「異人たち」公開記念BL映画祭②
「Arrête avec tes mensonges」
人気作家のステファンはワイン会社の招待を受け、35年ぶりに故郷であるコニャック地方に帰ってくる。ワイン会社で働く青年リュカと親しくなるステファンだったが、リュカが高校時代の恋人トマの息子と知り…
初恋は実らないと言いますが、だからこそ忘れられないスウィートペインな思い出になるのですね。それがBLならなおのこと。男子高校生二人のファーストラブが、美しい田舎町を舞台に甘く切なく描かれているフランス映画です。主役のDK二人が、翳のあるイケメン不良少年と真面目な地味メガネ男子、という定番ともえいるベタなカップリング。いつも不良をドキドキ目で追ってたメガネが、ある日突然こっそり近づいてきた不良に人の来ない体育倉庫の連れて行かれ、当惑しつつも嬉し恥かし初体験。BL関係になるまでにまわりくどいエピソードや描写がなく、すぐにセックスする展開がよかったです。初めてのセックスシーンは、短いながらもリアルで大胆でした。ぜんぜん甘美でも情熱的でもなく、鬱積していたものを吐き出した感じ。せわしなく稚拙な性行為が、いかにも未成年の男子って感じでした。
ステファンとトマのこじらせBLが、もどかしくも切ない。ステファンのほうはゲイという自覚があり、そのことを恥じてないので、恋にポジティヴで正直なのですが、トマは病的なまでに二人の関係を秘密にしようとし、表向きは頑なにノンケのふりを続けてステファンを困惑させたり傷つけたり。俺はゲイじゃない!なのになのに何で、みたいな葛藤や自己嫌悪から逃れられず、そのことがやがて悲劇へと彼を導くことに。ひと昔、そして田舎のゲイの生きづらさを、悲観的で臆病なトマを通して知ることができます。そこまでビクビクしなくても、コソコソしなくてもと思うのは、現実のゲイの苦悩や悲しみとは縁がないからでしょう。ゲイとして堂々と生きるには、あまりにも小さく狭い世界である田舎町。ステファンのように、いずれは都会に行ける自由も才能もない。恋が幸せよりもどうしようもない閉塞感と絶望の淵へとトマを追い詰め、それになすすべもないステファン、悲しすぎるトマの選択…痛ましいけど、やはりBLには悲劇が似合う。
ステファンとトマが人目を忍んで過ごす恋人の時間は、暗く重い雲間から射す優しく明るい光のような儚くも幸せなシーンでした。あんなに心も体もひとつになれる相手と出会えた、愛し合えたのに、夢も希望も抱けないなんて理不尽。トマとステファンが密会する湖畔が美しい。でも、体育倉庫といいステファンの部屋といい、コソコソしてるわりには誰か来るかもしれない場所で真昼間からイチャイチャしてるので、バレやしないかこっちが不安になりました
DKステファン役の子は、ジュリエット・ビノシュそっくり。彼女の息子かと思ったほどに。トマ役の子は、ちょっと間宮祥太郎似?脱ぎっぷりがよく、大きなアソコもボロンっと大胆に出してました。熟年ステファン役のギヨーム・ドゥ・トンケデックは、ジャック・レモン系の軽妙な温かみがある俳優ですね。リュカ役のヴィクトル・ベルモンドは何と!フランスの大スター、故ジャン・ポール・ベルモンドの孫だって!言われてみれば、ちょっと似てますね。おじいちゃんのような男くさいワイルドさはなく、優しげな感じ。ワインで有名なコニャック地方の風景が、すごく美しく撮られていました。高級ワイン飲みたい!
「Arrête avec tes mensonges」
人気作家のステファンはワイン会社の招待を受け、35年ぶりに故郷であるコニャック地方に帰ってくる。ワイン会社で働く青年リュカと親しくなるステファンだったが、リュカが高校時代の恋人トマの息子と知り…
初恋は実らないと言いますが、だからこそ忘れられないスウィートペインな思い出になるのですね。それがBLならなおのこと。男子高校生二人のファーストラブが、美しい田舎町を舞台に甘く切なく描かれているフランス映画です。主役のDK二人が、翳のあるイケメン不良少年と真面目な地味メガネ男子、という定番ともえいるベタなカップリング。いつも不良をドキドキ目で追ってたメガネが、ある日突然こっそり近づいてきた不良に人の来ない体育倉庫の連れて行かれ、当惑しつつも嬉し恥かし初体験。BL関係になるまでにまわりくどいエピソードや描写がなく、すぐにセックスする展開がよかったです。初めてのセックスシーンは、短いながらもリアルで大胆でした。ぜんぜん甘美でも情熱的でもなく、鬱積していたものを吐き出した感じ。せわしなく稚拙な性行為が、いかにも未成年の男子って感じでした。
ステファンとトマのこじらせBLが、もどかしくも切ない。ステファンのほうはゲイという自覚があり、そのことを恥じてないので、恋にポジティヴで正直なのですが、トマは病的なまでに二人の関係を秘密にしようとし、表向きは頑なにノンケのふりを続けてステファンを困惑させたり傷つけたり。俺はゲイじゃない!なのになのに何で、みたいな葛藤や自己嫌悪から逃れられず、そのことがやがて悲劇へと彼を導くことに。ひと昔、そして田舎のゲイの生きづらさを、悲観的で臆病なトマを通して知ることができます。そこまでビクビクしなくても、コソコソしなくてもと思うのは、現実のゲイの苦悩や悲しみとは縁がないからでしょう。ゲイとして堂々と生きるには、あまりにも小さく狭い世界である田舎町。ステファンのように、いずれは都会に行ける自由も才能もない。恋が幸せよりもどうしようもない閉塞感と絶望の淵へとトマを追い詰め、それになすすべもないステファン、悲しすぎるトマの選択…痛ましいけど、やはりBLには悲劇が似合う。
ステファンとトマが人目を忍んで過ごす恋人の時間は、暗く重い雲間から射す優しく明るい光のような儚くも幸せなシーンでした。あんなに心も体もひとつになれる相手と出会えた、愛し合えたのに、夢も希望も抱けないなんて理不尽。トマとステファンが密会する湖畔が美しい。でも、体育倉庫といいステファンの部屋といい、コソコソしてるわりには誰か来るかもしれない場所で真昼間からイチャイチャしてるので、バレやしないかこっちが不安になりました
DKステファン役の子は、ジュリエット・ビノシュそっくり。彼女の息子かと思ったほどに。トマ役の子は、ちょっと間宮祥太郎似?脱ぎっぷりがよく、大きなアソコもボロンっと大胆に出してました。熟年ステファン役のギヨーム・ドゥ・トンケデックは、ジャック・レモン系の軽妙な温かみがある俳優ですね。リュカ役のヴィクトル・ベルモンドは何と!フランスの大スター、故ジャン・ポール・ベルモンドの孫だって!言われてみれば、ちょっと似てますね。おじいちゃんのような男くさいワイルドさはなく、優しげな感じ。ワインで有名なコニャック地方の風景が、すごく美しく撮られていました。高級ワイン飲みたい!