どこまでだって歩いていけるさ

2012年1月22日 それまでの日記を引き連れてOCN Cafeから移住。
新しい扉の向こうには何があるのだろうか。

恩師

2004年06月12日 | 日記
私には、恩師と呼べる人がいない。

何年前だろうか、
「モリー先生との火曜日」を読んだとき 、
恩師と呼べる人を作っておくべきだったと思った。

出会わなかったのか、あるいは、私が求めていなかったのか、
それとも、その両方のせいか。

RCサクセションの初期の曲に、
「ぼくの好きな先生」というのがある。

~タバコと絵の具ににおいの
    僕の好きな先生、僕の好きなおじさん~

この曲が出た時、私は高校生だったが、
思い出したのは、小学校の時の図工の先生だった。

私が5年生の時に他校からやってきたその先生は、
子供の目から見ると、もう、おじいさんに近かった。

けれども風貌そのものが、芸術家独特の、
自由で創造的な香りを醸し出していた。

授業は新鮮で、美術の世界の果てしない広さを、
私は、初めて感じた。

終わると、教材の後片付けをするために、
男女ふたりづつ、生徒は残らなければならない。

その、残った4人の生徒に、先生はお茶を入れてくださり、
それは、まるで小さな、小さな、サロンのようだった。

お茶の入れ方や飲み方について、話された気がする。

他にも、私たちは、何かを尋ねられ、
そして、幾分緊張しながら、何かを答えていたように思う。

内容は、残念ながら、何も覚えていない。
が、その時流れた時間は、
とても大人びた時間のように思えた。

恩師とは呼べないが、
今一番お会いしたい先生、
それは、あなたです。

日下先生。

コメント
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