まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

奈良県庁が橿原に移転!?

2018年04月17日 | ブログ
3月にはこのニュースがすでに流れていたそうだが、私が知ったのはこのタイミングである。

2月の奈良県議会の定例会で、議員からの提案として奈良県庁を奈良市から橿原市に移す決議案が出され、賛成多数で決まったそうである。県の中部、南部選出の議員に賛成が多かった。

その理由は「南北格差」。県庁のある奈良市は県の最も北にある。地理面の偏りがあるとして、県全体が発展するには中部の橿原に県庁を移転し、中南部へのアクセスを改善させる起爆剤とする・・・のが主旨のようだ。ただこれから具体的にどうするという動きもなく、知事もノーコメントを通している。

県庁所在地がどこにあるかということだが、関西を見れば和歌山県はあれだけ広いのに北端の和歌山市だし、滋賀県も西の端、山一つ越えれば京都という大津市にある。京都市も府のかなり南といえば南だし、神戸市は旧国でいえば5つの国に渡り、瀬戸内と日本海の両方を有する兵庫県にあっては南東の端に近いようにも見える。

ただ、これらは歴史や地形を考えると、その場所にあることが自然であるように見える。その中で奈良県を見れば、中部から南部は山また山である。近鉄の阿部野橋から終点の吉野まで行くと、大層な山の中に来たように感じるのだが、これでも真ん中より北である。南の広い面積を持つのは十津川村。大和八木から新宮までの「日本一のローカルバス」で、延々と山の中を乗り通したのも旅の思い出だ。そのような地域の人の中には、せめて県庁がもう少し南にあれば中南部も活性化すると思う方もいるだろう。

はるか昔は県庁どころか、朝廷が飛鳥にあった。それを打破し、新たな時代の都として造られたのが平城京だが、今回の決議を「飛鳥京対平城京」と見るのも面白いだろう。近鉄で大阪、京都、名古屋まで一本でつながっているから、アクセス面では橿原遷都案も面白いと思う。ただ、費用対効果を考えると、あえてそれをやる意味はあるのかな・・?と思う。

人、物、金を集めるのが目的ならもっと他にできることはあると思うが、そうした「話題」を作り、県全体の活性化に向けた取り組みにつながればよいのではと思う。もし奈良の中心が橿原になったら・・・想像するのは一つの未来構想だろう・・・。
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