まつなる的雑文~光輝く明日に向かえ

まつなる兄さんのよしなしごと、旅歩き、野球、寺社巡りを書きます。頼りなく豊かなこの国に、何を賭け、何を夢見よう?

2代目と3代目、それぞれの松山駅舎

2024年11月13日 | 旅行記G・四国

11月4日、前の2代目松山駅のさよならイベントに向かうべく、駅前のロータリーに到着する。71年の歴史がある駅舎、私が初めて松山に来たのが大学入学前のことでもう30年以上前のことだが、歴史はもっと古い。

その駅前には「歓迎 東京ヤクルトスワローズ」の幟。スワローズの秋季キャンプ地として定着している松山。この日も坊っちゃんスタジアムで練習が行われていたようだ。今思えば、スワローズファンでなくても予讃線で1駅、市坪に移動して練習見学というのもよかったかな。

みどりの窓口の外窓には71年の感謝を込めた数多くの写真が展示されており、訪れた人たちも懐かしい様子で見ていた。

さてさよならイベントだが、目玉は駅施設内の探検ツアー。もっともこれは早々と満員になったとのこと。また、駅ゆかりの鉄道部品販売もあり、こちらは朝から入場順序の抽選が行われ、また抽選制で販売する部品もあり、その行列の様子は地元ニュースでも取り上げられていたとのこと。一口に鉄道ファン、鉄道マニアといってもさまざまなジャンルに分かれているが、こうした部品を集める「収集鉄」も結構熱心な方々が多い。

その中でかつての1番ホームが開放されており、(鉄道部品ではない)グッズ販売やクイズラリーも行われている。ホームや駅舎を回って5つの問題に答えるのだが、通常この手のイベントだと問題スポットに行けばヒント(というよりほぼ正解)が置かれているのだが、ここのクイズラリーは結構ガチ問題だった。思わずスマホで検索する場面も。その結果か?記念のポストカードをいただいた。

ホームで行われていたのが「バラスト拾い」。留置線を開放し、実際に使われていたバラストを持ち帰ることができるというもの。先着順でオリジナルの巾着袋が渡されたのだが早々に配布完了し、渡されたのは普通のビニール袋。

そして留置線に降り立つ。こうしてホームから線路のレベルに下りて、かつての線路と高架駅舎を見ることができたことでよしとする。ここにいる人もさまざまで、SNSに投稿するのか線路上にキャラクターやバラストを置いてスマホで撮影する人や、考古学者のようにバラストを物色する人などいたが、私はそこまで固執することもないので、まあ、5~6個くらい拾っただけで十分だ。

で、そのバラストだが、イベント参加から1週間以上過ぎた後だがビニール袋に入ったまま自宅リビングの棚に放り出している。石といっても庭石や盆栽の一部にするわけでなく、何か活用する術もなさそうだ。巾着袋に詰め放題に詰めた人たちにもお訊きしたいが、これらのバラスト、収集後どのように活用されているのだろうか・・?

その後もかつての改札口前の景色を懐かしみ(入っていたテナントは軒並み新駅舎には受け継がれず)、いよいよ新駅舎に向かう。今はホームの一部を連絡通路としている。

新しい松山駅舎だが、訪ねた2日前の11月2日、九州から中国、四国で一時特別警報が出るくらいの大雨となったが、その時高架下の一帯が冠水した。線路は高架だが、駅入口はかつての線路より低い位置にあり、こうした大雨も想定されていなかったそうで、設計に問題がなかったかを問う声もあったそうだ。

せっかくなので入場券を購入し、高架ホームに上がる。駅名標には愛媛マンダリンパイレーツ、愛媛FCのロゴが健在。また駅前の景色を高いところから見るのも新鮮である。構内は島式ホームが2本あり、かつての駅のように1本のホームの前後で電車特急「しおかぜ」と気動車特急「宇和海」を乗り継ぐことはないとのこと。対面での乗り換えだけでも利便性は向上する。

改札内の待合室には「台湾交流ギャラリー」がある。JR四国と台湾鉄路管理局は、それぞれ「松山」という駅があることから友好協定を結んでいる。

改札を出て、いったん駅舎の西に出る。まだまだ工事中だが、こちら側も新たな玄関口として整備されるそうだ。

商業ゾーンの「だんだん通り」に向かう。改札を挟んで、飲食店が並ぶ南側、土産物他が購入できる北側に分かれている。前の松山駅では土産物の購入もセブンイレブンの一角でしかなかったが、新しい駅になってさまざまな店舗が新たに出店している。「蛇口からみかんジュース」も松山駅で味わえる。

高架駅に個性がないといえばそれまでだが、やはり現実のこととして利便性、機能性は望まれたことだろう。経営が苦しいJR四国の新たな起爆剤になるかどうか・・。

これで一応新旧の松山駅を見たことにして、もう少し、そして時間の許す限り駅近辺で過ごすことにする。で、道後温泉まで行かず松山駅までゆったりするなら・・・?

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