
五月の高温と雨のない天気は、いつまで続くのか。畑の野菜苗は、水不足で成長の気配がない。それでも、野菜は花を咲かせる。茄子の花の紫の色は、気高い雰囲気を漂わせている。野菜は花を観賞するために育てているのではないが、よく見るとその美しい姿に感動を覚える。茄子のわきでコリアンダーの花があったが、その繊細な花は切花として飾りたいほどだ。
茄子咲くや気やすき朝の声かけて 竹中 春男
雨不足で畑にやってくる人の心は、共通している。植えたばかりの野菜苗へのいたわり心である。如雨露で与える水はわずかばかりで、野菜たちのとっては一時の潤いに過ぎないが、それを与えずに置かれないのが、小さな畑で野菜作りをしている人の心だ。如雨露から少しばかりの水をもらって、野菜たちが喜んでいる気持ちは痛いほどに分かる。
稲藁をiさんから分けてもらう。メロン、カボチャ、ズッキーニの葉の下に藁を敷く。野菜苗の販売所で、稲藁を探したが、5把ほどで400円という驚くような高価なものであった。