節分の3日の夕方、ミモロは、お友達を待ち合わせて、近所の「熊野神社」へ向かいました。
すでに参拝客は、まばらに…。「ゆっくりお詣りできる～」
参拝後、たき火で体を温めす。
ここでもするの？「うん…やる～」と、大好きな福引に最後の挑戦。
「福豆ください～自転車残ってる～」
今年最後の節分の福引…いっそうの気合を込めて…。「自転車～！」と。でも、やっぱりハズレ！「はい」と渡されたのは、生八ッ橋の箱詰めでした。「あなた去年も来たでしょ！」と福引の係りの地元の方に。「はい、毎年来てます。ご近所ですから…」今年も、ミモロが狙う自転車は、当たりませんでした。残念でした～。「また、来年ね～」と神社を後にするミモロです。う～なかなか諦めない…。
さて、お友達といっしょに、熊野神社から徒歩5分ほどにある「聖護院」へ。ここでは、毎年、盛大に節分の祭事が執り行われます。「山伏さんたちが、護摩法要したりするんだよね～」と。昨年は、福豆まきにも参加したミモロ。すでに17時すぎとなり、境内は、祭りの後の静かさが戻っています。護摩が焚かれた場所には、まだ炎と煙が上っています。
「なんか静かで、身が浄められるような感じ…」と、しばらくパチパチと燃える炎を見つめるミモロ。本当に心鎮まるひとときでした。境内には、ロウソクをお供えすると、僧侶の方が無病息災などをご祈祷くださいます。
「ミモロもお願いしよう…」と、ロウソク1本50円を納めます。
「はい、おそなえしましょうね～」「お願いします」いつもは、一般公開がされていない聖護院。でも、節分の時は、本堂や宸殿などを無料で拝観できます。
「この時間だと、人が少なくて、お寺の品格ある雰囲気に浸れていいね～。福豆まきなんかないけど、この時間は狙い目…。いいときに来ちゃった～」と、感激しているミモロです。
お寺にいらした山伏さんが、ミモロたちにお寺の説明をしてくださいました。「へぇ～ここに光格天皇が、一時期お住まいになってたんだ～。世が世なら、とてもこのお座敷に入れないね～」。「聖護院」は、京都御所が火災にあったとき、仮御所にした時期があり、お寺と言えども、狩野派の豪華な襖絵など、雅さが漂うお寺です。
「なんかゆっくり拝観できて、説明もしていただいて、得しちゃった～」と、ミモロとお友達。
「ホント、この時間に来てよかったわね～」と、頷き合います。
「先ほどは、ありがとうございました～」と山伏さんにお礼をいうミモロ。
「前にも、来てましたよね～」と。「え？ミモロのこと知ってるの？」「はい、以前、一緒にお写真撮影しました」「え？どうしよう、覚えてない…」と申し訳なさそうな表情に。「前に鬼さんとは、お写真一緒に撮ったことあるけど～」
(その時の記念写真がこれ…）
「そう、昔、鬼でした」「え～あの時の鬼さん？山伏さんになったの？」と、ビックリ。節分の鬼さんは、お寺の方が担当しているそう。どおりでやさしい鬼さんでした。
「去年来たときに、鬼さんにあいたくて探したのに…会えなかったの…」と、2年越しの再会にいっそう感激するミモロです。
「今度、いっしょの写真持って来ま～す」と言いながら、手を振ってお別れを…。
続いて、向か側の「須賀神社」へ。
ここもすでに参拝者はまばら…。でも、境内を照らす光が、夜の闇に浮かび、いつもとは違う雰囲気です。
「あ～よかった。まだいらした～」
「懸想文売りさん…」
覆面姿の怪しげな人は、懸想文は、思う人に送る文のこと。まぁラブレターのようなもの。京都では、昔、この懸想文を求め、良縁を願ったのだそう。
「これ、タンスや鏡台に入れておくと、顔かたちが美しくなって、着物が増えて、良縁にも恵まれるんでしょ」とミモロ。「はい、そうですよ～」
「きゃ、かわいいお洋服着てるのね～」と巫女さんたちに言われてうれしそう。
この懸想文の御蔭なのか、ミモロは、毎年、着実にタンスの洋服と着物の数を増やしています。「だって、いろんな方から、お洋服の生地いただくんだもの…うれしい！」と。今年も増えそうな予感です。
さぁ、みんなで食事に行きましょ！「は～い」ミモロの節分も今宵が最後。お気に入りの鬼のお面とも来年までお別れです。
*京都の冬は、なかなかいいもの。ぜひ、冬に京都に…。寒いけれど、ゆっくり寺社仏閣の拝観もできますし、地元の人との触れ合いも、いっそう…
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