岡崎公園前で下車。こちらは愛知環状鉄道の中岡崎駅と接しており、JRの岡崎駅に渡ることができる。ただせっかく来たのだから、何年かぶりに岡崎城のある岡崎公園に向かうことにする。
その前に、愛知環状鉄道の高架をくぐって、昔ながらの蔵造りのある建物に向かう。「カクキュー八丁味噌」の工場である。名古屋めしの味には欠かせない八丁味噌だが、その発祥は岡崎であり、現在八丁味噌を名乗ることができるのは、「まるや八丁味噌」と、「カクキュー八丁味噌」の2社のみだという。その他はあくまで赤味噌に過ぎないのだとか。
こちらは中の見学が無料でできる。30分ごとに案内があり、私の回は30名ほど参加した。まずは八丁味噌の歴史ということで史料館に向かう。明治時代に建てられた仕込み蔵を改装した建物である。
八丁味噌の「八丁」とは、岡崎城から西へ八丁(約870メートル)の距離にある八丁村(八帖村)で造られたことからその名がついており、大豆、塩、水のみを原料とする。一般に「赤だし」として飲まれている味噌は、米麹など他の原料も交えて風味を整えたものだという。まずは大豆を蒸して握りこぶし大の玉を造り、直径一間(約180cm)の杉の桶に6トンの味噌玉を仕込む。その上に3トンの石を乗せて2年ほど熟成させる。現在でも昔ながらの製造法を守っているという。かつては宮内省の御用達でもあった。
続いて熟成蔵に案内される。入口のところに、昨年の秋に造られたばかりの真新しい桶があるかと思えば、その奥には天保時代のものと書かれた桶もある。他にも石の積まれた桶が整然と並べられており、見ているだけで唾液が出てきそうだ。
最後には八丁味噌と赤だしの試飲。味噌汁ということで言えば風味を工夫した赤だしのほうが美味しく感じた。ただ、原点というか、八丁味噌のほうが濃厚で「味噌を食っているな」という感じがする。せっかくなので八丁味噌、赤だしそれぞれのインスタント用味噌汁をお土産に購入する。他に珍しいものとして浜納豆を購入。こちらは酒のあてでもよし、茶漬けにしてもよしという一品である。
この後は、城下町の通りを八丁歩いて岡崎公園に着く。まずは岡崎城跡に行こうと天守閣前の広場に出ると、賑やかな音楽が聞こえてくる。何かやっているようだ。
こちらは「グレート家康公『葵』武将隊」の皆さんによる演武ショー。徳川家康を中心に、酒井忠次、本多忠勝、榊原康政、井伊直政の徳川四天王、それに本多忠勝の娘で真田信之に嫁いだ稲姫に扮した6人組。最近よくあるおもてなし部隊というか、パフォーマンスのグループである。またギャラリーも子ども連れのほかに、いわゆる「歴女」の方々も目立つ。こういうグループの存在は歴史上の人物や武将を身近なものに感じさせる効果がある。
だいたいこうしたメンバーは現代風のイケメンが揃うのだが、私としては巨漢で三枚目役の酒井忠次がいい存在感を出しているなと思った。最後は「堪忍おどり」というのをギャラリーと一緒に踊り、記念撮影タイムとなる。希望する人は手持ちのカメラやスマホで一緒に撮ることもできる。
この後は、すぐ後ろの「三河武士のやかた家康館」に入る。こちらは徳川家康の生涯をパネルで紹介した展示館で、見どころは関ヶ原の戦いのジオラマ解説。時間軸に沿って、各武将の兵隊の人形が関ヶ原を駆け回る。また企画展示では火縄銃が取り上げられている。火縄銃といえば細長い形をイメージするが、中には「これを一人で担ぐのは無理ではないか」と思う大型の形状のものもある。火縄銃も泰平の時代になると、型としての術になったり、また銃そのものも美術品としての要素が強くなったりと、役割が変わってきた。現在では各地の保存会の人たちが城祭りのようなイベントで腕前を披露している。
一通り見た後で、天守閣に向かう。こちらは戦後に復元されたコンクリート造りの建物で、中は主に江戸期の岡崎藩の時代の紹介である。天守閣が建てられたのが江戸時代の本多氏が藩主だった頃だから、そうした紹介になる。
5階からは岡崎市内の展望が広がる。城のすぐ下には矢作川の支流である乙川が流れている。かつては帆掛け船の荷卸し場になっており、「五万石でも岡崎様は お城下まで舟が着く」と謡われたところだ。今は岡崎公園の一部であるが、多くの屋台が出ている。
岡崎公園は桜の名所ということで、4月13日まで桜祭りが行われるとある。ただ、今年は桜の開花が各地で早かった分、4月7日という日にもかかわらず半分以上が散ってしまっている。岡崎で降りることにしたのは城と桜という組み合わせを楽しみにしたこともあったが、ちょっと残念。まあ仕方がない。
このまま川沿いを歩き、東岡崎駅に出た。時間は16時前。岡崎の駅前での一杯というのも考えたが、さすがにまだどの店も開店前である。もう1時間待つのも中途半端なので、このまま名鉄で名古屋に向かうことにする。駅のコンビニで八丁味噌のもう1件の老舗である「まるや八丁味噌」の商品があったので、こちらも追加土産で買い求める。
乗車するのは名鉄特急。指定席のミューシートをおごってみた。直線の多い区間を快走する乗り心地もなかなかよい。これで名鉄名古屋・・・と行くところだが、今回は趣向を変えて一つ前の金山で下車する。同じ飲むのも気軽に飲むならこちらのほうがよさそうで・・・。
その前に、愛知環状鉄道の高架をくぐって、昔ながらの蔵造りのある建物に向かう。「カクキュー八丁味噌」の工場である。名古屋めしの味には欠かせない八丁味噌だが、その発祥は岡崎であり、現在八丁味噌を名乗ることができるのは、「まるや八丁味噌」と、「カクキュー八丁味噌」の2社のみだという。その他はあくまで赤味噌に過ぎないのだとか。
こちらは中の見学が無料でできる。30分ごとに案内があり、私の回は30名ほど参加した。まずは八丁味噌の歴史ということで史料館に向かう。明治時代に建てられた仕込み蔵を改装した建物である。
八丁味噌の「八丁」とは、岡崎城から西へ八丁(約870メートル)の距離にある八丁村(八帖村)で造られたことからその名がついており、大豆、塩、水のみを原料とする。一般に「赤だし」として飲まれている味噌は、米麹など他の原料も交えて風味を整えたものだという。まずは大豆を蒸して握りこぶし大の玉を造り、直径一間(約180cm)の杉の桶に6トンの味噌玉を仕込む。その上に3トンの石を乗せて2年ほど熟成させる。現在でも昔ながらの製造法を守っているという。かつては宮内省の御用達でもあった。
続いて熟成蔵に案内される。入口のところに、昨年の秋に造られたばかりの真新しい桶があるかと思えば、その奥には天保時代のものと書かれた桶もある。他にも石の積まれた桶が整然と並べられており、見ているだけで唾液が出てきそうだ。
最後には八丁味噌と赤だしの試飲。味噌汁ということで言えば風味を工夫した赤だしのほうが美味しく感じた。ただ、原点というか、八丁味噌のほうが濃厚で「味噌を食っているな」という感じがする。せっかくなので八丁味噌、赤だしそれぞれのインスタント用味噌汁をお土産に購入する。他に珍しいものとして浜納豆を購入。こちらは酒のあてでもよし、茶漬けにしてもよしという一品である。
この後は、城下町の通りを八丁歩いて岡崎公園に着く。まずは岡崎城跡に行こうと天守閣前の広場に出ると、賑やかな音楽が聞こえてくる。何かやっているようだ。
こちらは「グレート家康公『葵』武将隊」の皆さんによる演武ショー。徳川家康を中心に、酒井忠次、本多忠勝、榊原康政、井伊直政の徳川四天王、それに本多忠勝の娘で真田信之に嫁いだ稲姫に扮した6人組。最近よくあるおもてなし部隊というか、パフォーマンスのグループである。またギャラリーも子ども連れのほかに、いわゆる「歴女」の方々も目立つ。こういうグループの存在は歴史上の人物や武将を身近なものに感じさせる効果がある。
だいたいこうしたメンバーは現代風のイケメンが揃うのだが、私としては巨漢で三枚目役の酒井忠次がいい存在感を出しているなと思った。最後は「堪忍おどり」というのをギャラリーと一緒に踊り、記念撮影タイムとなる。希望する人は手持ちのカメラやスマホで一緒に撮ることもできる。
この後は、すぐ後ろの「三河武士のやかた家康館」に入る。こちらは徳川家康の生涯をパネルで紹介した展示館で、見どころは関ヶ原の戦いのジオラマ解説。時間軸に沿って、各武将の兵隊の人形が関ヶ原を駆け回る。また企画展示では火縄銃が取り上げられている。火縄銃といえば細長い形をイメージするが、中には「これを一人で担ぐのは無理ではないか」と思う大型の形状のものもある。火縄銃も泰平の時代になると、型としての術になったり、また銃そのものも美術品としての要素が強くなったりと、役割が変わってきた。現在では各地の保存会の人たちが城祭りのようなイベントで腕前を披露している。
一通り見た後で、天守閣に向かう。こちらは戦後に復元されたコンクリート造りの建物で、中は主に江戸期の岡崎藩の時代の紹介である。天守閣が建てられたのが江戸時代の本多氏が藩主だった頃だから、そうした紹介になる。
5階からは岡崎市内の展望が広がる。城のすぐ下には矢作川の支流である乙川が流れている。かつては帆掛け船の荷卸し場になっており、「五万石でも岡崎様は お城下まで舟が着く」と謡われたところだ。今は岡崎公園の一部であるが、多くの屋台が出ている。
岡崎公園は桜の名所ということで、4月13日まで桜祭りが行われるとある。ただ、今年は桜の開花が各地で早かった分、4月7日という日にもかかわらず半分以上が散ってしまっている。岡崎で降りることにしたのは城と桜という組み合わせを楽しみにしたこともあったが、ちょっと残念。まあ仕方がない。
このまま川沿いを歩き、東岡崎駅に出た。時間は16時前。岡崎の駅前での一杯というのも考えたが、さすがにまだどの店も開店前である。もう1時間待つのも中途半端なので、このまま名鉄で名古屋に向かうことにする。駅のコンビニで八丁味噌のもう1件の老舗である「まるや八丁味噌」の商品があったので、こちらも追加土産で買い求める。
乗車するのは名鉄特急。指定席のミューシートをおごってみた。直線の多い区間を快走する乗り心地もなかなかよい。これで名鉄名古屋・・・と行くところだが、今回は趣向を変えて一つ前の金山で下車する。同じ飲むのも気軽に飲むならこちらのほうがよさそうで・・・。