

2065年。代々続く農地で静かに暮らしていたヘンとジュニア夫婦のもとに、テランスという男が現れる。テランスは夫婦に、ジュニアが宇宙への移民要員に選ばれたと告げるが…
シアーシャ・ローナンとポール・メスカルの共演作、ということで以前から気になってました。共にアイルランド人、若き実力派の二人。シアーシャのほうは、もう若手と呼ぶには違和感があるほどのキャリアと貫禄。「つぐない」の可憐な少女も、今では堂々たる大人の女性、そして年下の俳優を相手役に従える大物女優に成長。この作品でも、もはや大女優の風格が漂っていました。日本の同世代の女優のように、まだキレイカワイイだけな役だってできるはずなのに、見る者によっては怖くて気持ち悪いかもしれない、女の複雑で悲しい懊悩や業に悶える難役に挑み演じ切る表現力と女優魂には、今回も圧倒されました。シアーシャの鬱屈した様子や険しい表情、そして激情的な感情の爆発は、かなりニューロティックでホラーです。コワレそうでコワレない、デリケートだけど強靭なヒロイン、というのもシアーシャらしかったです。

ちょっと驚いたのは、シアーシャがラブシーンで完脱ぎしてたこと。シアーシャのおっぱい、初めて見たような。前半は見えそで見えない、後半になってなぜかぽろん。いかにもこのために磨き上げた!みたいな裸ではなく、もちもちしてて柔らかそうな豊満さが生々しかったです。
私がこの映画を楽しみにしてたのは、もちろんポール・メスカル


イケメンとか美男ではないけど、素朴で逞しく優しそうな見た目と雰囲気が好き。売れっ子になるにしたがい、どんどん男前にもなっていってるポール。相変わらず素敵にゴツいんだけど、ちょっとスマートにもなってて、そのせいか今まででいちばんイケメンに見えました。屈強な肉体と不安定な精神のアンバランスさが、今回も胸ザワかつ胸キュンなポールでした。コワレていくポールが、痛ましくも悲しく愛おしかったです。


そしてポール、相変わらず脱ぎっぷりがいい。ラブシーン以外でも豪快にすっぽんぽんになってました。彼もいかにもジムで鍛えました!な人工的な肉体美ではなく、自然なガタイのよさ。ラブシーンや全裸シーンに臆さず大胆に、イヤらしさやわざとらしさなしでナチュラルに挑めるポールのような若い男優って、ほんと貴重です。デカいゴツいけど笑顔や泣き顔が少年っぽく、肌とかもさすがに20代だわと、おっさん




ある秘密、恐るべき真実が明かされるラスト。あんな形で夫婦の愛を試すことになるなんて、すごくイビツで異常だと思いました。あんな近未来が来る前にあの世に行きたいとも。SFな設定ですが、SFっぽいシーンはあまりありません。寒々しい不毛の荒野に不意に現れる宇宙船、そしてコピー人間の存在が、不穏で薄気味悪いSFでした。



↑ 「異人たち」日本公開が待ち遠しい!

↑ ポールが着てるTシャツ、ほしい!アイルランドに行った時、シャムロックのTシャツもっと買っとけばよかったわ~☘
