栗東トレセン在厩のパンサラッサは、3日朝より騎乗を再開しています。
◇安藤助手のコメント 「今のところレース後の上がりに問題はなく、元気に過ごしています。ここまで力を付けてきた今であれば、海外に向かっても面白い競馬ができるのではないでしょうか。ドバイからの招待を受けましたので、このままトレセンに在厩し、調整を行っていく予定になっています」
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ドバイターフに招待され、それを受諾したことはご承知の通り(巷では想像以上に話題になっていますねぇ(^^;))ですが、安藤助手のクールなコメントには、陣営の本気度、勝つ気満々の雰囲気が現れていて、逆に緊張してしまいます。
そうですねぇ、実際にお聞きしたわけではないので本当のところは分かりませんが、中山記念のあとも、おそらく招待の可能性が高いと考えてレース後のケアをしていたのでしょうし、そんな中での「ここまで力を付けてきた今なら海外でも面白い競馬ができるのでは…」とのコメントには、いわゆるリップサービスとは違う意志の力を感じます。
ちなみにドバイターフは賞金総額500万米ドル、1着賞金290万米ドル、2着賞金100万米ドルというビッグレース。。(1ドル=115円で単純計算をすると、290万米ドルは3億3千350万円、100万ドルは1億1千500万円!)
なんだか目が眩みそうな賞金額ですが、まあ、濡れ手で粟の一獲千金も想像するだけならタダですし、この際、妙な遠慮などすることなく、貪欲に勝ちにいって欲しいと思います。。いや、勝つのが簡単でないのは当たり前なのですが、少なくとも4角を回る時にはドキドキしていたい…。結果は別にして、坂のない1800m戦なら簡単にやられたりしない気もしますしね(^^ゞ
【2022/2/27中山11R 中山記念(G2/芝1800m)でのパンサラッサ:公式HPより】
3月26日ドバイ・メイダン ドバイターフ(G1・芝1800m)へのパンサラッサ招待が内定したことを受けまして、3日、快くこれを承諾しました。
◇矢作調教師のコメント 「道悪を得意とする本馬が、前走は時計の速い馬場でも勝ってくれましたからね。国内であれば大阪杯を予定していましたが、本日正式に招待が来ましたので、1800mの距離、ドバイに向かいたいと思います」
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9割方招待されるだろう、きっと大丈夫だろうと思ってはいても、実際に内定連絡がくるかどうかは誰にも分からないわけで、正直、ここ数日間はどうにもフワフワした気分でした。
クラブもそんな気持ちを察してか、通常16時以降になる木曜近況と関係なく、パンサラッサのドバイターフ挑戦決定をアナウンスしてくれました。いやホント、お忙しい中、気を使って頂きありがとうございます!m(_ _)m
それにしても、バスラットレオンとパンサラッサが揃ってドバイに遠征するなんて、一年前は言うに及ばず、ほんの一ヶ月前ですら全く想像していませんでした。まあ、これも長くこの遊びを続けてきたご褒美の一つだと思って、関係者の皆さんはもちろん、神さまにも感謝しなければいけないようです。(ひょっとして反省と精進、一日一善のご利益??)
まあ、実際に行くとなると、お気楽に盛り上がるだけではいけないのかもしれませんが、でも、ドバイであの傍若無人で陽気な大逃げが見られると思うと、やはり、それだけでもワクワクしますよねぇ(^^ゞ
ちなみに、ブックメーカー『William Hill』では、ドバイターフ1番手評価は2.75倍のシュネルマイスター。ロードノース3.5倍、カーネルリアム6.0倍、モハーフェス6.5倍と続き、パンサラッサはオッズ7.0倍の5番手評価(3/3 12:30時点)になっています。
ということなのですが、パンサラッサはもともと人気になりにくい馬で、過去19戦中1番人気になったのは、一昨年12月に走った唯一のダート戦・師走S(11着)だけですからね。海外G1での5番手評価は上々ですし、何ならオクトーバーSも福島記念も単勝5番人気での逃げ切り勝ちでしたから、ちょうど気分良く逃げられそうな評価と言えそうです(^^)
チャンピオンヒルズ在厩のバスラットレオンは、順調に調教を消化しており、3日の栗東トレセン帰厩が予定されています。
◇小泉厩舎長のコメント 「2日朝、坂路で55秒程度を乗りました。ここまで待ってフォームの改善と状態アップに励んできた甲斐があり、ひと頃よりも大分良い走りを見せてくれるようになっています。次はゴドルフィンマイルですか。芝でも走るパワータイプは現地のダートとの相性もイイですからね。まずは無事に、そして頑張って欲しいですね」
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バスラットレオンがトレセンに戻ってきます。
つい一週間前までは、3月中旬に戻ってダービー卿CTか?などと考えていたのですが、その後、急転直下のドバイ・ゴドルフィンマイルへの招待~遠征決定の発表があり、正直、展開の早さについていくのが大変です(^^ゞ
でも、考えてみれば、私の場合はテレビで応援するだけなので良いですが、実際に馬を仕上げる厩舎の皆さん、帯同するスタッフさんたちは大変どころの話じゃないですよね。観光メインで遊んでくるのとはわけが違い、向こうで競馬をして無事に戻って来なくてはいけないのですから、日ごろからどんな作戦にも対応する心構えができていること、そして、これまで積み重ねてきた経験、ノウハウがなければ、急な海外遠征を簡単に受けるなんてできないですよね。
ちなみに小泉厩舎長の「次はゴドルフィンマイルですか」の言葉には、『まさか次走がドバイになるとは…』といった驚きが滲み出ているようにも感じます。「芝でも走るパワータイプは現地のダートとの相性もイイですからね」と続けてくれたのはさすがのリップサービスとして、小泉厩舎長も次は中山ダービー卿で!と考えておられたんじゃないでしょうか(^^;)
いずれにしても、このところ取り組んできた「フォームの改善と状態アップ」についても、「ひと頃よりも大分良い走りを見せるようになった」とのことなので、ドバイの地で少しでも成果が出ることを期待したいと思います!
【チャンピオンヒルズ在厩のバスラットレオン:公式HP(2022/2/24更新分)より】
テンコートレーニングセンター在厩のクレッシェンドラヴは、先週同様、おもに周回コースでのウォーミングアップ後、坂路でハロン18~20秒ペースのキャンター2本を消化。週2回の速めを乗り込まれています。2/26の馬体重は532kgです。
◇伊藤マネージャーのコメント 「1日は36.8-12.2で登坂しました。無理なくいい時計が出ているように動きは良好、少しずつ暖かくなってくるにつれて状態を上げている印象がありますね。大事に使われていることもあって年齢の割には脚元もきれいですし、それは内臓面にも言えるのではないでしょうか。このコンディションをうまく維持して厩舎にバトンタッチしたいと思っています」
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テンコーさんでのトレーニングは相変わらず順調で、1日には36.8-12.2秒で登坂するなど、トレセン帰厩に向けた最終調整がきっちり出来上がった感じです。伊藤マネージャーの「コンディションをうまく維持して厩舎にバトンタッチしたい」とのコメントは、『このあとは移動の準備をするだけ』といった意味合いでしょうから、今週末には美浦に帰厩する予定なのでしょう。
となると、『目標レースの3週前にトレセンに戻る』=『いつものルーティン』に照らし合わせれば、次走目標は間違いなく日経賞(3/26中山)ということに。。もうバレバレなので、クラブもアナウンスしてくれたらイイのに…と思わないでもありませんが、まあ、また同じ話の繰り返しになるのでやめておきましょう(^^;)
とにかく、年齢を重ねても元気一杯なのはもちろん、脚元や内臓も若々しい状態を維持してくれているのは何よりです。広尾TC全体においても、私の出資馬たちの中でも、パンサラッサがG1挑戦の後継者として育ってくれましたので、これからは自分のペースで気分良く走ってもらえれば充分です。
その結果が好走につながれば言うことなしですし、実際のところ、周りがリラックスして応援していた方が、意外に好結果につながることも多いですからね(^^)
【2022/1/23中山 アメリカジョッキークラブC(G2/芝2200m)でのクレッシェンドラヴ:公式HPより】
シュウジデイファーム在厩のキングエルメスは、おもにBTCの屋内坂路でハロン17~20秒ペースのキャンター2本を消化。すでに15-15を開始しています。
◇石川代表のコメント 「ここにきて気負いが取れて、前進気勢が出てきた様子。まずは順調にペースアップまで漕ぎつけることができました。これをステップとして今度は坂路の1本目に15-15、2本目に41秒くらいを出してみるつもり。徐々に体の緩みを引き締めていきたいと思います」
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先週時点では「コンスタントに15-15を取り入れていくタイミングを窺っていければ」とのことでしたが、今週はすでに15-15、さらには3F41秒を窺うところまで戻ってきました。石川代表が「順調」と仰るように、ペースが上がるにつれて前進気勢が出てきたのも良い傾向ですし、マイルカップには間違いなく間に合うと考えて良さそうです。
一方で、本番前のひと叩きに関しては、今はまだ何とも言えない感じです。予定されている3F41秒を難なくクリアするようなら、NZT(4/9中山)に間に合わせるスケジュールも組めそうですが、前哨戦を使うために無理をさせるのも何ですし、もしも不安があるならマイルカップにぶっつけのパターンもあるでしょう。
どうでしょう、そのあたりの判断は来週になりますかね。。もちろん、ひと叩きできる方が良いのですが、まだ先の長い3歳馬ですし、シュウジデイの皆さん、厩舎の皆さんにしっかり見極めて頂ければと思いますm(_ _)m
吉澤ステーブルWEST在厩のアンジアンは、今週より騎乗調教を開始しています。2月下旬の馬体重は428kgです。
◇佐藤マネージャーのコメント 「目立った硬さはありませんが、レース後ということもあって覇気がないというか、どこか迫力に欠けるような感じでしょうか。見た目にも細身に映りますので、さらに目方を戻しつつ、コンディションを上げていければと思います。馬体にもっと幅をもたせていきたいですね」
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20日に414kgで競馬をし、22日に吉澤WESTに放牧されて、430kg近くまで戻ってきました。ただ、「どこか迫力に欠けるような感じ」とのことなので、ビシビシ鍛え直すのはまだ先になりそうです。
そうですねぇ、今はパンサラッサの次走でムードが盛り上がっていますし、来週にはアシタカがデビューを迎えることになっていて、アンジアンへの注目度は少し下がっていますので、このスキにしっかり馬体を戻して出直す感じで…。成長待ちには時間が必要ですから、こちらもそのつもりで見守りたいと思います。
【2022/2/20阪神4R 3歳新馬(ダ1400m)でのアンジアン:公式HPより】