ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

「めやみ地蔵」の別名も・・・眼病平癒の信仰を集める、祇園の「仲源寺(ちゅうげんじ)」。

2015-02-12 | 寺社仏閣

祇園、四条通の南座のそばに、一軒のお寺があります。「いつもお買いものに来るとき、前を通り過ぎてるお寺でしょ?」とミモロ。そう、にぎやかな四条通に面したお寺は、気にしながらも、参拝したことがありませんでした。

「ちょっと寄ってみようよ~」と、ある日、ミモロは、通りに面した門から中へと進みました。

門の正面には、本堂があり、そこには、地蔵菩薩さまが祀られています。

この「仲源寺」は、治安2年(1022)に平安時代の仏師。定朝が、四条大橋の東北に、地蔵菩薩を祀ったことに由来するそう。
そして、安貞2年(1228)、鴨川が大洪水に見舞われ、氾濫した時、その地蔵菩薩に。雨が止むことを祈願したところ、洪水を防ぐことができたため、その功績から、後堀河天皇の勅願寺になったのだそう。

さらに時代を経て、天正13年(1585)に、秀吉のめいにより、四条大橋のそばから、現在の場所に移転しました。
「豊臣家って、京都の町を、いろいろ変えたよね~」とミモロ。寺町を作ったり、大仏を建立するために、五条通あたりを大改造したり、北野天満宮のそばにお土居を作ったり…。

ご本尊の地蔵菩薩は、「雨止地蔵(あめやみじぞう)」と呼ばれていましたが、その後、いつとはなしに、雨止み(あめやみ)がなまって、「めやみ」と言われ、「目疾地蔵」(めやみじぞう)と呼ばれるようになり、眼病平癒の地蔵菩薩に…。


「なんか目が大きい感じする…」と地蔵菩薩を見上げて…。そう、よく眼病平癒のご利益があるといわれる仏様は、どなたも目が大きい気がします。

ただ言葉のあやで、めやみ地蔵だから、眼病平癒といわれたのではなく、ちゃんと、その昔、近くに住まう老夫婦が、目が見えなくなって、このお地蔵様に祈願し、境内の水を目薬にしたところ、見えるようになったというお話が伝わっているからなのです。その時、お地蔵様の目は、赤くなり、自ら病を身に受けて、信者の病を治したと伝えられています。


「この地蔵菩薩、現代にこそ、そのお力で、みんなを守ってほしいね~」とミモロ。「だって、最近は、異常気象なのか、京都にも毎年、大雨が降って、鴨川の水位が橋の近くまで来ることがあるじゃない…。そういうとき、お祈りするといいんじゃないの~」と。確かに、ミモロが京都に暮らし始めた頃から、本当に、毎年、大雨に見舞われる京都です。

「それに、最近、みんなパソコンやスマホのゲームなんかで、目を酷使してるじゃない?かすみ目にも、ここのお地蔵様、いいかもね~」と。地蔵菩薩にゆっくりとお詣りして、目を休めると、きっとよくなるかもしれませんね。

境内には、つぎつぎに参拝客が…。

ミモロもしっかり参拝します。


お寺には、赤い小さな姫達磨が…。
「なんか可愛らしい達磨さん。あ、目が4つある…きっと眼病平癒のご利益があるから、目がたくさんあるのかも…」と、達磨のお顔を見て…。「あ、これ起き上がりだるまです。それから4つ目があるんじゃなくて、上のは、眉毛です…」とお寺の方。
「あ、失礼しました。てっきり目だと思っちゃって~」と、勘違いしたミモロです。

「この達磨さんどうずるんですか?」とミモロ。
「これは、お寺から家に持ち帰り、お祀りして、無病息災をお祈りします。そして、1年たったら、お寺に納め、新しいものをまた家に持ち帰るんです」と。

どんな困難なことがあっても、そこから起き上がるという地蔵菩薩のありがたいお力を示すものだそう。

赤い達磨さんは、祇園の舞妓さんや芸妓さんにも人気だそう。
境内には、縁結びの大黒天さまもお祀りされています。

「この中には、千住観世音菩薩さまがいらっしゃるんだって…」ガラスで保護された仏様は、重要文化財です。

「こんな町中にも重要文化財があって、気軽にお詣りできるって、すごくない?」と、京都のすごさを改めて感じるミモロです。

京都暮らしが4年になるミモロですが、まだまだ行っていない寺社仏閣は多数。
「また、少しずつ参拝しようね~」と、ミモロの京都への関心は、衰えることはありません。

*「仲源寺」京都市東山区祇園町南側585-1 075-561-1273 開門時間:7:00~20:00

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