今日、訪ねたお店で珍しい鉢植えがあった。サボテンにようでもあるが、帰宅して調べてみるとアフリカ産の多肉質植物とある。名は十二の巻、またはルリデン。見分けがつきにくいが、ゼブラのような縞模様があるので、十二の巻らしい。育っても20㌢ほどで、鉢植えにして美しい姿を愛でるらしい。春になると、茎を伸ばしユリに似た花をさかせるという。その季節に、またこの店で花を見てみたい。
朝、目が覚めて外を見ると、雪が積もっている。24節季の啓蟄が来たというのに、雪降りが続いている。道路わきに目をやると、うす紅の梅の花に雪が積もっていた。カメラに収めたいシーンであったが、車での移動中のために断念。雪のなかにも、春がしだいに姿を表してきた。「しら梅に明くる夜ばかりとなりにけり」は蕪村の辞世の句だが、床についたまま蕪村は家人にしきりに梅の花の様子を聞いたという。花に思いを寄せながら死につくのは、やはり俳人の風流ということであろう。花は人に心に最後まで残るものであるらしい。
はなみちてうす紅梅となりにけり 暁台