夏の間はシャワーだけなのでバスタイムの読書は無いのだが 冬になると毎日20分ほどは読書時間になるため 仕入れていた本の在庫の減りも早くなる
お節料理の買い物もほとんど済んだので 仕入れに出かけた
少し前 本を読んでいた時に知らない言葉に出くわした
あとでちゃんと調べようと思い 近くにあった紙にとりあえず書いておいた
そしてそのまま忘れた
数日後 言葉をメモしておいたことを思い出したが その紙が見当たらない
そもそも何に書いたのかも どんな言葉だったかも どこでその言葉を知ったのかも全然思い出せない
情けない話だけれど 書いたことを覚えていただけでもまだマシかと思うほかは無い
魚の骨が喉に刺さっているような気分で数日過ごした
年末の買い物リストを見て買ったものにチェックを入れていた時 ふとその紙の裏を見たら なんとそこに書いてあった
「浄玻璃(の)鏡」
閻魔王庁にあり 死者の生前の行いがその鏡に映し出されるのだそうだ
十王図には大きな鏡がちゃんと描かれている
これでもう忘れない
でも 今の時代なら 鏡ではなくてモニターになっているかも
どちらにしても 怖いことに変わりはないけれど