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東京・美術館めぐり・その3

2012-11-25 04:35:00 | ノンジャンル
 またまた昨日の続きです。
 紀元後600~900年の中国を治めた唐の長安での遺物では、《金剛神坐像》(大理石像)、《編籠》(銀による、めっちゃ細かい細工)、洛陽の遺跡からは、《天王俑》(陶で作られた、踊っているように見える3人の守護神)など。
 907年に唐が滅びると、五代十国の乱世となり、その頃、北方では遼が建国されます。中国内地では979年、宋が統一を果たしますが、1127年には北方の女真族の侵略を受けて南遷し、南宋となりました。遼の遺物では、《歩揺冠飾》(金製)、《銀製仮面》(目をつぶった不思議な味わいの、埋葬時に死者の顔に被せた面)、《力士托棺》(石製で、4人の力士が棺を持ち上げているもの)、《仏坐像》(彩色した石製で、小さいが穏やかな顔)、《銀板経》(銀板に文字を刻んでいるもの。普段は円筒形に巻いて保存)、宋の遺物では、《阿育王塔》(銀、水晶、瑠璃、ガラスなどを用いて作られた、とにかく巨大でキンキラキンの美術品)、《羅漢立像》(小さくて、やたらに体が細い、鉄製の像)、《千仏磚》(彩色されたレンガに作られた10体の仏像)、《金製龍》(小さい金製の龍)、《龍文壷》(龍が壷に溶け込んだように見える青磁の壷)などが印象的でした。
 3番目に訪れたのは、国立西洋美術館の「手の痕跡 国立西洋美術館所蔵作品を中心としたロダンとブールデルの彫刻と素描」展でした。ロダンが19世紀末に残した作品群、中でも特に男女がからみ合う像のポージングが独特で面白かったですし、ユゴーらの著名人の写実的な彫刻を見て、本人に会えたような気もしました。発表当時賛否両論で話題となった“バルザック像”の存在感も見事で、最後に、様々な彫刻の製法を描いた映像も見ることができました。
 これにて上野公園を後にしようとしたところ、上野駅の公園口で署名集めをしている人に会い、それは'71年に渋谷で起きた沖縄返還協定批准阻止のためのデモ隊と警官隊の衝突により、機動隊員が1人死亡した事件で明確な証拠もなく犯人とされ、'75年から現在までの37年間、拘置所&刑務所暮らしを余儀無くされている星野文昭さんを救おうという人達の運動で、一通り話を聞かせてもらった私は、署名もし、カンパもし、聞かれるままに電話番号も教えたのですが、熱心に誘われた11月23日の“星野再審全国集会”には、後で仕事で行けないことが分かり、申し訳ないことをした、と思いました。冤罪の人、まだまだいるようです。
 さて、4番目に訪れたのは、日本橋の三井記念美術館における「琵琶湖をめぐる『近江路の神と仏』名宝展」でした。平安時代以降に作られた数々の仏像(いいお顔をされているのが結構ありました)、曼陀羅、掛け軸の絵、そして1つだけ、まったく色褪せていない見事な絵巻を見ることができました。
 そして銀座線で渋谷に出たところ、何とスクランブル交差点に社民党の選挙カーがあり、福島みずほさんがピンクの“勝負服”を着て、手を振ってらっしゃいました。(「やったー! 生福島みずほだ!」と心の中でガッツポーズ!)チラシとともに配られていたポケットティッシュには愛くるしい福島さんの写真が掲載されていて、選挙カーの上で少しやつれた様子ながらも、懸命に手を振っている福島さんの姿が何とも痛々しく感じられたりもしました。
 そして今日、最後の目的地、パルコPart1のパルコ・ミュージアムでの「世界遺産チャリティーエキジビジョン『PIECE OF PEACE』レゴで作った世界遺産展 PART-3」に行きました。文字通り、レゴで世界遺産を作った作品展で、写真撮影0K。サグラダファミリアの巨大なオブジェを始めとする、数々の世界遺産がレゴで作られていて、圧倒されました。また、レゴ作家(?)による作品も展示されていて、楳図かずおさんが自宅をレゴで作られていたりもしました。
 ちなみに「メトロポリタン美術館展」は来年の1月4日まで(月休み)、「中国 王朝の至宝」展は今年の12月24日まで(月休み)、「手の痕跡」は来年の1月27日まで(月休み)、「近江路の神と仏」展は今日まで、「PIECE OF PEACE」は今年の12月3日まで(無休)です。興味のある方は是非どうぞ。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto