諏訪哲史(作家)のスットン教という中日新聞の連載物の中で「こしゃくなセンサー」というタイトルで投稿されていました。
皆さん、センサーは好きですか。
目に見えん赤外線、好きも嫌いもあるかい、ですね。
例えば新しいビルのトイレ。
僕が招かれる講演会の多くはそんなビルが開場です。
小心者ゆえ、僕は三十分も前に到着し、ビルの別階にある無人のトイレの個室に入り、足す用がなくとも、座して瞑目し、心を静めます。
五分後突然トイレの照明OFF、完全なまっくらけになります。
最初の頃は慌てふためき、「ちょ、オイッ」などと恫喝もしましたが無反応、そうかセンサーか、と思い、まるで難破船からSOSするように両手を頭上で無茶苦茶に振って、でも駄目。
ついに上着をライブの「タオル回し」よろしくブンブン振り回したら、どうにかONになりました。
窓なしトイレの濃い闇。
以前、他の個室に誰かもう二人いて、電気が消えた瞬間、三人で両手を振り回しました。
逆に闇の中、センサーに気づかれぬよう、そーっとトイレから出てやろうと、太極拳風に緩慢に抜き足差し足します。
でも、必ず捕まります。
昔、一ミリずつ動く銅像のように暗中を進み、出口まで来た時、人が入ってきて点灯、闇の中で硬直していた僕と目が合ったことがあります。
センサーといえば、最近じゃ消毒用アルコール。
手をかざすと自動で出る機械、ありますね。
アレちょっとしか出んから嫌い。ケチ。
洗面の手洗いセンサーも、やっぱチョロチョロしか水が出ん。ケチ。
公園便所のプッシュ式手洗いは、強炭酸の如くドバッと、全身が水びたしになるほど急に暴発しやがるくせに。
結論、センサーは虫が好かん。
奴らは人様に仕えると見せ、その実馬鹿にしてやがるのです。
トイレ=突然OFF、洗面台=チョロチョロ、消毒液=些少。
公園便所みたいにドバッと来んかい、ドバッと。
昨年、古いビルで講演した時、久しぶりに入/切スイッチの便所でした。
おー、と安心して電気をつけ、普段通り個室で気配を消し無念無想。
すると誰か人が来て小の用を足した帰り、あまりの静けさに、はなから人などおらぬと見たか、パチンと電源を切りやがりました。
主催の偉い人かもしれず、「ちょ、オイッ」とも言えず、僕は闇の中で、両手を振り回し・・・・・・。
以上です。
>五分後突然トイレの照明OFF、完全なまっくらけになります。
最初の頃は慌てふためき、「ちょ、オイッ」などと恫喝もしましたが無反応、そうかセンサー化、と思い、まるで難破船からSOSするように両手を頭上で無茶苦茶に振って、でも駄目。
私は諏訪先生のようにトイレの個室は入りません。
私がこのような目に遭うのは、内科の病院へ行っている時です。
小をしている時 突然電気が消えます。
最初はびっくりしましたが、今は動けばセンサーが反応して電気が点くということがわかっていますので慌てません。
小を済ませてから、ゆっくり手洗い場に行けば電気が点きます。
諏訪先生の例えにもありますが、センサーはいろんなところで使われていますね。
今の世の中では、必要不可欠なものですね。
加山雄三 - 旅人よ