2月3日は、京都の寺社仏閣の各所で節分の祭事が行われます。「わ~どうしよう…みんな同じような時間に福豆まきなんかするから、回りきれない…」と、節分祭事のスケジュールを見て、毎年、ミモロは、悩んでしまいます。それほど、京都の節分は盛んなのです。節分には、ミモロは、今までに「吉田神社」「千本釈迦堂」「八坂神社」「聖護院」「須賀神社」「平安神宮」「壬生寺」などを訪れていますが、まだまだ行ってみたいところはたくさんあります。「お正月の初詣より、時間が決まっているから、忙しい…う~ん、どうしよう…」と。
悩んだ末、今年は、お友達から福引券をもらった「狸谷山不動院」に出かけることに…。
ここは、すでに一度訪れたことがあります。(お寺に関しては、その時のブログをご覧ください)
京都の町の北東の一乗寺下がり松や「詩仙堂」などがあるエリアにある「狸谷山不動院」は、真言宗の修験道の霊山として、厚く崇敬されているお寺。「狸谷山って、いうくらいだから、ホント、タヌキがたくさん住んでるみたいな山の中にあるんだよね~」とミモロ。お寺の駐車場からは、長い石段が、本堂へと続きます。
「ヨイショ、うーまだ半分…」ミモロの見上げる先には、まだ何段もの石段が続いています。小雨まじりの寒い日でも、石段を登ると、体が温かく、汗ばむよう。「フーフー」息を切らせながら、ようやく石段を上りきりました。「やったー!」
「森林伽藍」と言われるここは、建造物は、山の斜面に点在。うっそうとした森が、お寺を包み込んでいるようです。
斜面に経つ本堂
清水寺と同じような「懸崖造り」という山の斜面に柱を立て、その上に本堂を作る優れた建築技術による建物です。
「あ、山伏さんがいる…」すでに本堂には、大勢の人の姿…ミモロも本堂へと急ぎます。
まずは、お友達にもらった福引券を握りしめ、福豆の置いてある場所へ。「これ、お願いします」「はい、ひとつ引いてください」と係の方。「え~どれにしようかな~迷っちゃう…」と、福豆を前に、じっと身動きができないミモロ。
「悩んじゃだめですよ。パッと引かなくちゃ…」と係の方に促され、やっとひとつを手に取ります。
「ここは、自転車ない…山の上だから、自転車運べないものね~。だから…何か欲しいものが当たるといいなぁ~」と、袋を開いて、中に入っている紙を取り出します。
「はい、みりんが当たりました。どうぞ~」と、「あ、みりんだって…確かに台所で切れてて、買わなくちゃって思ってたとこ…。さすがお不動様よく知ってるね~」と感心。
ほかには、福豆の大きな袋詰めやお花、ティッシュなどが賞品が棚に…。
本堂の前にやってきたミモロ。「あ、山伏さん…こんにちは~」ミモロは、山伏の装束に憧れています。「かっこいい~」と。
「昨日、『壬生寺』でも山伏さん見ました~」「そう、正月から節分の時期は、いろいろなところで御勤めがありますから、忙しいんですよ」と。厄払いのお清めをなさる山伏さんは、京都では、お目にかかる機会が多いのです。
「あの~法螺貝みせてください…」とミモロ。ちょっと試しに吹かせてもらいますが、「音が出ない…」そう簡単には鳴りません。
「法螺貝には、オスとメスがあるんですよ。メスは、大きくて重いんです。オスの方が、小ぶりで薄手です」と。「へぇ~メスの方が大きいんだ~これはどっち?」「メスです。もう3代目になります」「え~法螺貝壊れちゃうの?」「いいえ、そうじゃなくて…若い人にあげたりするんで…」以前、ミモロは、法衣や装備品を専門に扱うお店に行ったことがあります。山伏の姿も一揃いそろえるには、かなりの費用が掛かるよう。それで先輩の山伏さんから、若い人へ、下げ渡されるのだとか…。
本堂に入ると、すでに中は人でいっぱい。「こんなにたくさんの人が、あの長い石段上がってきたんだ~」と。そばにいた方は、すぐご近所に住んでいらして、毎朝、7時の御勤めに参加するため、雨の日も、雪の日も、お寺に通った時期があると、話してくださいました。「おかげで、足腰が丈夫になりました」と。
「そうか~お不動様に『無病息災』を毎日お願いに来ていると、知らず知らずに体が鍛えられて、病気にならないんだ~」と、納得。「最近、寒くて朝のお散歩してないな~」と反省するミモロです。
さて、福豆まきまでには、まだ時間があるよう。ふと本堂の脇を見ると、机の上に「一字写経」と書かれたコーナーが。
「なんだろ?」と覗くと、「般若心経」の文字を、一人一文字書いて行くのだとわかりました。多くの人でずっとお経を書き続けるもの。「やってみよう…」と、ミモロもさっそく写経を…。ミモロの書いた文字は、「得」150番めの文字だそう。「般若心経」の文字数は約300。なのでミモロの文字は、ほぼ半ば。「無智亦無得 以無所得故」の一文字だと思われます。
丁寧に心を籠めて文字の枠をなぞります。「できた~」なかなか上手にできました。文字の下に、住所と名前、そして願い事を書き、300円を賽銭箱に入れ納めます。
「たくさんの人たちと、ひとつのお経を書くっていいねー。みんなでつながっているみたいで~」と、こういう写経もあるんだと初めて知りました。
さぁ、いよいよ節分のおつとめが始まります。福男、福女の方々が本堂中央へ。そこで、お経などを唱えた後、福豆が撒かれます。「わー落花生が、いっぱい降ってくる~」袋詰めの福豆といっしょに、殻に入った落花生が、パラパラと…「キャ、痛い…」ミモロの顔に落花生が直撃。本堂から外に出るミモロです。中では、パラパラとまかれる豆を、慣れた人たちが、持参したビニール袋の口を開けて、受け止めています。「あ、外にもお豆こぼれて来た~」と、あふれた福を拾い集めるミモロでした。
さぁ、そろそろ次の福豆まき会場へ移動しましょ。「え~もう行くの…?」まだ豆を拾っているミモロ。
次は、お友達が福男になって豆まきをする「上賀茂神社」へと向かいました。
*「狸谷山不動院」の詳しい説明は、ホームページからどうぞ…。
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