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瀬尾まいこ『春、戻る』

2014-06-07 10:40:00 | ノンジャンル
 森崎東監督の'94年作品『釣りバカ日誌スペシャル』をWOWOWシネマで見ました。大手建設会社の平社員と社長でありながら、釣りの師承とその弟子という西田敏行と三國連太郎、西田の妻に石田えり、自転車店主に田中邦衛、その妻に清川虹子、西田の同僚に戸川純と山瀬まみ、西田の上司に谷啓、三國の知人の宝石商に西村晃、その息子に加瀬大周、加瀬に一目惚れされる谷啓の娘に富田靖子、クラブのママに松尾嘉代、三國の運転手に笹野高史、三國の部下に加藤武、前田武彦、竜雷太、興信所にケーシー高峰らが出演していました。富田靖子が加瀬大周をふって幼馴染みの酒屋の息子を選んだ後、西田が妻と三國の浮気を疑い、帰郷してしまった妻を追っていくというのがメインストーリーで、西田が妻に去られた後の猥雑さが森崎監督の面目躍如といった感じでした。
 また、澤井信一郎監督の'85年作品『早春物語』もスカパーの日本映画専門チャンネルで見ました。高2ながら20歳と嘘をつき、42歳の商社マン(林隆三)と付き合うも、彼が自分の亡き母を捨てた男と知り、そこから生まれた心の葛藤を克服するまでを描いたストーリーで、ワンシーン・ワンカットや長回しのシーンが見られたものの、主演の原田知世や林隆三のくさい演技が見ていて気恥ずかしくなるような映画でした。ラストの主題歌で救われた気がします。

 さて、瀬尾まいこさんの'14年作品『春、戻る』を読みました。
 料理教室の帰り、受付のお姉さんから私は兄が来ていると聞かされる。兄などいない私に、自称兄は私の前の職場で私が結婚することを聞いたと言う。36歳の私に対して、24歳だと言う兄は、干支が同じなのは奇遇だと言う。結婚式で自慢の手品をしたいという兄は、結婚式を挙げないと私が言うと落胆し、自分は医療器具の会社で営業をしていて、私と同じように親父の思いどおりの息子にはなれなかったと言う。
 実家に帰った私は母に兄のことを話すが、まともに相手にしてもらえない。母は父が死んだのは私が8歳の時なので、24歳の息子がいるなんておかしいと言った。
 3月ももうすぐ終わり。私は婚約者の山田さんの和菓子屋を手伝いに行こうと、午後2時に出かけた。この町に戻ってきてから先月までの12年、私は小さな卸売会社の事務員として働いていた。アパートの外には、この間の男の子がいた。私の婚約者の顔を見ておきたいと言う。彼は朝の9時からアパートの前で待っていたと言い、勝手に私に同行し、お義母さんと和やかに話し、作業場にいた山田さんの仕事ぶりを見物した。
 4月最初の土曜日、姪のさやかちゃんが幼稚園に入園したお祝いに、実家にみんなで集まった。私は小学校で1年働いたことがあったが、その時の失敗で、妹が妊娠したことが分かると不安になった。しかし実際に姪ができてみると、不安は一瞬にして消えた。さやかちゃんはとてもかわいくて、すぐに愛しくなったし、さやかちゃんも私になついてくれた。
 実家からアパートに戻ると、また男の子が待っていた。男の子の話を聞いて、彼が山田さんのお店がある商店街をうろついたらしいことが分かった。私は帰る男の子の後を尾行したが、男の子は途中で会ったお婆さんと話しこんでしまい、私はあきらめて帰途についた。
 山田さんのお店に行くと、あの男の子が度々訪れていたことを知った。鷹揚な山田さんは彼のことを受け入れてくれていた。そしてその2週間後、男の子はアパートの前に現れ、私は空腹だと言う彼を部屋に上げて、夕食を食べさせてあげようとしたが、彼は料理を私に教えてあげると言い出し、自分は大学からこっちに出てきて、1人暮らしをしてきたから料理がうまいと言うのだった‥‥。

 いつものようにほのぼのとした瀬尾ワールドが展開されていました。なお上記以降のあらすじは、私のサイト「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/)の「Favorite Novels」の「瀬尾まいこ」のところにアップしておきましたので、興味のある方は是非ご覧ください。

 →「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/