ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

京都の節分。「狸谷山不動院」の福豆まきへ。本堂に降る福豆の落花生

2015-02-04 | 祭事・神事・風習

2月3日は、京都の寺社仏閣の各所で節分の祭事が行われます。「わ~どうしよう…みんな同じような時間に福豆まきなんかするから、回りきれない…」と、節分祭事のスケジュールを見て、毎年、ミモロは、悩んでしまいます。それほど、京都の節分は盛んなのです。節分には、ミモロは、今までに「吉田神社」「千本釈迦堂」「八坂神社」「聖護院」「須賀神社」「平安神宮」「壬生寺」などを訪れていますが、まだまだ行ってみたいところはたくさんあります。「お正月の初詣より、時間が決まっているから、忙しい…う~ん、どうしよう…」と。

悩んだ末、今年は、お友達から福引券をもらった「狸谷山不動院」に出かけることに…。
 
ここは、すでに一度訪れたことがあります。(お寺に関しては、その時のブログをご覧ください)
京都の町の北東の一乗寺下がり松や「詩仙堂」などがあるエリアにある「狸谷山不動院」は、真言宗の修験道の霊山として、厚く崇敬されているお寺。「狸谷山って、いうくらいだから、ホント、タヌキがたくさん住んでるみたいな山の中にあるんだよね~」とミモロ。お寺の駐車場からは、長い石段が、本堂へと続きます。
「ヨイショ、うーまだ半分…」ミモロの見上げる先には、まだ何段もの石段が続いています。小雨まじりの寒い日でも、石段を登ると、体が温かく、汗ばむよう。「フーフー」息を切らせながら、ようやく石段を上りきりました。「やったー!」

「森林伽藍」と言われるここは、建造物は、山の斜面に点在。うっそうとした森が、お寺を包み込んでいるようです。

斜面に経つ本堂
清水寺と同じような「懸崖造り」という山の斜面に柱を立て、その上に本堂を作る優れた建築技術による建物です。
「あ、山伏さんがいる…」すでに本堂には、大勢の人の姿…ミモロも本堂へと急ぎます。

まずは、お友達にもらった福引券を握りしめ、福豆の置いてある場所へ。「これ、お願いします」「はい、ひとつ引いてください」と係の方。「え~どれにしようかな~迷っちゃう…」と、福豆を前に、じっと身動きができないミモロ。
「悩んじゃだめですよ。パッと引かなくちゃ…」と係の方に促され、やっとひとつを手に取ります。
「ここは、自転車ない…山の上だから、自転車運べないものね~。だから…何か欲しいものが当たるといいなぁ~」と、袋を開いて、中に入っている紙を取り出します。
「はい、みりんが当たりました。どうぞ~」と、「あ、みりんだって…確かに台所で切れてて、買わなくちゃって思ってたとこ…。さすがお不動様よく知ってるね~」と感心。
ほかには、福豆の大きな袋詰めやお花、ティッシュなどが賞品が棚に…。
 
本堂の前にやってきたミモロ。「あ、山伏さん…こんにちは~」ミモロは、山伏の装束に憧れています。「かっこいい~」と。
「昨日、『壬生寺』でも山伏さん見ました~」「そう、正月から節分の時期は、いろいろなところで御勤めがありますから、忙しいんですよ」と。厄払いのお清めをなさる山伏さんは、京都では、お目にかかる機会が多いのです。

「あの~法螺貝みせてください…」とミモロ。ちょっと試しに吹かせてもらいますが、「音が出ない…」そう簡単には鳴りません。
「法螺貝には、オスとメスがあるんですよ。メスは、大きくて重いんです。オスの方が、小ぶりで薄手です」と。「へぇ~メスの方が大きいんだ~これはどっち?」「メスです。もう3代目になります」「え~法螺貝壊れちゃうの?」「いいえ、そうじゃなくて…若い人にあげたりするんで…」以前、ミモロは、法衣や装備品を専門に扱うお店に行ったことがあります。山伏の姿も一揃いそろえるには、かなりの費用が掛かるよう。それで先輩の山伏さんから、若い人へ、下げ渡されるのだとか…。

本堂に入ると、すでに中は人でいっぱい。「こんなにたくさんの人が、あの長い石段上がってきたんだ~」と。そばにいた方は、すぐご近所に住んでいらして、毎朝、7時の御勤めに参加するため、雨の日も、雪の日も、お寺に通った時期があると、話してくださいました。「おかげで、足腰が丈夫になりました」と。
「そうか~お不動様に『無病息災』を毎日お願いに来ていると、知らず知らずに体が鍛えられて、病気にならないんだ~」と、納得。「最近、寒くて朝のお散歩してないな~」と反省するミモロです。

さて、福豆まきまでには、まだ時間があるよう。ふと本堂の脇を見ると、机の上に「一字写経」と書かれたコーナーが。
 
「なんだろ?」と覗くと、「般若心経」の文字を、一人一文字書いて行くのだとわかりました。多くの人でずっとお経を書き続けるもの。「やってみよう…」と、ミモロもさっそく写経を…。ミモロの書いた文字は、「得」150番めの文字だそう。「般若心経」の文字数は約300。なのでミモロの文字は、ほぼ半ば。「無智亦無得 以無所得故」の一文字だと思われます。
丁寧に心を籠めて文字の枠をなぞります。「できた~」なかなか上手にできました。文字の下に、住所と名前、そして願い事を書き、300円を賽銭箱に入れ納めます。
「たくさんの人たちと、ひとつのお経を書くっていいねー。みんなでつながっているみたいで~」と、こういう写経もあるんだと初めて知りました。

さぁ、いよいよ節分のおつとめが始まります。福男、福女の方々が本堂中央へ。そこで、お経などを唱えた後、福豆が撒かれます。「わー落花生が、いっぱい降ってくる~」袋詰めの福豆といっしょに、殻に入った落花生が、パラパラと…「キャ、痛い…」ミモロの顔に落花生が直撃。本堂から外に出るミモロです。中では、パラパラとまかれる豆を、慣れた人たちが、持参したビニール袋の口を開けて、受け止めています。「あ、外にもお豆こぼれて来た~」と、あふれた福を拾い集めるミモロでした。

さぁ、そろそろ次の福豆まき会場へ移動しましょ。「え~もう行くの…?」まだ豆を拾っているミモロ。
次は、お友達が福男になって豆まきをする「上賀茂神社」へと向かいました。

*「狸谷山不動院」の詳しい説明は、ホームページからどうぞ…。





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四条通の壬生にある「梛神社(元祇園社)」と、狂言と厄払いの「ほうらく」を納める壬生寺の節分祭

2015-02-04 | 祭事・神事・風習

四条通の東の終点「八坂神社」から、ミモロは、同じ四条通を西に進み、壬生のエリアに入りました。目的は、節分祭で有名な『壬生寺」に参拝するため。その前に、「あ、ここでも節分の祭事やってる~」と、トコトコ入ったのは、「梛神社(なぎじんじゃ)」です。
 
「あれ、元祇園社って書いてある…」。そうこの神社は、さっきまでいた「八坂神社」=祇園社の元神社。貞観11年(876)に、都で疫病が流行し、播磨の国(現在の兵庫県)から、ご祭神、牛頭天王を勧請した折、その神輿を梛の林の中に下ろし、お祀りしたのが、祇園社の始まりとか。その後、現在の八坂神社にお移りに…。そのため、この神社を「元祇園社」と呼ぶのだそう。

八坂神社にお移りになる際に、梛にすむ人たちが、花飾りの風流傘を立て、鉾を振りながら、神輿を見送ったのが、祇園祭の起源とも伝えられています。

「なんか不思議…知らずにここに来ちゃった~」とミモロ。「そういえば、祇園祭の御神輿、こっちの方まで巡行するのは、ここが元祇園社だからだったんだ~」と。四条通の東と西に祇園社があるんです。

境内には、「梛神社」と建甕槌神(たけみかづちのかみ)をご祭神とする「隼神社」の2つの社が並んでいます。

厄払いの焚き上げも、この日行われ、煙に当たり、身に着いた厄を祓い、浄めます。


「ここでは、福引やってない…」とミモロ。氏子の方々が、福豆を求める姿が…。
社務所には、いろいろなお守りが並んでいます。ミモロが見ていると、「ネコちゃんは、こっちじゃない…?」と通りかかった方が…。
ペットの健康を願う「ペット守り」です。「え~ミモロ、ペットじゃないもの…」とちょっとむくれるミモロでした。

さて、そこから、屋台が並ぶ道をトコトコと東に進むと「壬生寺」に至ります。
さすが節分の人気スポット、大勢の人たちでいっぱいの境内。その参道では、「ほうらくどうですか~」と呼び声が響きます。「ほうらく?なんだろ?」沿道には、素焼きの「ほうらく」を積み上げたテントが軒を連ねています。
 
「これ、どこで投げるんですか?」と、観光客がお店の人に尋ねています。「これは投げたらだめですよ。お寺に納めて、4月の壬生狂言のときに割ってもらうんです。そうすると願いが叶うんです」と説明。その観光客が去ってから、お店の人が、小さな声で「あんたーこんなもの投げたら怪我するわ~」と。観光客は、谷に向かって小さな素焼きのお皿を投げる「かはらけ投げ」と混同したようです。

「あの~どうするれば、いいんですか?」とミモロ。「表側にお願いごと、内側に名前と年齢を書いて、お寺にもっていってください」とお店の方。
ミモロは、小さいほうのほうらく400円を買って、墨で名前と願い事を書きつけました。
「これでいいかな?」「ヨイショ、ヨイショ…」ミモロの場合、それを転がしながら、お寺の「ほうらく」を納める場所へ。
「やっと着いた~フ~」
「はい、お疲れ様…100円ね」と納めるのに別費用が掛かります。「よろしくお願いします」とほうらくを納めます。


社務所では、厄払いのお札などが並んでいます。興味津々で覗くミモロ…

「あんたどっから来たの?かわいいね~」とお手伝いの氏子の方々。
「八坂神社から来ました~」と小さな鬼の面をかぶったミモロ。「リュックも背負ってるんだ~。中に何入ってるの?」と。「あのね~飴ちゃんです。京都のネコですから…」「あんた、ネコなんの~」「はい、ネコです」しばし、会話を交わして、その場を後にしました。

境内では、山伏の大護摩祈祷が始まっていました。
 「あ、山伏さん、聖護院でもするよね~」と。大勢の人が周囲に立ち、ミモロはよく見えないで諦めることに。

「壬生寺」では、厄除け鬼払い壬生狂言「節分」が2,3日の両日上演され、多くの人を楽しませます。2日には、「壬生会館」で、狂言が無料で鑑賞できます。

「4日は、招福ぜんざいの無料接待があるんだって~。その日に来ればよかったのに~」と。

境内には、「阿弥陀堂」「弁天堂」などがありますが、また別の日にゆっくり訪れることに…。

参拝を終えたミモロは、門の外へ。

「あ、干し柿売ってる~」と、屋台に駆け寄りました。
福井の干し柿を商うお店で、ここに十数年出店しているそう。「干し柿好きなんですか?」「はい、大好き…あ、干しイモもある~」
 
ミモロは、干し柿と干しイモの一番小さな袋詰めを購入。「この自然の甘さがたまらない…」と言いながら、歩きながら干し柿をひとつ頬ばります。甘い干し柿が、ミモロの疲れを癒します。

*「壬生寺」の詳しい情報は、ホームページからどうぞ…。


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