今年の流行語大賞は、何が選ばれるのでしょうか?
個人的に最も耳にしたような気がする&ツボだったのは、“○水が腐る“by コーダくみ、“金髪豚野郎”by 泰葉、の二つかなあ。羊○じゃないけど、脳みそが腐ってる!とか性格が腐ってる!とか、よく日常会話でも使ったし。○○豚野郎!は、今いちばんヤな奴に言ってみたいフレーズなんですよねえ...
「灯台守の恋」
ずっと以前から観たかった作品を、ようやく。
60年代のフランス、ブルターニュの閉鎖的な村を舞台にした、人妻と余所者の青年との刹那の恋物語。
フィリップ・リオレ監督&サンドリーヌ・ボネール主演の前作「マドモアゼル」が、とても小粋で素敵な恋愛映画だったので、二人が再度組んだ作品も期待せずにはいられませんでした。で、やっと観ることのできたこの映画は、どうだったかというと...しみじみと情感ある佳作でしたが、ワタシ的には前作のほうが好きかなあ。ちょっと哀感が強めなせいか、観てる間も観終わった後も、何だか悄然となっちゃって。ヒロインと青年の決して実ることのない恋同様、ブルターニュの荒涼とした海や、陰鬱な曇り空に心を消沈させられちゃいました。
村の男たちの余所者への意地悪で排他的な態度が、ヤな感じを通り越して怖いです。都会の匂いのする、魅力的で知的な男への嫉妬も入ってる感じ。男の嫉妬って、女に比べたら幼稚で馬鹿みたいですよねえ。
どんなに冷たく意地悪されても、怒りも抗いもしない青年。あんなヤな連中ばっかいる村なんか、さっさと去ればいいのに、まるで科せられた義務のように耐え忍ぶ青年の姿が、ちょっと不気味でもあります。ヒロインに恋してるから、というより、どこか宗教的な修行っぽいというか、自分に罰を与えてるみたい。寡黙だけど穏やかで優しい、どこか翳りのあるところが、女たちには気に入られてチヤホヤされるのが、また男どもの不快感や嫉妬を煽って、ますます嫌われ者に。可哀想。
ヒロインとその夫、青年を、3人の俳優が味わい深く演じてます。
ヒロイン役のサンドリーヌ・ボネールは、ほんといつ見ても演技してるって感じが希薄。ナチュラルなリアリティが素晴らしいです。おばはん女優にアリガチな、ヘンにキレイでしょ可愛いでしょ、な押し付けがましいアピールが皆無だけど魅力的、なところもトレビアン。この映画では、あまりにもそれが活かされすぎて、印象が薄まった感がなきにしもあらず。ヒロインが青年を受け入れるのも、ちょっと???旦那に不満や問題(子供ができない、という悩みはあったせよ)があったわけではないのに。恋って摩訶不思議なものなのですね。恋の結実を悲劇にせず、淡々と生き続けたヒロイン、いかにもフランス女らしいドライさ強さですね。
ヒロインの夫役は、フィリップ・トレトン。彼も良い役者ですよね。無骨だけど人の好い旦那、何となく可愛く見えました。親身に接してあげてた青年に、妻を寝取られて可哀想。いい人すぎると痛い目にも遭うのが、滑稽で悲しい。
青年役のグレゴリ・デランジェールが、とてもチャーミングでした。
決して美男ではないけど、ほんと優しそうで知的で、見た目ではなく雰囲気が美しいです。どんな時も絶やさない穏やかで悲しげな微笑みに、胸キュン。貼りついたような人工的笑顔のヨンさまよりも、微笑みの貴公子と呼ぶに相応しいグレデラくんです。優しそうだけど何を考えてるのか掴めない、危険な情熱を秘めた男の役って、グレデラのオハコですね。
灯台での仕事や生活の様子も、興味深く描かれています。灯台に住んでる猫の可愛さと名演?も見ものです。
サンドリーヌ・ボネールが待望の来日!初監督作の「彼女の名はサビーヌ」も日本公開!フランス映画ファンには嬉しいニュースですね♪
個人的に最も耳にしたような気がする&ツボだったのは、“○水が腐る“by コーダくみ、“金髪豚野郎”by 泰葉、の二つかなあ。羊○じゃないけど、脳みそが腐ってる!とか性格が腐ってる!とか、よく日常会話でも使ったし。○○豚野郎!は、今いちばんヤな奴に言ってみたいフレーズなんですよねえ...
「灯台守の恋」
ずっと以前から観たかった作品を、ようやく。
60年代のフランス、ブルターニュの閉鎖的な村を舞台にした、人妻と余所者の青年との刹那の恋物語。
フィリップ・リオレ監督&サンドリーヌ・ボネール主演の前作「マドモアゼル」が、とても小粋で素敵な恋愛映画だったので、二人が再度組んだ作品も期待せずにはいられませんでした。で、やっと観ることのできたこの映画は、どうだったかというと...しみじみと情感ある佳作でしたが、ワタシ的には前作のほうが好きかなあ。ちょっと哀感が強めなせいか、観てる間も観終わった後も、何だか悄然となっちゃって。ヒロインと青年の決して実ることのない恋同様、ブルターニュの荒涼とした海や、陰鬱な曇り空に心を消沈させられちゃいました。
村の男たちの余所者への意地悪で排他的な態度が、ヤな感じを通り越して怖いです。都会の匂いのする、魅力的で知的な男への嫉妬も入ってる感じ。男の嫉妬って、女に比べたら幼稚で馬鹿みたいですよねえ。
どんなに冷たく意地悪されても、怒りも抗いもしない青年。あんなヤな連中ばっかいる村なんか、さっさと去ればいいのに、まるで科せられた義務のように耐え忍ぶ青年の姿が、ちょっと不気味でもあります。ヒロインに恋してるから、というより、どこか宗教的な修行っぽいというか、自分に罰を与えてるみたい。寡黙だけど穏やかで優しい、どこか翳りのあるところが、女たちには気に入られてチヤホヤされるのが、また男どもの不快感や嫉妬を煽って、ますます嫌われ者に。可哀想。
ヒロインとその夫、青年を、3人の俳優が味わい深く演じてます。
ヒロイン役のサンドリーヌ・ボネールは、ほんといつ見ても演技してるって感じが希薄。ナチュラルなリアリティが素晴らしいです。おばはん女優にアリガチな、ヘンにキレイでしょ可愛いでしょ、な押し付けがましいアピールが皆無だけど魅力的、なところもトレビアン。この映画では、あまりにもそれが活かされすぎて、印象が薄まった感がなきにしもあらず。ヒロインが青年を受け入れるのも、ちょっと???旦那に不満や問題(子供ができない、という悩みはあったせよ)があったわけではないのに。恋って摩訶不思議なものなのですね。恋の結実を悲劇にせず、淡々と生き続けたヒロイン、いかにもフランス女らしいドライさ強さですね。
ヒロインの夫役は、フィリップ・トレトン。彼も良い役者ですよね。無骨だけど人の好い旦那、何となく可愛く見えました。親身に接してあげてた青年に、妻を寝取られて可哀想。いい人すぎると痛い目にも遭うのが、滑稽で悲しい。
青年役のグレゴリ・デランジェールが、とてもチャーミングでした。
決して美男ではないけど、ほんと優しそうで知的で、見た目ではなく雰囲気が美しいです。どんな時も絶やさない穏やかで悲しげな微笑みに、胸キュン。貼りついたような人工的笑顔のヨンさまよりも、微笑みの貴公子と呼ぶに相応しいグレデラくんです。優しそうだけど何を考えてるのか掴めない、危険な情熱を秘めた男の役って、グレデラのオハコですね。
灯台での仕事や生活の様子も、興味深く描かれています。灯台に住んでる猫の可愛さと名演?も見ものです。
サンドリーヌ・ボネールが待望の来日!初監督作の「彼女の名はサビーヌ」も日本公開!フランス映画ファンには嬉しいニュースですね♪