平安京の表鬼門を守る滋賀県の「日吉大社」。厄除、方除、縁結びのパワースポット

京都に暮らしてから、一度は、訪れたいと思っていたのが、滋賀県にある山王総本宮の「日吉大社」です。京都からは、JR湖西線で、比叡山坂本駅から徒歩20分。また京阪電車なら、坂本駅から徒歩10分。
この神社が位置するのは、比叡山の東側に当たり、創建は、崇神天皇7年と、なんと2100年ほど前というのですから、気が遠くなるほど昔のこと。東京の山王神社、日枝神社、京都の日吉神社など、全国3800以上の総本宮です。

さて、そもそものご祭神は、大山咋神（オオヤマクイノカミ）。名前からもわかるように、大きな山を司る神様です。その名は「古事記」にも登場し、近江の日枝山（＝比叡山）に鎮座し、そばの八王子山には、磐座があり、ここが元々の信仰の地で、そこには牛尾宮と三宮宮の２つの社が祀られています。その後、崇神天皇7年に、その２つの宮の里宮として山の麓に創建されたのが、現在の神社の姿のはじまりに…。

そして天智天皇が、近江京に遷都された翌年に、都の守護のために、奈良の大神神社の大己貴神（オオナムチノカミ）を勧請し、西本宮にご祭神としてお祀りします。（現在は、西本宮に大己貴神、東本宮に大山咋神のそれぞれのご祭神を祀っています。）
さらに、時代が進み、平安遷都で、都の北東に位置することから、鬼門を守る神社として崇敬されることに。

それから最澄が比叡山に延暦寺を建立。日吉大社（日枝）を、延暦寺の守護社と崇めます。

ちなみに比叡山の名は、日枝の山に由来するとも・・・・。

さぁ、神社におまいりしましょう・・・・。

日吉神社,山王神社といえば、猿。必ずどの神社にも猿の姿のものを見ることができます。これは、「魔が去る、すべてに勝る」という言葉に通じるとされ、猿を魔除けの象徴となりました。そして、鬼門を守るお役目を担うことに。京都御所の北東の壁には猿の像、都の北東にあたる「赤山禅寺」の屋根にも猿がのっています。また、猿が日吉大社の神さまのお使いになったのは、比叡山にたくさん猿がいたからとか…。

「あ、これなんだろー」と、境内の一角にある小屋へ。
「あ、猿がいる～」中では、2匹の猿が、仲良く毛づくろいをしています。あまりの気持ちよさからか、1匹は、眠ってしまいました。「本物の猿がいるんだー」像や彫刻だけでなく、さすが本宮、猿もほんものでした。

まずは、西本宮から…。
楼門は、重要文化財。軒の四隅に木彫の猿がいるんです。本殿は、国宝。天正14年（1586）に建てられた「日吉造」という独特な建物で、床下に、昔、仏事を行ったお部屋があるそう。
そう言われれば、なんとなく床が高い気がします。

日吉大社の建物は、信長の比叡山焼き討ちの時、その多くが焼失。国宝になっているのは、桃山時代以降に再建されたものです。幼名を日吉丸、あだ名をサルと呼ばれた秀吉が、その再建に尽力したそう。

西本宮の境内には、大きく聳える桂の木が。これは、大神神社から贈られた木が成長したご神木で、縁結びのご利益があるそう。「桂の木って、かすかに甘い香りがするんだよねー」とミモロ。葵祭の飾りにも、葵と共に使われるのが、桂です。

「あ、猿の御守…」社務所で、ミモロが気に入ったカワイイ神猿守。魔除けと必勝のご利益が。

「きゃーこれカワイイ！」猿の形のおみくじです。茶色は、魔除け。金色は金運にご利益があるそう。「あのーひとつください…」ミモロは、金色の猿を選びました。金運？「だってーおやつたくさん買えるように…」
つぶらな瞳の小さなおサルのおみくじ。またひとつミモロのおみくじコレクションが増えました。

次は、東本宮へ…。途中の滝で、お清めを。

「わーここも立派～」　本殿は、国宝。大山咋神と鴨玉依姫神というご夫妻をお祀りしていることから、こちらも縁結びのご利益があるそう。

速足で、回った日吉大社。「今度、もっとゆっくりお詣りしたいよ～。延暦寺と日吉大社、そして奈良の大神神社と結びつきがあったって、知らなかったー」とミモロ。境内の参拝は、約30分ほどで。

「ここって、紅葉の名所なんだってー。秋も来なくちゃー」と。

まもなく4月12日から行われる「山王祭」。勇壮な祭としてしられる湖国三大祭のひとつです。「これも見たいなぁ～」。日吉大社への関心をさらに深めるミモロです。

＊「日吉大社」の詳しい情報は、」ホームページで

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