8月16日は、夏恒例の「五山送り火」。今年も晴天に恵まれて、京都の町には、夏の夜を飾る燈火を見ようと、多くの人がさまざまな場所へと出かけました。
ミモロも、お友達と一緒に見物へ。
「今年は、大文字の文字がよーく見える場所に行きたい!」と、朝から地図を広げて、見物する場所を探します。
祖先の精霊を冥土に見送る行事である「五山送り火」。京都に住む村人たちが、お盆の村の行事として始めたと言われ、その起源は、はっきりしていないそう。江戸初期には、すでに行われていたようですが、もともと五山でおこなわれていたものではなく、京都のあちこちの村で行われていたものが、近世になり現在の姿になったとか。時代の流れで、その形は変わろうと、ご先祖様を大切にする京都の人々の心は、変わらず、今も、続いているのです。
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朝から、あれこれ見物する場所を地図で研究していたミモロが、今年、行くことにしたのは、鴨川沿い。現在、5つの送り火を一度に見られるのは、京都タワーなどごくごく限られた場所。「うーん、みんなは見られないから、どれかひとつでもはっきり見たい…」と、ミモロは、一番大きな大文字を選びました。
五山の送り火は、大文字、妙・法、船形、鳥居形、そして左大文字です。
昔は、京都御所から全部眺められたと言われますが、現在は、周辺に高い建物が建ち、それは不可能に。
ミモロが選んだ大文字は、銀閣寺のそばの山で火が灯されます。今出川通の東の端です。
ミモロは、出町柳駅の近く、今出川通が鴨川を渡る「賀茂大橋」へ。
「ここなら、きっと大きく大文字が見えるよ」とイソイソと浴衣を着て出掛けます。
夜の8時から点火されるため、30分前には、到着したミモロですが、
「わーすごい人…」橋の上は、すでに交通規制が行われ「橋の上には、立ち止まらないでください」と警察官が大きな声で通行人に警告しています。
「こんなに混雑してると思わなかった…」とミモロ。どうも考えが甘かったよう…。
小さなミモロは、人の流れの中で、右往左往。「どうしよう…ゆっくり見物どころじゃない」と少々慌てています。
「ここにいても駄目だー」と鴨川の西側につづく遊歩道を、やはり人の流れに押し流されながら、下流へと進みます。しばらくすると人の流れも途絶え、ゆっくり歩蹴る場所へ。
「でも、ここからは見えない…どうしよう…」ふと西側を見ると、そこには、広いスペースが、夜なのでよくわからないのですが、どうもそこはグラウンドのよう。何人かの人がのんびりと立っています。
ミモロも、ちょっとそこに寄ることに。するとなんとそこからは、大きな大文字の光がみえるではありませんか。
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「わーすごーい!ここからならよく見える!」ミモロの視線の正面に、大きく輝く送り火が。
ミモロが見物に予定していた場所とは違いますが、本当によく大文字が見えます。
「ここって、もしかして穴場かも…」周囲には、見物客が点在し、思い思いに送り火を眺めています。
*旅のポイント
ミモロが見つけた「大文字」の送り火を見物する穴場。それは、出町柳そばの賀茂大橋から、鴨川の西側を100メーターほど下流へ。遊歩道沿いのグラウンドのような広いスペースに入り、さらに十数メーター奥へ。
実は、鴨川から奥に十数メーター離れることが見物のポイント。鴨川沿いは、東側は、全く見えません。西側でも、今出川通から南側は、川に近いと、対岸の建物に遮られ、見えないんです。あえて川から離れることで、対岸の建物が、山に掛らなくなります。もちろん、鴨川をもっと上流に行けば、よく見えると言われますが、そこは、すでに多くの見物客が。
もちろんいろんな場所から、送り火は、見えると思いますが、見物した後、どこかに食事に行こうと思う人には、この場所はおすすめ。
「今年も、送り火が無事に見られてよかったー」と、送り火に手を合わせ、拝むミモロです。
さて、送り火が、そろそろ消え始めた頃、「お腹空いちゃったー」と、ミモロは、お友達と食事をするため、三条通方向へ、鴨川沿いの遊歩道をトコトコと歩き始めました。
しばらく行くと、なにやらお囃子の音が…
そう、盆踊りです。
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ミモロも見よう見まねで踊りの輪に…。お腹が空いたのも忘れて、京都の盆踊りを楽しみます。
「東京の盆踊りと曲が違う…でもさすが京都、踊りが上手な人がいっぱい…」と、初めての京都での盆踊りに熱中するミモロでした。
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