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柴田元幸『バレンタイン』

2006-07-22 16:19:34 | ノンジャンル
 今日の夕刊にジャック・ウォーデンの死亡記事が載っていました。享年85歳。ニューヨークにて死去。私が先ず彼の映画で思い付くのは、シドニー・ルメット監督の「12人の怒れる男」の中の、野球好きで短気なアロハシャツを着た男です。戦後活躍した名脇役の一人でした。

 さて、ポール・オースターの翻訳などで知られる柴田元幸さんの処女短編集「バレンタイン」を読みました。全部で14の短編が収録されていて、非常に短い短編ばかり収められています。過去の子供時代の自分に遭遇し週刊サンデーを取り合い、会話をする「バレンタイン」など、時間をテーマにしたものが多く、自分が過去にタイムスリップして、サイン会に行くと地下のホールなのですが、そこは実は昔の本屋のメインフロアだったという「書店で」など、SFめいた、ちょっと不思議な感じのする話の数々を楽しめます。一遍の長さに短いため、電車の中などで読むには最適の本だと思います。電車の中で退屈している方、オススメです。