いつもならNPOおたすけの会議の日なのだが、都合の悪いメンバーが多くてお休みになった。緑区での井戸掘りは依然として8メートルから掘り進めないでいる。ここを突破できなければ、どこから依頼が来ても「いいですよ」とは言えない。機械いじりが好きで何でも自分で作ってしまうメンバーのひとりが、鋼鉄管の先端をいろいろと変えて作ってくれるのだが、どうもうまくいかない。これなら出来るという道具と方法がまだ確立できない。今日のように時間がある日は、その道具作りや試し掘りをやるべきなのだろうけれど、今はその気力さえない状態だ。
「せっかく休みになったから新聞で紹介されていた『無線七宝』展を見に行かないか」と友だちが誘ってくれたので、「車がないので迎えに来てくれるなら」とずうずうしく答える。彼はわざわざ車を回してくれたので、あま市にある七宝焼きアートヴィレッジへ出かけた。どうして尾張の田舎のこの町で七宝焼きが伝統工芸にまでなったのか、私はそこが知りたいと思っていた。けれどその前に、七宝焼きがこんな風にして出来上がるのかという工程を見て、その精密さに感心してしまい、学芸員の方がいなかったこともあってとうとう聞き損ってしまった。
私が「作品の解説書はどこにあるのですか?」と展示場にいた女性に尋ねると、「私は職員ではないのですが」と言いながらも実に親切に教えてくれた。お礼を言って、彼女が見ていた七宝焼きの作品を見ると、これが実に可愛い子犬の図柄の素敵なものだった。「これはいい作品ですね。あなたのもの?」と聞くと、「いいえ、私ではありませんが、褒めていただいたと伝えますね」と言う。「高いんでしょうね」と聞かなくてもいいことまで尋ねると、「こちらの3匹だけを別に描いた七宝焼きもあるそうです」とまで言う。手ごろな大きさの花瓶ではあったが、七宝焼きのよい作品はかなり高い。「ありがとう」とだけ言って、その場を去ったけれど、値打ちなら買い求めてもよいと思える作品だった。
彼が「ここのコーヒーショップはいいよ」と言うので、「連れてきてもらったお礼に僕がおごるから」と言って中に入った。ここの施設は地域のふれあいセンターにもなっているようで、店の中はお年寄りで賑わっていた。テラスの向こうには芝生の大きな広場があり、保育園の園児が40人ほど走り回っていた。11時30分を過ぎると、お年寄りや他の施設の利用者らしき人々がランチを食べにやってきた。値段までは見なかったけれど、格安でやっているのかもしれない。こんな風に町の人々に利用されるならばこの施設も嬉しいだろう。
家に帰るとカミさんはいなかった。「ひとりで食べてください」と置手紙があるが、別に何か用意してある様子はない。冷蔵庫の中のものを取り出して自分で料理をする。食べ終わってしばらくするとカミさんが戻ってきた。茨城にいる次女夫婦が今週末にやって来るというので、空き部屋になっている隣室を掃除する。我が家で寝泊りするよりは気楽でいいのだろうが、たまにはみんな揃って食事が出来る機会もあるといいな。
「せっかく休みになったから新聞で紹介されていた『無線七宝』展を見に行かないか」と友だちが誘ってくれたので、「車がないので迎えに来てくれるなら」とずうずうしく答える。彼はわざわざ車を回してくれたので、あま市にある七宝焼きアートヴィレッジへ出かけた。どうして尾張の田舎のこの町で七宝焼きが伝統工芸にまでなったのか、私はそこが知りたいと思っていた。けれどその前に、七宝焼きがこんな風にして出来上がるのかという工程を見て、その精密さに感心してしまい、学芸員の方がいなかったこともあってとうとう聞き損ってしまった。
私が「作品の解説書はどこにあるのですか?」と展示場にいた女性に尋ねると、「私は職員ではないのですが」と言いながらも実に親切に教えてくれた。お礼を言って、彼女が見ていた七宝焼きの作品を見ると、これが実に可愛い子犬の図柄の素敵なものだった。「これはいい作品ですね。あなたのもの?」と聞くと、「いいえ、私ではありませんが、褒めていただいたと伝えますね」と言う。「高いんでしょうね」と聞かなくてもいいことまで尋ねると、「こちらの3匹だけを別に描いた七宝焼きもあるそうです」とまで言う。手ごろな大きさの花瓶ではあったが、七宝焼きのよい作品はかなり高い。「ありがとう」とだけ言って、その場を去ったけれど、値打ちなら買い求めてもよいと思える作品だった。
彼が「ここのコーヒーショップはいいよ」と言うので、「連れてきてもらったお礼に僕がおごるから」と言って中に入った。ここの施設は地域のふれあいセンターにもなっているようで、店の中はお年寄りで賑わっていた。テラスの向こうには芝生の大きな広場があり、保育園の園児が40人ほど走り回っていた。11時30分を過ぎると、お年寄りや他の施設の利用者らしき人々がランチを食べにやってきた。値段までは見なかったけれど、格安でやっているのかもしれない。こんな風に町の人々に利用されるならばこの施設も嬉しいだろう。
家に帰るとカミさんはいなかった。「ひとりで食べてください」と置手紙があるが、別に何か用意してある様子はない。冷蔵庫の中のものを取り出して自分で料理をする。食べ終わってしばらくするとカミさんが戻ってきた。茨城にいる次女夫婦が今週末にやって来るというので、空き部屋になっている隣室を掃除する。我が家で寝泊りするよりは気楽でいいのだろうが、たまにはみんな揃って食事が出来る機会もあるといいな。