昨日に続き、今日は山田詠美さんの第二作目「指の戯れ」です。
ルイ子こと私は2年前、純朴なリロイというアメリカ兵を気に入り、セックスの世界へ導きます。多くの男と体を重ねて来た私には、彼は新鮮で、味わい尽くします。が、彼は除隊し、アメリカに帰ることになり、私は新しい恋人を見つけます。
リロイは日本に帰ってきます。その時の恋人DCから、彼はジャズピアニストの若手ナンバーワンだということを聞きます。私はリロイから逃げ回りますが、雨の中、路上で彼の車に誘われ、リロイは私を軽蔑するように犯します。そして過去など意味ない、と彼は言います。家に帰った私は今までと同じようにDCをこき使うことなどできなくなっています。
そしてリロイはそれからも何回も私を呼び出し、私の体を求め、いじめます。リロイが帰国すると言った時、はずみで私は置き物を彼の頭の上に落としてしまい、彼は死んでしまいます。
私は両手両足についていた縛られていた跡があったことから、軽い罪で済み、元気を私が取り戻すと、DCは狂喜すします。私は自分が蜜を吸い尽くされた花の屍であるのを知っているのですが、笑うことができます。
要約すると、私の体も心も味わい奪い尽くした男の死で、私は屍となったままこれからの人生を生きて行かなければならない、という話です。一生に一回の激しい恋を経験した後、普通の人生に戻って行くという話は、映画でも良く出てきますが、ここまでサディスティックに男が女を肉体的にも精神的にも支配する恋というのは、あまり例がないと思います。そうした点では、非常に珍しい小説と言えるのかもしれません。
前作とも同じように、ここでも一人称で話が語られ、それが著者の姿とダブルように書かれています。このスタイル、どこまで続いていくのでしょう?
ルイ子こと私は2年前、純朴なリロイというアメリカ兵を気に入り、セックスの世界へ導きます。多くの男と体を重ねて来た私には、彼は新鮮で、味わい尽くします。が、彼は除隊し、アメリカに帰ることになり、私は新しい恋人を見つけます。
リロイは日本に帰ってきます。その時の恋人DCから、彼はジャズピアニストの若手ナンバーワンだということを聞きます。私はリロイから逃げ回りますが、雨の中、路上で彼の車に誘われ、リロイは私を軽蔑するように犯します。そして過去など意味ない、と彼は言います。家に帰った私は今までと同じようにDCをこき使うことなどできなくなっています。
そしてリロイはそれからも何回も私を呼び出し、私の体を求め、いじめます。リロイが帰国すると言った時、はずみで私は置き物を彼の頭の上に落としてしまい、彼は死んでしまいます。
私は両手両足についていた縛られていた跡があったことから、軽い罪で済み、元気を私が取り戻すと、DCは狂喜すします。私は自分が蜜を吸い尽くされた花の屍であるのを知っているのですが、笑うことができます。
要約すると、私の体も心も味わい奪い尽くした男の死で、私は屍となったままこれからの人生を生きて行かなければならない、という話です。一生に一回の激しい恋を経験した後、普通の人生に戻って行くという話は、映画でも良く出てきますが、ここまでサディスティックに男が女を肉体的にも精神的にも支配する恋というのは、あまり例がないと思います。そうした点では、非常に珍しい小説と言えるのかもしれません。
前作とも同じように、ここでも一人称で話が語られ、それが著者の姿とダブルように書かれています。このスタイル、どこまで続いていくのでしょう?