まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

第26番「無動寺」~近畿三十六不動めぐり・9(近江坂本から比叡山へ)

2017年12月10日 | 近畿三十六不動
四国八十八所めぐりの次は・・・こちらも途中の近畿三十六不動めぐりである。今回は無動寺。無動寺というと近畿三十六不動めぐりの中でも2ヶ所あるが、今回行く無動寺は比叡山にある。延暦寺には行ったことがあるが、無動寺は坂本側の谷にある寺である。坂本からのケーブルカーで比叡山に上がり、そのまま歩くと延暦寺の根本中堂がある東塔エリアに行くが、その逆、山を下りる道を進むと無動寺がある。これまでは別の寺ということでそちらに足を向けることもなかったが、今回訪ねてみてさまざまな驚きがあった。そのことはまた書くとして・・・。

近畿三十六不動めぐりについて時期を急ぐものではないが、前のサイコロで無動寺が出た時、これは12月10日までに行かなければと思った。その理由は、JR西日本の「ちょこっと関西歴史たび」。この秋、12月10日まで、延暦寺を舞台に展開されている。比叡山の西塔エリアにある釈迦堂の本尊釈迦如来の33年ぶりの御開帳と、初公開となる内陣の拝観をメインとしたもの。どうせ比叡山に行くなら、この夏、新西国めぐりで延暦寺(横川中堂)に行った時にはパスした西塔エリアを訪ねてみたい。そうすると、この日までに行くべしとなる。

四国めぐりの翌週となった12月2日、大阪からJRの快速に乗る。今回は「秋の関西1デイパス」を使用する。これで湖西線の比叡山坂本を目指す。今回の1デイパスには、比叡山・延暦寺のフリーきっぷの引き換え券がついている。これは通常は京阪電車で発売されているもので、京阪電車全線、坂本ケーブル、八瀬ケーブル、ロープウェイ、比叡山内シャトルバスなどが1日乗り放題で、延暦寺の拝観券もついてくる。今回はJRと京阪のコラボということで行き帰りに変化をつけてみることにする。

比叡山坂本に到着。坂本ケーブルまではバスが出ているが、京阪のフリーきっぷは京阪の坂本駅で引き換えとなることもあるし(他にもJRと接続する京橋、東福寺、皇子山駅で引き換え可能)、坂本の町並みを歩きながら行くのもいいかなとそのまま歩く。朝の時間帯で制服姿の高校生、中学生の姿も目立つ。この先には比叡山高校・中学校がある。京阪の阪本駅に着いた時にはちょうど電車が着いたばかりで、大勢の高校生、中学生が改札から外に出てくる。駅の改札口で京阪のフリーきっぷに引き換えて、ここから比叡山を目指す。

坂本駅から道路を挟んだ向かい側に生源寺がある。伝教大師最澄が産まれたところとされているところで、本堂に上がってお参りができるとある。ただ、境内に入るとテントがあってパイプ椅子が並べられていて、本堂の上にも椅子やら、献花台が設けられている。これは葬式でも行われるのだろうか。最澄生誕の地で葬式とはなかなかの行事である。

これからケーブルカーに乗るが、少し回り道をしながら向かうことにする。坂本は延暦寺の門前町で、江戸時代には延暦寺の本坊であった滋賀門院跡もある。穴太積みという石積みも独特の風情を出している。そうしたところをぐるぐると回りながらケーブル乗り場を目指す。

ちょうど8時30分発の比叡山行きのケーブルカーが出るところ。車内は立ち客も多く満員である。トレッキング姿のグループも目立ち、これから東塔エリアに上がり、横川まで歩き通すのだろうか。まずはここから11分かけてゴトゴトと上って行く。

比叡山駅に到着。ちょうど雲が取れて、眼下の琵琶湖の風景がくっきり見える。これにはトレッキングのグループも歓声を上げて、思い思いにカメラやスマホで撮影する。私も朝の比叡山に上がるのは初めてだが、空気が澄むとこれだけくっきりと琵琶湖の先まで見えるものなのかとうなってしまう。

先にも書いたように、目指す無動寺はケーブル駅からの下り坂を行くが、ここはいったん延暦寺を目指す。「ちょこっと関西歴史たび」の西塔にもちろん行くが、やはりまずは根本中堂のある東塔エリアだろう。朝の9時前、参詣者の姿はまだほとんど見えない・・・・。
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