幸運を祈る

残業で先程帰宅　これでも早い方だ

昨年入社した二人のうち　どうやら一人が辞めるようだ

決意したのはあの時だな　と想像に難くない

人の出入りの多い会社だから　ブルータスお前もかという気さえ失せた

退社の理由は大雑把に言うと３点に絞られる

一つは　残業が多くてプライベートの時間が持てない事

夜の約束を守るのは至難の業だ

二つ目は　本人の能力不足もしくは不適性（これは　我が社の仕事に適性が無いというだけの事）　

最後は　人間関係だ　しかし　これと二つ目とは大いに関連がある

小さな会社だからこそ　一人一人の力が問われる　ムードメーカーで十分といった余地は無い

他の人間の能力不足は誰かが補わなくてはならなくなる

そこに摩擦が生じるのだ

帰りがけ　辞めることになった彼を可愛がっていた同僚と　そのことについてちょっと話したが

彼曰く　これからは会社の中だけの付き合いにしておこうかな～と

年齢も近かったから　それなりに親しくもしていた　

それは見返りを望んでの事ではないが　長く付き合っていけると思ってのこと

一年足らずで　はい　さよなら　では…淀川さんの台詞でもあるまいに

自分に合わないと思ったら　職場を変えることは結構　本人の人生だ

けれど　せめて惜しまれて辞めるくらいの覚悟は欲しい

其処まで君はやってみた？と訊きたいけれど　ま　それも人それぞれ　仕方ないね

幸運を祈るとだけ　言っておこう