6月よ 孤高の月となってくれ

台風の影響もあってか　ここ数日　本州の全てが悪天候となっている

旅をやめていなければ　おそらく昨日から東京を飛び出していたはず

とても計画通りの思ったような旅はできなかっただろう

予知能力などまったく無いし　虫の知らせがあったわけでもないのだが　ラッキーだったかもしれない

夏休みに入る前　立て込んだ仕事をこなすために残業になったが　なんとか無事に昨日から休暇となった

休暇が長くなると　仕事の都合をつけることが困難になる場合もある

良いのか悪いのか


さて　国民の一人である私に何の相談も無く重大なことが決められていた

祝日の制定である

施行は2016年だったか

「山の日」

ラジオで聞いたとき　えぇぇぇ　と思った

「海の日」があるから「山の日」があってもいいじゃないか　ということらしい

祝日が増えることに異論があるわけではないが　問題はそれが8月１１日だということだ

8月には祝日が無いことと　お盆の休みと続けば連休になるということが決め手のようだし　確かに夏山登山のイメージと合わないこともないが　しかしならば6月の気持ちはどうなる

6月だって祝日は無い

しかもゴールデン・ウィークが過ぎてしまえば　「海の日」までの2か月以上の長きにわたって祝日は無いのだ

私は　かねがね6月に祝日をと主張・提言してきた

「梅雨の日」でも「時の記念日」でも「夏至」でも「結婚の日」でも「家族の日」でも何でもいい

おそらく多くの労働者は同じ気持ちでいるはずだ

裏切られ　12か月のうちでただ一つ　祝日の無い月になってしまった6月の孤独と哀しみはどうしてくれる

「8月よ　お前もか」と言いたいだろう


しかも　これで多くの会社が長い夏休みを取ることになるだろうが　それはそれで仕事の調整が大変になる

すでに一週間の休みを取り入れている会社に勤める者にとっては　たとえば今年の暦であったなら一日損をしたような気持ちになる

子供だって夏休みの祝日なんて少しも喜ばない

銀行やＡＴＭも混雑するのだろう


私はさっそく2016年のカレンダーを調べてみた

なんともうすでに8月11日は赤字になっていた

憤慨し　こぶしで机をたたいて泣き悲しんだあと　ふと我に返った

もしかしたら私はもうその頃は　毎日が日曜日　祝日　春休み　初夏休み　夏休み　秋休み　晩秋休み　冬休み　になってるのではないか？

つまり　私のカレンダーは毎日が赤字なのではないか？

おそらく気にするのは　病院が休みだとか　列車のダイヤが休日用だとか　そんな程度になっているのでは？

今更　祝日を気にするまでもなかったということだ


６月よ　悪いけれど我慢してくれ　

そして　祝日の無い月という運命を背負って孤高の月となってくれ