンと考えれば分かりやすいかなぁ。
ただこのエンジンは排気量の割にはかなり遅く70キロ出すのがやっとで、
原因はカムが穏やかだからなんだがヘッドはモトラタイプでカムが全く選べないから、
カムを交換したかったらヘッド交換となり、でもビックバルブヘッドにすると圧縮がか下がるからカブ90のボアアップキットなどで圧縮を調整する事になるから、
ちょいとパワーアップしたいのに腰上が全て国産に交換となりバカバカしい。
だからこのエンジンの場合は買ったらノーマルのまま使うのが正解で組み間違いも無いからわざわざバラして組み直す必要も無い。
よってこのエンジンは初期オーバーホールも必要無いからパワーが無いのを我慢出来れば良いとは思うが、
カブのエンジンを88ccにしてヘッド交換してある方がよほど速いが排気量なりのトルクはあるから、
回さずトルクで走れば不満は出ないのかもしれないねぇ。
ちなみにこのエンジンのクランクケースは強化ケースになるしミッションはジョルカブとセル付きカブと同じ4速でクランクはカブ90。
オイルポンプも強化でシャフトは最初から細くクラッチも強化品だから、
部品として見ればかなり魅力的でミッションもGPXのを流用すれば安くフルクロスに出来るから、
ジャンクを安く買えたなら逆にかなりお得となりえる。
だからエンジンとして使うもアリだし部品取りとして見るもアリだから使う側の用途次第だ。