中日新聞の読者投稿欄に「緩和医療 生きるために」というタイトルで、52歳の女性医師さんが投稿されていました。
名古屋で緩和医療の専門医をしてはや十数年。
思うに日本人は我慢強くて「耐えてこそ」が美徳とされ、痛みや苦しみを訴えるのが苦手なよう。
苦痛を抱かえながらの生活だと、気力が低下するので我慢はしてほしくはありません。
もともと苦痛とはこの先の危険を知らせる信号です。
察知できるかどうかで生と死を分けることがありうるだけに、信号は大切にしてください。
少しでも違和感があれば、私たち医療従事者に伝えてください。
患者から「我慢するしかない」「病気だから仕方ない」と聞くたび胸の奥がちくりと痛みます。
完全に痛みがなくならないとしても、少しでも楽になる方法を医師である私は考えたいです。
緩和医療は「諦めの医療」「最期の医療」と評されますが、私たち緩和医はそう考えてはいません。
患者がより尊厳を持って生きていける方策を提案し、患者と家族の支えになりたいのです。
出会った患者や家族から学んだことはわが宝です。
「緩和ケアで人生が充実した」「痛みがなくなりやりたいことができた」と笑顔で話してくれる姿に触れられると、緩和医としてのやりがいを感じます。
以上です。
>思うに日本人は我慢強くて「耐えてこそ」が美徳とされ、痛みや苦しみを訴えるのが苦手なよう。
いえ、そうではないです。
20年前ぐらいに椎間板ヘルニアで2度目の入院生活を送っていました。
冬の夜中に痛みが襲ってきて、泣きながら足をさすっていました。
先生に「夜中に足が痛くなるんです」と言っても、痛みが和らぐような薬は出なかったったように思います。
やむをえず、足用のホカロンを2枚ぐらい痛みがくる足に貼っていました。
少しは効果がありました。
昔は医者も、痛みぐらい我慢しろと思われていたのかな?
>緩和医療は「諦めの医療」「最期の医療」と評されますが、私たち緩和医はそう考えてはいません。
緩和医療を最期の医療と思っていました。
今は違うようですね。
> 出会った患者や家族から学んだことはわが宝です。
「緩和ケアで人生が充実した」「痛みがなくなりやりたいことができた」と笑顔で話してくれる姿に触れられると、緩和医としてのやりがいを感じます。
ああ、そうなんだ。
私のいる市には、緩和医療の病院がありません。
早く私の市にも緩和医療の病院を作っていただきたいですし、このように思ってくださる先生にもお会いしたいです。
学園広場 ☆ 舟木一夫