4歳の誕生日を迎える前にピアノを習い始めた 姉の後を追ったのだ
ソルフェージュや聴音もあった
厳しかった だが先生の教えを守ろうとした
此処はテンポよく 此処はゆったりと 柔らかく 力強く 守ることは山ほどあり 最後は暗譜で出来上がり
だがどうしても最初から最後まで 自分の納得したようには弾けない
小学校に入り 悪童が遊びの誘いに来る 彼らを庭に待たせて 私はレッスンである
強いられた訳ではない 確かにそうしたい自分がいた
1時間経っても上手くいかない 必ず何処かで間違い 最初から弾き直す
段々自分の不甲斐無さに腹が立ち 泣けてくる
早くから始めたせいで聴音は3歳も年上の人と一緒だ
その力は同じでも書く音符はきたない
余裕の無いレッスンだった
ある日 それは8歳の冬のことだったが 私は立てないと言った
あまり覚えてはいない だがイッパイイッパイでもう止めたい気分だった記憶はある
どうもピアノのレッスンがいけないらしい そう親が気が付いて 私もそう言ったのだと思うが それでやめた
あんなに一生懸命だったのに何故と先生は訝しがった
スパルタも良い だが人を見て法を説けだ
煽てて伸びる人間 叱って伸びる人間 まだ若い先生には其処まで見抜けなかった
姉はというと 片手に漫画本を持ちながらのピアノのレッスン
寄り道ばかりで ピアノはいつ弾くのかと母に叱られ それでも暢気なものだった
其の姉は音楽高校へと進み 音大へも行った
まこと 人とは面白いものである
ソルフェージュや聴音もあった
厳しかった だが先生の教えを守ろうとした
此処はテンポよく 此処はゆったりと 柔らかく 力強く 守ることは山ほどあり 最後は暗譜で出来上がり
だがどうしても最初から最後まで 自分の納得したようには弾けない
小学校に入り 悪童が遊びの誘いに来る 彼らを庭に待たせて 私はレッスンである
強いられた訳ではない 確かにそうしたい自分がいた
1時間経っても上手くいかない 必ず何処かで間違い 最初から弾き直す
段々自分の不甲斐無さに腹が立ち 泣けてくる
早くから始めたせいで聴音は3歳も年上の人と一緒だ
その力は同じでも書く音符はきたない
余裕の無いレッスンだった
ある日 それは8歳の冬のことだったが 私は立てないと言った
あまり覚えてはいない だがイッパイイッパイでもう止めたい気分だった記憶はある
どうもピアノのレッスンがいけないらしい そう親が気が付いて 私もそう言ったのだと思うが それでやめた
あんなに一生懸命だったのに何故と先生は訝しがった
スパルタも良い だが人を見て法を説けだ
煽てて伸びる人間 叱って伸びる人間 まだ若い先生には其処まで見抜けなかった
姉はというと 片手に漫画本を持ちながらのピアノのレッスン
寄り道ばかりで ピアノはいつ弾くのかと母に叱られ それでも暢気なものだった
其の姉は音楽高校へと進み 音大へも行った
まこと 人とは面白いものである