野口悠紀雄さん執筆の「プア・ジャパン 気が付けば貧困大国」を読みました。
日本の貧しさが、さまざまなところで目に付くようになってきました。
アベノミクスと大規模緩和が行われたこの10年間の日本の凋落ぶりは、目を覆わんばかりです。
20年前から海外旅行に行き初めて、ヨーロッパのほとんどの国を観光してきました。
当時は円高で海外旅行先でも日本より安く食事ができ、お土産もお安く済ますことができました。
最近の円安で、海外旅行費用が当時の3倍ぐらいになり、旅行先での食事や買い物もとても手が出ない値段になっています。
著者も本の中で、日本人は海外旅行に出かけることも、国内の遠方へ旅行することも難しくなったと書かれています。
先日、4年ぶりに沖縄に出かけてきましたが、ホテルの宿泊費の高騰には驚きましたね。
当時の宿泊費の1.5~2倍程度になっていましたね。
円安で海外から旅行者が押しかけてくるので、ホテルも強気の値段設定をしているようです。
日本人は泊まりにくい。
この本では、「気が付けばプア・ジャパン」「昔はこうでなかった」「これから賃金は上がるのか?」
「増大する財政需要と政治家の無責任」「デジタル化の遅れが日本の遅れの根本原因」「高度人材を
日本に確保できるのか?」「日本再生のエンジンは、デジタル人材」について分かりやすく書かれています。
政府の役割は社会構造の改革なのですが、難しいことは先送りするのが政治家や官僚の常とう手段。
結局何もしないで日本は貧乏になっていく。
若い人がこの国を立て直さないと未来の若い人たちの生活が成り立たなくなりますね。
若い人たちは、個人の利益を優先して海外へ移住するのがいい選択かもしれません。
日本はそれほど悪くないと思いたい人や、日本のすばらしさをほめたたえるテレビ番組しか見ない人
には、日本の貧しい現実を直視するために必要な本です。
ご一読をお勧めします。
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