熟年新米弁理士のひとり言

平成18年に59歳で弁理士試験に合格した企業内弁理士です。弁理士試験、企業での知的財産業務について、気軽にお話します。

経済モデル

2013-01-10 09:14:28 | Weblog
BS海外ニュースで、ユーロ緊縮財政と経済への影響のモデルが誤っていたことをEU財政当局が認めたと述べていました。

当初のモデルでは、1ユーロ財政緊縮を行うと1ユーロ経済効果が縮減すると予測していましたが、結果は3ユーロ縮減するというもので、予測と実際の結果には3倍の開きが有りました。

これでは誤差とは言えませんね。

報道によると、このモデルでは、心理的要因などの社会環境を考慮していなかったようです。

私の専門は理工学ですが、他の大学で経済学を専攻したこともあり、経済モデルと物理モデル・工学モデルとの相違はある程度理解しています。

最も大きな相違は、物理モデル・工学モデルは実験で検証できるのですが、経済モデルは実験で検証できず、現実の経済で検証するしかないということです。

つまり、物理モデル・工学モデルは実験で検証できるので、そのモデルの正否を確かめたあとで現実に適用できるのに対して、経済モデルは一発勝負しかないということですね。

確かに、心理的要因、社会環境等は複雑すぎてモデルに取り込むのは困難でしょう。

したがって、経済モデルは不確かなものであるという認識に立って運用しなければいけないのですが、一部の経済学者や評論家は、経済モデルが絶対的正しいとして発言する人がいます。

このような人は信用できませんね。

どのモデルを基に経済政策を立てるにしても、結局、一種の賭けですね。
リスクを覚悟して政策を選択するしかありません。

ある政党が掲げた経済政策を支持して一票入れたならば、その結果が悪くとも受け入れるしかありません。

もっとも、経済政策を立案・実行した政治家、官僚、政治家のブレーン(経済学者、評論家)の責任は重いので、言い訳をしないで結果責任を負うことが必要です。

二度と表舞台に立たないという責任の取り方が人間として相応しいと思うのですが、これらの人たちに期待するのは無理でしょうね。






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コメント (1)
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