朝日新聞で推奨されていたシンシア・カドカワさんの「草花とよばれた少女」を読みました。
日系人としてアメリカに生まれ、花農業を営む一家の娘が主人公で、幼い頃に交通事故で両親を亡くし、それ以来叔父の家族とともに暮らして来た彼女は温室ではなく路地栽培された「クサバナ」と呼ばれる花を愛しています。太平洋戦争が始まり、日系人は財産を没収され、収容所に隔離されますが、砂漠地帯の収容所に収容された彼女は、豊富にある土地でクサバナ畑を作り、隣にすむお祖父さんとも親しくなります。戦争も後半を迎えると、日系人にも兵隊の召集がかかり、彼女の兄のような存在だった二人の従兄弟も志願して戦場に向かいます。残った家族にも収容所を出て、より賃金のよい戦時工場で働く家族が出てきて、収容所は崩壊し、彼女も自分の育てたクサバナ畑を捨てて、シカゴへ家族と向かうのでした。
大平洋戦争時の日系人の扱いというのがいかにひどいものだったか、というのは色々なところで報道されてきましたし、また損害賠償の裁判も多く起こされてきました。しかし、子供の世界では、まだ夢をもてる生活、愉しみのある生活を送ることができた、ということがこの本によって分かります。読みやすい本です。ぜひ一読されることをオススメします。
日系人としてアメリカに生まれ、花農業を営む一家の娘が主人公で、幼い頃に交通事故で両親を亡くし、それ以来叔父の家族とともに暮らして来た彼女は温室ではなく路地栽培された「クサバナ」と呼ばれる花を愛しています。太平洋戦争が始まり、日系人は財産を没収され、収容所に隔離されますが、砂漠地帯の収容所に収容された彼女は、豊富にある土地でクサバナ畑を作り、隣にすむお祖父さんとも親しくなります。戦争も後半を迎えると、日系人にも兵隊の召集がかかり、彼女の兄のような存在だった二人の従兄弟も志願して戦場に向かいます。残った家族にも収容所を出て、より賃金のよい戦時工場で働く家族が出てきて、収容所は崩壊し、彼女も自分の育てたクサバナ畑を捨てて、シカゴへ家族と向かうのでした。
大平洋戦争時の日系人の扱いというのがいかにひどいものだったか、というのは色々なところで報道されてきましたし、また損害賠償の裁判も多く起こされてきました。しかし、子供の世界では、まだ夢をもてる生活、愉しみのある生活を送ることができた、ということがこの本によって分かります。読みやすい本です。ぜひ一読されることをオススメします。