神戸で起きた恐ろしい事件…
何の罪もない、いたいけな幼子がまた…殺されただけでなく、バラバラにされてゴミのように棄てられるなんて。非道い。むごい。他人の私でさえこんないたたまれない気持ち、憤りをどうしようもないのに、被害者の遺族の悲しみ怒りはいかばかりか、察するに余りあります。
小さい子どもに、どうしてあんな残酷なことができるのでしょうか。容疑者の男にもし、噂通り刑事責任を問えないことになれば、絶望の闇はますます深まることになるでしょう。
被害者の女の子が、もし友だちの家で遊べていれば。もし独りで外をウロウロしていなければ。今さら詮のないこととはいえ、やはり悔やんでしまいますよね。
すべての子どもが安全に幸せに暮らせる世の中なんて、やはり幻なのでしょうか…
被害者のご冥福を、今は祈るだけです…
「マリー・アントワネットの生涯」
オーストリアの皇女マリー・アントワネットは、胸ときめかせながらフランス王太子に嫁ぐが、夫の愚鈍さや義父ルイ15世の愛人デュバリー夫人からのいやがらせなど、失意と忍耐の日々を強いられることに。退屈と虚しさを紛らわすため、贅沢な遊びに耽る彼女だったが、スウェーデン貴族のフェルゼンと出会い、初めての恋を知り…
世界史上、最も有名な女性のひとりであるマリー・アントワネットをヒロインにした映画や舞台、小説、漫画は、枚挙にいとまがありません。私も子どもの頃、「ベルサイユのばら」の漫画とアニメをM子と一緒に楽しんだものです。多くの日本人女性にとって、ベルばらこそがマリー・アントワネットのイメージを確立したといっても過言ではないのではないでしょうか。
国民の塗炭の苦しみをよそに、贅沢ざんまいの享楽に耽った悪女?それとも、歴史に翻弄された悲劇のヒロイン?ざまあ!と可哀想!が混濁した、起伏の激しすぎるゴージャスでドラマティックすぎる彼女の人生が、多くの人々を魅了するのでしょうか。すべてを手にして、すべてを失う女。大した悲しみも喜びも、不幸も幸福もない平々凡々すぎる私などからすると、アントワネットの生涯は同じ人間のものとは思えない、ほとんどファンタジーの世界です。この映画のアントワネットは、ただもう無邪気で可愛らしく、そして可哀想なヒロインとして描かれています。彼女がもうちょっと分別があってズル賢い女だったら、あんな悲劇的な末路をたどることはなかったんだろうな~。無邪気な天使も、度が過ぎたらただのバカ女…ということを、あらためて思い知った。人はいいけど、愚かすぎる。そんな女に富と権力が与えられてしまったが、悲劇の発端です。時代も悪かった。それにしても…中世のヨーロッパの血なまぐささときたら。イギリスも怖いけど、フランス革命も血みどろすぎる。まさに地獄のレボリューションですよね~。あの時代の王族貴族に生まれなくてよかった…ギロチンなんて、想像しただけでもゾゾゾのウゲゲです。
お話じたいは、古き佳きハリウッドのクラシック映画らしく、ひたすら典雅で甘美なメロドラマ。アントワネットとフェルゼンの恋も、あくまで切ない純愛。決して不倫としては描かれてません。現代の映画にはない柔らかで上品な雰囲気が好きです。あまりにも悲惨なラストには、観る前から分かっていることとはいえ、やはり気が滅入ります。何とかならんかったんかい、と。悲運なアントワネットですが、でも国民側からしたら殺しても殺したらぬ唾棄すべき悪人なんですよね。蜂起する国民が、ヒロインに襲いかかる無知で傍若無人な野蛮人になってたのが、ちょっと気になった。あんな無能な王や欲深い貴族、打倒されて当然なのに。
お話よりも、衣裳やセットの美しさ、精密さに魅せられました。マリー・アントワネットのドレスや装飾品が、目に楽しいです。カラーだったら、さぞや華やかな映画だったことだろうけど、モノクロならではの美しさも。それにしても…一度でいいから、あんなドレス着てみたいな~。でも、日本の十二単とかもそうですが、実際は大変そう。寝る時以外はずっとあんなカッコしてなきゃいけないってのも、相当しんどかったことでしょう。
マリー・アントワネット役は、30年代にハリウッドで活躍した伝説の女優、ノーマ・シアラー。
ちょっと演技がオーバー(今にも歌い出しそうなミュージカル風)だったけど、優雅で柔和な美しさは、現代の映画界にはいない絶滅種の女優。怖い者知らずな天真爛漫な娘時代から、急転直下で不幸のドン底に堕ちる晩年までを、気品高く熱演してました。ラストの処刑シーンのみじめさ哀れさは、なかなかの名演です。投獄される時、引き離されて連行された侍女が、民衆に何か非道いことをされるのを、塔の窓から見ながら絶叫するシーン…いったい、何を目にしてしまったんだろうと戦慄!
フェルゼン伯役のタイロン・パワーは、美男子ですが時どき東八郎の息子に似て見えたルイ16世役のロバート・モーリーが、ルックスといい演技といい、いい味だしてました。見た目は、上品になったドランクドラゴンの塚地って感じ?ルイ16世の、愚鈍だけど心優しい不器用なキャラが涙を誘います。王さまなんかに生まれなかったら、きっとちょっと変わり者な善人として愛され、幸せな人生を送れただろうに…
それはそうと。アントワネットと引き裂かれた幼い息子が、両親の処刑後どうなったのか気になって、ちょっと調べてみたのですが…ガーン悲惨すぎる末路じゃん!?ある意味、両親より悲劇的ですよ。無残や~
ベルばら、再読したくなってきました~アンドレ、好きなキャラなんですよね~
何の罪もない、いたいけな幼子がまた…殺されただけでなく、バラバラにされてゴミのように棄てられるなんて。非道い。むごい。他人の私でさえこんないたたまれない気持ち、憤りをどうしようもないのに、被害者の遺族の悲しみ怒りはいかばかりか、察するに余りあります。
小さい子どもに、どうしてあんな残酷なことができるのでしょうか。容疑者の男にもし、噂通り刑事責任を問えないことになれば、絶望の闇はますます深まることになるでしょう。
被害者の女の子が、もし友だちの家で遊べていれば。もし独りで外をウロウロしていなければ。今さら詮のないこととはいえ、やはり悔やんでしまいますよね。
すべての子どもが安全に幸せに暮らせる世の中なんて、やはり幻なのでしょうか…
被害者のご冥福を、今は祈るだけです…
「マリー・アントワネットの生涯」
オーストリアの皇女マリー・アントワネットは、胸ときめかせながらフランス王太子に嫁ぐが、夫の愚鈍さや義父ルイ15世の愛人デュバリー夫人からのいやがらせなど、失意と忍耐の日々を強いられることに。退屈と虚しさを紛らわすため、贅沢な遊びに耽る彼女だったが、スウェーデン貴族のフェルゼンと出会い、初めての恋を知り…
世界史上、最も有名な女性のひとりであるマリー・アントワネットをヒロインにした映画や舞台、小説、漫画は、枚挙にいとまがありません。私も子どもの頃、「ベルサイユのばら」の漫画とアニメをM子と一緒に楽しんだものです。多くの日本人女性にとって、ベルばらこそがマリー・アントワネットのイメージを確立したといっても過言ではないのではないでしょうか。
国民の塗炭の苦しみをよそに、贅沢ざんまいの享楽に耽った悪女?それとも、歴史に翻弄された悲劇のヒロイン?ざまあ!と可哀想!が混濁した、起伏の激しすぎるゴージャスでドラマティックすぎる彼女の人生が、多くの人々を魅了するのでしょうか。すべてを手にして、すべてを失う女。大した悲しみも喜びも、不幸も幸福もない平々凡々すぎる私などからすると、アントワネットの生涯は同じ人間のものとは思えない、ほとんどファンタジーの世界です。この映画のアントワネットは、ただもう無邪気で可愛らしく、そして可哀想なヒロインとして描かれています。彼女がもうちょっと分別があってズル賢い女だったら、あんな悲劇的な末路をたどることはなかったんだろうな~。無邪気な天使も、度が過ぎたらただのバカ女…ということを、あらためて思い知った。人はいいけど、愚かすぎる。そんな女に富と権力が与えられてしまったが、悲劇の発端です。時代も悪かった。それにしても…中世のヨーロッパの血なまぐささときたら。イギリスも怖いけど、フランス革命も血みどろすぎる。まさに地獄のレボリューションですよね~。あの時代の王族貴族に生まれなくてよかった…ギロチンなんて、想像しただけでもゾゾゾのウゲゲです。
お話じたいは、古き佳きハリウッドのクラシック映画らしく、ひたすら典雅で甘美なメロドラマ。アントワネットとフェルゼンの恋も、あくまで切ない純愛。決して不倫としては描かれてません。現代の映画にはない柔らかで上品な雰囲気が好きです。あまりにも悲惨なラストには、観る前から分かっていることとはいえ、やはり気が滅入ります。何とかならんかったんかい、と。悲運なアントワネットですが、でも国民側からしたら殺しても殺したらぬ唾棄すべき悪人なんですよね。蜂起する国民が、ヒロインに襲いかかる無知で傍若無人な野蛮人になってたのが、ちょっと気になった。あんな無能な王や欲深い貴族、打倒されて当然なのに。
お話よりも、衣裳やセットの美しさ、精密さに魅せられました。マリー・アントワネットのドレスや装飾品が、目に楽しいです。カラーだったら、さぞや華やかな映画だったことだろうけど、モノクロならではの美しさも。それにしても…一度でいいから、あんなドレス着てみたいな~。でも、日本の十二単とかもそうですが、実際は大変そう。寝る時以外はずっとあんなカッコしてなきゃいけないってのも、相当しんどかったことでしょう。
マリー・アントワネット役は、30年代にハリウッドで活躍した伝説の女優、ノーマ・シアラー。
ちょっと演技がオーバー(今にも歌い出しそうなミュージカル風)だったけど、優雅で柔和な美しさは、現代の映画界にはいない絶滅種の女優。怖い者知らずな天真爛漫な娘時代から、急転直下で不幸のドン底に堕ちる晩年までを、気品高く熱演してました。ラストの処刑シーンのみじめさ哀れさは、なかなかの名演です。投獄される時、引き離されて連行された侍女が、民衆に何か非道いことをされるのを、塔の窓から見ながら絶叫するシーン…いったい、何を目にしてしまったんだろうと戦慄!
フェルゼン伯役のタイロン・パワーは、美男子ですが時どき東八郎の息子に似て見えたルイ16世役のロバート・モーリーが、ルックスといい演技といい、いい味だしてました。見た目は、上品になったドランクドラゴンの塚地って感じ?ルイ16世の、愚鈍だけど心優しい不器用なキャラが涙を誘います。王さまなんかに生まれなかったら、きっとちょっと変わり者な善人として愛され、幸せな人生を送れただろうに…
それはそうと。アントワネットと引き裂かれた幼い息子が、両親の処刑後どうなったのか気になって、ちょっと調べてみたのですが…ガーン悲惨すぎる末路じゃん!?ある意味、両親より悲劇的ですよ。無残や~
ベルばら、再読したくなってきました~アンドレ、好きなキャラなんですよね~