まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

観戦記・近鉄バファローズ対南海ホークス(関西クラシックでようやく初戦勝利)

2018年04月28日 | プロ野球(バファローズ・NPB)
大型連休に入り、バファローズは4月28日~5月3日まで大正ドームで6連戦。この6連戦を「KANSAI CLASSIC」と銘打って、28日~30日が「近鉄バファローズ対南海ホークス」、1日~3日が「阪急ブレーブス対西武ライオンズ」という、復刻ユニフォームでの試合である。近鉄、阪急、南海という、かつて関西に本拠地を置いたパ・リーグの電鉄3球団のシリーズも定着した感がある。今年は、その初戦となる28日の試合を観戦する。

近鉄、阪急、南海のグッズも多く並ぶ。今年は80年代に着用していたそれぞれのビジターユニフォームでの試合である。胸のロゴは「KINTETSU」、「Hankyu」、「NANKAI」である。そのためか、それぞれの電車のイラストがあちらこちらに使われている。鉄道ファンとしても何だかワクワクする演出である。

近鉄復刻グッズのうち、ビジターユニフォームのデザインをベースとしたラグランTシャツを購入する。これを着用してスタンドに入る。

スタメン発表も「電車」がテーマで、ブルーハーツの「TRAIN-TRAIN」に乗せて、選手の名前も昔の切符(硬券)の駅名のように表示される。近鉄はビスタカー。80年代といえばこの車両が近鉄のシンボルだったよなと懐かしく思う。

このシリーズでは球団OBが登場してメモリアルピッチを行うのだが、この日は「ピッカリ投法」で知られる佐野慈紀さんが務める。もちろん、マウンドではお約束のその投法を披露してファンを沸かせる。

さて試合。近鉄の先発は西。開幕投手で3連敗の後、前回やっと初勝利と星勘定は苦しいが、ここまで内容は良い。まず初回はランナー1人を許すが後続を抑えて無失点。

一方の南海先発は東浜。これに対して先頭の宗がセンターへの二塁打を放つ。攻撃的打順を敷いた2番の吉田正は凡退するが、続くロメロがレフトへ鮮やかな二塁打を放つ。まずは1点先制。打線の援護がなかなか得られない西へのプレゼントである。

しかし南海もすぐに反撃。中村晃が内野安打で出塁すると上林がセンターを破る当たり。これで中村が生還して1対1の同点、上林も三塁まで進む。何だか嫌なムードだが、続く甲斐を打ち取って何とか同点で止める。

この後は西、東浜ともテンポよい投球となり、試合も早いペースで進む。2回裏から5回表までは両チームとも三者凡退。

試合が動いたのは5回裏。一死から7番の大城。どうせ凡退だろうと思って見ていると、振り抜いた当たりがそのままレフトの下段席に一直線。今季1号の勝ち越し本塁打である。「岡田より先に打ちよったで!」とは隣の席の人。

応援歌が当時の近鉄、南海の選手のものに変わった6回表、一死から今宮がヒットで出塁。続く柳田の当たりは二塁へ。二塁は先ほど本塁打の大城だが、打球が強かったためかはじいてしまう(記録はエラー)。一打同点のピンチで内川を迎えるが、ここは西が落ち着いて二塁へのゴロとなる。今度は併殺となり得点を防ぐ。西と大城のグラブタッチもいい感じだ。

6回裏は先頭の宗がまたもセンターへのいい当たり。俊足を飛ばして三塁まで行く。一死からロメロがセンターへの犠牲フライを放ち、3対1となる。宗の走塁が生きた形になった。

7回の攻撃ではそれぞれ南海ホークスの歌、近鉄バファローズの歌が流れる。一塁側の近鉄ファンの中にも、南海ホークスの歌を口ずさむ人が見られる。それを聞きながら、南海が身売りをしてもう30年になるのだなと改めて感じた。周りに若い観客も結構いるが、この人たちが生まれる前の出来事・・・。

西は7回で交代となり、8回は若手で期待の山本が登板。ファンの中には「山本を先発に・・」という声も大きいようだが、まずはセットアッパーで経験を積ませる起用である。その期待通り、150キロ超の速球を披露。今宮のセンターを越えようかという当たりを、宗が背走してジャンピングキャッチする好プレーも出た。

9回は抑えの増井が登板。最後は二死三塁とピンチを迎えるが最後は福田を三振に打ち取り、3対1で試合終了。連敗を止めるとともに、今季初めてカードの初戦に勝利となった。

インタビューは勝利投手の西と、勝ち越し本塁打の大城。まずは大型連休中の9連戦の初戦に勝ったことでホッとした様子だった。

4月は負け越しという結果になったが、この近鉄、阪急のシリーズで巻き返しなるか。チームの奮起を期待したいものである・・・。
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